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「ハァ〜」

第三新東京市も梅雨入りし朝から雨が降り続いていた。
そんな日の昼休みの教室でケンスケは深いため息をついた。

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第壱話                  告白、その後
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その時、ケンスケはシンジたちと弁当を食べていた。
シンジには惣流がいる、トウジにはイインチョがいる、カヲルはモテモテだ。
しかしケンスケには誰もいなかった。(ちなみにぺっとにも誰もいなかったが)
だがケンスケにも密かにあこがれている女子がいた。それは、冬月サオリだ、
吹奏学部副部長の。

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ケンスケがサオリの事を好きだということを知っているのはシンジとトウジと
ぺっとだけだった。
冬月サオリは、2−Cだ。彼女はクラスでも部活でもあまり目立たなかった。
しかしケンスケはそこにひかれていたのかもしれない。彼の周りにはアスカや
レイと美少女ぞろいだった。
そこにぽつんと一人静かな美少女がいた、それがサオリだった。つぶらな瞳に
すらりとした鼻、二つに結んだ黒い髪、そのすべてがケンスケを魅了した。
全校ほぼ全員(女子)の写真を取り扱っているケンスケだったがサオリの写真だ
けは売ってなかった。売りたくなかった。自分の机の中だけにしまっておきた
かったのだ。
しかしサオリはカヲルの事を好きだという噂があった。ケンスケはその噂を聞
いたときショックだった。そして日曜日にサオリがカヲルを誘ったという情報
をぺっとから手に入れたとき密かに尾行を決意したのだった。

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次の日曜日ケンスケはいつもよりも早く起きた。父親は泊り込みの仕事らしく
家にいなかった。ケンスケはトーストを牛乳で流し込み、カメラの最終チェッ
クした。財布の中にもしものための札を入れてカヲルの家へ出かけた。
外は雨だった。

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午前9:30、カヲルは家を出た。行き先はどうやら高台の公園らしい。
カヲルに見つからないようにしながらケンスケは後をつけていく。  
やはり高台の公園についた。ここはカップルのよくいる公園だったが朝だった
ため人は少なかった。が、サオリは既に来ていた。

「いやぁ、サオリ君、もうきてたのかい。」

「ええ、じゃあいきましょうか」

そう言うとサオリたちは歩き出した。

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とあるホールの前で二人はたちどまり中にはいっていった。

「東京項成ウインドオーケストラ定期演奏会か、金足りるかな?」

ケンスケはそうつぶやくとホールの中へ入った二人を追いかけて中に入った。

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ホールの中は薄暗かった。カヲルとサオリを見つけるとケンスケはその後ろの
席を取った。その後ケンスケは2人の事を忘れそうになるくらい演奏に聞き入
っていた。

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第壱話               See you me,please
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その後、カヲルとサオリはレストランで今日の演奏会について話をしながら昼
食をとった、そして午後から楽器店やCD店を見てまわった。

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夕方、高台の公園に2人はいた。昨夜から降り続いていた雨はやんで虹が出て
いた。

「今日はありがとうございました。お昼おごってもらって」

「いや、こっちこそ楽しかったよ。」

「それで、あの・・・」

「えっ、なんだい」

「私と付き合ってください!」

予測していた事であったがケンスケは動揺した。

「すまないが それはむりだね」

「なぜですか、私がかわいくないからですか?」

「いや、それは違う、君はカワイイさ。だが君は本当に僕を好きなのではない。
  君が本当に好きなのは違う人だ。君の心は僕を見ていない。違うかい?」

ぜんぜん予測していなかった事態が起こった。サオリが本当に好きな人とは誰
だろう。そのことが頭の中をケンスケの頭の中を駆け巡った。

「・・・・・・」

サオリは黙ったまま動かない。

「たが彼は君を見てくれてはいない。君はそう思っている。だがそれは違う。
  彼も君の事を好きなのさ、そうだろ、ケンスケくん。」

カヲルはそう言うと植木の中に隠れていたケンスケを引っ張り出した。

「こうやって僕たちを尾行するくらいだからね。ケンスケくん尾行するのならもっ
  とうまくやる事だね、バレバレだったよ。じゃあ僕はいくよ。」

そういってカヲルは公園を出ていった。










長い沈黙が2人を包んだ。










その沈黙を破ったのはケンスケの方だった。

「あの・・ 冬月さん、僕と付き合ってくれないかな・・」

「でも相田君はいつも惣流さんや綾波さんの写真ばかり撮ってる・・」

「あれは商売さ、けど君の写真は売りたくない。僕だけのものにしたいんだ。
  君が好きなんだ。付き合って欲しいんだ」

そういってケンスケはサオリを抱きしめた。

「私も相田君が好き。大好き」










二人は抱き合った、雨上がりの公園で。










空には虹が二人を祝福するかのように眩しく輝いていた。


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ver.-1.00 1997-07/20 公開
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いやぁ、ぺっとです。
もうケンスケとサオリがくっついちゃいました。でもこれからの話も書きますよ
あと話がくさいですね。しかもスペースが多いし、日本語変だし、
それに今回はアスカ様をだすとかいっておきながらぜんぜん出てきてません。す
いません(^^;。
次回はアスカ様×シンジを書こうかなと思っています。
なんか今回文が短いですね。やっぱ長文を書く訓練しないと。
そういえばもう夏休み宿題がいっぱい出てます(--;。
映画も早く見に行きたいです。早く部活が休みにならないかな・・・・


 ぺっとさんの『第3新東京都市立第壱中学校吹奏学部』第1話、公開です。
 

 ケンスケ君おめでとう(^^)

 デバガメカメラのマニアックマン、
 好きなこのデートを隠れてつけ回すなんてマネをしているヤバイ男・・

 サオリちゃん・・・・こんなのが良いのかぁぁぁ?!

 ケンスケ、彼女を大切にするように。
 君の人生でこんな奇特な女性が現れるのは後にも先にもこれっきりだろうから(^^;
 

 さあ、訪問者皆さん。
 ケンスケに幸せを与えたぺっとさんに頑張れメールを!


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