私は、イエス・キリストが疑い、苦しんでいた時に彼のそばにいました。 ピラトがその手を洗い、彼の禍根を隠したことを、私は呪いました。
彼女は捜し求めている。彼女を救ってくれる「もの」、すなわち彼女を救ってくれる「言葉」を。
「…いつも、夢を見るの」
「何の?」
「…わからない。ただ…」
「ただ?」
「……わからないわ」
彼女にはその「言葉」を口に出す事が出来なかった。
そうすることで、これまで築きあげてきた何かとても大切なものが、壊れてしまうような気がした。
どうしてそう思うのかはわからなかった。ただ、失いたくなかった。
「…そう」
「そうよ。行きましょ」
「うん」
時々、痛みを感じる。
貴方に会う事が出来て嬉しいです、私の名前はご存知ですね。 けれど貴方を戸惑わせる事も私の本性の一つなのです。
悲しい事は何もないのに、涙が出る時がある。まるで、何かを思い出したように。
自分の存在に、疑問を感じる事がある。
「けれど、これも私が望んだ事」
…そうなのだろうか。
「碇君、あなたは何を望むの?」
「僕は、ただ、このままでいたいんだ」
「このままって?」
「…このままさ」
「それがあなたの望む事なの?」
「うん」
変化の時、私は聖ペテルブルクにいました。私は皇帝とその臣下たちを殺しました。 アナスタシアはただ泣き叫ぶだけでした。
「碇君、誰かを殺したいと思ったことはある?」
「どうして、そんな事を聞くの?」
「……」
「多分、誰かを殺したいと思ったことはない」
「お父さんも?」
「うん、父さんも」
「そう」
私は叫びました、「ケネディ家を殺したのは誰だ?」と。でも結局、それは貴方と私なのです。
「あなた、誰?」
貴方に会う事が出来て嬉しいです、私の名前はご存知ですね。 けれど貴方を戸惑わせる事も私の本性の一つなのです。
彼女はすでに知っている。知ってはいるが、それを口に出すことは出来ない。そして……
もしも私に会ったときには、多少の礼儀をわきまえ、そして憐れみを持ってください。 貴方に会う事が出来て嬉しいです、私の名前はご存知ですね。
そして、彼女、綾波レイは悪魔への憐れみと限りのない共感を覚える。 …神の裁きと決別するために。
渡邉さんの『聖・エヴァンゲリオン学園』第壱話、公開です。
EVA本編でにおわされていた、
単語としてよく使われていた宗教単語を感じさせますね。
話の間に挟まれているのは
聖書あたりの物語なのでしょうか。
聖書・・
一冊持っていたかな。
高校の時、何とかいう組織から配られたっけ?
ちょっと読んでみる気になったりもして・・
さあ、訪問者の皆さん。
ハッキリした色を見せてくれる渡邉さんに感想メールを送りましょう!