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NEW TYPE EVANGELION
第拾四話
宇宙(そら)からのシ者
ゴォォォォォォォ・・・・・
遥かなる暗闇・・・・
すべての元凶とつながる場所・・・
そこに天使と呼ぶべきものが一つ・・・
緑豊かな大地へと向かっていた・・・
??「もうすぐ・・・たどり着くね・・・・」
それは白い肌に銀髪。
そして・・・大きな二枚の純白の羽を携えていた・・・
暗く濁った場所。
ここには既に力を失ったもの達が集っていた。
E-SEELE01「由々しきは碇ゲンドウ」
E-SEELE03「われわれは既に持ち駒を失ってしまった」
E-SEELE04「もう我々には為す術はないのか・・・」
E-SEELE01「いや、我々にはまだ力がある」
E-SEELE02「左様、かの力があれば生体兵器など要らないはずであった」
E-SEELE03「かの力とは一体・・・」
E-SEELE01「諸君にもこれからお見せしよう、真なる天使を・・・」
その言葉とともに、場は暗黒へと変化させていった。
その背後に・・・4体の人影を残して・・・
「これで終わったのかな・・・碇」
「いや・・・終わってはいないだろう。あの老人たちが簡単にくたばる訳が無い。
おそらく何か隠し玉を持っているのだろう」
「あの方達のやりそうなことですわね・・・」
E-SEELEが所有していた生体兵器”使徒”
与えられたものではあった。
が、E-SEELEはこの兵器を全て失っていた。
ネルフの碇ゲンドウという者によって。
学校、その屋上。
毎度のことではあるが、子供たちが集まる場所といえばここである。
「ケンスケ様ぁ〜、はい、あぁ〜んしてくださぁい」
「よ、よせよ・・・桐野・・・」
この二人の関係はサード・インパクトが起こっても変わりようが無いかもしれない。
まぁそれは置いておくとして・・・
「鈴原、はい、いつもの」
「ん、ありがとさん、ヒカリ」
この二人は進展したといってもいいだろう。
ヒカリ曰く、
「あの最強の使徒っていうの?あれのおかげで鈴原と急接近できたわ。
ま、鈴原に怪我をさせたのは許せないけどね」
第拾四使徒ゼルエル戦において、鈴原トウジの駆るエヴァンゲリオン参号機は、
ずたぼろにされ、その結果、トウジ自身も入院するほどの怪我を負ったのである。
その時にヒカリがトウジの見舞いに来たことは言うまでもない。
その結果、今の状況があるのである。
一方・・・
「ほらシンジ!さっさとしなさいよ!」
「シンちゃん!ほらっ!」
少年は選択を迫られていた・・・
そう・・・赤色と青色の箸、その二つから迫られていたのである。
「ちょ、ちょっと待ってよ!二つも差し出されても困るよ!」
「良いからさっさと口を開けなさい!」
「は・・・・」
すかさず青い箸が少年の口へと入ってくる。
「えいっ!・・・ふふふ・・・、あいあむなんばーわーん!」
「あーっ!先超されたぁ!良いわ!その分多く食べてもらうわよ!」
「ずるーい!私のも食べてぇ!」
数分後・・・少年のお腹は・・・球状と化していた・・・
「ほらシンジ・・・しっかりしなさいよ・・・」
「ん・・・アスカ・・・もう・・・大丈夫・・・」
そうは言っても苦しいことに変わりはない。
「ごめんね・・・シンジ、なんかレイと張り合っちゃってさ・・・」
「大丈夫だよ、こうしてアスカに介抱してもらえるならどうってことないよ」
「(ぽんっ!)」
最近ではアスカの態度も柔和になってきたといっていい。
それもこれもシンジのせいであると考えられる。
悪いことではないのだが、レイの方がいささかピンチに陥っていることになっている。
「・・・・・・アスカ・・・・・・・・・」
「んっ・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そしてこの二人に関しては所かまわずするようになってしまっていた。
周りの目も気にせずに(笑)
そしてその影では・・・
「アスカばっかりずるい・・・・明日は私が・・・」
と狙っているレイがいたりする。
再び暗黒の世界。
まさに今、天使が大地に舞い下りようとしていた。
??「・・・・・・・・・・(にこり)・・・」
天使はわずかに微笑むと、そのまま重力の海に流されていった。
第三新東京市上空。
ひゅぅぅぅ・・・・・・・・・ドォン!!
時間は夜の2時。
第三新東京市上空に一瞬の閃光が走り、その閃光は大地へと突き刺さった。
「何か落下したそうだな、隕石か?」
「いや、隕石にしては体積、質量共に小さい。おそらく何か別のものだろう」
この落下物によって、ネルフはいささかの混乱を生じさせていた。
理由は宇宙からの新たな使徒ではないかと思われたからである。
既にネルフ内では”使徒”は宇宙からの生体兵器である。
ということは噂の段階ではあるが、広まっていたからである。
使徒は既にもう来ないと分かっていたとしても・・・
「一応赤木博士を同行させて調査に向かえ。一応落下物はこちらで手に入れておきたい」
「・・・敵だとしてもか?」
「問題無い。MAGIによれば落下物の質量は40kg程度だということだ。無論、体気圧で燃え尽きないで
その質量を保っているのだがな」
「・・・ATフィールドか?」
「その可能性が一番大きいだろう。おそらく・・・”シ者”だ」
「なるほど・・・」
二人の隣でやり取りを聞いていたユイは”シ者”という言葉に一つの確証を得た。
「宇宙(そら)・・・」
この言葉を残して、ユイは天を見上げていた。
E-SEELE01「これが・・・我々の最終兵器だ」
E-SEELE05「これは・・・奴等の兵器・・・か?」
E-SEELE03「左様、奴等から盗んだものだ」
E-SEELE01「イロウルを潜入させたときに盗み出した奴等の兵器、エヴァンゲリオン。
それを元に我々がアダムよりうみだせし兵器。コピーエヴァンゲリオン」
E-SEELE02「なるほど・・・しかしネーミングが悪いな。碇の兵器のコピーであるというのは納得できん」
E-SEELE01「それは考え済みだ。」
E-SEELE04「聞かせてもらおうか」
E-SEELE01「それぞれ『ミカエル』、『ガブリエル』、『ウリエル』、『ラファエル』と名づけた」
E-SEELE04「4大天使ということか・・・」
E-SEELE02「搭乗者はどうするのだ、我々では乗ることができないだろう」
E-SEELE03「問題は解決済みだ、『強制シンクロシステム』を使用する」
E-SEELE01「そのシステムを使い、君たちに搭乗してもらいたい。我々にはもう人材も無いのだ」
E-SEELE05「命令なら逆らうわけにはいかないな。多少危険かもしれないが我々がそれにのろう」
E-SEELE01「期待している・・・」
密談後、辺りは暗転する。
一つを除いて。
E-SEELE01「貴様らは捨て駒にすぎん。私のものが完成するまでのな・・・」
そして舞台は再び暗転する・・・
ネルフ本部の発令所。
ここにはオペレータである3人が常駐していた。
「未だに第1種警戒態勢のままか・・・」
「司令の話だと使徒はもう来ないんじゃないのか?」
「分からん、何か巨大な計画が裏で動いているという話もあるしな」
「例の『箱船計画』とかいうものですか?」
「計画自体は誰も知らないんだよね。マヤちゃん、山崎博士から何か聞いていないの?」
「キトからは何も聞いていないんですよ、知ってもいなさそうだし・・・」
使徒は地球上からは姿を消した。
だがネルフ本部は未だに第1種警戒態勢のままでいた。
来るであろう、E-SEELEを迎撃するために。
そしてそれ以外でも計画が動いていた。
詳細は司令である碇ゲンドウしか知らないという計画が。
場所を変えてここは未確認物体が墜落した場所。
E-SEELEに発見されることなく、ネルフが確保した場所であり、物体である。
そこには5、6人の作業員と、2、3人の研究員が来ていた。
その中には赤木博士と山崎博士が含まれていた。
「赤木博士・・・これは・・・見たところ人間ですよね・・・」
「えぇ・・・外見は人間。でも異なるところが一個所」
「この純白というべき・・・翼・・・」
「この翼のおかげで地球の人間ではないということは立証されるわね」
地球にやってきたこの人間と思しき生命体。
一見したところ、かなりの美少年であろうことは間違いない。
だが、純白の翼を持っていたため、地球外生命体であると認識させられることになる。
彼・・・と呼んでよいものかどうか分からないが、とにかく彼はネルフの
研究施設に移されることになった。
当然、それを知るものはいない。
ごく一部の人間を除いて。
E-SEELE01「さぁ・・・儀式の始まりだ・・・」
この男がそう言い放つと、暗闇に8つの光りがともされた。
ネルフの技術を盗み、自らが改良したコピーエヴァンゲリオン、
ミカエル、ガブリエル、ウリエル、ラファエルである。
E-SEELE01「強制シンクロシステム、起動」
次に放った言葉とともに、当たりに悲鳴がこだまする。
強制シンクロシステム・・・文字どうり適格者でない人間をエヴァとシンクロさせるためのシステムである。
E-SEELEが自ら開発したシステムであったが、欠点があった。
強制シンクロシステムを使用したシンクロは、シンクロ率を極限まで高めてしまうといったことだ。
そのため、このシステムを使ってシンクロしたものはそのエヴァのコアに溶け込んでしまう。
しかもサルベージは二度とできない。
まさに、自己を犠牲にするシステムであるといえる。
E-SEELE01「ゆけ、私の忠実な下部ども・・・奴等に私のための時間を作らせてこい・・・」
ガァァァァァァ!!!!!
E-SEELE01「さて・・・”あれ”を完成させねばな・・・」
強制シンクロによって完全にパイロットを取り込み、その自我さえも取り込んだ
コピーエヴァは、目的地、第三新東京市ネルフ本部へと飛び立っていった・・・
シンジたちの屋上での騒動があった翌日、鈴原トウジはネルフ本部に呼び出されていた。
「なんやろ・・・リツコはんも急に呼び出しといたりして・・・なんかむちゃくちゃめんどいわ・・・」
使徒は全て倒され、平和になったとおもいっきり勘違いしていたトウジは、
休養でネルフに呼び出されたことにいささかはらを立てていた。
そして赤木リツコの部屋の前に立ち・・・
「鈴原です・・・」
『あ、鈴原君・・・入っていいわよ』
「ほんなら失礼します・・・」
プシュゥゥ・・・・プシュ
トウジが部屋に入っていくと、眼鏡をかけ、
キーボードを常人の数十倍の速さで打ち込んでいるリツコを目にした。
「リツコはん・・・わいに用って・・・何ですか?・・・」
「えっとね、前にあなたのエヴァ、参号機を私が改良するって言っていたでしょ?」
「はぁ・・・そんなこともありましたなぁ・・・」
「それでね、完成したから早速テストをしてもらおうとおもって」
「さいでっか、分かりました、ほんなら早速着替えてきます」
「そうしてもらえるかしら」
トウジはリツコから改良点を何も聞かないまま、そのテストを受けることにしてしまった。
「・・・これは・・・なんもかわってまへんがな・・・」
「外見上はね。中身は大幅に改良してあるわ」
「ほんまでっか?」
「嘘だと思うんならこの参号機専用シミュレータに入ってちょうだい」
「何ですか?その、参号機専用・・・何たらかんたらっていうのは」
「エヴァンゲリオン参号機専用のシミュレータよ。参号機はちょっと特殊なものになってしまったんで、
専用のシミュレータで訓練が必要なの」
「はぁ・・・そないいうんでしたら・・・やってみます・・・」
そう言ってトウジはシミュレータに乗り込む。
するとシステムが起動したのか、エヴァに搭乗する際のシンクロに近い感じと、
それ以外に一つ、異様な感覚を覚え、シミュレーションが開始された。
『良い?鈴原君。今からエヴァ参号機専用兵器を出すわ。まずはそれを認識して』
「わかりました」
リツコがキーボードをカタカタを操作すると、シミュレーションをしているトウジの視界に
小さいながらも、エヴァンゲリオンらしき物が現れた。
「これは・・・エヴァ・・・ですか?」
『そう、参号機専用兵器、その名も”汎用人型支援兵器エヴァンゲリオン・ビット”。通称”E−BIT”よ』
「なんですか?それ」
『簡単に言えばあなたの思い通りに動かせるエヴァよ。鈴原君が”前に動け”と思えばE−BITは
そのとおりに動くわ』
「つまり20世紀末にやっていたガ○ダムXのあれ、でっしゃろ」
『鈴原君・・・何で知っているのかしら・・・』
E−BIT、その素体は開発過程で失敗作とされたエヴァンゲリオンである。
その中でも上質の失敗作に鈴原トウジの思考をコピーしたダミープラグ、
通称”ダミープラグ・トウジ”を搭載したエヴァである。
そのダミープラグと、トウジの駆る参号機のエントリープラグとは、回路が直結しており、
トウジの思い通りに動かせるエヴァという具合になっているのである。
ちなみに元ネタはトウジのいう通りです(^^;;;)
「でもリツコはん、一体しかおらんようですが・・・」
『そうよ。だってまだ出来てないもの、E−BIT』
「は?」
『開発が軌道に乗ってないのよ。だから当面は一体ということね』
「はぁ・・・そうするといつかは何体も操れるということですか?」
『無理よ。MAGIのサポートをつけても四体が精いっぱいね。
もっともあなたがニュータイプというのであれば別だけど』
「それならしゃーないですなぁ・・・」
『無駄話はここまでよ。さ、シミュレーションを開始するわよ』
そう言ってリツコはシミュレーション開始のキーを押した。
さらにその翌日、午前10時ごろ。ネルフ本部。
ヴゥーッ!ヴゥーッ!ヴゥーッ!・・・・
ネルフ本部には警報がこだましていた。
使徒は既に倒されたとおもっていた矢先の警報である。
皆が皆、慌てふためいていた。一人を除いて。
「状況は、日向君」
『おはようございます。未確認飛行物体がここ第三新東京市に接近してきています。
その数、4。パターンはアンノウンです』
『伊吹です。現在その未確認飛行物体からMAGIへのハッキングも感知されました。
現在先輩がその対処を行っています』
ミサトは状況確認中にオペレータ達のところにたどり着いた。
「MAGIまでハッキングを受けているの?」
「はい、ですが大した事無い様です」
(MAGIへのハッキング?単なる陽動ね・・・本命は・・・エヴァ各機の足止め・・・か)
ミサトはそう判断し、ハッキングはリツコに任せるとして、自分はエヴァの発進準備に取り掛かった。
「ハッキングはただの足止めよ。すぐに初号機以外のエヴァの発進準備!」
「初号機・・・以外ですか?」
「司令からの命令でね・・・初号機は未だに凍結中よ」
「分かりました。エヴァ参号機、ニュー・エヴァ初号機から参号機。スタンバイをお願いします」
その時、リツコがハッキングの対処中にマヤに声をかけた。
「マヤ、エヴァ参号機にはE−BITをつけて。少しでも戦力となるから」
「了解」
「葛城准佐、エヴァ各機の装備の指示をお願いします」
「エヴァ参号機にはE−BIT、ニュー・エヴァ初号機はプログ・ブレード、
弐号機はプログ・ブレード2、参号機はポジトロン・スナイパー・ライフル改・・・はまずいから、
ポジトロン・ライフル2を持たせて。そしてニュー・エヴァ初号機と弐号機が前衛、
エヴァ参号機とニュー・エヴァ参号機はバックアップ。フォーメーションは一応こうするわ。
戦闘になったら各個撃破でやってちょうだい」
ポジトロン・ライフル2。
言うまでもなく、ポジトロン・ライフルの強化版である。
ちなみに出力はポジトロン・ライフルの2倍強である。
『ミサトぉ・・・それって武器はわたすから後は勝手にやってちょうだいって行ってるのと変わらないわよ』
「まぁそうとも言うわね」
緊急事態でも普段と変わらない口調で話すのが、葛城ミサトの良いところである。
一部(冬月など)では評判が悪いが。
戦闘区域、強羅。
四体のエヴァはそれぞれフォーメーションを保ったまま、敵と思しきものと対峙していた。
「白い・・・・エヴァ?」
「・・・・・なるほどな・・・コピー・・・・ということか・・・」
「どういうこと?山崎さん」
「第拾壱使徒イロウル。あれのときにMAGIからデータを盗み出されたんだ」
「MAGIが使徒にハッキングされたって言う・・・あれ?」
「そうだ、その時にデータを盗み、独自に作り上げたんだろう」
「大ピンチ・・・・ってことやないですか・・・」
「そう・・・だな・・・」
四対四。
数の上では互角といえる。
だが相手が未知の力を秘めているかもしれない以上、うかつな攻撃は出来なかった。
ネルフのエヴァが、相手の出方をうかがおうとしたとき、
敵が一斉に攻撃を仕掛けて来た。
「各自、一体づつ相手をしろ!」
キトの命令により、一対一の構図が出来上がった。
キィィィィ・・ン・・・
ニュー・エヴァ弐号機対『ミカエル』
『ミカエル』の剣とニュー・エヴァ弐号機のプログ・ブレード2とのつばぜり合いが開始された。
キィン!キィン!キィン・・・
「ちっ・・・アタシの攻撃をことごとく受け流していく・・・」
『ミカエル』に攻撃の意志はないように見えた。
ニュー・エヴァ弐号機の攻撃をことごとく受け流しているに過ぎないからだ。
「こいつ・・・戦う意志があるの?それとも・・・」
アスカは攻撃を『ミカエル』に受け流されっぱなしの中、このようなことを考えていた。
ニュー・エヴァ初号機対『ガブリエル』
こちらもつばぜり合いが開始されていた。
しかし、『ミカエル』のように受け流すのではなく、
『ガブリエル』はキトの攻撃をかろうじて受け止めているに過ぎなかった。
「たぁっ!たぁっ!たぁっっ!!」
改装し、塗装もガ○ダムカラーに塗り変えられたニュー・エヴァ初号機は、
その力をあますことなく発揮していた。
ザシュッ!!!
キトは『ガブリエル』の一瞬の隙をうかがい、相手の胴体に傷を入れる。
シュゥゥゥ・・・・・・
「何っ!!」
『ガブリエル』は傷のつけられたところから白い泡を吹き出し、
その泡が収まると、傷は完全に消えていた。
「驚異的な自己回復力ってやつか・・・ちと厄介だな」
コピーエヴァにはネルフのエヴァには無かった自己回復装置を取り付けていた。
そのため、多少の傷ならたちどころに回復してしまっていた。
「デカイ傷を付けまくるか、一撃必殺しかないってことか・・・」
キトの考えた殲滅方法は間違っていなかった。
ニュー・エヴァ参号機対『ウリエル』
こちらは撃ち合いとなっていた。
ヴァヴァヴァヴァヴァヴァ・・・・・・・
キュゥン!・・・・キュゥン!・・・
『ウリエル』の放つマシンガンタイプの武器に対して、
ニュー・エヴァ参号機の放つポジトロン・ライフル2は不利であった。
スピードがまるで違うのである。
ポジトロン・ライフル2は威力は大きいのだが、それに反してスピードが無く、
現在の戦闘では不向きな武器であった。
「ミサトさんっ!別の武器出してっ!これじゃ当たらない!」
『今、パレットライフルWを出すわ。受け取って』
「了解!」
パレットライフルW。
パレットライフルの強化版(笑)
レイは射出された武器をすばやく受け取ると、一転して攻勢に回った。
「ええぇぇぇぇぇぇい!!!!」
ダダダダダダダダダダダダダ・・・・・・
レイの攻撃は、『ウリエル」の全身に、風穴をあけた。
しかし、自己回復力により、それらの傷痕は見る見るうちに消え去っていく。
「何で落ちないのぉぉぉ!!!」
自己回復力を持つ敵に対して、レイはそれでも攻撃を与え続けた。
無駄なものだと分かっていても。
エヴァ参号機+E−BIT対『ラファエル』
初の実践でのE−BITの使用。
馴れきっていないトウジは、E−BITの力の半分も出せないでいた。
そして『ラファエル』は、E−BITが持っているパレットガンの攻撃を、避けることなく
自らのATフィールドで防いでいた。
「役に立たんや無いかっ!もおええ!!ワシが直にパチキかましたるっ!」
そう言ってエヴァ参号機は『ラファエル』に向かっていく。
キィィィィィィィン!!
「な、なんやとぉぉ!!!」
トウジのATフィールドはまだ威力が小さい。
そのため、『ラファエル』のATフィールドを完全に中和できないでいた。
無論、ATフィールドが中和されていない状態でE−BITは役に立たない。
逆に『ラファエル』の長槍の攻撃にE−BITとエヴァ参号機は徐々にではあるが、
傷を負っていっていた。
形勢は完全に不利な状況へと追い込まれていた。
敵は傷を負ってもすぐに回復する。
回復できないくらいのダメージを与える武器や、
その場を一瞬にして無へと還す「ブラック・ホール・キャノン」等は使える訳がない。
既に各機は大小様々なダメージを負っていた。
「ちょぉっちやばいかもねぇ・・・」
「ちょっとどころではないですよ、葛城さん。パイロットのシンクロ率も平均して10%も落ちているんですよ」
「打開策は・・・無いんですか?葛城さん・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
打開策はなかった。今のミサトにとって。
殲滅する武器を使用すれば、この場所も只では済まない。
かといって白旗を上げる訳にもいかない。
一時撤退もできない。
まさに八方塞がりの状況であった。
「エヴァ各機に通達。戦線を下げて機をうかがって」
「了解」
ミサトからの指示により、各機は戦線を少し下げた。
そしてフォーメーションを立て直そうとしたとき・・・
「敵の一体からすさまじいエネルギーが観測されますっ!」
「何ですって!!!」
『ミカエル』は手に持っていた剣を静かに放す。
その剣は地面に落ちることなく静かに宙に浮いた。
剣はそのまま上昇していき、成層圏まで達した後、”槍”に姿を変えた。
『ミカエル』は自身のATフィールドで背中に二対の羽を作る。
そして・・・”槍”を落下させた。
エヴァ各機に向かって。
「エヴァ各機より巨大なエネルギーが落下してきます!」
「みんな避けて!!!」
『え?』
ドォォォォォォォン!!
ネルフ本部にいる人間は、白い閃光しか見ることが出来なかった・・・
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次回予告
襲ってきた白い閃光にたたずむミサト。
そして、堕天使の名を冠するコピーエヴァがNERVに迫る。
地球最後の戦い。
この戦いにシンジたちは勝つことが出来るのだろうか。
次回、
NEW TYPE EVANGELION 第拾伍話 Last Battle In The Earth
次回はいよいよ決戦!
あとがき
どうもっ!Y-MICKですっ!
NEW TYPE EVANGELION 第拾四話 宇宙(そら)からのシ者 をお届けします。
冒頭に出てきた純白の羽根を持ったもの・・・
名前は出していないんですけど、既に分かってしまっていますよね(^^;)
これからの話、彼が重要な鍵を握ってきます。
もちろん!定番のネタもやりますよ(笑)
今回出現したコピーエヴァ。
元ネタはEOEの蜥蜴エヴァです。
雰囲気もあれを想像していただけるとうれしいです。
もっとも、顔は蜥蜴ではなく、初号機に似たものと思って欲しいんですけど(^^;)
簡単に言えば白いエヴァ初号機が四体いるとおもってください。
それと今回は始めて(?)続き物にしてみました。
当初はこういう風にするつもりはなかったのですが、なんか書いているうちに
「続きにしたら良いかなぁ・・・」なんて安易な気持ちでやってしまったんです(笑)
区切りの良いところまでやってしまうと、なんか次回がとてつもなく短くなってしまうようなんで・・・(笑)
ま、その辺は許したってください(^^;)
さて、次回なんですが、・・・・内緒(爆)
「なにぃぃぃ!!!」と思っていただけることが出来ればうれしいです。
ではまた次回お会いしましょう(^^)
Y-MICKさんの『NEW TYPE EVANGELION』第拾四話、公開です。
引きが凶悪だー(笑)
クイズ番組より、
バラエティー番組より、
引きが凶悪だよね。
次回までヤキモキウズウズしっぱなしになっちゃうよ−−
大ピンチの中、
更に強力な攻撃に見回れたEVAs・・・
ぐむむ・・・みんな死なないでね・・
私の予想では、
前回いい目にあったキトは死ぬことになっています(爆)
↑冗談なので、ホントに殺さないでね m(__)m
この予想が当たっていたのなら止めはしませんが(爆2)
さあ、訪問者の皆さん、
貴方の感想をY-MICKさんへ!
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