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番外編其の弐 二人のために鐘は鳴る
ここは冬の第三新東京市
今年はエルニーニョ現象のせいでかなり冷え込んでいた。
しかし街はクリスマスの熱気に包まれ寒さなど一向に感じなかった。
鈴原家の今でもトウジ兄妹とヒカリ姉妹によるささやかなクリスマスパーティーが催されていた。
「すまんなイインチョ、せっかくのクリスマス・イヴに。
うちはオトウもオジンも研究所勤めやからな。妹がどうしてもパーティーをやりたいちゅうもんやから。」
シャンパンを飲みながらトウジがヒカリに語り掛ける。
「いいわよ、どうせノゾミも私も暇だっんだから。どうせやるなら大勢のほうがいいでしょ。」
そういいながらも頬を少し赤くしたヒカリは妹たちのために焼いたケーキをきりながら答える。
「なら、ケンスケとシンジも呼んでみよか。」
「それは野暮よ。二人には二人なりの予定があるはずだから。」
そういって微笑んだヒカリにトウジは少し照れてしまった。
ここ相田家でも二人だけのひっそりとしたパーティーが行われていた。
「冬月さん、夜に人の家にきたりして親に何か言われなかった?」
「大丈夫よ。今私は洞木さんたちと鈴原君のうちに居る事になってるから。」
「ふーん、とにかくビデオでも観ながらご飯食べようよ。」
そういってケンスケが取り出したビデオは今年大流行した「ロミオ&ジュリエット」であ
った。
OTHER EPISODE2 WHEN ENGELS WEEP
碇家リビングではアスカの父も帰国しての碇家、惣流家合同のクリスマスパーティー&忘年会が行われていた。
「まぁ碇さんもう一杯どうぞ。」
「惣流さんも久しぶりの日本酒でしょう。どんどん飲んでくださいよ」
ぐでんぐでんに酔っ払っている大人を尻目にシンジとアスカは雪が降っているべランダに出た。少し冷たい風が暖房でほてった顔に気持ちいい。
「パパったらあんなに酔っ払っちゃって。」
「久しぶりに日本に帰ってきてうれしいんだよ、きっと。」
「そうね。こうやってみんなで騒げることが本当の幸せなのかもしれないわね。」
心地よい静寂が二人を包み込む。遠くから風に乗って讃美歌が聞こえてくる。
「はいアスカ、僕からのクリスマスプレゼント。」
シンジはポケットからきれいにラッピングされた箱を取り出した。
「じゃあ私からもシンジにプレゼント。」
アスカもプレゼントを取り出す。
「アンタから開けなさいよ。」
「うんわかったよ。」
シンジが包みを開けるとそこにはCDが入ってあった。
「それ、まえシンジが欲しがっていたやつでしょ。」
少し照れながらつぶやくアスカ。
「ありがとう、アスカ。大事にするよ。」
「僕のも開けてみてよ。」
うなずいて包みをあけるアスカ。すると中には十字架のペンダントが入っていた。
「あ、ありがとう、シンジぃヒック」
思わず涙ぐんでしまうアスカ。
「僕、何か悪い事やっちゃったかな。」
「う゛ぁか、目にほこりがはいっちゃっただけよ。」
世界中のすべての人に幸あれ!
オ・マ・ケ
そのころぺっとは
「きよ〜、クスン」
クリスマス直前にまたフラれていましたとさ(実話)
後書き
クリスマスもので一本書いてみました。
時間かけていないのでへっぽこですが感想下さいね。
ペットさんの『番外編』、公開です。
トウジも、
ケンスケも、
もちろん
アスカとシンジも。
それぞれの場所で
それぞれの幸せを感じていますね(^^)
さあ、訪問者の皆さん。
ペットさんにあたたかい物を送りましょう!
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