赤木リツコ&伊吹マヤ専用研究室にて。
その日、伊吹マヤはいつものように暇を見つけてはネットワークを利用して恋愛小説を読んでいた。
彼女が主に好むのは、俗に言うLAS、しかも身をよじるような甘い内容が特にお気に入りである。
好みが筆者にそっくりなのは気のせい、という事にしておこう。
「あぁ、面白かった!『つよいぞ!○ンジ君』、早く続きが読みたいわぁ。あ、『僕のために、泣○てくれますか』の新しいやつ入っているかしら、それと『天使に逢○たい』も見逃せないわね」
思わず口を付いて出る感想。
意味のない伏せ字に筆者の心臓は爆発寸前である。
と、その時、遥か彼方から騒がしい足音がする。
どたばたどたばたどたばた
「??何かしら。廊下を走るなんて、なんて行儀の悪い...」
そのマヤにして行儀の悪いと言わしめた人物は、研究室の前で足を止めた。
「マヤッ!!」
なんと、扉を蹴破らん勢いで入ってきたのは、世紀のマッドサイエンティスト(このコピー、どっかで使ったな....)、赤木リツコ博士であった。
「ど、どうしたんですか先輩、そんなに急いで」
「ふ、ふふふふふふふふ.....」
突然不気味な笑い声を出すリツコ。マヤは引いた。確実に。
「あ、あの、先輩?」
「でーきーたーのーよー...ふふふふふ」
「な、何ができたんですか?」
「例のアレよ」
どっかで聞いたような台詞だな。
「あ、アレ?アレってなんですか」
「あら、話してなかったかしら。私の10年来の研究」
「え?初耳ですけど。一体何なんですか?」
「ふっふっふ、聞いて驚かないでちょうだい。この発明は世界の歴史を変えるわよ。確実にっ!」
「ええっ!それはすごい事ですよ、先輩!(やっぱり凄い人なんだ。ちょっとMADだけど)」
「....見たい?」
「そりゃもう!ぜひ見せてください!」
「それじゃぁこっちに来てちょうだい」
「はいっ!」
二人は研究室から少し離れた(もちろん実験が失敗した時のためにだっ!)実験室兼発明室に向かった。
興奮気味に発明の事を語るリツコ。そんなリツコの話をマヤはニコニコしながら聞いていた。
やはり、自分の尊敬している(MADだけど)人物が嬉しそうだと、こっちまで嬉しくなってしまう。
「そういえば、先輩」
「...その赤い光はだんだんと東の空へ....え?何?」
何の話をしていたのだ。
「えっと、その発明のきっかけって何だったんですか?」
よくぞ聞いてくれたと言わんばかりの笑顔を浮かべるリツコ。
にっこり。
う〜んらぶりぃ。(す、すいませんっ(^^; >まっこうさん)
「そう、あれは10年前の事だったわ。何気なくセカンドインパクト前の本を読んでいたら、その発明の元となったアイデアが書いてあったの。あれから10年、1日たりともその研究を怠った事はないわ」
「へぇ〜、そうなんですかぁ」
感心した表情のマヤ。やっぱりこの人は凄い!(MADだけど)天才で、なおかつ努力の人なんだわ。
マヤの中で、さらにリツコの株は上がっていた。
そして実験室の中に入る二人。
「さ、こっちよ」
中央に置いてある机に歩み寄る二人。
「あの、それで、どこにあるんですか?それ」
ドキドキしながらじっと見守るマヤ。
「ふっふっふ、これよ」
そこにあったのは、小さな青い手のひらサイズの小箱であった。
よく見ると上に赤いボタンがついている。
それ以外には何もついていない、極めてシンプルなデザインである。
「..............?なんですか?これ」
「くくくくくくくく......聞いて驚かないでね」
またもやMADな笑みを浮かべるリツコ。マヤは引いた。
「これこそ、セカンドインパクト以後最大の発明....他爆装置よっ!!」
「........................................はぁ?」
突然叫ばれてもその名前だけじゃさっぱりである。
「!?あなたにはこの発明の素晴らしさがわからないというの!?」
「いや、あの、そうじゃなくて、どんな発明なんですか?それ」
「名前を聞いてもわからないというのっ?」
「え、いや、えっと、『他爆装置』ですよね?」
「そうよ」
「どういう風な働きをしてくれるんですか?」
「....まぁいいわ。説明してあげましょう。これはその名の通り、相手の自爆装置を感知、特定の周波数による操作でそれを起爆させる働きがあるわ。これでどんな悪の科学者の巨大ロボットが攻めてきても安心よ。あぁ......自分のこの才能に我ながらほれぼれしちゃうわ」
遠い目をしてあっちにイっちゃってるリツコ。
「......あの、自爆装置なんて普通付けない....」
「お黙りっ!自爆装置は科学者のロマンよっ!それを付けない科学者なんて科学者じゃないわっ!天が許しても私が許さないわ」
「.....はぁ(汗)」
「仮につけていなかったら、その事で目いっぱいバカにしてやるのよ。これなら起爆してもしなくても私たちの勝利よっ!....ふふ、ふふふ、ふふふふふふふふふふふふふ」
「.......」
マヤは、「マジでこの人はヤバい」と思った。
なんとかこの場を去ろうとする。
「えっと、あの、これから仕事ですので....」
「あら、そう? さすがにこれ程凄くないけど、完成寸前の研究品『しんなりアスカ型アンドロイド905式』(爆)もあるけど見る?」
マヤは、「この人、人道的にもヤバい」と思った。マジで。
「いえ、すみません、割と忙しくなりそうなんで....これで失礼しますねっ」
脱兎のごとく駆け出すマヤ。
「....あら、結構自信作だったのに....ま、いいわ。次の研究に取り掛かりましょう(ニヤリ)」
こうしてこの夜も実験室から灯かりが消える事はなかったそうな。
あ・と・が・き
えー、とりあえず、めぞんEVA、333333ヒット通過おめでとうございます。
これを書いている時点ですでに334000ヒット突破しちゃってますが(爆死)
35万ヒット記念にしてもよかったんですが、やっぱ3という数字は、サードチルドレンとかいろいろありますんで、なんとなくこっちにしました。(ぉぃ)
さて、問題の内容ですが....
あー、なんなんでしょう、これ。(笑)
きっかけとしては、某氏から「マヤさんの話も書こうよ」とメールを頂いたのが大きいです。
が、マヤさんはキャラクターがリツコさんに食われてますので、リツコさんを補佐する役として活躍してもらうことになりました。これでもいいっすよね?(笑)
一応、「回数という概念を持たない連載」という形をとりたいと思います。
カウンタの数字、その他何かめでたい事があるたびに書くつもりです。
あ、それと、副題には意味ありません。マジで (^^;
さらに、某所の「らぶりぃリっちゃ(以下省略)」とは何の関係もありません。これもホント。
それでは次回は(おそらく)40万ヒット記念でお会いしましょう。
さんごさんのめぞんEVA333333hit記念SS『リっちゃんと愉快な下僕たち』、公開です。
3が6つ並んだ記念SS(^^)
1が4つ並んだ11/11に公開です(^^;
ついでに午後11時11分にUPしようかな・・
。。。BIGのサーバは重いので、
そう思い通りの時間にあげることは出来ないんだけどね (;;)
リツコさんの素晴らしい発明!!
−−他爆装置−−
最強の傑作です!
しかし、
天才リツコさんにもたった一つの見落としが・・
それは
世に自分ほどのMADサイエンティストはそうそういないという事・・・
自爆装置なんて付ける奴ぁ、いないよね(^^;
がんばれりっちゃん! 突っ走れ!!
さあ、訪問者の皆さん。
数字が並びまくったさんごさんに感想メールを送りましょう!