Golden Week
記念アスカの長い一日
Written
NASA
ある日に夕方。
ここは、コンフォートマンションに1室、いつものようにアスカは、シンジとのコミニュケーションとして僅かな落ち度を見つけて怒鳴り散らしていました。
今回は、シャンプーが原因で怒っている様です。
バスルームのアコーデオンカーテンから顔をだし、
「シンジ! シンジ! シンジ!」
洗濯物にアイロンをかけていたシンジは、アスカに呼ばれて来ました。
「何だい、アスカ。」
アスカは、大声でシンジに尋ねました。
「シンジ!
アタシ用のシャンプーの買い置きがないわよ!!」
シンジは、アスカの大声につい、
「こめん、忘れていたよ。」と、条件反射で答えてしまいました。
このシンジの回答にアスカは、シャンプーが無いイライラを逆なされてしまい、
「シンジ! アンタ、いつもぼやぼやしているから忘れるのよ!」
と、怒鳴ってしまいました。
いくら、仏のシンジ君とはいえ、そこまで言われると「カチン!」ときて言い返します、
「じゃあ、アスカが自分で買ってくればいいだろ。
自分の事ぐらい自分でやれよ。僕は、同居人であってアスカの家政婦じゃないんだ。」
シンジは、言い放すと自分の部屋に篭ってしまいました。
この光景を見ていたミサトは、えびちゅを飲みながら、
「よくも毎回違うことで喧嘩できるわね。・・・・・」と、呟くのでした。
さて、喧嘩した当の2人は、
言い返したシンジは、恐くなり部屋に篭り不て寝しました。
しかし、言い返されアスカは、シンジに言うだけ言われて逃げられて不機嫌のまま、ミサトのシャンプーで洗髪しました。
「まったく、バカシンジなんだから・・・・・
アタシも少し言い過ぎたけど、もっとアタシを見ていてよ・・・・・」
アスカは、風呂上がりでもまだ不機嫌なままです。
しかし、リビングには、シンジの姿は無く酔いつぶれたミサトとエサをねだるペンペンしかいませんでした。
アスカは、怒りの矛先を酔いつぶれたミサトに向け愚痴を溢しました。
「まったく、いい歳して・・・・
加持さんもこんな酔っ払いのどこがいいのかしら?」
返事、文句も返ってこないミサトを諦めてアスカはいつもの様に冷蔵庫の牛乳をオジサン飲みで飲み始めました。
ここで運が悪い事にアスカの足元にミサトのえびちゅの空缶が転がっており、アスカは、空缶を踏みつけてバランスを崩して後ろに転んでしまいました。
コロン
ガーーーン
「★☆★☆★☆★☆★☆!!」
アスカが気がつきますと、何故が視線がいつもより低くなっています。
「クエッ、クエッ!!」(いたーーい、このバカシンジ)
アスカは、自分がペンギン語(←あると仮定します)を喋っているのに驚きました。
おまけに目の前に赤い髪の巨人が転がっているではありませんか。
この事態に『アスカ』は、部屋中を駆けずり回りました。
ぺた、ぺた、ぺた、ぺた、ぺた、ぺた、ぺた、ぺた、ぺた、ぺた
「クエーーーッ、クエーーーッ、クエーーーッ!!」
(今世紀最大の美女のアタシが、ペンギンになってしまったわ!!)
一通り騒ぎまして『アスカ』は、シンジに助けてもらう事に気がつきました。
『アスカ』は、シンジの部屋の前に来て目の前に巨大な張り紙の壁が聳えており困りました。それは、人間世界で言う「襖」でした。普段は何でもない襖でも、今の『アスカ』から見れば、まさしく『ジェリコの壁』でした。
で、『アスカ』が採った手段は、もちろん
「クエーーーーーーーッ!!」(アタァーーーーーーーック)
と、襖に突撃して穴を開けてシンジの部屋に入りました。
で、『アスカ』は、得意げに
「クエッ!!クエッ!!」(襖の分際でアタシの邪魔するのは10年早いのよ!!)
と、勝ち誇りました。
『アスカ』は、シンジのベットの前に来ました。しかし、手(翼)が、届きません。『アスカ』は、ベットによじ登りシンジの上半身に跨りますと
ペタ、ペタ、ペタ、ペタ、ペタ、ペタ、ペタ、ペタ、ペタ、ペタ、ペタ、ペタ
(アタシがこんなに苦労しているのに何のんきに寝ているのよ、バカシンジ!!)
翼の往復ピンタでシンジを文字どおり叩き起こしました。
さて、起こされたシンジは、
◎ペンペン『アスカ』が乗かってピンタをした事
◎ペンペン『アスカ』が襖に穴を開けて入り込んだ事
で、怒ってペンペンの首の後ろをつかみ部屋の外に摘み出しました。
「ミサトさん!
また、ペンペンのエサを酒の肴にして食べましたね。
ペンペンは、襖を破ってまで僕を起こしにきましたよ。」
と、リビングで寝ているミサトを起こして文句を言いました。
『アスカ』は、首を振り否定しました。
プルプルプルプル
「クエッ、クエッ、クエッ」(違うわシンジ、アタシはアスカよ)
気持ち酔いつぶれていたミサトは、
「あ〜ら、シンちゃん、アスカに怒られてペンペンに八つ当たり。
ペンペンが可哀相よ。
お姉さんは、部屋に戻って寝るわ、お休み〜〜〜っ」
と、千鳥足で部屋に戻りました。
「まったく、しょうがないなあ。ペンペン、今エサをあげるからね。」
シンジが、ペンペン『アスカ』を連れて台所に行くとアスカ『ペンペン』が倒れているのに気づきました。シンジは、ペンペン『アスカ』を放り投げるとペンペン『アスカ』を抱き起こして
「アスカ! アスカ!
アスカ!起きてよ! アスカ!起きてよ!」
と、呼び起こそうとしますが、アスカは何の反応もしません。
この騒ぎにミサトが起きてきて、
「シンちゃん、アスカは頭を打っているわ。頭を動かしたらダメ。早くベットに運んで寝かせなさい。」
ネルフ作戦部仕込みの指示をだしました。
30分後
往診のネルフ医療チームの先生が、「軽い脳震盪です。明日精密検査をしますのでネルフに来て下さい。」と診断して帰っていきました。
シンジと『アスカ』は、心配そうにアスカ『ペンペン』の枕元にいます。
「アスカ、ごめんよ。
アスカが我が侭いうのは、コミニュケーションだと分かっているのに・・・・・」
シンジは、目に涙を浮かべて語り続けます。
「アスカ、もしアスカがいなくなったら、
どんなに寂しいかこんなになって初めて分かるなんて僕は、なんて愚かなんだ。
目を覚ましたら、何でも言うことを聞くよ。アスカ・・・・・」
と、シンジの独り言はまだまだ続きます。但し、横で本当のアスカが聞いていることを知らずに話しています。
『アスカ』は、ここまでシンジに想われているわかり、シンジに鳴きました。
「クエーーーッ、クエッ、クエーーーッ」(シンジーーーッ、そこまで思ってくれていたの)
しかし、『アスカ』の声はどんなに感情を込めてもペンギン語にしかならず、シンジには伝わりませんでした。
「ペンペン、おまえもアスカの事心配してくれるんだね。」
と、シンジは誤解しています。
「クエーーーッ、クエッ、クエッ」(シンジーーーッ、アタシがアスカなの気がついて)
「クエーーーッ、クエッ、クエッ」(シンジーーーッ、アタシがアスカなの気がついて)
「クエーーーッ、クエッ、クエッ」(シンジーーーッ、アタシがアスカなの気がついて)
『アスカ』は、首を振り一生懸命ペンペン『アスカ』を伝えようと鳴きますが、シンジはますます誤解してペンペンをペンペンハウス(冷蔵庫)に押し込みました。
「ペンペン、アスカの枕元で騒ぐのはいけないよ。僕が起きているからもう寝な。」
どん、どん
「クエーーーッ、クエーーーッ」(シンジーーーッ、シンジーーーッ)
『アスカ』は、ペンペンハウスを朝まで出れませんでした。
次の日
朝になっても目を覚まさないアスカ『ペンペン』を心配したシンジとミサトは、ネルフ病院に連れて行きました。
『アスカ』もついて行こうとするとミサトが、
「クエーーーッ、クエーーーッ、クエッ、クエッ」(シンジーーーッ、ミサトーーーッ、アタシも行く)
「ペンペン、アスカが心配なのは分かるわ、でもお留守番よろしくね。朝食は用意してるからね。」
と、言って家に閉じ込められました。
残された『アスカ』がリビングに戻りますと『アスカ』用にと用意された朝食は、生サンマ3匹でした。
「クエッ、クエッ」(アタシがこんなもの食べれるわけないでしょ)
と、エサ箱を蹴飛ばし、アスカ用ポテトチップスを食べ始めました。
2時間後
まだ、寝ているアスカ『ペンペン』を連れてシンジとミサトがリツコと一緒に戻ってきました。
「「ただいまーーッ、ペンペン。」」
「お邪魔します。ペンペン」
リツコは、ペンペンを見つけるとメガネを光らせて微笑み、ペンペンに挨拶すると、シンジに尋ねました。
「ねえ、シンジ君。
昨日からペンペンの調子おかしくない。
例えば、騒がしいとか、エサの摂取量が落ちたとか、何か気づいた点ないかしら。」
シンジは、エサ箱を確認してから
「そういえば、昨日から騒がしく、朝のエサの摂取量も落ちていますね。」
それを聞いたリツコはミサトに目配りし、『アスカ』に聞こえる様に言いました。
「それは、便秘だわ。
大至急、
浣腸をしないと大変なことになるわ。」ミサトも怪しい目を『アスカ』に向けながら、
「ペンギンの便秘は大病だわ、リツコ大至急お願いするわ。」
この事を聞いた『アスカ』は、パニックになりました。
「クエッ、クエッ」(アタシがアスカなの、アタシがアスカなの)
「クエーーーッ、クエーーーッ」(乙女に浣腸なんてするんじゃないわよ!!)
「クエーーーッ、クエッ、クエッ」(シンジーーーッ、アタシがアスカなの気がついて)
「クエーーーッ、クエッ、クエッ」(ミサトーーーッ、アタシがアスカなの気がついて)
「クエーーーッ、クエッ、クエッ」(リツコーーーッ、アタシがアスカなの気がついて)
と、鳴きますとリツコとミサトに捕まらない様に逃げ回りました。そして、勢い余ってアスカ『ペンペン』を抱いているシンジの足にタックルしてしまいました。
タックルされたシンジは、アスカ『ペンペン』をアスカの上に落としてしまいました。
その日の夕方
アスカは、目を覚ましますと、ベットの上で目の前にはシンジの泣き顔がありました。
アスカは、恐る恐る手を見ますと翼から元の人の手でした。アスカは、戻れたと喜びました。
「やったーーーっ、戻れた!!」
シンジは、アスカがやっと目を覚ましたと大喜びで泣きながら抱き着きました。
「アスカ、アスカ、もう、何処にも行かないで」(;;)
アスカは、ここまで心配してくれるシンジを愛しく思い何も答えられませんでした。
そこに悪魔の双子が覗きながら微笑んで話してました。
「ミサト、やっぱり私の推論通りアスカ⇔ペンペンだったでしょ。」
「へぇへぇ、リツコ感謝します今度おごるわ。」
それを聞いたアスカは、シンジを抱きながら叫びました。
「リツコ、ミサトよくの乙女に浣腸なんかしようとしたわね。」
リツコは、しれっと答えました。
「もし、そうでもしなければ、愛しのシンジ君がアスカの頭をペンペンとぶつけるなんて許してくれなかったわ。
2回も頭を強打したんだから今日1日は、安静しているのよ。
まあ、シンジ君が絶対に目を離すわけないけどね。」
と、すこし医者らしい事を言ったリツコとミサトはリビングに戻りました。
シンジは、3人の会話が分からずアスカに尋ねました。
「アスカ、リツコさんは何を話していたの。」
アスカは、シンジに分かる様に事の顛末を話ました。
「いいこと、シンジ
アタシは、今までペンペンと入れ替わってしまったの。
アタシは、寂しくてシンジに何回も教えようとしたわ。でも、うまく伝わらなくてね。
:
:
シンジは、話が分かりますと、昨日ベットの横での独り言を思い出し、顔を真っ赤にして
「ア、アスカ、昨日言った事は忘れてお願い。」(*・・*)
と、頼みました。
アスカは、天使と悪魔の微笑みで
「ダ〜〜メ、シンジは一生アタシの我が侭を聞くと言ったんだからね。」(^^)
「えっ、一生」(*・・*)
「そう、一生」(^^)
シンジは、アスカの言っている意味が分かり、もう一度抱き直し、囁きました。
「もう、離さないよ。アスカ」(*・・*)
「うん、捕まえていてね、シンジ」(*・・*)
こうして、シンジとアスカは、以前よりも素直に接する様になりました。
10年後
「「行ってきま〜〜す。アスアス,シンシン」」
「クエッ!!」
「クエッ!!」
碇家では、2人の縁を結んだペンペンの子供の「アスアス」と「シンシン」という温泉ベンギンが元気に留守番をする様になりました。
FIN
後書きのようなもの
今回は、ほのぼのLASを目標にアスカ中心のストーリーで作成するつもりでしたが、段々コメディーになってしまいました。m(
_ _)mどうしても、アスカ『ペンペン』は、セリフも動きも想像できませんでした。m(
_ _)m次回は、もっと甘いものを作りますので見捨てないで下さい。