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「さあ二人とも、詳しいいきさつを話してもらうわよっ!!」

 

 「ええー!!」

  またもユニゾンする二人。

 

「あったり前じゃない。無断でテストさぼって、姿くらましたのよ!!

 リツコ達に怒られたくなかったら、

 おねーさんにちゃんと話しなさいよー。」

 

 どうやら、作戦部長サマは既にできあがっているようだ。

 

 そしてこの晩、シンジたちの部屋から明かりが消えることは無かったという・・・・・。

 

 

 

 

 

   シンジとアスカのお忍び温泉旅行 後編

 

 

 

 

 

シンジ達が泊まっている部屋に朝日が射し込んでくる。

 

「スー スー」

 ミサトはどうやら眠っているようだ。

 昨晩、部屋の冷蔵庫のビールを飲みまくったのだ。当然である。

 

 

「ねぇアスカ、起きてる?」

 シンジがそっとアスカに声を掛ける。

 

「・・・うん、起きてるわよ。」

 

「お風呂、入ってこようか・・・・」

 

「うん、行こう。」

 

 風呂へ向かう、浴衣姿の二人。

 ・・・浴衣姿のアスカも可愛いよな・・・

 またも、アスカを見てボーッとするシンジ。

 

「ねえ、シンジ。今日はこっちのほうに入らない?」

「え? こ、こっちは混浴だよ!!」

 シンジはアスカの意外な言葉に慌てる。

 

 ・・・ 混浴ってコトは、アスカの・・・・・・

 

「ちょっとシンジ!! 聞いてるの?」

「え、あ、うん。聞いてるよ。」

「じゃ、ちゃんと返事してよ。さあ、行きましょ。」

「あ、待ってよ、アスカ。」

 

 

 

 

 

「ふぅ。」

 先に湯船に浸かっているのはシンジ。

 ・・・ アスカと一緒にお風呂に ・・・

 ガチガチに緊張しているようだ。

 

「シンジ、入るわよ。」

 風呂の入り口からアスカの声が響いてくる。

「う、うん。」

 ・・・ 逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ ・・・

 心の中で繰り返し言い聞かせるシンジ。

 

チャポン・・・・・

 アスカが湯船に浸かる音が響く。

 

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」

 お互いの背中を向き合わせて浸かっている二人。

 

 

沈黙。

 

 

 先に口を開いたのはシンジのほうだった。

 

「ねぇ、アスカ。」

「何、シンジ?」

 

「その、ど、どうして、僕のこと、す、好きになったの?」

「・・・バカ、そんなコトは聞かないものなのよ。」

「ご、ごめん・・・・」

 

「・・・いいわ、教えてあげる。」

 

「え? いいの。」

 

「うん。じゃ、しっかりと聞きなさいよ。」

 

「・・・分かった。」

 

「あのね、アタシが最初にシンジに特別なものを感じたのが、マグマの中で助けてもらったとき。

 でも、ホントは二人でユニゾンの特訓したときかもしれないけどね・・・・。

 初めて逢ったときは、『何でこんな奴がサードチルドレンなの』って思った。」

 

「アスカ・・・・」

 

「でもね、アタシ気づいたの。

 シンジはちゃんとアタシのこと、見てくれてるって。

 エヴァのパイロットとしてじゃなくて、アタシ自身、アタシそのものを、ね。」

 

「ありがと、アスカ。そう言ってくれて、嬉しいよ。」

 

「ううん、それはアタシが言うべき台詞よ。

 アタシのほうこそ、ありがと、シンジ。」

 

「アスカ・・・・」

 

 

「・・・じゃ、なんで、アタシのこと好きなのに、霧島さんとデートしたわけ?」

 小悪魔の笑みを浮かべるアスカ。

 

「えぇー、そりゃないよ、アスカぁ。」

 

「クスッ、冗談よ。アタシ、もう気にしてないから・・・。」

「・・・ごめん、アスカ。」

 

 

 

「それにしても、まさかミサトにバレるとはねぇ。」

「うん、ミサトさんはああ言ってたけど、絶対リツコさんたちに大目玉喰らうよ、きっと。」

 浮かない顔の二人。

「でも、誘ったのはシンジだからね。アタシは悪くないわよ。」

「えぇー? そんなのひどいよ!! 最初はアスカが言ったくせに。」

「もう、いちいちうるさいわねー。男ならそんなこと、気にしないの!!」

「ちぇっ。」

 

 風呂の中で、口喧嘩を始める二人。

 この二人にとっては、これが日常であるのだけれども。

 

「アタシ、上がるね。」

 口喧嘩も一段落付いたころ、アスカが立ち上がった、

 

 そのとき・・・・

 

 アスカの体を覆っていたタオルが、はらりと・・・・

 

 落ちた。

 

 

固まる二人。

 

 

「きゃーっ、シンジのバカ、エッチ、変態!!」

 アスカは真っ赤になって行ってしまった。

 

「・・・・・・・」

 突然のことに、言葉が出ないシンジ。

 

「ハッ、・・・膨張してしまった。・・・恥ずかし・・・・」

 

 

 

 

「・・・シンジに見られちゃった・・・」

 ひとり着替えながらつぶやくアスカ。

 

「・・・アスカの裸、見ちゃった・・・」

 さっきのことを思い出し、真っ赤になりながら着替えるシンジ。

 

そして、着替え終わって顔を合わせる二人。

お互いに赤面している。

 

「ねぇ、シンジ。」

「何?」

 

「・・・ちゃんと責任取ってよね・・・」

 

「え、えーっ。そ、そんな。僕何もしてないよ!」

 

「ひどーい、アタシの裸見たくせに。」

 

「・・・・・」

「・・・・・」

 

「ふふふふ」

「はははは」

 

 思わず笑い出すシンジとアスカ。

 

「アスカにはかなわないや。」

 と、シンジ。

 

「あったりまえでしょ。」

 笑顔で答えるアスカ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「好きだよ、アスカ・・・・・・」

 

「アタシもよ、シ・ン・ジ!」

 

 

 

 

 

 

 

 


完結編へ続く
Beta? Version

Homepage : http://www.incl.or.jp/~ago/write/
E-Mail : ago@asuka.nerv.to

 

 

 

 

 

<あとがき>

ども、AGOです。

いやー、なんか曖昧な展開になってしまいましたね。

ミサトは一体どうなったのだろう?

(いかん、自分で墓穴を掘ってる。)

 

では、完結編にて。

 

誤字・脱字・ご意見・ご感想などはメール伝言板へ。


 AGOさんの『シンジとアスカのお忍び温泉旅行』後編、公開です。
 

 ラブラブ温泉旅行の締めはやっぱり混浴ですよね(^^)

 かわいい甘い会話。
 「どうして僕のこと、す、好きになったの?」
 くすぐったい〜〜

 そして、ジェラシーってる言葉。

 ゴロゴロしてしまう〜(^^;

 とどめに、
 バスタオルがハラリ・・・・・・・
 

 こんな責任なら”取る”事に異論を持つものなんていないでしょう−−−
 ・・・・・シンジ、美味しいヤツ・・・・
 

 さあ、訪問者の皆さん。
 甘い二人の世界を書いたAGOさんに感想メールをプレゼントしましょう!


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