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なぁシンジちょっと相談なんだけどさぁ・・・・・・


ケンスケのバレンタイン大作戦


あのさぁ、シンジ。あしたってさぁ"バレンタイン"だよなぁ
いやおまえはさぁ惣流とかからたくさんチョコもらうんだろ?、な

そんなことないって?
いやいや絶対そうだって、おまえはもらうよ。

え、トウジ?アイツもイインチョからもらうんじゃないのか

なんでっておまえイインチョ見てて気づかないのか?
つくづく鈍感だな、おまえは

とにかく今はトウジとイインチョは関係ないんだ。俺のことなんだよ
俺は毎年そうなんだけど誰からももらえないんだよ
おまえみたいに多すぎるのも迷惑かもしれないけど1個もなしってのはねぇ

おまえにはわからないかもしれないけどそうなんだよ
とにかく今年こそは1個でもいいからチョコが欲しいんだ
分けてやるって?いいよ。女からもらわなきゃ意味がないんだ
そこでだ、モテモテのシンジ様に相談しているわけだ

あ、おこった?ごめんごめん、まぁ聴いてくれよ
単刀直入に聞くけどさぁ俺ってなんでモテないと思う?

ヲタクだからってそんなにヤバイほどヲタクかなぁ?
おまえらだって結構プラモ買ってるしビデオ借りてるじゃん

ビデオ買ったりしないって?いいじゃないか買うのも借りるのも大差はないさ
しかもこればっかりはチョット直せないしなぁ。他にないか?

背が低いってのも直せないだろ?簡単に直せそうなやつをいってくれよ

だらしないって?仕方ないよ。家は男2人で女がいないんだから
でも、ちゃんとした格好をすればいいんだな。
ありがとう、参考になったよ。じゃあまた明日

次の朝

「ケンスケどうしたの(んや)その格好!?」

シンジとトウジの目の前にはいつものだらしない制服姿とは裏腹にきちんと折り目のついたズボンの中にワイシャツをきちんといれ髪を切りきちんとセットしたケンスケの姿があった

「いや昨日シンジにだらしないっていわれたからさ。ちゃんとした格好にしてみたんだ。いいだろ?」

「まぁ」

あやふやなへんじをするシンジ。その目が写したケンスケの姿は何とも不自然なものだった。しかもバレンタインデー当日にがんばってみてもあまり効果はないとお見うのだが・・・

学校に着いた3人を待ち受けていたのはバレンタインデー最初のイベント下駄箱だった。シンジが下駄箱をひらくと中からバラバラと大量のチョコが落ちる

「なんや、センセは朝から大漁やな」

トウジがシンジを冷やかすがその手にも可愛らしい小さなチョコが1つ握られていた。

「まぁ、まだ朝だからな、急ぐこともないさ」

そう自分に言い聞かせるケンスケの顔は朝から暗かった。
キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン

授業などは上の空で時は過ぎバレンタンデー第2のイベント、休み時間がやってきた。だが膨らんでいくのはシンジとカヲルの鞄ばかりでケンスケの鞄はまだスカスカだった。時折わざと他の階のトイレに行ったりするケンスケの努力むなしく時はただ朽ちていくだけであった。

「まだまだ1日は長いさ」

そういってつぶやくケンスケの顔は絶望に満ちていた。

「ケンスケ、飯買いにいくで」

トウジには学園生活唯一の楽しみも今日のケンスケには一大イベントであったそう、バレンタインデー第3のイベント、昼休みである。
昼食は3バカトリオとアスカ、ヒカリで屋上で食べていた。アスカは期待できないとしてもヒカリなら義理ぐらいくれるだろう。それがケンスケの考えであった。

「はい碇君と鈴原チョコレート、一応私の手作りだからね。」

そういってシンジとトウジにチョコを渡すヒカリ、シンジは言うまでも無くアスカからもチョコレートをもらってニコニコしている。

「ねぇイインチョ、俺の分は・・?」

もしかしたらという表情で恐る恐る聞いてみるケンスケ

「あッ、相田君の忘れてた!」

洞木ヒカリ嬢、見事な忘れっぷりである。
ケンスケはといえば今にも屋上から飛び降りそうな顔で呟いていた。

「どうせオレは要らない子供なんだ・・・」

ケンスケは暗い顔のまま午後の授業と部活を終えて帰ろうとしていた。(ホントは部活も早退したかったらしい)
と、学校から50mくらい離れたとき一人の少女が走り寄ってきた。

「あ、相田くん。これ私が作ったのよかったら食べてみて。」

走り寄ってきた少女は冬月サオリであった。サオリは可愛らしくラッピングされた小さな小箱をケンスケに手渡した。

「ありがとう(涙)。大事にたべるよ」

涙を流して歓ぶケンスケ、14年間生きてきて初めてのチョコレートであった、しかもあこがれのヒトからの。
サオリとケンスケが付き合い始める半年前の話である

ver.-1.00 1998+02/13公開
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皆さんこんにちは「ぺっと」です 。
とりあえず季節物のべたなバレンタインネタです。
相変わらず稚拙な文章ですがそこは愛敬許してください。


 ぺっとさんの『ケンスケのバレンタイン大作戦』、公開です。


 それなりの身近に女の子がいて、
 しかしその子達は自分以外に決まった相手がいて−−


 辛い立場ですよね、ケンスケ(^^;



 まるっきり艶がない方が気が楽かも(笑)


 努力が実ったのか、
 初めから努力が必要なかったのか、

 1つGET!


 少しは酬われたかな。


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