KISS! KISS! KISS!
Ver.綾波

---

碇君とキスした

碇君と教室でキスした

碇君とみんなの前でキスした





昼食後の気怠い時間

いつも通りの昼休み

いつも通りのはずだった昼休み



私はいきなり碇君を抱き寄せて、有無を言わさず唇を重ねた

碇君はギクリと身を震わせて

何か言おうともがいてる



ちょっと煩いわね

暴れないで碇君



首筋にチョップ！



くて



ようやく碇君が静かになる

そう、あなたは黙って私に身を任せてくれればいいの



力の抜けた碇君の両脇から腕を通し

がっしりと碇君の後頭部を掴んで唇を合わせる

これでいいんですね？　赤木博士





赤木博士に教えて貰ったの

「碇君のハートをゲッチューするにはどうすればいいんですか？」

赤木博士は黒い眉を寄せ、こめかみに指を当てながら教えてくれたわ

「みんなの前で、キスでもしてみたら？」



…………らじゃー





騒がしかった教室が、一気に静まりかえるのが解る

教室中の注目が、私達に集まってくるのが解る

私がこんなにあからさまに注目を浴びたのは初めてじゃないかしら？





そっと、薄目を開けてみる

目の前に広がる碇君の顔

白目を剥いている

ちょっと気持ち悪い

鼻水も流れてる

でりかしーのない人ね





視線を横にずらしてみる

みんな私達を見つめてる

ちょっと顔を赤くして、呆然とこっちを見ている





すると目に入った一人の少女

あの娘知ってる

確か弐号機パイロット

こちらを睨み付けて、顔を赤くしたり青くしたり忙しそう

慌てているの？

怒っているの？



何だかとってもいい気分





さらに視線を動かしてみる

目に入ったのは二人の転校生

茶髪のボサボサ頭の戦自スパイと長い黒髪の眼鏡女

二人とも、今にも泣き出しそう



何だかとってもいい気分





そういえば、碇君の口がポッカリ開いてる

なんか間抜けね

ヨダレも垂れてきているし

口を閉じて上げましょう



碇君の口の中に舌を差し入れ、口を閉じさせようとする

碇君の口内

碇君の歯や歯茎の内側に舌を這わせる

う〜ん、巧くいかない



そういえば碇君の舌がない

喉の奥に巻き込んでしまったのかしら？



…………まあ、いいわ





碇君の口の中で舌を動かしていたら

弐号機パイロットの様子がいきなり変わった。



体をブルブル震わせて

私達を睨み付けている

凄まじい怒りの波動

何をそんなに怒っているの？

でも、そんな顔を見ていると……



何だかとってもいい気分





碇君とキスして良かった

NEXT
ver.-1.00 1998+10/30 公開
「こんなの綾波じゃねぇ！！」と言う文句は こちらまで！

---

KISS! KISS! KISS!
Ver.鈴原

---

シンジとキスした

シンジと教室でキスした

シンジとみなの前でキスした





昼飯喰うた後のことやった

いつも通りに、シンジ達とボーッとしとった

いつも通りに、テキトーにくっちゃべって終わるはずやった



じゃが、シンジの唇をボーッと見とったら

なんや熱いモノが込み上げてきおって

気が付いたら、シンジを抱き寄せて、キスしとった





……ワイはいったい何をやっとるんや？

男同士でキスしてるんか？



…………ま、ええか

これも友情や、友情

うん、そういうこっちゃ





シンジはまず呆然として

それから、顔を真っ青にして

脂汗をダラダラ流したかと思うと

白目を剥いて、気絶しおった



可愛いやっちゃ





ちゅぽん！



軽快な音を立てて、ワイは唇を話す



旨かったで、シンジ

ごっつぉさん





ん、なんや？





な、なんや、教室中が固まっとるで





うぉ、惣流、なんちゅう目で睨むんや！

あ、綾波、その青白い闘気はなんや！

き、霧島、そのバズーカ、どっからだした？

や、山岸、そのチェ−ンソーはちょいと危ないで

げ、委員長まで！　く、鎖鎌振り回すのやめてんか！





ちょ、ちょっと、待てや

な、話せば解る

話せば解るさかい！！

シ、シンジ、何か言うてや！！





………あかん、泡ふいとる



































…………おとん、先立つ不幸を許してや

…………おかん、今からそっちへ行きそうや










おしまい

NEXT
ver.-1.00 1998+10/30 公開
「こんなのトウジじゃねぇ！！」と言う文句は こちらまで！

---