【 TOP 】 / 【 めぞん 】 / [フラン研]の座右の銘:「突入しますよ?」/ NEXT
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無精髭のリョウジ・ライカー一日艦長臨時代行風はだらけきった顔でレイタに尋ねた。
「ネルジェラ4号星までは後どの位だ?」

「約5分15秒よ。」

「ふーん。」かじかじかじ。
「ねえ、何さっきから食べてるの。」横から寄って来るミサト・トロイ、やはりだらけた様子である。

「「「…」」」ブリッジのマヤ、リョウジ、レイタはミサトをしばらく見ていたが、何事も無かったように仕事を再開する。
「…服くらい着ろよ。」
あくびをしながら言うライカー。

「ええ? 良いじゃない別に、減るもんじゃなし。人間こうやって毎日お風呂に入る事でどんどん若返っていく物なのよお。」
マチャミ風に腰をパンパン叩きながら全裸で笑うカウンセラー。

「…これはさっきロー少尉からもらった物で、カリカリ梅というイブジョーの菓子だそうだ。食べるか。」

「ん、あんがと。」

ロー少尉は振り向いて2人に聞いた。
「ところで、艦長の容体の方はどうなんですか?」

「まだ安静を要するが、命に別状は無いそうだ。」

「ほぐ。」当然カリカリ梅をかじっているローが言う。
「…何でも食事に毒を混ぜられたとかいう事らしいですが…」

「現在犯人は捜査中だ。」
ローはライカーに頷くと、再びパネルの操作を始めた。
 

「ふがあああああああああああああああああああああ。」リョウジはふいに立ち上がり、思いっきりのびをした。
「ふー。んじゃ、そろそろ上陸班を作るか。レイタ、ゲォーフ、ラ=フォージ。」


4人はネルジェラ4号星の基地内に転送されていた。暗闇の中、すぐにスキャンを始める4人。
「ふええ。で、今回のミッションは何が目的だったんだっけ?」

「「「…」」」あくびをしながら言うぼさぼさ髪のライカーに、さすがに白い目を向ける3人。
「…ここは以前アリクイに関する貴重な研究がなされていた研究所だったのだけれど、8年前に星の大気のビビアン現象が激しくなってしまった為研究所は破棄されたわ。そしてビビアン現象は転送ビームを妨害する為、この研究所の全てのデータを持ち帰る事が出来なかったわ。持ち帰る時、副長もここにいたはずよ。」

「そうだ、思い出したぞ。その時のミッションではそもそも俺も、転送できるかどうか危ない所まで行ったんだ。何回も失敗してもうダメかと思ったが、何とか船への転送に成功したんだった。」
まだあくびをしつつ頷くリョウジ。

「それが8年程経ってようやくビビアン現象も落ち着いてきたので、こうやってまた戻って来る事が可能になったんですよ。と言ってもここ数日の間、一日につき数分の間だけ人間の転送が可能になる時間が出来るというレベルなんですが。」
死んだはずだが、たまたま水溜まりがあったのでまた沸いて出てきたマコト・ラ=フォージが、噛んで含めるようにバカ副長に説明する。

「しかし、8年放置された廃虚にしてはかなり清潔だ。」
レイタに呟くゲォーフ。レイタは無言で首を横に傾ける。
 

先頭を歩くゲォーフがふと立ち止まり、ニヤリと笑った。
「生命反応をキャッチした。」

「生命反応?」顔を見合わせるクルー達。
レイタが手持ちのスキャナでスキャンを始める。
「種族の特定は出来ないわ。ヒューマノイドよ。複数の反応のようね。」

クルー達の間に緊張が走る。フェイザーを構える4人。
「来るわ。」
 

「そこを動くな。」
物陰の向こうからやって来たのは、フェイザーを構えたリョウジ・ライカーにそっくりの人物だった。しかしこちらは髪型は何気にピシッと決まり、たばこをくわえる様子もサマになっている。
その人物は連邦の少尉の制服を着ている。彼は相手も連邦の人間である事に僅かに驚いたような表情を見せたが、不敵な笑みを浮かべて4人から距離を取る。

「お前達は何者だ。」

ボサボサ髪が答える。
「…私達は惑星連邦エバンゲリオンのクルーだ。私は副長…現在は一日艦長代理、のリョウジ・ライカーだ。」

未だにフェイザーを構えたままの男はおどけた様子で肩を上げた。
「そりゃ奇遇なこって。実は、俺達の名前もリョウジ・ライカーって言うんだ。」

「…俺達?」
聞き返す副長。
 

その時後ろからマシンガンを背負ったランボー風のライカーが現れた。
「誰だ、こいつらは?」

「…」
彼の後ろから咎めるような視線でメガネをかけた学者風のライカーが現れる。

「きえーへっへっへっへっへー、また俺が増えたぞーーーっ!」
明らかに表情のいっちゃっているライカーが彼等の間をすりぬけてクルー達の前に踊り出る。

「うるさいわね、誰、この人達?」
最後に長い髪(金髪)をかきあげる、フリフリのスカートをはいたライカーが物憂げに現れた。


―宇宙。そこは最後のボランティア(意味不明)。これは、宇宙戦艦エバンゲリオン号が、新世代のクルーの下に、24世紀において概ね任務を続行し、未知の世界を探索して、新しい生命と文明を求めるふりをしつつ、人類未踏の宇宙に、アバウトに航海したりしなかったりする小話である―

Evan Trek -The Legend of Galactic Fools
Evan Trek The Next Generation
新エヴァントレック
 
Nth Chances
第二十三話「もう何人のリョウジ・ライカー」 

 
「結論から言うとね。どれも完全な「リョウジ・ライカー」本人よ。細胞から遺伝子、幼児期の記憶からトラウマ、亜美と由美のどっちが好きか(=SHIMA-CHANGが好き)、少コミ派かりぼん派か(=Amour派)、キンキキッズのどっちが好きか(=ユースケ・サンタマリアが好き)、副長も含め6人とも全て同一なの。」
いつものようにチェーンソーとうめき声の響く医療室で、ドクターは雑誌を見ながら答える。

「…しかし、そう言われても…フィギュアや、クローンや、ホムンクルスであるという事はないのか。」
副長のライカーが困った様子で尋ねる。

クロスワードパズルをやっているらしいドクターは、持っているペンを振った。
「その場合は、遺伝子に劣化が見られるわ。と言っても私の手がけたクローンは別よ。」
リツコはペンを置き、副長の方を向いた。
「私のクローンなら、全ての面で完璧ね。まあそもそも私が彼等を開発しようと思い立ったのは、ある吹雪の強い冬の日の事だったわ。その日私は…バザールで思うように手作りのベアリングが売れなかったのでそれは悲しかった。ひもじいし、たき木を買うお金も無いしね。そこでふと、売れないベアリングを使ってブローチを作る事を思い立ったの。…(15分経過)…それで最後は会社は二部上場までして、ヨーゼフじいさんは孫といつまでも幸せに暮らしたという事よ。」

「は、はあ…」
疲れた様子で副長ライカーが答える。

ベッドに寝かされていた渋ライカーが起き上がった。
「感動的な話だねぇ。」鼻で笑いながら言う。

「下らんな。一体俺達をどうするつもりだ!」副長とドクターに詰め寄るランボーライカー。

「下らないのは君だろう。俺達は助けてもらったんだ。何を混乱している。」学者ライカーがランボーライカーをたしなめる。

「そうよ。皆この日を待ち望んできたんでしょう?」
スカートのすそをつかんで女装ライカーが同意した。

「けけけけ…」一人無関係に笑い続けるヤク中ライカー。

「頭痛い…」頭を押さえる副長ライカー。
 

「…でも、私が作ったクローンなら全てシリアルナンバーとバーコードが二の腕に刻印されているから、ここの彼等は異なるわ。…まあそもそも私のクローンでも記憶等までは普通はコピーはしていないわね。」

「しかし俺達のどれもが本物だという事はありえないでしょう。」
学者ライカーがドクターに尋ねる。

「きゃーっきゃっきゃっきゃ」「ちょ、ちょっと止めてよ!」後ろで女装ライカーにちょっかいを出しているヤク中ライカー。

「まあ…残念だけど医学的見地からは、どういう事か分からないと言うしかないわ。」

副長は手をたたいた。
「分かった、それでは事情が分かるまでの間、君達にはこの船の客室に滞在してもらう。良いな?」

「御自由に。」「勝手にしろ。」「分かりました。」「ひーっひっひっひ」「はい。」
5人は同時に答えた。


「理由が分かりましたよ。」
まだ孵化してまもないためところどころブヨブヨしているマコトが、パネルの前でにこやかに説明する。

「当時副長が乗っていたUSSミノモンタの艦長は、持病の痛風のせいで副長の転送ビームを6連射してしまっていたんです。」
ブヨはパネルを指し示す。
「しかしこの内、船に転送されたビームは1つで、残りの5つは星を覆っていたビビアン層に反射して基地に戻って実体化してしまったんですよ。」

「普通、複数の転送ビームのうち一つが実体化したら他は自動的に消えるでしょう?」
カウンセラーが手を上げて質問する。

「副長の場合一般の生命体に比べ具体生命結合力が数百倍も高いので、他の転送波も全て実体化してしまったものと推測されるわ。」

「…どういう事?」

「つまり、「しぶとい」っていう事をマッドサイエンス的に表現するとそうなるんです。」
ブヨがレイタの説明を補足する。

「なるほど。」肩を上げるカウンセラー。

「ですから、6人とも確かに本物の、正統なリョウジ・ライカー副長…もしくは大尉、になります。」
 

「「「「「…」」」」」「きえーーーーーっ」
困った様子で互いを見合う5人と我関せずの1人。

「それでは俺達はどうするべきでしょうね。」
学者ライカーが周囲を見回して言った。

「こんなバカな事があってたまるか! 俺が本物だ、後の奴等は首をかききってやる!」

いきり立つランボーライカーを女装ライカーが押さえる。
「そ、そんな。今まで通り、皆で仲良くやっていきましょうよ。」

「まあ…全員が本物である以上全員が尊重されるべきなんだろうな。」
呟く副長。

「そうですね。副長は研究所のデータを探されていたんでしょう。それなら俺達がお手伝いしますよ。」
学者ライカーが副長に頷いた。

他のライカー達の話を聞いていた渋ライカーがヤク中ライカーを顎で指しながら口を開いた。
「「尊重」って…彼もかい?」


一日の仕事(入浴、エステ、世間話、競馬)を終え、自室に戻ってきたミサトはいつものようにムササビを吹き矢で打ち落とし、ビーカーで煮込んだ何やら青い液体の中につけていた。
青い液体につけたムササビはみるみる内に頭が二つのコウモリのような形になる。ミサトはムササビの前で糸から垂らした5円玉を揺らす。
「お前は森脇になーる。めざましレポーターになーる。哀愁漂う顔になーる!!」
 

ポロロン。

ドアのベルにミサトは我に帰った。
「あ、どうぞ。」

「トロイ。」

「ああ。ええっと…(どう呼んだら良いのかしら…)とにかく入って。」
ミサトの声に、現れた渋ライカーは無言でミサトを抱きしめた。

「ちょ、ちょちょっと、どうしたの、ライカー? むぐっ」
ディープキスまでされそうになって慌てて渋ライカーを引き離すミサト。
「ちょ、ちょっと待ってよ。」

「トロイ、俺はあの時言えなかった事を言いにここに来た。まだ俺達が士官になりたての頃、俺達はダッキュウメイト(ビアゾイド語で「穴兄弟」の意味)としてお互いを認め合ってきた。でもあの時、俺は、」

「待って。…ライカー。あの時と状況は変わったのよ。その、気持ちは嬉しくないとは言わないけど、今は私とあなたはそういう関係では無いの。」
 

カウンセラーの態度にライカーはショックを受けたようだった。
「トロイ…」

「ごめんなさい、その…急に、だったし…」森脇になりそこねて急速にひからびるムササビを手に持ちながら口ごもるトロイ。

「…」改めて部屋を見回す渋ライカー。彼は言いにくそうに口を開いた。
「トロイ、お前…少し変わったな。」

「人は時とともに変わるものよ。」

「そりゃ、まあ、そうだが…魔術をやっているのか?」

ミサトの部屋は水槽、キッチン、インベーダーゲームテーブル、ラットが走り回るチューブ、5×9メートルの巨大西部邁ポスター等がミラーボールの周る中配置されていた。

「ええ、船のドクターが、結構そっちに詳しい人で…ああ、座って。」
少しためらいがちに、ソファーを手で示すミサト。
 

「「…」」
2人はソファーに座り、お互いにやや言葉に困った様子で目をそらした。

「「あ、あのー」」

「…ああ、先に言ってくれ。」

「そんな、」

「俺は君の言葉が聞きたい。」

「…ライカー…」

「何80年代ドラマやっとんねん。」
 

「だ、だ、だーっ、何であんたがここにいんのよーっ! せっかく良い雰囲気だったのに!」
隣りに知らない間にいた副長にツバを飛ばすカウンセラー。

手に持つパッドを叩く副長。
「タマリア人から流れたクスリは今日引き渡しのはずだったろうが。」

「知ったこっちゃないわよそんなの、ああんもうせっかく今日は久々に生の男が食える日だと思ったから、彼が生け贄になるようありとあらゆる準備をしてきたのにいいっ!」

「これがこの女の本性だぞ。」ミサトを挟んで向こうの渋ライカーに忠告する副長ライカー。

「なにぃ、あんたもしかしてやいてる訳。」

「焼き蛤をか?」
 
 

「つまんないのよ、あのCMーっ!!」
凄みの効いた表情で絶叫するカウンセラー。
「あー、久しぶりに空白と大フォントを使うとスカッとするわ。」
すっきりした表情のミサト。

「「…」」

「別にやいてる訳じゃない。ただ俺は、彼が生き地獄の道へ落ちるのを黙って見過ごす訳にはいかない。」

「そりゃねえ。ヤク中だった時の後遺症で(めぞん倫)が使い物にならなくなった副長の気持ちも分からないではないけど?」

「な、お前それを言うか!!」
 

副長とまだ言い争おうとしたトロイの肩に、渋ライカーが手を置いた。
「カウンセラー、この8年間、君に一体何があったのか俺には分からん。だが、そのおちゃらけた色情狂ヅラの下に本物の君が、純情な君がまだ残っているはずだ。俺は諦めない。」

「ラ、ライカー」

「(救いようがないな…)」

「そうよ、その意気よ!!」

「「「…」」」
知らない内に渋ライカーの隣りにいた女装ライカーに細い目を向ける3人。

「頑張って、ライカー!」
ハンカチをギュ、と握り締めて微笑む女装ライカー。もちろん不精ヒゲ。

「ああ、ライカー、ありがとさん。」
渋ライカーは女装ライカーと握手をする。

「ああ、もう良い、邪魔してるみたいだから俺は今日は帰るぞ。カウンセラー、とにかくクスリを頼んだからな?」
部屋を出て行こうとするライカー副長はミサトに振り返って念を押し、それから振り向いてヤク中ライカーに激突した。

「く、くっくくくくくくっくクスリだとぅううう!?」

血走った目で副長をゆさぶるヤク中ライカー。
「ち、違う、クスリっていうのはただの符丁で、実際にはシガーチョコレートの事なんだっ!! これがちょっとアダルトな気分で」

「クースーリー!! ダワハァハァハハゥ、ワードゥ、ワードゥ、ダー!」

「た、助けりぇえええ!」


マコト・ラ=フォージ、レイタと数人の部下達はライカー達が来るのを遅しと待っていた。
「あー、一体副長はどうされたんでしょうか…」

「まあそう焦るなよ、バークレイ。」

学者ライカーがメガネを上げた。
「でももう5分も遅刻ですよ。好い加減始めないと…」

その時副長と女装ライカーが彼等の待つ機関室に現れた。
「ああ皆、遅れてすまない。昨日は他の俺達と色々あって大変だったんだ。それじゃあさっそく…」

「あら、まだ私達が足りないわ。」
女装ライカーがピンクのドレスを振り乱しながら言う。

「ええ。皆この時間に集合だという事は分かっていると思うのだけど…」

レイタの言葉に頭を振る副長。
「はあ…もう良い。遅れた奴は無視してネルジェラの基地に関するブリーフィングを始めよう。」

「「「「(ワガママな…)」」」」
 

その時渋ライカーとランボーライカーが遅れてやって来た。
「皆済まない。まだここの船のシステムに慣れていなかったもんで、」

「言い訳は聞きたくないぞ、少尉。」
渋ライカーの言葉を遮って勝手な事を言う副長。副長に学者ライカーが頷く。

「副長のいう通りです。」

「何だとコラ。せいぜい5分程度しか遅れてねえだろ、一々偉そうに指図するとは、偉くなったもんだなあ、副長さんよお。」

「ま、まあまあ、押さえて…」
女装ライカーが副長とランボーライカーの間に入る。
 

「ライカー、ライカーの言う事も分かるが、ここはライカーの方が正しい。」
渋ライカーがランボーライカーを諭す。

「「「「…」」」」

「し、しかし…」

「「「「(通じてるーっ!!)」」」」

「そうよライカー、今日のライカーはライカーらしくないわ。ライカーはライカーとは違って、」

「しかし奴は、ライカーが言った事とは反対にむしろライカーのように」

「それは言い過ぎでしょう、ライカーとライカーは考え方が違う、ライカーの方はライカーと同じで、」

「うるさいわーーーーーーーーっ!!!!!!」
喉を枯らす副長。


何とかブリーフィングを終えた彼等は基地内に転送されてきていた。
「実験用メインコンピューターはどこからアクセス出来るの。」

「ああ、こっちです、来て下さい。」
渋ライカーがレイタを案内する。

「それじゃあ僕達は…」

「ほら、こっちにもアクセスポートがある、とっとと付いてこい!」
ランボーライカーがマコトを(軽く持ち上げて)案内する。

「ああ、マコトさん大丈夫?」女装ライカーが心配気に2人の後を付いて行った。
 

「「…」」副長ライカーと学者ライカーは彼等の様子を見て軽く息を漏らすと、互いに肩を上げた。
「それじゃあ俺達はここを始めよう。」

「ああ、ここは長い間使っていなかったんですよ、リンパリレーが故障してて…どうぞ。俺が今直しますよ。」
副長を椅子に座らせる学者ライカー。自分はデスクの下の蓋を開けて中のリレーを修理しだしている。

「…これで取り敢えずつくはずです。」

「ああ。」
頷く副長。
 

副長はパネルを操作しながら足元で作業中の学者ライカーに言った。
「…どうして皆、あんなに違うんだ。」

リレーを修理しながら、学者ライカーは副長になった「自分」の言葉に少し考える様子を見せた。
「さあ…違って来るように皆が努力したのかもしれない。どうだろうな。」

「…」

「俺は他の俺達と比べて自分を押さえ、知的になる事で生き延びようと考えた。ライカーは、いつもハードボイルドであろうとして、その精神力で困難を乗り切ろうとした。純粋に体力で状況に打ち勝とうとしたのはライカーだ。ライカーは、そういった努力が出来ずに薬に溺れた。」

「(ライカーライカーって…確かにどれがどれだか分かるけど…)」

「それからあのライカーは…ああ、いや、この話はよそう…」
首を振る学者ライカー。

「(あ、あのライカーだな! あいつに一体何があった!)」

「しかしこの8年の間に君は副長になったのか…」
少し声が誇らしげになる学者ライカー。

「その代わりに多くの物を犠牲にしてきたさ。」

「…もうトロイとはうまく行ってないのか。」

「…どうだろうな。ライカーの方がお似合いかもしれないな。あ」

「ああ、ライカー…確かにな。俺や君はライカーやライカーのようにはなれないかもしれないな。」

「(何か通じてるし…)」
 

向こうから何やら叫び声が聞こえてきた。
「ここはこっちの端末からアクセスした方が速いでしょおっ!」

「うるせえ! そんな毛糸のカバーの付いた端末なんかに触れるか!」

「あなたっていつもそう! 格好ばかりにとらわれて結局中身が伴わないのね。」

「な、何だと!」
ほぼ同じ2つの声が互いに言い合っている。

「また始まった…」呟く学者ライカー。

副長は椅子から離れ、マコト達のいる一角に向かった。
「おい、君達」
ぴしゅーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
彼等の方向からボウガンが飛んできて副長直撃。


「もう1度はっきりさせておくが、私はこの船の副長だ。君達は艦隊の少尉であり、いかなる時も私の命令に従う義務がある。分かっているな?」
エバンゲリオンに戻ってきたライカー副長は、頭の穴に取り敢えず風車をさしてみた状態でライカー少尉達の前を歩いていた。

「へえへえ。そりゃお偉い事で。」
肩を上げる渋ライカー。

「…君は何か不満があるのか。」
手に持つヨーヨーを叩きながら、渋ライカーに迫る副長。

「いいええ。こんな素晴らしい副長の下で働けて感激です。」
皮肉めいた表情で言い返す渋ライカー。同じDNAとは思えないほど大人っぽい雰囲気だ。

「…よろしい。」

「俺は不満だ。」ランボーライカーが声を上げた。
ランボーライカーの前に来る副長。

「それでは、君に艦隊士官の資格は無いと言わざるをえない。」

「勝手にしろ。俺にはそんな肩書きは関係無えよ。」

「で、でも、ライカー、」

ランボーライカーは女装ライカーを制した。
「やめろ。俺はもう決めた。自分の分身に顎で使われるなんてゴメンだな。」

「そうか。…残念だ。」
頭の風車を回しながら副長は硬い表情で言う。

「きええええええええええええええええええーーーーーーーっ俺は副長についていくぜえええええええええっ!」

「お前は元々カウント外ーっ!」
飛びついて来るヤク中ライカーを蹴る副長。


「ったく、絶対何かいかさましてるわよねえあの台。結局1度もフィーバー無しじゃない!!」
何やら今日の仕事の内容に憤慨しながらミサトが自室に戻ってきていた。

ミサトはふと、部屋の片隅のイケスの中の回遊魚達が何かいつもと違う事に気付いた。
「…」
不思議そうに巨大円形イケスに近づくミサト。
「何?…カジキ達の泳ぎが速過ぎてよく見えないけど…一匹一匹に文字が書いてある?…」

目を細めるミサト。
「「少」「宙」「為」「力」「不」「航」「虫」…「虫力不少為航宙」(むしりーぶーしゃおためこうちゅー)…昔のスコットランドの漢詩だわ…」
はたと気付いたミサトは部屋を出て行った。
 

ミサトは船の機関室のバッタ動力ワープエンジンの前に来ていた。
珍しい所に来たクルーにマコトが不思議そうに声をかける。
「あれ、ミサトさん一体何かがふっ」

無言でブヨにアッパーカット(アッパーズ)を意味無く決めたミサトは、ワープエンジンに何かカードが挟んである事に気付いた。何を盗んでいる訳でもないがキャッツカードだ。カードを手に取って読むミサト。
「「何度も止めようと思ったんです。でも、気付くとまた酒に手が伸びて。それを止めようとする女房へは暴力をふるって。本当にあの時まだあそこで踏みとどまっていれば、あんな事には…」…これは確か…ゼレンゴンの歌謡曲だったわね。…フ、あいつらしいわ。」
ミサトは心なしか上機嫌でマコトを踏み潰しながら機関室を後にする。
 

ミサトはカードとカジキを手に持ちながら、バー、テン・フォワードにやって来た。
「トロイ。誰だ?」

手で目隠しをされるミサト。
「ちょ、もう、子供っぽい事はやめてよ。」

ミサトはライカーにふりかえ
「ってお前かぁっ!!」

女装ライカーの胸ぐらをつかむカウンセラー。
「そ、そうよ、私も8年間あなたの事を思って来たのよ!!」

「…はああああ…」

「座って。」微笑みを絶やさず、それでいて相当意志の固そうな女装ライカーに折れたカウンセラーは、カジキとカードをテーブルに置いて向かいの席に座った。
 

「…あの日、研究所に閉じ込められて以来、私達5人は常にあなたの事を考えない日は無かったわ。」

「…その声で女言葉、何とかならないの?」

女装ライカーはミサトの言葉に素直に済まなそうな表情を見せた。
「御免なさい…もうこれで6年通してきたから、今更…」

「そ、そう…」

「色々有ったわ…」

「でしょうね…」(--)

「相変わらず個性的な趣味ですね。」マユミ・ガイナンがテーブルに近づいて、二人の前にボウフラウォーターの入ったコップを置く。

「いやあの、マユミちゃん、これは別にそういう訳じゃ…」

「ごゆっくり。」マユミは無関心に立ち去って行った。顔がカーッと赤くなるカウンセラー。

「(…でも、こういうゲテモノもたまにはアリかも?)」
今更ながらただのバカである。

「(何か、ちょっと、カウンセリングっぽい事も言わなきゃ…)えっと…副長とは、どう。皆うまく行ってる?」

女装ライカーは軽く息をついた。
「ええ、まあ…ライカーはそれなりに…彼はマイペースだから…ライカーの場合は、表面的にはあれだけど、内心は認めているんだと思うわ。ただ、ライカーは…妬みというのも変だけど、やっぱり簡単には割り切れない複雑な物があるんじゃないかしら。私は…どうかな。向こうは気持ち悪いと思っているんだろうけど…私は、彼を否定も肯定もできないわ…ああ、もちろんライカーは、副長なんて気にもしていないわよ。」

「(何だかなあ…)」

軽く首を振って微笑む女装ライカーはボウフラウォーターに口をつける。
「副長の話は又にしましょ。…トロイ、プレゼントがあるの。」
女装ライカーはテーブルの下から箱を取り出した。

「プレゼント?」

女装ライカーは真面目な髭ヅラで頷いた。
「私達はいつか基地から救出されて、あなたに会える、そんな日をずっと夢見てきたわ。それで私は、その思いを込めて毎日これを育てていたの。」

「…そだ…てる?」表情がややひきつりだすカウンセラー。

「ええ! 開けてみて!」

1メートル弱の細長い箱を恐る恐る開けるミサト。既に表情が完全に固まっている。
「何…これ。」

「My回虫よ。生きたまま保存するのはとっても難しかったわ!」

2秒後バーは大混乱に陥った。


よくあさ

副長は機関室にやって来た。
「基地のデータ回収についての新しい提案があるんだな?」
レイタに聞く副長。

「ええ。予想よりも星のビビアン反応が強いので、このままではエバンゲリオンと基地の間で人を転送できるチャンスは後1回になってしまうと推測されるわ。」

色んな所に穴が空いていてガムテでふさいであるマコトが続ける。
「でもまだ全体の実験データの30%程しか回収できていません。このチャンスを逃すと、次に基地に人が行けるのは8年後になってしまうんです。」

「なるほど。」

「それで、実は…ライカー少尉達の提案なんですが…」

「…」顔を彼等の方に向ける副長。それにつられて風車が揺れる。

学者ライカーがメガネを上げた。
「基地の中で、以前実際にアリクイディフレクターの実験が行われていた区域のコンピューターにアクセスすれば、回収スピードは飛躍的に上がります。全てのデータ回収におよそ5分もかからないはずです。」

渋ライカーが学者ライカーの言葉を継ぐ。
「問題は、そこが5年前に地震があって以来破棄されて、倒壊寸前だと言う事だ。」
 
「…」眉を上げる副長。

女装ライカーが力説する。
「でも、このチャンスを逃したら次にデータが得られるのは8年後よ。それじゃあ私達も報われないわ。」

「「(人を死人みたいに言うな…)」」

副長は頷いた。
「分かった。それで行こう。転送はいつだ。」

レイタはしばらく瞬いて演算した。
「…今から2時間15分32秒後よ。タイムリミットは12分5秒。」

「7分も余裕があるとは有り難いね。」皮肉を言う渋ライカー。
 
「行き帰りで1分以上かかるわ、ぎりぎりよ。」
眉をひそめる女装ライカー。

「全員を連れて行くつもりはない。俺と…」
副長は学者ライカーを指差した。
「君、2人で行けば充分だろう。」

「ええ、俺は5人の中でも実験地区を熟知しています。」
頷く学者ライカー。

「で、でも…」

女装ライカーを遮る副長。
「副長命令だ。それでは2時間後に転送室で会おう。解散。」



 
「どうぞ。」
ミサトが顔を上げると、渋ライカーが顔を出してきた。

「よ。お邪魔かな?」

「ああ、ううん、全然。どうぞ。」
愛想良くソファを指すミサト。

ソファに腰掛けた渋ライカーは、何かを決意してミサトに話し出した。
「俺達5人は明日、ランデブーするUSSトミナガミーナに行く事が決定した。」

「そう。行く先が決まって良かったわね。」
普段からは想像もつかない雰囲気で優しく答えるミサト。

「ああ。それで、話があるんだが…俺と一緒に来てくれないか。」

トロイは渋ライカーの顔を微妙な表情で見た。
「…プロポーズ?」

渋ライカーは意外なほどまっすぐとトロイを見る。
「ああ。俺は君を諦める訳にはいかない。一緒に来て欲しい。」

「ライカー…」
言葉を失うトロイ。

「トロイ。」
 

「…駄目よ。」
トロイは頭をふった。

「…そうか。」
渋ライカーは微笑んだ。
「副長は優しいかい?」

「違う、ライカー副長とは、もう、何年も前に終わったわ。」

「立たないし?」
笑いあう2人。

「彼は仕事と駄菓子とスカトロ一筋の人で、私と昔ダッキュウメイトだった事ももうとっくに忘れているわよ。」

「俺は覚えてる。トロイ、俺は副長のように君を忘れたりはしない。」

トロイは渋ライカーに少し困ったように微笑んだ。
「…あなたが、もし8年前に船に戻れていたら、副長と全く同じ行動を取ったはずよ。違う?」

「…」

「あなたも副長も、その他大勢も、皆同じリョウジ・ライカーなのよ。」

「…そうか。」
渋ライカーは堅い声で呟いた。
 
 

ミサトはふと思い出して付け足した。
「…いや、っていうか、そもそも私が、あなたとダッキュウメイトだった頃の事なんて覚えてなかったんだわ。」

「え゛?」

ケラケラ、と笑って手を振るカウンセラー。
「いや、だって、私ってクローンじゃない。なあんかおかしいと思ってたんだけど忘れてたわあ。そうそう、ここ数年の記憶しか無いのよ、私。」

「は、はぁあ? ほ、本物のお前は…」

「さあー、ずーっと行方不明なのよねえ。今頃どの辺を漂っているのやら…」

「た、漂ってる?」

「とにかく私は、本物を酒漬けにして追い出して以来本人としてやって来たし、今のこの船におけるカウンセリングをしないカウンセラーという職業にも満足しているわ。…だから、ライカーとは…え?」
ふとカウンセラーは渋ライカーの持っている物に気付いた。
「…それって……フェイザー?」


転送室の学者ライカーは少し苛立った様子で足踏みしていた。
「もう転送可能な時間を30秒過ぎています。」
今転送室に走ってやってきた副長を咎める学者ライカー。

「ああ、すまない、仕事が遅れたんだ。レイタ、さっそく転送してくれ。」

「了解。」

ぴぎゅーーーいん。
 

基地内に転送された学者ライカーは、副長ライカーに手で方向を示す。
「こっちです。」

半ば物置と化しているような通路を資材をかきわけながら進む2人。この辺りは明かりもつかないので手元のライトだけが頼りだ。
「ここが破棄された理由の一つに、近くに巨大なナマズのようなモンスターが住んでいてこの辺に侵入しがちだという問題があります。」
先導しながら言う学者ライカー。

「…それ、もうちょっと早く言ってくれよ。」

「大丈夫ですよ、落ち着いて行動すれば襲われる事はまずありません。」

「…」頭(と風車)を振る副長。
 

何とか狭い通路を通り終えた2人は、実験エリアに到着した。
「パワーコンジットはどこだ。」

「そっちです。パワーユニットを貸して下さい。」
実験エリアの電源を入れた2人は、コンピューターへのアクセスを開始した。
 

「レイタよりライカー。現在残り時間は8分。」胸のバッジを叩いて報告するレイタ。

「ねえ、2人、大丈夫かしら。やっぱり心配だわ。」
細い瞳をうるませる女装リョウジ。

「心配をしても彼等の助けにはならないわ。」
淡々と答えるレイタに女装リョウジはそのゴツイこぶしを強く握った。
 

コンピューターから合成音声が流れる。
「データ回収終了。」
ほっとした顔で目を合わせる副長ライカーと学者ライカー。

「さあ、管理棟の転送機まで急いで戻ろう。」

「ええ。」
2人は手持ちのパッド等を閉じ、再び元来た道を戻り始めた。
 

断崖のようになっている細い道を歩く学者ライカーが言う。
「ここは滑りやすくなってますから気をつけて下さい…うわあっ!」
足を滑らせて崖を落ちる学者ライカーの右手を、間一髪の所で副長ライカーがつかんだ。

「言ってるそばから! 君の方が慣れてるはずだろ!」

「くっ、すまない、もう8年も運動不足だったから…」

「ほら、ちゃんと両手でつかまれ!」

「そんな力は、俺には…うああっ」

足元の方から、5、6メートルはあるオオサンショウウオの化け物のような動物がぬうっと現れ、その巨大な口をがばっと開いた。
「わん。」

がーん。
「「(い、いぬーっ!?)」」
 

その時道の向こう側から彼等と同じ声質の声が響いた。
「言わんこっちゃない。不慣れな所で無理をするのはスーパー!?テンションズ(=失敗、見苦しい)だと何度言ったら分かるんです?」

「「(初めて聞いたぞ、そんな話…)」」

2人が向こう側をいると、そこに渋ライカーがフェイザーを持って立っていた。
「ふふ…」

「おお、ライカー!」声を上げる学者ライカー。

「…って何で、顔があざだらけなんだ? 誰にそこまでボコボコにされた?」

副長に答える渋ライカー。
「い、いやぁ、軽い運動をしてね。それでも君達の事が心配になってこうして…ゲホッゲホッ」
ここまでよっぽど無理をして来たのか、急に咳き込み、何やら赤い物を吐いている渋ライカー。
ビュン。ビュン。

「「わ、わあああ」」
渋ライカーが咳き込むと同時に彼の持っているフェイザーから光線が2人めがけて乱射される。

「お゛い゛、下のを撃て!」

「ああ、すまない。ゲホッゲホッ。」ずるっ
「うわあああ」

「「お前まで足滑らせてどうする!!」」
両手で何とか「崖」の通路につかまる渋ライカーに突っ込む2人。
 

「「そんな事だろうと思ったぜ/思ったわ。」」

「「また来たよ…」」「げほげほ。」
 
女装ライカーとランボーライカーが通路にやって来た。
2人はそれぞれ副長・学者ライカーと渋ライカーの所にかけより何とか彼等を通路に引きずり上げた。しかし女装・副長・学者ライカーのいる方はまだ管理棟から離れた場所で、彼等が引きずり上げられる間にオオサンショウウオ風の化け物が通路の所までよじ登ってきてしまっている。
ランボーライカーが女装ライカーに叫ぶ。
「ライカー、例の作戦だ!」
「任せて!」
 

「ふんふふんふふん…」
一人芝居を始める女装ライカー。
顔をひきつらせて無言の3人と1人「よし!」とこぶしを握るランボーライカー。
「今日は愛しのダーリンと初めてのデートだわ。うふふ…リョウジ、ど・き・ど・き。きゃあああっ、急にうららかな春のそよ風がああっ」
ふぁっさあーっ。
勝手に自分のスカートをたくし上げるライカー。

げろげろー。
「うううう、がるるるる…」
嘔吐する他のライカー達と唸り声を上げ毛を逆立てる化け物。

「今だ!」ランボーライカーがその隙に化け物にフェイザーの照準を

「きええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」
「「「「「うわあああ」」」」」
突然乱入してきたヤク中ライカーに倒しのめされライカー達は化け物ごと崖の下へ。


転送されてきたライカー達を見て、レイタとラ=フォージは目を見合わせた。
「何か事故でもあったんですか!」
駆け寄るブヨ。

タイムリミットギリギリで基地の転送室に戻り転送されたライカー達は全員何故か服がボロボロで、何やら胃液のような物にまみれている。
「あ、ああ、ちょっどな。とにがくデータの回収は、ぶ、無事成功、した゜。」
瞳孔が異常に開いている副長が答えた。


よくじつ

転送室に今度はきれいな服でやって来たライカー達は見送りに来たミサトと握手を交わしていた。
「本物に会ったら…今でも愛していると伝えてくれ。」

「分かったわ。(会わない会わない。)」
渋ライカーに微笑んで答えるカウンセラー。

「カウンセラーもお元気で。」

「有り難う。」学者ライカーに答えるミサト。

ランボーライカー。
「お前もビールばっかり飲んでキャラ使用不能になって飛ばされんなよ。」

「気をつけてるから大丈夫よ。」

女装。
「今度は、もっと一般性のあるペットを贈るわね。」

「いらないわ。」

「へっきぇっきぇっく…ひひゃひゃひゃひゃ。」

「…死ね。」(^^)
 

「そろそろ転送の時間の方が。」
ミサトは士官の言葉に頷いた。
「それじゃ皆、おおむね元気でね。」

それぞれ頷くライカー達。
「…でも、結局副長さんは最後は来てくれないのね。」
女装ライカーが少し寂しそうに呟いた。

「まあ副長さんともなるとお忙しいんだろうな。」渋ライカーが皮肉っぽく言う。

「気にすんなよ。奴も俺達には会いにくいんだ。悪気じゃねえよ。」
たしなめるランボーライカー。
 

その時副長ライカーが何やら抱えて転送室に走って来た。
「ああ皆、遅れてすまない。」

「「「「副長!」」」」「ひゃっひゃっひゃっひゃ。」

「皆、トミナガミーナに行っても頑張ってくれ。」

「「「「副長…」」」」「ふー、おお! 光よ! きゃーっひゃっひゃっひゃっひゃそうだねー♪」
感動した面持ちの4人(と我関せずの1人)。

「俺から君達にプレゼントがある。これを受け取って欲しい。」
持ってきた物を5人に配る副長。

「「「「これは…」」」」

「見ての通り、レンジャースーツさ。」
にこやかに答える副長。
「君達を最初に見た時からずっと頭に浮かんでいたんだ。ほら…君は赤、君は青、君は黄、君は緑、君はピンクだ。それから君達も皆同じリョウジ・ライカーだと紛らわしいから、それぞれレッド・ライカー、ブルー・ライカー、イエロー・ライカー、グリーン・ライカー、ピンク・ライカーに改名すると良い。」
 

「それで、副長は?」尋ねる学者ライカー改めブルー・ライカー。

「俺? やだよこんなの、だって恥かしいじゃん。」
わっはっは、と笑う副長リョウジ・ライカー。

「「「「「…」」」」」
「殺せーっ!!」
イエロー(ランボー・ライカー)の号令で一斉に副長に襲い掛かるライカーレンジャー達。副長殉-SHOCK。

きつつき
 


次回に続くよどこまでも
 
ver.-1.01 1998+6/8公開
ver.-1.00 1998+6/1公開
 
感想・質問・誤字情報・鎌倉幕府・超小型幕府・バクファー・地球にやさしい幕府等は こちらまで! 

次回予告

またもトウジに殴られるシンジ。しかし彼はトウジに言い返し2人の関係は最悪に。夏は終わった。2学期が始まってもアスカはシンジを無視し続け、最初は彼女に出来るだけ話し掛けていたシンジもやがて彼女を避けるようになる。運動会。シンジは夏休みの間の練習不足で、走って足をひねる。翌日学校を休んだシンジに見舞い客が現れる。それはアスカだった。アスカはシンジに、レイが自分をここに来るよう言った事と、自分が今もシンジを嫌いになろうとしても嫌いになれない事を伝える。その一言で今までの彼女への疑問が氷解するシンジ。しかし彼は却って自分がレイとアスカのどちらも好きで、選ぶ事が出来ない事を自覚するのだった。次回「真夏の子供達」第24話、「秋の風に子供達は夢から目覚める」。御期待下さい。

本当の次回予告:レイタちゃんサーガ最終回。
 



 
後書きコーナー

「よっ、久しぶり。」
「ああっカヅさんカヅさん聞いて下さいよ! 私今大変な事になってるんですよ!」
「また登校拒否かい? 君も一年前と変ってないなぁ…」
「いやまあそれは置くとして。(^^; 「口座にまだある、まだある」と思ってるうちにビデオの買い過ぎで思いっきりカード使い過ぎですよ!! ヤバイっすよーっ! ズボンに巻き付くイカコドモっすよーっ!」
「自業自得だな。」
「加持さん冷たい。あ、後書きのネタも無いですねえ、最近。松田聖子の事書いてもしゃあないしねえ。」
「最近「ネタがない」とか「更新遅い」とかそんな「ネタ」ばっかりだな。」
「だったら書くなよ、なあ?」
「…高橋君、しばらく会わない間に随分面の皮が厚くなってるんじゃないのか。」
「本名言うな! 違うんです、ホントは私は繊細なんです。分かる人が読めば分かります!」
「ほう…」
「えーっと…そう! BIG.TB.CATさんからのメールであったもん。「フラン研さんは純粋な方なんですね。」って。これマジで! 略してコダマ!!」
「(…ダ?)それ、誉められてるのか?」
「(無視)最近身の回り系のネタが全部HPに行っちゃってるって感じもするなあ…そう、以前はエヴァトレが他のページで取り上げられたりしたら必ずここで大々的にリアクション書いてたんじゃん! そうだ、その系統のネタが結構あったよ。あ、これでしばらく分のネタストックが出来たぞ。」
「はっはっは、一年でかなり嫌らしくもなったんだな?」
「って言うかなんで、夏休みまでに完結するだろうとか思ってた連載が翌年のこんな季節になってもまだ終わってないんでしょうねえ。」
42秒後作者死亡。(死因TK SPARK COM。)(ちょおっとマニアックだったかしら?)

以下次回

宣伝他:4万ヒット記念作品及び連載一周年記念作品をHPで公開中です。読め。もしくは読んで頂きとうございます。それから何の間違いかトップの名前がお目々に優しい緑色になりました。ここまで続けられたのも皆様の責任お陰です。ありがとうございます。もしくはありがえ。これからも適度によろしくお願いします。いやマジで。略してイジリー岡田。


 フラン研さんの『新エヴァントレック』第二十三話、公開です。
 
 
 

 5人のライカーが出てきたときは
 名前がややこしくなるなぁ」なんて(^^;
 

 同じ様な名前が5人とか、
 妙に凝ったカタカナ名が5人とか、

 頭が混乱するしね・・・
 
 

    小学校の頃
    同じクラスに[前][川][前川]の3人がいまして、
    「お〜い、マエカワ」つーと。

    #[後]だっけ?[畑]だっけ?  いい加減な記憶力だな、我ながら(^^;
 
 

 [副長ライカー]
 [学者ライカー]
 [渋ライカー]

  わっかり易い♪
 

 こういう細かい気配りが唸らせる一つですね。
 
 
 

 で、最後は、
 頭に残らせているこれでのオチ。
 

 やっぱり唸っちゃうです☆
 
 
 

 さあ、訪問者の皆さん。
 グリーンフラン研さんに感想メールを送りましょう!
 
 


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