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UN HOMME ET UNE FEMME
第7話 らしくない
シンジは自分が入りたいと思っていた放送のサークルに入った。
アスカとレイはなんだかんだ一緒に入ってきた。
シンジが選んだサークルっていうのは
放送に関することならほぼ全般にやっているところだった。
FM放送をローカルでやっていたり、ドラマ作ったりして
自分たちのやりたいようにやれるサークルだった。
シンジはディレクターというものに憧れていた。
それを簡単に体験できるものの中にFM放送の番組があった。
しばらくして新入生を紹介する番組でシンジ、アスカ、レイの3人は
初めてFM放送を体験することになったのだった。
この番組を進行するナビゲーターをしていたのは角田マサコ先輩だった。
FM番組のDJをさせたら右に出る人はいないというくらい上手い人で有名だった。
このサークルのFM放送はアマチュアなので、
実際に聞いている人はいないに等しい。
しかし、角田先輩のラジオ番組は
プロの放送でもレギュラー番組を持つようなレベルの高い人だった。
角田先輩を目指して、またはお近づきになりたくて
入ってくる人は後を絶たないらしい。
「あたなが碇君ね」
「はい、碇シンジと言います。今日は宜しくお願いします」
「そんなに緊張しなくてもいいのよっ」
「で、あなたが惣流さんで綾波さんね」
「はい、惣流アスカラングレー言います」
「私が綾波レイです。宜しくお願いします」
「惣流さんね、ウワサは聞いているわよ。
入学式で派手にやったっていう話は(^^)」
「そんなことはないですよぉー」
「アスカ、あれだけのことやっておいて...」
「碇君といい仲なのね」
「そうなんですよ、
碇君とアスカはもう言葉にはならないような仲なんですよー」
「レイ、そういうこというとねぇー」
マサコはこんなに番組前の打ち合わせで盛り上がるとは思っていなかった。
同じ中学校の出身とは聞いていたから仲はいいとは思っていたが
ここまでいいとは思っていなかった。
アスカに関してはウワサがウワサを呼んでいた。
いいウワサではなかったが。
そんなウワサをマサコも聞いていたが
“百聞は一見にしかず”という言葉が一番当てはまると思った。
マサコからみてアスカは勝ち気だけど、
すごく素直な女の子だと思ったのだった。
「じゃぁそろそろ番組始まるからブースに入って」
マサコが3人をブース(収録スタジオ)に入れた。
夕方18時の時報とともに新入生紹介番組“New Members”は始まった。
「みなさん、1週間ぶりのご無沙汰でしたぁ。
我が部のニューフェイスを紹介するこの番組。
今日はウワサの新入部員を紹介しまーす。
まずはオープニングナンバーをどうぞ」
軽快なトークとBGMで始まった番組はシンジたちの緊張をほぐしていった。
「はい、M1終了30秒前、トーク開始40秒前」
ディレクターの声がモニタを通じてブースに聞こえてくる。
「緊張している?」
「ちょっとだけ」
「初めてのFM番組なんだから緊張するものよっ。
気楽に構えていていいから。後はどうにかワタシがするから」
マサコは一番緊張しているシンジに向かって声をかけた。
新入生の紹介の順番はレイ、シンジ、アスカの順番だった。
入学式のアスカのインパクトを考えれば最後まで引っ張りたいという
ディレクター・DJの思惑があった。
「はい、そろそろいきます。
10秒前、9、8、7、6、5秒前、4、3」
マサコはカウントに合わせてカフをあげた。
「はーい、今日も新入部員を紹介しますね。
今日紹介するのは綾波レイさん、碇シンジ君、惣流アスカラングレーさんです。
で、まず最初は綾波さんです。初めまして、綾波さん」
「どうも初めまして」
「単刀直入なんですけど、どうしてうちに入ったんですか?」
「碇君が入るって聞いて、ワタシも何か入ろうかなって思っていたんで、
だったら同じサークルにしようかなって」
「碇君ってモテモテなのね」
「そうなんですよ。結構人気あったんですよ、高校時代は」
「そうなんだぁ。じゃぁそんな碇君です」
「どうも初めまして」
「いやぁモテモテなのね。碇君って」
「そんなことないですよぉ」
「そうかしら?ワタシも結構碇君のことタイプよ。
碇君はどうしてうちを選んだの?」
「ディレクターってものに憧れていたんですよ」
「今、スタジオでQ出しをしているのとかに?」
「そうなんですぅ。
自分で演出して、DJが上手くいくようなお手伝いができたらなって」
「じゃぁヒデちゃんの下について勉強ねっ」
ヒデちゃんとは川井ヒデキの事で、
角田マサコの同期で番組のディレクターをすべて任されていた。
ほとんど空気で番組を進行しているような感じで
まさに『目と目で通じ合う』状態で番組を進行するスペシャリストだった。
元々マサコは音楽DJを売りにしているので、
音楽とトークにずれが必ず起きるのだ。
そのときは番組進行を円滑に進めるためには
どこのトークを長く話してもらって、
時間を詰めていくというような瞬時の判断力が問われるのだ。
マサコの番組は時間通りに話すことはなく、
面白いと思ったら長く話し、つまらないと思ったら短く切っていく
というようなスタンスだったので
ディレクターは時間の調整を迫られるのだった。
このディレクターとして川井ヒデキが適任だったのだった。
1年の時からのパートナーとして組んでいた。
コンテストに出るときもヒデキと組んで優勝するようなペアだったのだ。
「そういうことだから。可愛がってあげてね」
マサコは調整室にいるヒデキに言った。
「碇君がディレクターっていうと綾波さんがしゃべるのかしら?」
「ワタシも碇君のディレクターで
角田さんみたいにしゃべれたらいいなって思いますけど、
でも、アスカの方がそういう気持ち強いかなって思うしぃ」
「そんなウワサの惣流さんです(^^)」
「初めまして。惣流アスカラングレーです」
「もうすごいわよ、惣流さんのウワサは」
「何ですかウワサって?」
「入学式に理事長同伴だったってとか、
勧誘している人間にケンカ売ったとか」
「そんなことないですよぉ」
「惣流さんも綾波さんと同じ理由なのかしら?」
「ワタシもシンジが入るって聞いて。
だったら話するの嫌いじゃないし、それもいいかなって思って」
「惣流さんと碇君って名前で呼ぶ仲なのかしら?」
「幼なじみなんで、そういう習慣になっちゃっているんです」
「でも幼なじみっていったって一緒の家には住まないよねぇ」
レイはアスカに爆弾を投げた。
「碇君って惣流さんと一緒に住んでいるんだぁ。
意外だったなぁ、碇君って」
「違いますよぉ。ワタシがシンジの家に居候しているんです。
ワタシ、ドイツの学校出て、家族も向こうにいるから、
うちの両親がシンジの家に居候するように頼んだんです」
「でもアスカにとってはその方が好都合だったみたいですがねっ」
「そうなの惣流さん?」
「そ、そ、そんなことないですよぅ」
アスカは否定していたが、それを見ていたマサコは
(惣流さんって碇君の事が好きなのね。可愛らしいじゃない)
と思いながら見ていた。
そんなアスカを見つめているシンジがいた。
そんな光景を見ていて、ちょっと可哀想になってきたので
別な話題を振ることにしてみた。
「そういえば惣流さんってニュルブルクリンク大を卒業しているんでしょ?」
「えぇ、そうです」
「すごいよねぇ。世界でも10本の指に入る大学を卒業するなんて」
「そんなことないですよぉ」
「でも、なんで日本の大学に来たの?」
「日本の大学も出ておきたいなぁって。
向こうでは大学を卒業することだけが目的だったから
サークルとか、そういった大学生活って送ったことないんですよ」
「そうだったの、じゃぁ日本では大学生活をエンジョイするのかしら?」
「友人もたくさんいるし、シンジも4年じゃないと卒業できないから」
「あら、幼なじみ想いなのね(^^)」
「じゃぁ碇君は惣流さんと綾波さんの専属のディレクターね。
頑張らないといけないわね。
これだけ可愛いんだから他に取られちゃうわよ」
「碇君、そうならないようにしてね」
「シンジ分かったぁ?」
「...うん、頑張るよ」
「じゃぁ新しいディレクター希望の碇君と
DJ希望の惣流さんと綾波さんが誕生したことでお開きにしましょうか。
こんな可愛い後輩ができてちょっとうれしい角田マサコでした。
もうお別れの時間が迫ってきたようです。
それじゃぁまた来週」
マサコはカフを上げるとエンディングテーマが流れてきた。
このエンディングの間に次の番組との引継ぎをするのだ。
お金があるサークルではないので、第2スタジオがあるわけではない。
マサコはシンジ、アスカ、レイをブースの外に出して
打ち合わせしていたロビーに出てきた。
「おつかれさん、マサコ」
ヒデキはをマサコに声をかけて缶コーヒーを投げ渡した。
「サンキュッ」
「おつかれさん、碇君、惣流さん、綾波さん」
「「「おつかれさまでした」」」
「いやぁ俺にも後輩ができたんだな、みっちりとしごくからなっ、碇」
「よろしくお願いします」
「じゃぁ私は惣流さんと綾波さんを鍛えればいいのねっ」
「なんか角田さんに指導されるなんてちょっと嬉しいです」
「レイ、そうなの?」
「そうよ。アスカは知らないと思うけど、
角田マサコっていえばFM-3rdでもレギュラー持っているくらい
上手い人なのよ、知らなかったの?」
「知らなかった...」
「本人を目の前にして知らなかったじゃ失礼でしょ、アスカ」
「いいわよ気にしなくても。
だってドイツにいたんじゃ知らない方が普通だし」
「すいません、角田さん」
「でも頭いいんだからワタシの方が勉強とか教わりたいくらいね」
「そんなぁ...」
マサコ自身が指導するなんていうのは希なことだった。
DJというものは話す人の感性がほとんどを占めるので
話の展開の仕方と話術がたけている方が向いているためである。
マサコは今日話をしてみた中でアスカとレイは向いているかもしれない
向いているならテクニックとかを教えてあげれば上達して、
自分のスタイルを確立出来るかもしれない、と思っていた。
マサコは自分も教わってきたものもあったし、
今年でサークルも引退だから、仲のいい後輩を作っておきたいというのもあった。
確かにDJが上手いので親しくなるのだが、妬みも多い、
友人というより、上辺だけの友人が多かった。
後輩と仲良く楽しくDJがいつしかやれればなぁというマサコの夢でもあった。
一方、ヒデキは元々機械操作のスペシャリストだったので、
ミキシングにかけては誰の腕にもかなわない。
微妙な音のバランスが分かっているだけに、
番組中も音に集中して、なおかつ的確に番組を進めるのである。
シンジはチェロを習っていたので音感には優れている。
音のバランスは大丈夫だろうということだった。
あとはミキシングなどだが、これは即実践が望ましい。
ヒデキはシンジに明日から特訓だなと言った。
新入生紹介も無事に終わり、3人はサークルを後にした。
シンジとアスカはレイと別れて家に帰った。
「「ただいまぁ」」
「おかえりなさい。遅かったのねぇ」
「今日からサークル入ったので、毎日遅くなるかも」
「そうだったわね。アスカちゃんも一緒だったわね?」
じゃぁアスカちゃんが遅くなっても
シンジは待っていてくれるから大丈夫ね」
「...はい」
「大丈夫だよ、アスカが遅いときは待っているから。
まだ遅いってことはないだろうし、綾波も一緒だから」
「あらレイちゃんも一緒なのね。
アスカちゃんも大変ね、ライバル現れて」
と、ユイは言い残し、部屋に引っ込んでいった。
ゲンドウとユイは自分たちの部屋でゆっくりとしていたため
シンジとアスカは遅くなった夕食を2人でとった。
2人きりという状況がカップルで食べているような雰囲気になってきた。
「シンジもアスカちゃんに何か言ったらどうなのかしらねぇ」
「あぁ」
「シンジももっと積極的にならないものかしらねぇ。
アスカちゃんの方が積極的ねぇ」
「あぁ」
ゲンドウとユイは部屋からキッチンにいるシンジとアスカを見ていた。
沈黙に耐えきれなくなってかアスカから話かけてきた。
「ねぇシンジ、どうだった今日の番組?」
「う〜ん、緊張していたけど、あんな展開になるとは思っていなかったし。
裏方もいいけど、たまには喋るのもいいのかなって思った。
角田先輩と話せるなんて思ってもみなかったから」
「ふーん、そうなの」
「そういう意味じゃないよ。
綾波も言っていたけど、ほとんどプロとしてDJやっている人と
話が出来るなんてそうそうあるもんじゃないじゃん」
「それもそうねぇ。
でもよかったじゃない、川井先輩の指導も受けられるし」
「アスカだって角田先輩から教えてもらうんだろ?」
「そうよ。角田先輩がいうのは『センスあるんじゃない?』だって。
ワタシだけじゃなくレイも、って言っていたけど」
「良かったじゃないか、アスカ」
「だから早くワタシとレイのDJを仕切るディレクターになるのよ」
「分かったよ、早く腕あげるようにするから」
食事を済ませるとシンジとアスカはそれぞれの部屋に入った。
シンジは早くテクニックを覚えようと
明日からサークルに顔を出すつもりでいた。
ヒデキから一応の知識は持っておけよ、と渡された
『放送用語の基礎知識』を読んできた。
アスカもマサコから「明日から発声練習しましょうね」と言われていた。
「上達するには早口言葉とういろう売りの口上を覚えるのよ。
私もそうだったから」と言われて、そのガイドを読んでいた。
アスカはガイドを読みながら、
何かを思い出したかのようにシンジの部屋に向かった。
シンジの部屋の前で立ち止まると、一度躊躇してからドアをノックした。
「シンジ、入るわよ」
「どうしたのアスカ?」
アスカは机に向かって本を読んでいるシンジのそばに座った。
シンジの部屋には1つだけ空いているイスがあるのだ。
いつの間にかアスカがシンジの部屋に来るようになってから
アスカが座るためのイスが用意されたのだった。
そのイスはアスカがドイツに行ってもなくなることなくそのままになっていた。
シンジにしてみれば、イスが2つある方が普通なのだ。
「いや、ワタシさぁ、シンジが入るからっていって一緒に入ったでしょ。
なんかさぁ、勢いっていうのかでさぁ…」
「アスカ、後悔しているの?」
「そんなことはないんだけど、でも一時の感情で...」
「でもアスカが自分の意志で決めたことじゃない。
それに角田さんに『センスあるんじゃない』って言われていたじゃない」
「そうなんだけどねさぁ。
シンジがいるから頑張れそうな気がするし...」
「大丈夫だよ、ボクも早く上達するから
アスカも上達していいコンビとしてやろうよ、ねっ」
「コンビで...ねぇ」
シンジが言った“コンビ”という言葉が引っかかった。
コンビじゃなくて恋人として見てくれないの?と思ったからだ。
シンジもアスカがそういう反応したことを敏感に感じ取った。
「そういう意味じゃなくて、なんていうのか『パートナー』っていう意味で。
幼なじみなんだから息はバッチリ合うだろうしね」
「そうだよね。ワタシ、上手くなるよね?」
「何言っているんだよ。アスカらしくないじゃないか!」
「なんかさぁ、今日の番組で角田さんからあぁ言われて
びっくりしちゃったのかな。喋ることなんて考えたこともなかったから」
「アスカがDJできないと、ボクがディレクターになれないじゃないか」
「レイがいるじゃない、ワタシができなくても」
「綾波ができるのだったら、アスカだってできるじゃないか
心配しなくたって大丈夫だよ」
「シンジ...」
アスカはもう泣きそうな顔をしていた。
目にはうっすらと涙を浮かべていた。
シンジはそんなアスカを見た。
普段勝ち気なところしか見せないアスカの意外な一面を見たような気がしていた。
『こういうアスカも可愛いんだな』と思っていたところに
「少しだけこうさせて...シンジ」
アスカは1言だけいうと黙ってシンジの胸に頭を埋めてきた。
シンジはアスカの体を抱きしめるような感じで腕を回した。
アスカはシンジの優しさを再確認していた。
(シンジは誰にでも優しい。ワタシだけ優しければいいのに。
でもその優しいところにワタシは惚れたのかな?)
シンジはアスカが思っていた以上に華奢な体をしていることに気が付いた。
(アスカってこんなに華奢だったんだ。
いつもいつもボクのことを連れ回すパワーはどこにあるんだろう。
でもアスカはボクが守ってあげなくてはいけないんだな)
2人は抱きしめられながらそんなことを思い浮かべていた。
しばらく時間が経った。心地いい沈黙の時間が流れた。
そんな沈黙を破ったのはシンジだった。
「アスカ、頑張ろうよ。アスカならきっと大丈夫だから」
「うん、ワタシ頑張ってみる」
「そうでなくっちゃ、アスカらしくないよ。
ボクも頑張るから。アスカの足を引っ張らないような演出をしてみせるよ」
「約束だからねっ」
アスカは右手の小指をシンジの小指に絡めた。
そしてゆびきりげんまんをするとアスカは自分の部屋に戻っていった。
その一部始終を見ていたゲンドウとユイは
「シンジったらどうしてそこでベットに連れていかないのかしら。
まったく誰に似たのかしらねっ」
「あぁ、そうだな。誰に似たのかな」
親らしくないことを部屋で言っていた。
翌日、レイはアスカとシンジを大学の食堂で待っていた。
「遅いわよ、アスカ、碇君。
もしかして大学でもいちゃついていたのかなぁ?」
「そんなことないわよ、レイ。シンジも何か言いなさい!」
「ちょっと講義が押しただけだよぉ」
「碇君、言いなりになってない?ワタシと一緒ならそんなことはないわよん」
「な、な、何言っているのよぉ!」
「アスカってからかいやすい性格よねぇ」
「レイィィィ」
アスカの右手がグーになっていたところにヒカリとトウジが来た。
「せんせ、今日も夫婦仲いいなぁー」
「鈴原、よく自分のことを棚に上げていえるものねぇ。
幸せボケしたのかしら?」
「な、な、何をいうか!」
「事実を言ったまでじゃない!ヒカリそうでしょ?」
「う、うん。ワタシ幸せだもん」
「いいんちょまで...。ワシのことを信用してくれるのはシンジだけやな」
「そうかなぁー。見たらアスカのいう通りだと思うけどなぁ」
「シンジまで...」
アスカはレイにやりこめられたやり場のない怒りをトウジに向けた。
トウジは必死になって反論するがヒカリが認めてしまったために
どうしようもなくなっていた。
最後に来たのはケンスケだった。
「シンジ、サークル入ったんだって?」
「うん、そうだけど」
「まったくそんなめんどくさいものに入らなくたって」
6人が集まるとあることないこと、
色々な話で盛り上がりながら昼食を取っていた。
「シンジ、今日からサークルか?」
「うん、今日から行かないと腕上がらないから」
「なんかシンジが夢中になるのって、初めてやな」
「そうかなぁ?」
「そや。だって高校の時は、そんなものやってなかったやろ。
大学入ってそういうのやることが意外やったからなぁ」
「でも決めたんだ。これに時間を費やしてもいいかなって」
「変わったなぁ、シンジは」
「アスカ、その服ってどうしたの?」
「これ買ってもらったの」
「ふーん、アスカもちゃんと幸せ噛みしめているのね」
「ヒカリまで...」
「最近ねぇワタシ鈴原と一緒にいて、
これほど幸せってことはないって思ってるよ」
「ヒカリからそういう言葉を聞くとは。先輩の言葉は重いかな?アスカ」
「シンジは優しいからそこに惚れたのかなって最近思っているよ」
「アスカがこんなになるんだから、碇君ってすごいのかもね、ヒカリ」
「そうかもしれないね」
アスカは昨日のことがあってか、今日はシンジのことに突っ込まれても
いつもとは違った反応を示していた。
レイもヒカリもその変化には気がついていた。
2人はアスカもやっと自分自身の本当の気持ちを
伝えようとしているのかもしれないと感じていた。
レイもアスカとシンジが上手くいくことが一番望んでいることだから
それに茶々を入れていることによって円滑剤になればと思っている。
レイもシンジの事が好きだし、アスカの事もそれ以上に好きだからこそ
上手くいって欲しいというのが本音なのだが。
ヒカリはトウジとの同棲生活をしている経験上、
くっつかず離れずという環境の方が気持ちが維持できると思っている。
トウジの妹がいるので、どうしても距離を置かなくてはいけないからだ。
非日常が日常になったときには恋は終わってしまうと感じているヒカリだった。
LAGERですぅ。
好きな人の前で今までとは違うアスカを表現してみました。
でも表現力がないですね(^^;;
レイもシンジの事に気があるみたいですね。
でも相手がアスカだから「しょうがないなぁ」って感じなのでしょうか。
しかし、全キャラが出てないのに新キャラが出てしまいました。
この辺りの年齢層って元々ないからしょうがないんですが。
ちゃんとマヤもシゲルもマコトも出しますのね。
絵コンテは出来つつあるし、あとは何処で出すかというタイミングだけですね。
今はALPINE A110をと青で作っています。
純正色でオレンジはあるみたいなのですが、赤もなかなかです。
もちろんアスカ専用車ですが(^^)
このおかげでbarchettaは手もてもつけられてないです(^^;;;
LAGERさんの『UN HOMME ET UNE FEMME』第7話、公開です。
副題の通り”らしくない”アスカが見れましたね(^^)
いつも勝ち気・強気のアスカ。
シンジに甘えるように不安を口に出してしまう。
それをシンジは優しく受け止めて・・・・
ユイさんじゃないけど「なんでそこで一押しできない!」ですよね(笑)
さあ、訪問者の皆さん。
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