駿河湾沖に突如出現した使徒はゆっくりであったが第三新東京市に向けて侵攻していた。
今回の作戦は、第三新東京市ではなく、使徒が上陸する水際で殲滅するという作戦であった。
「シンジ君、いい?」
『ああ、いいぜ、ミサト。こっちはいつでもOKだ』
今回、エヴァ3体による作戦であったため、通常のシンジではなく、シンジ2が現れていた。
「では今回の作戦です。エヴァ初号機は目標のATフィールドを中和しつつ攻撃、
零号機と弐号機はバックアップ、これでいいわね」
『えーーーー、またバックアップなのぉ』
『私もたまには前衛がやりたいよーーー』
前回と前々回の戦いでは常に初号機が前衛であったため、アスカとレイは不満をぶちまけていた。
「使徒を肉眼で確認、メインスクリーンに出します」
メインスクリーンに現れた使徒は文字で言えば『大』の字をしていた。
「伊吹少尉、ニュー・エヴァはどうなの?使えるの?」
「MAGIの判断では、目標はニュー・エヴァのATフィールドの約3倍の強度を持っています。
それにまだ2分しか活動できませんから、足止め程度のことしかできません」
「それじゃ万一に備えといて」
「了解」
使徒はその間にシンジ達のいるところまで近づいてきていた。
そして有効射程距離まで到達したとき・・・・・・・・・・・・・。
『ミサト、いくぜ』
「分かったわ、気をつけてね目標は何をしてくるか分からないわ」
『OK、アスカ、レイ、バックアップを頼むぜ』
『分かったわ、シンジ、気をつけて』
『シンちゃん、ガンバ!』
『任せとけ、俺を信じろ』
シンジ2はそう言い残すと使徒に向かって攻撃を開始した。
『隙だらけだな、これなら簡単に殲滅できそうだ』
シンジは勝てると確信し、一気に使徒に向かっていった。
初号機は持っていたアクティブ・ソードを構えると使徒を縦一文字に両断した。
アクティブ・ソードとは、山崎キトが作り上げたニュー・エヴァ専用の近距離兵器プログレッシブ・ブレードを
NERVが研究し、作り上げた近距離兵器のプロトタイプである。
ズシャ!!!!!!!!!!!!
使徒はいとも簡単にまっぷたつになっていた。
『なんだ?妙にあっけないな』
シンジ2は疑問に思っていた。
今回の使徒はいやにあっけないと。
『・・・・・・・・・・?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!』
シンジ2は使徒にエネルギーの変化があることを気づいた。
そのとき使徒はコアを二つにわけ、使徒そのものも2体へと分裂した。
使徒は初号機は強力と判断し、目標を零号機と弐号機へと変化させた。
『アスカ!レイ!避けろ!』
シンジ2はとっさに叫んだ。
だが、アスカとレイはそう簡単に認識できず、急なシンジ2の叫びにより立ちすくんでしまった。
『『きゃーーーーーーーー!』』
2体のエヴァンゲリオン、零号機と弐号機は分裂した使徒2体の手によって
一撃の下に吹き飛ばされてしまった。
「レイとアスカは?」
ミサトは残された初号機への命令も忘れ、パイロットの安否を気遣った。
そしてミサトからの質問に素早くマヤが応答する。
「零号機、弐号機とも活動不能です。パイロットは気を失ってはいますが命に問題はありません」
「そう、エヴァの収容急いで。シンジ君、そっちは?」
『無理だな、ここはひとまず撤退し、作戦を練り直した方がいい』
「そうね、山崎博士に連絡、使徒の足止めを要請して」
『分かった葛城准佐、足止めだけならニュー・エヴァでも出来る。一応周囲の人間にも撤退命令を』
シンジ2の判断は賢明だった。
いくらシンジ2とはいえ分裂した使徒2体による複数からの攻撃の前では勝ち目はないからだ。
その後、初号機もその場から撤退し、残ったニュー・エヴァにより使徒は足を止めた。
だが、使徒は殲滅したわけではなく、なりを潜めたにすぎなかった。
「日向少尉、状況は?」
使徒が足止めされてから今回の作戦に参加した主立ったものは使徒殲滅の作戦を練るため、
ここ、NERVのブリーフィング・ルームに集まっていた。
「使徒は駿河湾にて活動を停止、ニュー・エヴァにより破損した場所の再生に入っています。
ですが、破損個所が甚大なため、再生には時間がかかると思われます。
その時間はMAGIによれば約1週間かかるとのことです」
「そうか、で、使徒の行動パターンは解析できたのか?」
「はい、使徒は第1段階では単体のまま行動します。しかしある程度のダメージ、
どのくらいのダメージを与えればよいか分かりませんが、ダメージを受けた結果、第2段階に移行すると思われます。
第2段階では使徒は2体に分裂、そのまま行動します。ここでは甲、乙と呼称します。
使徒甲、乙は対称に全く同じ行動をします」
「ふむ、それで葛城准佐、使徒を殲滅する作戦はあるのかね。」
「現在、作戦を練っている途中です」
「ではまだ作戦はないということだな。」
「そうとらえられてかまいません」
「分かった。使徒殲滅の作戦に関しては葛城准佐に一任する、では解散」
場所は変わってここは葛城ミサト准佐の部屋、ミサトは現在使徒殲滅の作戦を練っている最中である。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ない。もーあんなのどーすればいーのよー!」
「困っているようね」
突然ミサトの部屋に現れたのは赤木リツコ博士であった。
「リツコぉー、あたしどーすればいーの?」
「あーら、作戦部長ともあろう人があきらめるの?」
「そんなこと言ったってどーすればいーのかわかんないんだもん」
「そ。それじゃこれあげるわ」
「作戦考えてくれたの?さすが持つべきものは親友よねぇー」
「あら、私が考えたんじゃないわよ。考えたのは愛しのカ・レ。」
「えーーー!加持ぃ?なんで?確か加持はドイツにいるんじゃなかったの?」
「今はアメリカよ。で、加持君には山崎博士が連絡してくれたらしいの」
「え?加持と山崎博士って知り合いなの?」
「山崎博士が言うには加持君は山崎博士が家庭教師をしていたときの生徒らしいわ」
「へー、そうなの、で、加持が考えたものって?」
ミサトが催促するとリツコは1枚のディスクを差し出した。
ミサトはそれを再生する。
と、ミサトとリツコは”ニヤリ”と微笑んだ。
「これは・・・・・・・・・・・・いけるわね」
「へぇー、さすが加持君、要点を得ているわね」
ミサトはエヴァパイロット達を集めていた。
とは言ってもキトは別である。
集まったのはシンジとアスカとレイである。
「ミサトさん、何か良い考えでも浮かんだんですか?」
シンジは今は普通のシンジである。
シンジ2は特別なことをしない限り、エヴァの中でしか現れないのだ。
「んーー、チョッチね」
「で、なんなのよ、ミサト。早く教えなさいよ」
「んふふふふふ・・・・・・。それはねぇ・・・・・・・・・、んふふふふふふふ。
ユ・ニ・ゾ・ン(はぁと)」
「「ユニゾン?」」
今ユニゾンしたのはシンジとアスカである。
「ユニゾンってなんですか?ミサトさん。」
「あら、知らない?今シンジ君とアスカがやったじゃない」
「え?僕やりました?」
「そうよん。二人が呼吸を合わせて同じ行動をする、それがユニゾンよ」
「ミサトさん、で、誰がやるんですかぁ?もちろん私とシンちゃんですよね?」
「何言ってんの?!レイ。アタシとシンジに決まってんじゃない!」
「「どっちなんですか?ミサト(さん)!」」
ミサトは・・・・・・・・・・・・・そこまでは考えてなかった。
ただこの3人のシンジを巡る争いが見たかっただけだから。
「んーそうねぇ、それじゃぁジャンケンで勝ったほうとシンジ君がやるって事でいいわね」
「分かったわ。レイ!負けても文句はなしよ」
「おーけい、勝負!」
「「じゃんけん、ぽい!」」
勝ったのは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アスカだった。
(いや、どっちでもいいんだけどね、アスカちゃんじゃないとLASになんないし、おもしろくないでしょ)
「アタシね」
勝ったアスカはとても嬉しそうだった。
それに引き替え、負けたレイは悔しそうな表情をしている・・・・・・・と思ったら、
その反対に、からかえなくて残念と言った表情であった。
「はいはい、アスカとシンジ君で決まりね、それじゃ今日から二人には別の場所で特訓してもらうわよん」
「別の場所ってどこですか?ミサトさん」
「ふふふふふふふふふふふふ・・・・・・・・・・・・な・い・しょ(はぁと)」
特訓する場所とは・・・・・・・・・・・・・・シンジの家の隣だった。
シンジの住んでいるマンションはNERVの所有物で、しかもそのほとんどがゲンドウの所有物であった。
実はゲンドウは密かに、ユイさんにも分からないようにシンジのために買っておいたらしい。
変なところで親バカなゲンドウである。
「ここですか、ミサトさん」
「ここってあたし達の家の隣じゃない」
「そうよ」
「そうよってミサト、なんでここでやるわけ?ここでやるなら別にあたし達の家でやってもいいんじゃない?」
「やっぱ特訓っていったら孤独ってのが常識でしょ」
「常識じゃないわよ、そんなの。」
「まぁそんなのいいじゃない、シンジ君とアスカはこれから6日ここでユニゾンの特訓をしてもらうわ」
「「はーい」」
シンジとアスカが家にはいると、そこはすでに家具などが整っていた。
少しばかりほこりが積もっていたが。
「ここで何をやるんですか?ミサトさん」
「これよ」
ミサトは装置を指さした。
その装置はまぁいってみればTVでやっていた『あれ』である。
「で、これと音楽を使ってユニゾンの特訓をしてもらうわ。
もちろん、二人の呼吸があっていないといけないけどね」
「それじゃぁシンジ、早速やってみましょ」
「うん」
二人は詳しい説明も受けず、早速特訓を開始した。
だが、そう簡単にうまくいくわけはない、当然のごとく失敗したのである。
1,2,3,スタート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ブー
「また失敗ねぇ」
特訓を開始してからすでに2時間が過ぎていた。
この間、失敗すること二十数回。
「あー!もぅ!何で失敗するのよっ!」
アスカはすでにキレかかっていた。
誰でもこう失敗が続けばキレかかる。
アスカはすでにその状況だった。
「もうやってらんないわ、アタシ降りる!」
「いいのぉ?それじゃぁレイに変わってもらおうかしら」
「・・・・!それだけはダメ!ずぇーーーーったいダメ!」
「ならこのまま続けるのね」
「わ、分かったわよ、でも少し休憩しましょうよ、ミサト」
「シンちゃんもそれでいい?」
「僕のほうはいっこうにかまいませんよ」
「それじゃぁ30分ほど休憩にしましょ」
ミサトは言うが早く、冷蔵庫に手を伸ばした。
持ってきたのは当然、『エビチュ』である。
「かぁぁぁぁ!やっぱ一汗かいたあとはこれに限るわねぇ」
『ミサトさん、何もしてないんじゃ・・・』
シンジのツッコミが入ったが、ここではとりあえず伏せておこう。
「シンジ、外に出ましょ、ここ、なんかお酒臭いからさ」
「うん、そうだね」
シンジとアスカは第三新東京市が見渡せる高台に来ていた。
ちなみにこの高台は特訓しているところから5分くらいの所である。
「ふーーーー、風が気持ちいいわねぇ」
「そうだね」
6月なのですでに初夏なのだが、この高台は緑も充実していて、
わりかし快適であった。
(実際でもそうです。私の実家のほうは緑がまだ充実していて、夏は結構涼しいんです)
「ねぇシンジ」
「何?アスカ」
「シンジはアタシのこと好き?」
「え?」
アスカの顔は真っ赤であった。
シンジのほうも、意図していなかった質問に驚いてはいたが、それでも質問の内容は
理解できたらしく、アスカと同じく真っ赤になっていた。
「な、何だよアスカ、藪から棒に」
「いいから、聞きたいの」
シンジは答えに困っていた。
「で、どうなの?」
「どうなのといわれても分からないよ、僕は」
「ふーん、じゃぁあたしが嫌いなのね、シンジは」
アスカは一瞬ではあったが、暗い影を落とした。
シンジがその顔を見たとき、シンジの心の中で何かが動いた。
「嫌いなわけないだろ!でも好きなのかどうかは分からない。でもこれだけは言える!
僕はアスカを守る、それとアスカが生きていくための大地も僕が守る!」
シンジはすごい形相で断言した。
元々、シンジはこのようなことを言える性格ではなかった。
だが、シンジ2という人格が生まれてからシンジも少しずつではあったが、変化してきていた。
つまり、シンジがエヴァに慣れてくることによって少しずつシンジ2と融合してきているのだ。
その結果、強気になることもしばしば出てきた。
「シンジ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ごめん、アスカ」
「何であやまんのよ」
「だって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「アタシは嬉しいのよ、何も謝ってなんかほしくないの」
「そ、そうなの?」
「そうよ、むしろ女の子にとっては好きな男の子が弱気なんていやだもの。
シンジはもっと強気になってほしいの。でも優しいところまでは失ってほしくない」
「うん・・・・・・・・・・・・分かった。アスカが好きになってくれるように頑張るよ」
「頑張って・・・・・・・・・・・・・・・・・シンジ」
三日後・・・・・・・・・・・。
「何や、シンジと惣流の奴、三日も学校休んで何しとんかいの」
「あの二人のことだからいちゃいちゃしてんじゃないのかい」
「そんな事言うもんじゃないわよ、もしかするとどっちか病気で寝込んでいるかもしれないじゃない」
「せやけどなぁ」
話しているうちに3人、トウジとケンスケとヒカリはシンジの家の前まで来ていた。
ピンポーン
「はーい」
チャイムを鳴らすとシンジの母親、ユイさんが出てきた。
ユイさんはまだNERVのほうで泊まりがけで研究をしていたのだが、
着替えなどを取りに来るために一時、家に戻ってきていたのだ。
3人が来たときにユイさんがいたのは全くの偶然である。
「あら、シンジのお友達ね」
「はい、碇君が三日間学校に来ていなかったので机にたまっていたプリントを届けに来ました。
それで碇君の具合、どうなんですか?」
「あら、聞いていなかったの?シンジはいまとなりの家で特訓中よ」
「特訓といいますと?」
「まぁしらないのも当然よね。シンジは今使徒に勝つための特訓をしているの。
今も特訓中だけどちょっとくらいならのぞいてもいいわよ」
「さいですか、ほんならちょっとのぞかせてもらいます」
そういうと3人は隣の家のチャイムを鳴らした。
ピンポーン
「「はーい」」
声はなぜか二人分聞こえた感じがあった。
プシューーー
出てきたのは二人、そう、シンジとアスカであった。
しかもぺあるっく。
「な、何や?その格好は?特訓とちゃうんかい」
「特訓って、シンジだけじゃなかったのか?なんかいやーんな感じ」
「・・・・・・・・・・・・・・・不潔」
「「ご、誤解だよ(よ)、これが特訓だよ(よ)」」
「誤解も六階もないわ!それにそんなかっこうしてする特訓がどこにあるのよ!
誰が見たって新婚生活をしているカップルにしか見えないわよ!」
「「ほ、ホントだよ(よ)。これが特訓なんだよ(よ)、信じてよ」」
「信じられないわよ!」
「みんなー、チョッチいい?」
みんなが振り返ったところにはミサトがいた。
「「ミサト(さん)、帰ってきたんだ、説明してくれないかな(かしら)」」
「はいはい、分かったからとりあえず中に入りましょ」
ミサトの機転により、一同はとりあえず家の中へと入っていった。
部屋にはいるとまず、ミサトは『エビチュ』を片手に、みんなに説明をした。
「へー、そうなんでっか」
「それなら早くいってくれれば良かったのに」
「「ちゃんと説明したじゃないか(のよ)」」
「なんか見てると特訓のほうは順調のようですね」
「そうなのよぉ、このふたりったらもう一心同体のように生活してるんですもの。
見てるこっちが恥ずかしくなるくらいにね」
「それじゃぁ、もしかして碇君とアスカって心だけじゃなくて体まで一つになってたりして」
すごい発言をしたのはレイである。
来たのはミサトに頼んで、特訓風景を一度見ておきたいというのが表向きの理由であるが、
その実は、二人を見てまたからかってやろうというのが本音である。
「「そ、そんなことあるわけないじゃないか(のよ)!」」
二人は顔を真っ赤にしていた。これもユニゾンで。
「ホントに?」
「「本当だよ(よ)!」」
「うふふふふふ・・・・・・・、やっぱりこの二人ってからかいがいがあるわ」
レイは二人をからかうことに心底喜んでいた。
「レイ、そろそろいいかしら、特訓の続きをしたいんだけど」
「はーい」
「それじゃぁシンジ君にアスカ、準備をしてちょうだい」
「「はい」」
シンジとアスカのユニゾンはすでに80%完成していたと言ってもいい。
休日のデパートでの一件と、高台での一件で二人の心の距離は限りなく近づいたと言ってもいい。
「それじゃぁはじめるわよ」
ミサトの合図によってシンジとアスカは準備をし、特訓をはじめた。
1,2,3,スタート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ピロリロリーン
「ふーん、90点を超えるなんてすごいじゃない、二人ともよくやったわね」
「「ありがとうございます」」
「これからはエヴァを使ってのユニゾンよ、今日はもうあがってもいいわ。
エヴァを使うのは明日からね」
「「はーい」」
シンジとアスカは生身での訓練を終え、翌日からエヴァを使った訓練に入った。
当然、はじめはうまくはいかなかったが、それも次第になれ、
生身の時と同じくらいの成果を上げるようになっていった。
そして決戦当日・・・・・・・・・。
シンジとアスカはすでにエントリープラグでスタンバイしていた。
「シンジ君、アスカ、準備はいい?」
「「はい!」」
「使徒、強羅絶対防衛線を越えました!」
「戦自に連絡!目標を第三新東京市まで誘導したあと撤退して!」
戦自の誘導により第七使徒イスラフェルは山を越え、第三新東京市に入った。
「シンジ!行くわよ!」
「うん!62秒でケリをつける!」
イスラフェルが直上まで達したとき・・・・・・・・・・。
「外部電源、パージ!エヴァンゲリオン初号機及び弐号機発進!」
ミサトが作戦開始の合図と同時にアンビリカルケーブルがパージされ、
その後、エヴァ両機は急速に発進した。
そして地上に出るとき、通常であれば地上で止まるのであるが、今回の作戦では止まらず、
エヴァ両機は地上に出ると同時に上空まで打ち出された。
第七使徒イスラフェルは前回の戦いの記憶を呼び覚まし、二体に分離する。
前回の戦いのことを学習していたためである。
ダメージにより分裂すると思われていたのだが、その実は使徒の意志により分裂、
及び合体をするのである。
だが、エヴァも初号機はパレットガンの正射、
弐号機は先日完成にこぎ着けたポジトロン・ライフルを放つ。
全て着弾するが、遠距離攻撃のためATフィールドの効果でさしたるダメージはなかった。
イスラフェルはエヴァ両機が全談撃ち尽くすと判断すると、
今度は反撃に光線を放った。
エヴァはこれを全て回避、さらに地下から出現したシールドにより、全て防ぎきった。
光線がやむと分かると今度はエヴァの反撃、
両機ともシールドの左右からパレットガンを撃ち尽くす。
これも遠距離攻撃のため、さしたるダメージはない。
使徒のほうも光線での攻撃が効果がないと分かると今度は自身の爪での攻撃に移る。
しかし、エヴァも攻撃を受けるわけにもいかないので回避する。
そしてシンジの宣言した時間に迫ってきたとき、エヴァ両機は最後の攻撃に出た。
エヴァ両機は共に第七使徒イスラフェルに対してまずアッパーを食らわし、
その直後回し蹴りを食らわす。
使徒はこのとき二体に分離したままではかなわないと判断。
再び一体へと戻ろうとしたとき、エヴァ両機は本当に最後の攻撃を食らわした。
エヴァ両機は上空へと飛び、その後一つになる直前の使徒のコアへ攻撃を食らわした。
その名も、
ゆにぞん・きっく
(命名、Y-MICK。ユニゾン・LAS・キックでも可)
冗談です、勘弁してください。m(_ _)m
とにかく、エヴァ両機の使徒のコアへのキックにより、第七使徒イスラフェルは殲滅された。
そして使徒のコアが爆発した爆心地では・・・・・・・・・・・・。
初号機と弐号機は重なり合っていた。 いってみれば初号機が弐号機を押し倒した形になってた。
「ううーーーーーーーん」
パイロットの二人は爆発がすさまじかったため、気を失っていた。
「ん?・・・・・・・・・・な、何でシンジがアタシを押し倒してんのよっ!」
「ん・・・・・・・・・・・・あれ、アスカ、何してんの?」
「何してんのじゃないわよ!アンタがアタシを押し倒したんじゃないの!はやくどきなさいよ!」
「そんなこといったって動かないんだからしょうがないだろ!」
「いくらアタシがシンジに押し倒されてもいいかなって思っていてもこんな所じゃいやよ!」
「へ?」
「あ」
アスカは自分がすごいことをいってしまったと思い、真っ赤になっていた。
「アスカ、そういうことは家に帰ってからにしてね」
アスカとシンジの会話はエヴァを通すことによってNERV全体にわたっていた。
NERV内では会話によって笑うもの、顔を紅くする純情な女性職員等が多数いた。
「恥をかかせおって」
外でのNERVの顔、冬月コウゾウは目頭に手をあて、情けないといった表情をしていた。
「あらあら、あなた、シンジとアスカちゃんの子供の顔を見られる日も近いわね」
「ああ、楽しみだな、ユイ(ニヤリ)」
NERVではこの日、シンジとアスカをからかうものが後を絶たなかった。
そしてこの噂はシンジ達の通う学校にもレイによって伝わり、
ここでも二人はからかわれ続けた。
かわいそうに・・・・・・・・・・・・・・・・。
使徒が幼体のまま発見される。ミサトはこれを捕獲しようとするが・・・・・。
次回、
NEW TYPE EVANGELION 第八話 灼熱の中で芽生えたもの
次回もさーびすしちゃうわよん
ちわ、Y-MICKです。
NEW TYPE EVANGELION 第七話 心の距離 の公開です。
今回はTV第九話「瞬間、心、重ねて」を元にしたものになってしまいました。
しばらくはTV版を元にしたものになってしまうかもしれません。
まぁしばらくの事ですから、その辺お願いします。
いわゆる中だるみというやつですな。(^^;)
次は「マグマダイバー」を元にしたものを予定しています。
主役は・・・・・・・・・・・を予定しています。(アスカちゃんじゃないよ)
おたのしみに!(^^)
Y-MICKさんの『NEW TYPE EVANGELION』第七話、公開です。
イスラフェル。
LAS人に愛されている使徒ナンバー1!
ですよね(^^)
ガギエルが一番かな?
どうなんだろう?
アンケート取ろうか(笑)
アラエルでないことは間違いない!
あそこで壊れたことで
アスカxシンジの話が始まっていることもあるから・・
アスカ人はともかくLAS人には人気があるかも(爆)
とにかくここではLASメイキングをありがとう(^^)
アスカのトンでもない発言まで飛び出して、
マジLASエンドでしたね。
さあ、訪問者の皆さん。
感想をY-MICKさんに届けましょう!