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「いい子よ、とても。あなたのお父さんに似て、とても不器用だけど」

リツコの言葉にシンジは視線を向ける。

「不器用・・・・何がですか?」

リツコは視線をシンジに合わせる。

「生きることが」

それを聞いたシンジは表情を変えずに考える。












『生きること・・・・自分の”生”を器用に出来る人間なんているんですか?・・・・僕は出来ませんよ・・・・』












It’s a Beautiful  World
第5話「道標」
(B−part)

















「えーと・・・・この辺だったかな?」

シンジはこの前来た時の記憶を頼りにレイの家を目指した。

周りには見た限りでは区別のつかない団地群が立ち並んでいるのだが・・・・

「ひょっとして・・・・ホントに人が住んでないのかな?・・・・」

夜中に来た時も寂しいところだという印象はあったが、朝だというのに動いているものがない。

それどころか、取り壊されている建物まである。

「綾波、なんでこんな所に住んでるんだろう?」

この団地群は、もともと第三新東京市の建設に従事した人たちの住まいだったのだが、今では打ち捨てられていると言っても過言ではない。

ゲンドウにとってはレイを住まわせるのに格好の場所だった。

人の目につく事もなく、人に干渉される事もない。

「あ、ここだここだ」シンジは目的の団地を見つける。

記憶力は良い方だからここまで迷う事はなかった(というより、記憶力が悪くて博士号がとれるワケがない)。

階段を上がり、レイの部屋の前まで来る。

ドアの郵便受には様々な紙片が押し込まれている。

「・・・・らしい、と言えばそうなんだけど・・・・」ため息が出るシンジ。

そしてインターフォンを押す。

「あれ?・・・・壊れてるのかな?・・・・」

とりあえずノブを回してみると、鍵はかかっていないようだ。

とりあえず郵便受けに入っているものを取り出して、広告類などを選別してから、それを持って中に入る。

「あやなみー?・・・・入るよー?」

返事はない。

部屋に入ると、シンジは面食らってしまった。

コンクリートむき出しの壁や床。

天井を見上げれば、やはりコンクリむき出しだ。

部屋の中を見渡してある物と言えば、冷蔵庫、ベッド、小さなチェストぐらいだ。

とても年頃の女の子の住む部屋とは思えない。

「こりゃ、人間の住むところじゃないよ・・・・」

そう口に出してから、シンジは露骨に顔を歪める。

『まただ・・・・なぜ僕はそんなことを考える??』

シンジが答えのでない問いを頭の中で巡らしていると、後ろの方で水の流れる音が、止まった。

シンジがそれに気付いて振り向くと、そこには全裸のレイが立っていた。

「うわわ!!!・・・・ごめん!」シンジは慌ててレイに背を向ける。

たとえマセていようが、14歳は14歳。

女性の裸を見慣れている訳がない。

慣れていたらそっちの方が怖い。

シンジは真っ赤になって立ち尽くしている。

だが、レイはそんな事は気にもとめずにチェストに近づき、下着を取り出して身に着ける。

「ご、ごめん!」

レイは身支度を整えながら、

「いいの・・・・気にしないで・・・・」

実にそっけなく言葉を紡ぐ。

「こ、これから本部に行くんでしょ?・・・・一緒に行こうよ?」

「・・・・・・・・・・・うん・・・・・・・・・・」























シンジとレイは本部へ向けて歩いていた。

もうすぐ最初のゲートに到達する。

「あ、そうだ。忘れるとこだった・・・・はいこれ」

そう言うとシンジはセキュリティカードを取り出す。

もちろん、リツコから預かったレイのセキュリティカードだ。

「・・・・・」

レイはこっくりとうなずいて受け取る。

「綾波。自分の家の郵便受、見てる?」

唐突に話題を変えるシンジ。

「・・・・・」ぷるぷると首を横に振るレイ。

「それじゃあ、これも見てないでしょ?」

シンジは1枚の紙を差し出す。

紙片は市役所からの正式な通知文書。

『建物取り壊しに伴う住居移転要請』とある。

要するに、レイの住んでいる団地を取り壊すから出て行け、と書いてあるのだ。

退去期限にはまだ時間があるようだが。

「どうするの?」

「・・・・わからない・・・・」

シンジはそれを聞いて『うーん』とうなる。

「・・・・それじゃあ、僕に任せてくれないかな?・・・・悪いようにはしない。約束する」

シンジはレイを見つめて真剣に諭す。

「・・・・・」

レイは先程と同じようにこっくりとうなずく。

「よかった・・・・余計なお世話なんて言われたらどうしようかと思ってた」

頭を掻きながらつぶやくシンジ。

レイは、

『そんなことはない』と言いそうになるのを堪えていた。

なぜそんな事を言いそうになるのか、なぜそれを堪えようとするのか、レイ自身にもわからなかった。

それから二人はしばらく無言のまま歩く。

すると、沈黙に耐え切れなかったのか、シンジが口を開く。

「あ、そういえば今日は零号機、起動実験でしょ?」

零号機は先の暴走事故以来、初めての起動実験が行われる。

「・・・・ええ・・・・」

二人はゲートをくぐりぬけ、長い下りエスカレーターに乗る。

「不安かもしれないけど、がんばって・・・・って、エヴァに関しては僕よりも綾波の方が先輩だったね」

シンジは少し苦笑しながら肩をすくめる。

「・・・・なぜ?・・・・」

「ん?」

「・・・・なぜ、私にかまうの?」

シンジにはわずかに読み取れた。

レイの表情に”困惑”が混じっている事に。

「この前と似たような質問だね」そう言ってシンジは微笑む。

「まあ、この前の繰り返しかもしれないけど・・・・僕自身にもよくわからないよ・・・・けど、ね」

そう言ってレイの瞳をのぞきこむ。

「綾波の事が気になるから、かな?・・・・・・・・間違っても”同情”やその類のものじゃないよ」

「あ、ありがとう・・・・・」

ぎこちないが、心のこもった感謝の言葉。





シンジはそれを聞いて、黙ったままにっこりと微笑む。





















ネルフ本部、第1発令所。

《オメガからアルファ、ベータ・・・・突入せよ》

イヤホンから命令が伝わるのと同時に、じりじりするような緊張に耐えていた20名の男達は発令所になだれ込む。

各々が手にしている短機関銃から死と破壊が吐き出され、ネルフの脳髄とも言える人間達が薙ぎ倒されていく・・・・

使徒に対する人類最後の希望を担う男女はなすすべもなかった・・・・

いや、比較的小ぶりな人影三つには銃弾は送り込まれない。

「クリア!」「クリア!」「クリア!」

抵抗する人間がもはやいないことを告げる掛け声が聞こえる。

「ターゲット1、確保!」

「同2、確保!」

「同3、確保!」

チルドレンの身柄が押さえられのだ。

ここから安全に撤収できれば、作戦は大成功だ。

だが、野太い声がそれをさえぎる。

「状況中止!・・・・だめだ!遅すぎるぞ!!・・・・もう一度だ!」

指揮官の寸評を聞いた男達は、かかえていた短機関銃を下ろし、また外へ向う。

ヴァージニア州、フォート・メイヤー陸軍基地。

合衆国はここの地下にネルフ本部中枢部の複製を作り上げていた。

銃弾が撃ち込まれた人影は全て人形だ。

「ここにいたか」

合衆国陸軍の制服を身につけた初老の男が指揮官に近づく。

「准将、なんでしょう?」

「チームの様子はどうだ?」

「・・・・まだまだですね・・・・」

「デルタのトップチームが何を言っている。またどうせ完璧を目指しているんだろう?」

デルタ・フォース。

アメリカでもベストに数えられる特殊部隊である。

セカンド・インパクト以前では、デルタ・フォースは純粋なカウンター・テロ部隊だった。

しかし、現大統領の肝いりで完全な不正規戦部隊にその姿を変えている。

通常の陸軍部隊が行う戦闘が正規戦であり、不正規戦とは敵地での情報収集、撹乱、要人誘拐、暗殺、ゲリラ活動など、軍隊の裏側を指している。

「当たり前です。デルタは常に完璧でなければなりません」

指揮官は上から下まで黒づくめの格好を揺らしながらつぶやく。

「まあいい・・・・部隊指揮は君の仕事だからな」

「それよりも・・・・ゴーサインはまだなんですか?」

「・・・・そう長くはかからんよ。大統領も腹をくくったらしいからな・・・・だが、ターゲットが近日中に一個所に集まるらしい。決行はそれを待ってからになるだろうな」

「・・・・・我々現場の人間が一番心配しているのは決行直前になって作戦中止になることですから・・・・」

「おい、言っておくが我々はあくまで鎖につながれた猟犬だ・・・・自らその鎖を解き放つ事は無い。絶対にな」

「わかっています・・・・」

「・・・・すまんな・・・・苦労を掛ける・・・・」

「いえ・・・・そうだ准将、お聞きしたい事が・・・・」

「なんだ?」

「SDF(自衛隊)はネルフの連中に協力しているんですか?」

「いや・・・・仲は険悪・・・・いがみ合っているという話だが・・・・なぜだ?」

「・・・・連中の中に敵に回したくない奴がいるんです・・・・」

「地上最強、デルタのリーダーが怖れる、か?・・・・」

「そいつが出張ってきたら、50%の確率で作戦は失敗します」

「!!!」

「・・・・まあ、SDFとネルフの仲がそんなに悪いのなら、そう心配する必要はないでしょう」

「そうであることを願うよ・・・・この作戦には合衆国の命運が懸かっていると言っても言い過ぎではないからな」

「準備が整うのはもう少し先です」

「かまわんさ。さっき言ったようにパイロットが三人揃ってから、作戦は開始されるからな・・・・君達は合衆国陸軍の切り札だ。それを忘れんでくれ」

「イエス・サー」






















ロッカールームでは、レイがプラグスーツに着替えていた。

レイのほかには誰もいない。

白いプラグスーツに手足を通し、手首のスイッチを操作して内部のエアを抜く。

一連の動作をしながらも、レイは他の事を考えていた。

『なぜ・・・・なぜ私は碇君の事が気になるの?・・・・』

14歳の少女の反応としてはあまりにも幼いものだが、それなりの理由が彼女にはある。

『・・・・ダメ・・・・考えても答えが出ない・・・・』

レイは気付いていないが、その”考える”という行為すらほとんどした事が無いのだ。

今まではなにかについて悩む、という事はまったくと言っていいほどなかったからだ。

『・・・・本に書いてあった・・・・考えてもわからないなら人に尋ねてみろ、と・・・・』

その”尋ねる人”として真っ先に頭に浮かぶのはシンジの顔。

わかっているのだ。自分が変わりつつある事に・・・・

そしてそれが自分に良い影響を与えている事も。

だが・・・・

自分の存在理由は、エヴァに乗る事。

確かに、今まではそれ以外無かった。

だが、何かが変わりそうな気がする

「碇君と話してみよう・・・・」

レイはそうつぶやいてかすかに微笑むと、起動実験に赴くため立ち上がった。





















「これより零号機の再起動実験を行う」

コントロールルームの中央に仁王立ちしているゲンドウが命令する。

その横には冬月とリツコがいる。

「第1次接続開始」

「主電源コンタクト」

「稼動電圧、臨界点を突破」

流れるように手順が進んでいく。

リツコは部下達の見事な手際に若干の満足感を感じている。

「了解・・・・それではフォーマットをフェイズ2へ移行」無論、そんな感情を表に出しはしない。

プラグの中ではレイが進んでいくフェイズをなんの感情も見せずに受け止めていた。

《パイロット、零号機と接続開始》

《回線、開きます》

回線が開かれると同時にプラグの中は原色で満たされ、瞬時に外部の映像が映し出される。

《パルス正常》

レイは実験場の壁にある小さな窓に目をとめる。

誰かがそこからこちらを見ている。

小さすぎて誰だかはわからないはずだが・・・・レイにはわかった。

シンジがこちらを見ているのだ。

なぜかはわからないが、シンジの視線を感じていると自然と心が落ち着いてくる。

確かに、そこにいたのはシンジだった。

大事な実験の最中にコントロールルームに潜り込んで迷惑を掛ける事は無いと思い、ここから実験を見守っている。

かたわらには途中で出くわしたミサトもいる。

「シンちゃーん?・・・・どーしたのー?そんなに熱心に眺めてぇ?・・・・・レイの事が心配?」

真剣に窓の向こうを見つめるシンジをよそにミサトはどこまでもお気楽だ。

「・・・・そりゃそうですよ・・・・14歳の女の子のすることじゃないですからね・・・・本来は」

シンジは言葉の中に若干の皮肉を込める。

「!・・・・ごめんなさい。軽率だったわ」

ミサトはおのれの迂闊さを罵倒したくなった。

命を懸けて戦っているのは、この子供たちなのだから・・・・

シンジは振り向いてミサトに顔を向けると笑みを浮かべる。

「いいんですよ・・・・ミサトさんが僕らの為に一生懸命だっていうことはわかってますから」

「そう言ってもらえると、助かるわ・・・・」

《全神経、リンク終了。中枢神経素子に異常なし》

《再計算、誤差修正なし》

レイは表情を引き締める(あまり変わらないように見えるが)。

ここからが今日の実験のクライマックスだからだ。

コントロールルームでは、ゲンドウが身じろぎもせずに零号機を見つめている。

「1から2590までのリスト、クリア・・・・絶対境界線まであと2.5」

中央のコンソールに陣取っているマヤが少し声を高くして報告する。

「1.7・・・・1.2・・・・1.0・・・・0.8・・・・0.6・・・・0.5・・・・」

マヤの声と共にチェックモニターの紅い光がボーダーラインに近づいていく。

「0.4・・・・0.3・・・・0・2・・・・0・1・・・・・・・・ボーダーライン、クリア!」

その瞬間、紅い光はグリーンに変化する。

《零号機、起動しました》

「了解」レイの声は感情など含まれていないように聞こえる。

だが、シンジなら気付いただろうか?

声音の中に安堵の色があったことに。

《引き続き、連動試験に入ります》




















「司令官、未確認飛行物体の映像確認しました。メインのモニターに出します」

海上自衛隊、航空護衛艦「しょうかく」

基準排水量89.000トンの、海自最大の船であり、第1機動護衛艦隊旗艦でもある。

「しょうかく」を中心とする戦闘グループは小笠原近海で”それ”と出くわした。

艦隊の前面にある”それ”は銀色の正八面体。

「・・・・また例の奴か?・・・・よし、統幕会議とネルフ双方に詳細な報告を送れ」

その「しょうかく」の戦闘指揮所では、艦隊司令部が対応におおわらわになっていた。

「了解です」

「「ずいかく」はどうしてる?」

南シナ海で哨戒中の「しょうかく」の同型艦のことだ。

「全速力でこちらに向っている模様です・・・・が、艦載機以外は間に合わないでしょう」

「まあ仕方あるまい・・・・こっちは仕事をするとしよう。全艦、水上打撃戦用意・・・・航空隊は全力攻撃を開始せよ。ただし、目標への接近は禁止する」

「所属艦艇、航空隊への伝達、終了しました・・・・攻撃隊第1波、攻撃開始します」

第1機動護衛艦隊は、航空護衛艦(航空母艦)1、イージス護衛艦5、対潜護衛艦8、補給艦1で構成されている。

「しょうかく」の艦載機は全部ひっくるめて78機。

護衛艦艇が少ない事に目をつむれば、まあまあの編成の機動部隊ではある。

「「ずいかく」から攻撃隊が発進しました。ETA(到着予定時間)は80分後」

『効きやしないとは思うんだが・・・・それでもやらないわけにはいかんからなあ・・・・』

司令官は至極率直な意見を考える。それを口にする事は無いが。

「空自も動き出しました。入間、小松、三沢からそれぞれ一個隊規模のレーダーエコーを確認」

「連絡が入りました。現場に着き次第攻撃したいので誘導と指示を頼む、との事です」

「ふん・・・・こっちも負けてはいられんな・・・・射程はどうだ?」

「全艦、有効射程内です」

「よし・・・・」

司令官は、この瞬間自分が高揚しているのがわかった。

なにを馬鹿な事を。無意識のレベルで自嘲する。

動員した航空機は500機を越えるだろう、これから放つ対艦ミサイルも100発を軽く越える・・・・だが、効きはしない。

『ふん・・・・妙な時代まで生き残っちまったもんだ・・・・』

司令官は一息ついて命令を下す。



「攻撃開始」






















コントロールルームの内線電話が鳴り、冬月がそれをとって短く会話を交わし、受話器を置く。

「碇、未確認飛行物体がここに接近中だ・・・・おそらく、第5の使徒だな」

ゲンドウは顔を上げる。

「実験中止、総員第1種警戒態勢」

周囲に警告音が鳴り響く。

「零号機はこのまま使わないのか?」

「まだ戦闘には耐えん。初号機は?」最後はリツコに向けたものだ。

「380秒で準備できます」

「出撃だ」

「はい」

ゲンドウは窓の向こうの零号機に向き直る。

「レイ・・・・再起動は成功した。戻れ」

プラグの中はゲンドウの言葉と共に電源が落とされる。

暗闇に近いプラグの中でレイは静かにたたずんでいた。

「碇君は戦う・・・・私は戦えない・・・・」





「なぜ・・・・悲しい気持ちになるの?・・・・」





















「第1ロックボルト、外せ」

発令所からの音声が、格納ケイジと初号機のプラグに響く。

ちょっとした振動と共にシンジの目の前のモニターにロックボルトの解除が示される。

「解除確認」

「了解」

シンジはケイジの中が写るモニターを見つめる。

『何回繰り返せばいいんだろう・・・・・こんなこと・・・・』

先の見えない戦いほど、精神を荒廃させるものは無い。

そしてふと視線を持ち上げると・・・・レイがいた。

少し高いところから見下ろすようにしている。

『あれ・・・・綾波、どうしたんだろ?・・・・見送りに来てくれたとか・・・・まさかね』

その時、レイの唇が動くのがわかった。

インダクションレバーを操作してレイをズームアップする。

レイはなにか喋っている。

ごく簡単な言葉だったので、唇の動きで読み取れた。

『・・・・・・・・・・そうだ・・・・そうだったよね・・・・自分で決めたんだから・・・・』




「・・・・守るって・・・・」




《エヴァ初号機、発進準備よし!》

発令所ではミサトが気合いを入れて命令する。

「発進!!」

0キロからいきなり650キロまで加速されて地上を目指す初号機。

その頃、自衛隊の猛攻をまるでなかったように躱した使徒は第三新東京市の直上に到達していた。

その正八面体をなす使徒の外周で光が収束し始める・・・・

「目標内部に高エネルギー反応!!」シゲルがディスプレイを見つめたまま報告する。

「なんですって!?」

「周円部を加速!収束していきます!!」

「まさか!」信じたくない現実を突きつけられるミサト。

その間にも初号機は高速で移動し続け、ミサトが気付いた時には地上にその姿を表わしていた。

そしてプラグの中にミサトの悲鳴が届く。

「だめ!!よけて!!」

「?」

状況は掴めなかったが、使徒と初号機の間にはビルが遮蔽物になっているので少し安心していたが、

そのビルがいきなり融けた。

それも瞬時に。

「!!!!!!!!」

そして、胸が沸騰した。

もはや叫び声さえでない。

モニターは全面で砂嵐を映し出している。

こうなってはA・Tフィールドを張る事も出来ない。

シンジにその余裕が失われているからだ。

「!!!!!」

発令所では耳障りな警報が鳴りっぱなしになっている。

それは、パイロットの命の危険を知らせる警報・・・・

ミサトが悲痛な叫び声を上げる・・・・




「シンジ君!!!」






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1.01 1998+08/08
1.00 1998+08/06
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あ・と・が・き

みなさんこんにちは。

P−31です。

第5話Bパートをお届けします。

さて・・・・今回もおさらいに近いですね。

修行が足りんか・・・(笑)

さて、ちょいと補足説明を・・・・

この世界の自衛隊は大した”軍隊”になっています。

EVAの世界観からも、実際のものからも遠くかけ離れていますがご容赦ください。

また、設定資料かなんか作ります。

詳しい事はそっちで・・・・

さあ・・・・もう少しだ・・・・もう少しで”あのお方”に出てもらえる(笑)

私も心待ちにしているあのお方のご登場まで・・・・あといくつだっけ?



あとパート5個!!



だそうです(笑)。


では、次回予告いってみましょう。





『シンジは助かった。』

『そしてその傷は、シンジの闘志をかきたてる。』

『それを見つめるレイ。』

『一方、ミサトは使徒に対し一点突破の超長距離射撃を試みる。』

『シンジの思いと日本中のエネルギーは果たして使徒を貫けるのか?』

『零号機が熔けてゆく!』

『It’s a Beautiful World 第6話』





『「スマイル・ムーン」』





 P−31さんの『It's a Beautiful World』第5話Bパ−ト、公開です。





 おお、なんか自衛隊が強そうだぞ??


 イージスってあれでしょ?
 1隻1000億くらいする船。

 それがいっぱい〜

 空母まで持っているし・・・


 すごいや、きっと

      よく知らないから断言できない(^^;



 こんだけ揃っていたら!

  それでも使徒には通じないのね・・・


 悲哀を感じるなぁ (;;)

  税金返せ(爆)





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