また彼はある意味薔薇の花嫁でもあったし、最近はポストペットの一キャラとしても微妙に人気であった。
そえはうしょ。
しかし彼は、実は日本語、English、のトライリンガルであります。
文章力には少々自信が有ります。
私は恋愛経験豊富の高校二年の文学少年。
そこの君! 「恋愛経験豊富な文学少年」なんて胡散臭いとか言うな、失礼だぞ!
とフユツキは自分に飛んでくる電波に悪態をつきながら、まっ平らでどう見ても打ち易そうには思えないキーボードを駆使しつつ自ら小説を書いているのだった。
リレー小説第2話(未公認)
「ちっ。とうとう来たわね使徒のやつら。でもこっちにはWフレイザーパワードアーマープロテクティブコスモミカリンフォースモバイルスーツがあるわ!!」とア スカ。 「アスカ、上!」
「そうか、、、」
「、、うっ、う、皆僕をいじめる んだ〜!」
「ちっ」と アスカ。
「だーっもう面倒臭いわねえ。とにかくあたしがWフレイザーパワードス ーパーアーマープロテクティブコスモミカリンフォースブレードジ ークモバイルタンポポスーツで使徒を一刀両断しtて地 球のh平和は守らられた! 、、これで異議無いわね!?bヨv」
地球の平和は守られた。しかしネルフの新な武器がシンジ達を襲う!!!果たしてシンジの、地球の未来は、ところで我蘭堂ってまだやってたっけ? |
―宇宙。そこは最後のボランティア(意味不明)。これは、宇宙戦艦エバンゲリオン号が、新世代のクルーの下に、24世紀において概ね任務を続行し、未知の世界を探索して、新しい生命と文明を求めるふりをしつつ、人類未踏の宇宙に、アバウトに航海したりしなかったりする小話である―
Insincere Ro
第十七話「二浪のイブジョー星人」
フユツキはモニタをテレビに切り替え、「ハッピーターン」を片手に目をらんらんと輝かせていた。
ポロロン。
フユツキはむすっとした。
「全く、せっかくこれから大運動会・バトルアスリーテスの、あかりちやあんの華麗な走りを見ようとしていたのに。一体何だというのだ?」
フユツキは通信に無愛想に返事をした。
「入ってます。」
「…どうやら都合が悪かったかな、ピカード君。」
画面の向こうのオヤジは、フユツキの様子に(いつもの事とはいえ)呆れているようだった。ナチュラルスキンヘッドの老人がピチピチの体育着にブルマを履いているのだから、それでも彼が落ち着いているのがむしろ不思議ではある。
「ノゾミ・タカハシ・ションティ提督! どうなさいました。」
「例のミカリン4号星の件さ。」
ブルマからはみ出すケツを直しながらピカードが尋ねる。
「それが、何か…」
「おええええ。…う…それでだな。前も言った通り、今回の任務は非常に危険な物だ。どの位危険かというと、データのバックアップを一切とらずにIE4をインストールする位に危険な任務なのだよ。」
「それは危険ですな…」
ションティの言葉に顔と内ももを引き締めるピカード。
「尻手の通り知っての通り、あの付近はアオバシアとの境界付近だ。下手をすると外交問題にもなり兼ねん。」
「分かっております。」
「そこでだピカード。今回の任務の為、エバンゲリオンに応援のクルーを用意した。連邦初のイブジョー人士官だ。」
「2ねん Wくみ ぴかーど」と大きく名前の(平仮名で)書いてある体育着を着たピカードは、たらーと冷や汗をかいた。
「…は、今なんと…」
「もうそっちに向かっている頃だろう。力になってくれると思うぞ。イバイバ。」
通信は一方的に切れた。
「ふーけーつーでーすーー!!!!」
その時エバンゲリオン艦内にとどろいた轟音に、フユツキ・コウゾウ・ピカード艦長は失禁したまま気絶した。
コソコソ。
「じゃ何、彼女あんな可愛い顔してもう6人も殺っちゃってんの!?」
トロイはビール風呂から顔を出して言う。
コソコソ。
「シーッ。そんな声で言ったら聞こえるじゃないですか。…ま、彼女には悪気は無いらしいんですけどね。ちょっとでも彼女にとって「不潔」と思える物があると、大声で泣き出すらしくて…」
バイザーをかけた全身包帯のミイラ(マコトらしい)が答える。
「その声の大きさで、皆ショック死していると。」
「ええ…」
「ホントに彼女、連邦の士官なの? なーんか、誤魔化してんじゃないのお? 三井ゆりの年齢みたいにさ。」
「それだったら、途中でバレるでしょうけどね…ヤバ、こっちを向いた。」
フユツキ・コウゾウ・ピカードと談笑していた女性士官がこちらを向く。比較的短い、綺麗な黒髪をしている。
その可愛らしい印象の、鼻にとってつけたような(大体この話に出てくる主要な宇宙人は全員そうなのだが)ギザギザを付けた女性は、こちらに近づいてきた。
「あのお、始めましてえ、あなたがかうんせらーさんなんですかあ?」
あどけない表情で上目遣いにトロイに尋ねる。
「え? ま、そっすけど…」
「きゃあ! とゆうことは、先輩のお友達なんですねっ! よろしくおねがいしますっ!」
最敬礼をする。
「は、はあ…(先輩?)」その言葉に何故か悪感がするミサト。
「私、今度イブジョーから着任しました、少尉のロー・マヤといいます。よろしくっ!」
明らかに気を許していない顔でミサトが頭を下げる横で、ミイラが顔を赤らめて(別に突っ込む程の事でもないわよね。)手を差し出した。
「あ、あの、僕はマコト・ラ=フォージ。この船の機関部の方を」
「きゃあああああああああああああああああああああああああああ! ふーけーつだーわー」
マヤはマコトに気づくなり逃げ出していった。
マコト・ラ=フォージは殉職した。享年24歳。
「つまり、そのオータ・リキという人物がゲリラのリーダーなのだな。」
作戦室の「ぴかーど」はマヤに言う。
「そういう事になりますね。彼を何とか説得して、彼等にイブジョー政府管轄下の難民キャンプに戻ってもらうのが賢明でしょお。」
クルー達は作戦室に集まり今回の作戦について話し合っていた。なおマコト及びゲォーフ(最初の被害者らしい)は既にマヤの為に殉職したため、それぞれ花瓶とクマさんのぬいぐるみが置いてある。
マヤの様子にマリ姉ことコスモ・ビューティ(宇宙撫子)は尋ねた。
「…何か気になる事でもあるのかね、ロー少尉。」
ローは顔を曇らせた。
「正直、どうも気がのりません。」
「しかし連邦とアオバシアの和平協定はようやく締結されたばかりだ。まだ両者の関係は不安定だからな。こちらは、アオバシアを信用できない強大な軍事国家であると考えているし、向こうもこちらに対して同じような事を考えているだろう。…簡単なきっかけで、いつ平和は崩れ去ってしまうかもしれんのだ。君も連邦の士官なら、それ位は分かっているだろう?」
現イブジョー政府は陰に陽にアオバシアの影響・指揮・圧力化にある。彼等の会話にはその前提知識があった。
「ええ。でも…私たちイブジョー人は、太古の昔から美しい文化を誇ってきましたあ。しかしある日突然、あの不潔なアオバシア星人達が私達の全てを奪ったのです。それを忘れる訳にはいきません。」
「奪った?」バスローブのカウンセラーが繰り返す。
「正確には異なるわ。現在から41年前の2327年、アオバシア連邦は惑星イブジョーに侵攻、しかしそれから12年後の2339年には信託統治領としているわ。」
マヤはレイタにきっとなって言い返した。
「そんなの見せかけですっ! 今だって、あいつらはイブジョーを好き勝手に荒らしまくっているんです!
…私は、アオバシア占領下のイブジョーの居留地で生まれ、育ちました。毎日生きていくのに精一杯で…子供の頃は、笑った思い出一つも無かった…」
独白モードにしんみりとするクルー達。
「それは、3食昼寝付きで毎日7時間はお風呂に入ったり、召し使い達を集めて裸踊りをやらせたり、夜な夜な乱交パーティをしたりはしてましたけど…そんなの、故郷を失った苦しみに比べれば…」
ぐーの両手を口に近づけ、首を振るロー少尉。
クルー達は黙ってしばらく彼女に白い目を向けていたが、やがて何事も無かったかのように話を再開した。
「…それで、ミカリン4号星にはいつ到着する?」
ピカードは質問の声のした方を見て驚いた。
「…副長! 生きていたのか…」
「2時間11分33秒後ね。」
「いや、前回の話も、前々回も、ずっといましたが…」
「嘘を言うな。君は死んだものとばかり思っていたぞ。折角せいせいしたのに…」
「2時間11分29秒後よ。」
「少し痩せて元に戻りましたからね。いやあ、最近ポテトチップスを食べ過ぎて拒絶反応が起こるようになりましてね。食べたら即ゲリーですよ。」
はっはっは。
「それは楽しみだな副長。それではやはりもう少しであの世行きという事だな?」(^^)
「いえいえ艦長、艦長がのさばり続ける間はとてもじゃありませんが、死んでも死にきれませんからねえ。」(^^)
わっはっは。
「2時間11分17秒後。」
レイタはアンドロイドなので感情はない。その為あくまで冷静に、減量して元に戻ったリョウジ・ライカー副長の首をつかみ高く持ち上げながら質問に答えた。
「あ゛う゛ぐあ゛がが…」白目になり、口から泡を吹き出す副長。
「おお、副長は新しい宴会芸を披露してくれているようだな。…それでは2時間後まで各自待機だ。解散。」
クルー達は解散した。
リョウジ・ライカー、殉職。
(意識の混濁しているライカーを含め)周りに誰も聞いている者のいない事を確認したマヤは、懐から通信機を取り出した。
「…ええ、問題ありません。「なんちゃって山田花子」計画は、全て順調に進んでいます…」
「ボケットモンスターよ。」怪訝そうに眉を上げるレイタ。
「いや、あの、任務は…」
「可愛いわ、私のビカチュウ。何、もっと食べたい? そう、良かったわね。」
ニヤリ。うふ。うふーふーふーふうううう
「(恐いよ、レイタが笑ってるよおお!!!!)」
副長は尋ねた。
「…オータの船はどこへ行ったと考えられる、ロー少尉。」
にたあああああっ…
「少尉!!」
「ひ? ひゃ、ひゃい。」ローは目の前に開いていた「さゆり 11歳」という写真集を慌てて閉じた。
「な、何ですか?」
「オータの船はどこへ行ったかと聞いてるんだ。」
マヤは口をとがらせた。
「ぷんぷん! そんなの私に分かる訳無いじゃないですかあ! 今折角良いところだったんですから、邪魔しないでくださいよねっ!」
「え…(じゃあ何の為にここにおられるんでしょうか…)」
画面が一時停止するライカーに、向こうの風呂場からトロイも嬉しそうに口を挟む。
「そうよおライカー、レディの読書を邪魔するもんじゃないわあ。」
マヤは風呂場に駆け寄った。
「ありがとうございますカウンセラー!」
はしっ
「う…あ、いや、別に抱き付かなくてもいいのよマヤちゃん。」
単にライカーに喧嘩を売りたいだけだったトロイは額に縦線が入る。その様子はまるで「歌っているのは実は2人だけに見えるけど、気のせいですよね」と子供に聞かれたSPEEDのメンバーのようだ。
「うう、ありがとうございますカウンセラー。お礼にこの娘の他の写真集をあげましょうか?」
「いや、そういう趣味は無いから、あの…」ミサトはふと顔を上げた。
(*v*) すのーろーどさん、こんな感じで使うんですよね!
「ままままま、ま、ま、ま、ま、ま、ま、ま、ま、ま、マヤちゃん?」
(*v*)
「かうんせらああああ」
ミサトにずずいと迫るロー少尉の顔は、まるでビアゾイド期(手っ取り早く言うと発情期)のミサトの母親並みに目がイスカンダリアの向こうに飛んでいってしまっている。
「だ、誰か助け…むぎゅ」
マヤ(と被害者)は湯煙の向こうに見えなくなった。耳だけはそばだてる男性クルー達。
コホン。
「そ、それでー、コ、コースはどうすれば…」
ボケモンが一通りすんだらしいレイタがシンジに答える。
「…イブジョー人反政府組織が基地を構えそうな場所は、この付近では、この星が考えられるわ。」
モニタに地図を映し出す。
「ビックスベポラップ1号星か…」
宇宙撫子(と書いてコスモビューティーと読む、本気と書いてマジと読む、弱虫と書いてチンピラと読む)は顎に手をやって考え込んだ。
「その付近のスキャンをしてみてくれ。」
ライカーに頷くクラッシャー。
「分かりました。…あ、よく見たらいました。」
「あっそう。……え、ええええええ」
ピカード(せがた三四郎と書いてつまんないダジャレと読む)は笑いながら副長に言う。
「驚くほどの事ではないぞ副長。ただ作者にいつもの手抜き癖が出始めているだけだろう。」
リョウジは首をすくめた。
「それなら問題は無いんですが…」
「ビューアーに出します。」
シンジがパネルを操作すると、ごく小型の船が画面に映し出された。
「ゲォーフ、宇宙チャンネルを開いてくれ。」
ピカード(スプーンと書いて、ダサいとは言わないけど、今はめている奴は10年後も自信を持ってはめていろよ!と読む)は立ち上がった。
「こちらはUSSエバンゲリオンのアカリ・カンザキ・ピカードだ。」
画面に現れたのは、力強い印象のイブジョー人の男性だった。ただし顔には何かのやけどのような傷痕が残っている。
「これは惑星連邦のピカード艦長。相変わらずイタい格好ですね。」
バツが悪そうに下を向くクルー達。ただし約2名ほど湯けむりが邪魔して良く見えない。
「君がオータ・リキ君だな。至急君と話がしたい。」
リキはサクマドロップのハッカ以外を取り出しては食べ取り出しては食べしながら答えた。
「エバンゲリオンの艦長からお誘いですか? はっ、こりゃ光栄だ。」
「そ、そう?」頬を赤らめるコスモ・ビューティー。
「ふ、ふふふふふけつだわあっ!!!」
突然湯けむりの向こう側からロー・マヤ少尉がワナワナ震えながら現れた。
「「「「うおおおおお」」」」
「こ、これは…ロー少尉! 失礼をしました!」急に真面目な顔になり飛び出してきたマヤに深々と頭を下げるリキ。
「まさか少尉がこの船に乗船されておられるとは…」
「全く、男どおしでそんな事、不潔ですっ! しかも私のむふふーんの邪魔までして! もう、怒っちゃいますよお! ぷんぷん!」
「失礼しました。…それではお詫びに、サクマドロップ一年分をそちらに」
「いりません。…艦長、それでどうすれば? …艦長?」
何やら体から抜けようとしているフユツキの霊的実体をまた体に押しもどすマヤ。
「…あ? ああ、ありがとう少尉。そうだ、オータ船長、それではこちらに来てくれるか。」
ははーっっ。
「何なりと、仰せの通りに。」
「そ、そう。」 (--;
通信は切れた。
「急に言う事を聞くようになりましたね。」どうやら意識を回復したらしいリョウジが艦長に聞く。
「それはもう! イブジョー人は女の子の言葉には伝統的に絶対服従ですから!」
「そうか。それでは君がこの船に乗船しているのは非常に助かるという訳だな。」
「えっへん!」┌(^v^)┐
「…それはともかく…」フユツキは咳払いをした。
「服、着たら?」
「え? …きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああ、不潔痴漢変態強姦魔林家いっ平!!!」
「いっ平だと!」いきり立つ副長。
「まあま…ぐぶっ」ロー少尉の左アッパーが決まり、艦長は殉職した。
「つまり君は君達があの破壊の責任者ではないと、こう言いたいのだな?」
説明的な台詞をはくライカー副長にリキは肩をすくめ、同意の意を示した。
「破壊するも何も。僕達の船の現在の戦力じゃ、どこと戦っても勝ち目なんて無いですよ。クソッ、フェレンスケの野郎共! あれだけ最新鋭の兵器だと確約しやがって!」
「フェレンスケから武器を買おうとしたの?」呆れた様子でマヤが尋ねる。頷くリキ。
「船の戦闘能力が飛躍的に上がるって言うから280万ラチナム円で買ったら、3日後アブフレックス280台が送られてきたんだ。それで、乗員の腹筋を鍛えれば戦闘能力も上がるだろうって…」
口を半開きのまま固まるクルー達。
「もう親も「援助できない」とか言うし、俺もいい加減バカやってないで田舎に帰ろうかなーって…」
「ドラ息子かよ。」ボソッと言うミサトにレイタは眉を上げた。
「ドラ息子?」
「ドラえもんの息子の事よ。」
「ああ、ドラえもんズね。」レイタはカウンセラーに頷いた。
「だから、俺達の船がコロニーを破壊したなんて事実は無い。…これ以上話す事も無い。行きますよ。」
「ところで、オータ船長。つかぬ事を聞くが、君のその顔の傷は…」
マリ姉の声にリキは立ち止まり、艦長を見下ろした。
「…部外者に話す事じゃありませんから。」
会議は散会した。
マリ姉は艦長室の椅子で足を組み、難しい顔で考え込んでいた。彼はレプリケーターに向かい、いつものお茶を指示する。
「アール・グレイのバター茶、ぬるめで。」
ポロロン。
「入り給え。」
「…艦長。」
「ああカウンセラー。一体どうしたのかね。」
水着姿(風呂に入るたびに一々着替えるのが面倒臭くなったらしい)のカウンセラーは周囲を見回した。
「どんどん動けるスペースが少なくなっているように見えるのは気のせいですか。」
「気のせいな物かカウンセラー。こちとらレイちゃんグッズを買い集めて50年だぞ。」
「は、はあ…」
カウンセラーは艦長の前に立った。
「それはともかく、艦長はこれから、どうされるおつもりですか?」
「何がだね。」
「お分かりでしょう。」
諭すようなミサトの声に、艦長はため息を付いた。
「確かにあかりちゃんのコスプレには無理があった、それは認めよう。しかし私はまだ若い、グランド・オールドマンのコスプレをするには若すぎるのだよ。それになカウンセラー、この前実は、私は素晴らしい発見をしたのだよ。実は「マリ姉」は、マリをユキに変えると「ユキ姉」になるのだよ!!」
「あ、あの、そういう事じゃなくて。」
ピカードは眉を上げた。「じゃあ一体何なんだね。」
「オータの事です!」
「ああ。…確かにそれも問題ではあるな。…どうも私には、彼が嘘をついているようには見えなかった。」
ミサトは少し驚いたように頷いた。「ええ、その通りです、私も彼からそういった感じは受けませんでした。」
「しかし先ほどションティ提督と話をしたが、やはり彼がコロニー襲撃の主犯で間違いないという話だった。」
「そうですか…」
ビューティーは顔をしかめた。
「しかしそれもイブジョー政府の声明のみで、他に何の証拠のある話でも無い。…上は、何かを隠しているように思えて仕方がない。」
「それでは…」
「一度マヤ君とも話した方が良いかもしれんな。」
カウンセラーは急にモジモジしはじめた。
「ロ…ロー少尉は…ちょっち…」
「どうしたカウンセラー。」
「…彼女は果たしてこの船に必要なのでしょうか? 実を言うと、クルー達の間に彼女の突飛な行動への戸惑いが広がりはじめています。」
「エバンゲリオンのクルーがか? カウンセラー、いくら何でもそんな事は…」
業を煮やした様子のトロイは机に手を置いた。
「現に私も、このままでは少尉にそっちへの道に引きずり込まれそうで、いつ変態になってしまうかと不安で不安で仕方が無いんです!」
「え? カウンセラーって既に変態だったんじゃ…ぐぶがー」
艦長、本日2度目の殉職。
「…言い方には気を付けた方が良いわよ船長。これはあくまで…」
「君達の人道的援助だと言うんだろう。」
「ええ。」
「…」
「そんなに同胞を信用出来ない?」
「向こうに寝返った同胞が構成するのが現在のイブジョー政府だ、それを忘れるな。」
「…とにかく、ここでは私達のやり方に従ってもらうわ、良いわね?」
「ふん。」
不死身の艦長はブリッジでゲォーフに尋ねていた。
「ゲォーフ、ロー少尉はどこに行った。」
「問題無い。彼女なら、そこの湯けむりの向こうに…」
「いないわよ。」けむりの向こうから顔を出すミサト。
「いない?」
「ええ艦長。彼女だったら多分、第5デッキの温泉街か、第6デッキの動く歩道プロムナード辺りにでもいるんじゃないの?」
艦長は眉を上げた。
「…レイタ、ロー少尉の現在位置は?」
「現在彼女はこの船には乗船していないわ。」パネルを操作するレイタ。
「何? …オブライエン!」
通信の向こうから、何やらムチのような音が聞こえる。
「ほんまにレイタ少佐とはなんもないんやろうな!」
「うう、本当ですご主人様ぁ。」
「ほんまやったらここをなめてみんかい!」
ぴしっ
「ひいっ」
がた
「イシカワさん!」通信の音に立ち上がるレイタ。
リョウジは通信の向こうのイエティを無視して話を進める。
「まあ、まず彼女は、向こうの船に居ると見て間違いないでしょう。」
「そうだな副長。それでは、副長と私、ゲォーフは向こうの船に行くとしよう。良いな。」
「「了解。」」
「イシカワさん…」
「…レイタ?」シンジは隣の席のレイタに声をかける。しかし聞こえていないようだ。
こぶしを握り締めるレイタは、ふと思い付いたようにブリッジを離れた。
ビューティー、ゲォーフ、ライカーの3人はオータのゲリラ船内部に転送された。
きらきら木佐アナ何か勘違い…
「ね? この無垢そうな表情よ! 毛もまだ生えてないし。くーっ、たまんないわーっ!」
「は、はあ…」
船の操縦室では、マヤとオータが先の写真集を眺めていた。
「マヤ君。」
マヤが振り向くと、フェイザーを構えた3人が後ろに立っていた。
「ああ、ハゲ。」
「何だと!」激昂する艦長に副長が頷いた。
「艦長と呼べ。」「ビューティー(撫子)と呼び給え!」
「びゅ、びゅ、ビューティー?」
「何だね副長?」
「あ、あんたの何がどうビューティーなんだ?」
ゲォーフは2人を無視しローに手をかけ、(先ほどボコボコにした)オブライエンに通信をいれる。
「オブライエン、2名収容だ。」
きらきら気まぐれコンセプトの都会人きどり共のダサさ加減…
艦長は副長をバカにした目で見下ろした。
「まあ、私の「艦長」としての姿は、いわば世を忍ぶ仮の物なのだよ。分かるかね副長。ちょうど君の真の姿が、おはようスタ…」
「止めろ! その言葉を出さないでくれ!」
耳をふさぐライカー。
「さあ今日も行ってみよう!」
「今日の、リョウちゃんスペシャルー!!」
カメラ目線でハガキを数枚手に持つ副長。はっと我に帰る。
「ああ…うぅ…やってしまった…違う、あれは本当の俺じゃないぞ、断じて違う…」
「あの…」リキの声に前を見る艦長と副長。
リキの船のクルー達が皆、口を半開きにしたまま2人を眺めていた。
「ヨソで、やってもらえない?」
「一体オータの船で何をしていた。」
艦長の声に、マヤはきまり悪そうにうつむいた。
「写真集が見たいって言うから…」
副長はマヤに迫る。
「何をふざけた事を言っている。」
「そろそろだいちゃんの時間だな。」
「艦長は黙っててください。」
むくれるローは、両手をぶんぶんと振り回した。
「ふざけてなんかいませんっ! 子供はイブジョー人にとっては、神聖な信仰の対象なんです!」
ローの勢いに気圧されたおはスタは、レイタを見た。
「そうよ。確かにイブジョー人の宗教では、子供達…特に少年の裸体を神体として崇める傾向がある事が確認されているわ。」
「男の子も良いけど、やっぱり女の子の幼児体型にはぐっとくるわぁ。(ぽっ)」
「なかにはそういう宗派の人もいるわ。」頷くレイタ。
苦々しい顔で艦長は胸を揺らしながら言う。
「…それにしてもだな、ロー少尉。微妙な立場にある相手船へ上官の許可無く赴くのは止め給え。これからこの任務が終わるまで、君は自室で待機するように。良いな。」
暗い室内、エンドレスで流れるセルジュ・ゲーンズブールのハミング。ローは肩を落とし、自室で落ち込んでいた。
「はあ…やっぱりさゆりちゃんを見ていたのがいけなかったのかしら…せめて「まみ12歳」の方にしておくべきだったわ…」
さっそくめくるマヤ。
「ん、やっぱこれだわ。うん、うふ、うふふふふーふー」
ポロロン。ベルが鳴った。振り向くマヤ。
「あ、はい、どうぞ。…先輩!」
部屋に入ってきたのはドクター・リツコ・クラッシャーだった。
「相変わらず、やんちゃしているみたいね。」
いつものように白衣に両手を突っ込んだまま、リツコは微笑んだ。
「そ、そんな事、ないです…(*''*)」
「あんまり目立たない方が良いんじゃないかしら? あなたは艦隊初のイブジョー人士官よ、常に注目を浴びている事を忘れてはいけないと思うわ。」
ドクターはマヤの座っているソファーの後ろに回り込んだ。ビクッとするマヤ。
「せ、先輩…」
「懐かしいわね、アカデミーの頃が…」
マヤは振り返った。
「私は、マッドサイエンティスト学会での先輩の発表を聞いて、艦隊に進もうと決意しました。それまで難民キャンプで自暴自棄になっていた私はあの時、艦隊に入って自らの民族の未来を変えようと思ったんです。」
リツコがマヤに向ける微笑みは、正に愛とマッドに生きる人間の慈しみの表情だった。「そうだったわね。」
「…エミュレーターの使いこなし方を教えて下さったのも先輩でした。アストラル体の基本原理を教えて下さったのも先輩でした。その先輩のいる船…」
「(分かり難い引用は止めた方が良いわよ…)」
マヤは両手を自分の胸に近づける。
「…USSエバンゲリオンに配属されると決まった時は、聖なるトカゲがここまで導いて下さったんだと、天に感謝しました。」
「マヤ…」
イブジョーの神の名を挙げるマヤにドクターは少し感動した。
「でも…」
「何?」
「いえ…ままならないものですね…」
「…一度ゆっくり、艦長と話した方が良いようね。…マヤ。」
「先輩?」
「あなた、何か隠し事をしているわね。」
マヤはドクターの言葉にきょとんとし、やがて真っ赤になった。
「そ、それは! か、カウンセラーとの事は、誰にも言っていないはずだったのに!」
しばらく額に出来る十字路を押さえるリツコ。
「その事じゃなくて。(っていうか隠しているつもりだったの?) …なぜ向こうの船に行ったかよ。無許可で勝手な行動をしたらどうなるか位、士官のあなたが知らないはずはないわ。何か理由があるんでしょう?」
「それは…確かにグミ生命体のセックスには興味があったしぃ…」
「相変わらず人の話を聞いちゃあいないわね、この小娘。」(^^#
ロー少尉が艦長室に入ると、そこには例の格好でストレッチ体操をしている自称アカリ・カンザキ・ピカードがいた。
「ダイエット…でも、なさっているんですか。」
「いや。今はやりの、ボクササイズだよ。」
「(別段はやってもいないし、それ以前に明らかに間違えているけど…)そうですか…」
「ドクターにここに来るように言われた、そうだな?」
「はい…」
マヤの落ち込んだ様子にやや自責の念を覚えたフユツキは、意識的に口調を軽くさせた。
「…ドクターがこの船に乗る以前、艦隊のマッドサイエンスアカデミーで研究をしていた頃、君は彼女の講義を受けたそうだな。」
「ええ、艦長。」
艦長はややムッとしたようだった。
「ビューティーと呼び給え。」
「ぶ…び…ビユーティー…」心底嫌そうに呟く少尉。
「私もドクターとは長い付き合いになる。そもそも、この船の主要な部分は彼女が設計したと言っても過言ではない。」
「本当ですかっ!?]
ビューティーは微笑んで頷いた。
「ああ本当だ。まあ、正確に言うと彼女1人が作ったのではない。エバンゲリオン四号機の基本設計は、2人の科学者…キョウコ・ツェッペリン・ブラームス博士と、ドクター・リツコ・クラッシャーが共同で行った物なのだよ。つまり、ノーマルサイエンスの部分をキョウコ博士が、マッドサイエンスの部分をドクターが担当したという訳だがね。」
「キョウコ博士…あの高名な、ヴァルカスカ人の?」
「ああそうだ。」
「そして、マッドサイエンスの部分が先輩の手で作られた…」
「まあ彼女に比べれば、私などこの船の事は何一つ分かっていない、子供のような物だな。」
「先輩…(@u@)」目を輝かせてうっとりするロー少尉。
「言ってみれば、この船は先輩の子宮のような物なんですね?」
「あ…ん、ああ…(川島なお美?…)」
マヤは思いつめた表情で呟いた。
「先輩の船の中で、嘘はつけないわ…艦長、私、お話していなかった事があります。」
「何だね。」逆立ちをしながら聞くビューティー。
「私がこの船に乗船してきたのには、本当は別の理由があったんです。」
「どういう事だ。」
「私、この船に来るにあたって、ノゾミ提督から秘密の指令を受けていました……リキの船に武器を渡し、それと引き換えに彼等にキャンプまで戻ってもらうようにと…」
「…そういう事かね…」
「でも、彼等は基地破壊の犯人じゃない。私にはもう、どうすれば良いのか…」
ローは頭を振った。
「…武器というのは、どれ位の武器なのかね?」
「ミラクルブレードIIを3台です。」
艦長は逆立ちを止めた。
「ミラクルブレードII? 聞いた事が無いな。」
「えっへん! それはもう、連邦最新型の武器ですから!」
「そうか…分かった。そういう事なら、彼等に武器を渡して、キャンプに行かせてみよう。実際それで何が起きるのか、この目で確かめようではないか。」
「…分かりました。」
退室しようとするマヤを艦長は呼び止めた。
「ああそれから。」
「何ですかあ。」
艦長は優しく微笑んだ。
「カウンセラーとの事は、私も応援しているからな。…同性として。」
「……………フケツ。」
艦長3度目の殉職。
航星日誌、補足。我々エバンゲリオンは、オータ達がミラクルブレードIIという最新鋭の武器と引き換えにイブジョー指揮下のキャンプに戻るのを見守る事にした。オータの船はイブジョーの旧式船でスピードが出ない。我々エバンゲリオンは通常スピードの約半分で、彼等の船と共に航行中である…
シンジは計器を確認して、艦長に振り向いた。
「もうそろそろイブジョー恒星系のキャンプに到着します。」
ビューワーには惑星軌道に近づきつつあるオータの小型船が映し出されている。
「そうか。少尉…ロー少尉?」
周囲を見回すピカード。
「今度はどこに行った?」
「…ここじゃないわよ。」湯けむりの向こうからトロイの声がする。
艦長に答えたのはクラッシャー少年だった。
「さっき、レイタ少佐と一緒に医療室に行くと言っていましたが…」
「任務の途中で何をやっているんだ!」 吐き捨てるように言うおはスタ。
ゲォーフはあくびをしていた。最近ゲォーフはゼレンゴンの文化をより深く知るため、マギデッキにゼレンゴン式の「学園」のプログラムを設定した。昨日も遅くまでそこでゼレンゴン文化を学んでいたので、どうも任務に集中力が欠けてしまっているのがはっきりと自覚される。
ゲォーフは軽く頭を振りながら、パネルに目を凝らした。
「…これは…艦長。」
「どうしたゲォーフ。」
「船が接近中だ。…2隻。…種類は…」
ゲォーフは(何故か)ニヤリと笑った。
「アオバシア艦だ。」
ゲォーフの声に一気に緊迫するブリッジ。
「警戒態勢。防御スクリーンを張れ!」
まもなくエバンゲリオンとオータの「イチリアメ号」の前に、2隻の宇宙船が現れた。黄色で、エバンゲリオンよりはやや小さく、全体の形状は横に倒したエレキギターのようである。ギターで言うネックの部分の方が船の後方にあたる。
「通信が入っている。」
「分かったゲォーフ。スクリーンへ。」
メインスクリーンにはアオバシア人の司令官が映し出された。髪は長く、肌は灰色、顔の周囲や首から肩にかけてのラインに突起があり、彼等が爬虫類から進化した種族である事を物語らせている。
アオバシア人司令官は口を開いた。
「こちらはアオバシア艦キース・リチャーズの艦長ガル・シゲックっす。」
「こちらはUSSエバンゲリオンの艦長アカリ・カンザキ・ピカードだ。」
「ピカード艦長。お宅の目の前の船は、イブジョー反政府勢力のテロリストの船っすね。イブジョーを保護する役目にある我々としては、彼等の引き渡しを艦長にお願いしたいっす!」
「それは出来ん。いくら私がコスモ・ビュティー(高知東急と書いて今ならタカノで良い女と読む)だからと言って、君達に彼等を渡す訳にはいかない。」
何故か着ている体育着を破り、胸をはだける艦長。やや頬を赤らめるクラッシャー少年。
シゲックは肩を怒らせた。
「分からない艦長っすね。彼等はテロリストだ。私達は自分達の領域でこいつらに何度も被害を受けているっす。イブジョー政府の情報によると、彼等は最近、あなた方のコロニーも破壊したそうじゃないですか。我々は彼等を裁く責任があるっす!」
「彼等が危険な存在だとは思えんな。」
「そちらがどう考えられようが、彼等がイブジョー、及びアオバシアにとって危険な存在である事は明白な事実っす。こちらのセンサーによると、今現在も、彼等の船には最新鋭の武器まで搭載されている事がはっきりしている。おとなしくこちらの言う事に応じないようなら、こちらにも考えがあるっすよ。」
ピカードは後ろに小声で言う。
「ゲォーフ、いつでも暴れカンガルー砲が発射できるよう準備しておけ。」
いつもの笑みで返すゲォーフ。
「さあ、どうするっすか?」
「待って。」
ターボリフトのドアが開き、ロー・マヤとレイタが現れた。
「君達はこんな時まで一体何をやっていた!」
声を上げる副長。
「黙って。あなたはおはスタガールズと仲良くやっていれば良いわ。」
「くっ…」レイタの言葉に歯を食いしばりこぶしを握り締める。
マヤはブリッジの前に進み、画面に向かって言った。
「彼等はテロリストではないわよっ。」
「もう不毛な議論をするつもりは無いっす。どうしても引き渡せないというなら、彼等の船は破壊せざるをえないようっすね…」
「レイタさん、今です!」
マヤの声と共に、レイタは呟いた。「モンスターモード、始動。」
途端にツノとしっぽが生え、自分の周囲にバチバチと火花を散らすレイタ。
「さあ、今こそ先輩と私のマッドスキルを思い知るが良いわ!」
「え」「今そのネタはまずいのではないかね!」
「くらえ、「かみなり」よ!」
レイタは普段の彼女からは考えられないような甲高い叫び声を上げた。
「びかちゅうぅぅーーーーーー」
バチバチ、バチバチバチ。視界一杯に広がる赤と青の光線。
「くああ! ま、眩しいっす!!」アオバシア人は光に弱い。思わず手で目を覆うガル・シゲック。
「退却っすー!」
2隻のアオバシア艦は姿を消した。
「…通常モードへ移行。」誇らしげに呟くレイタ。
「…これでエバンゲリオンとオータ達の船は、その危機を脱し…あら。」
エバンゲリオンのクルー達は(も)余りの眩しさに全員倒れていた。
諸刃の剣だった。
画面の向こうのノゾミ・タカハシ・ションティ提督は、あまり納得していない様子だった。
「なぜオータが襲撃犯でないと言い切れる。」
「簡単です。それだけの装備がありません。」
艦長室のフユツキは続けた。
「つまり、最初からアオバシア連邦が全てを準備した「芝居」だったのではないですかな。イブジョーの反政府勢力の芽を摘む事が出来るし、同時に自分達は惑星連邦のコロニーを破壊してその責任を押し付ける事が出来る。彼等にとっては、正に一石二鳥の計画だったのでは?」
「…」食べかけのスパゲッティナポリタンを見たまま、沈黙するションティ提督。ピカードは提督と通信で話すときに、彼が食事をしていない状態で現れるのを見た事が無い。
「失礼、ここまでは憶測でしたな。それでは、提督。」通信を切るフユツキ。
新発売のレイちゃんフィギュアに頬擦りしながら、艦長は前に立つロー少尉に微笑んだ。
「それにしてもレイタ君がドクターの改造に協力するとは、未だに信じ難いな。」
「そうなんですか? 何でも愛するイシカワさんとかを助ける為だそうで…多分今頃敵をめちゃくちゃにしちゃっているんだと思いますぅ。」
「そ、そうか。(新しい転送技術者を呼ぶ必要が出て来るかもしれんな…)」
不安にレイちゃんフィギュアで顔を覆うピカード。
「…結局、オータ船長の顔の傷は、一体何だったのだろう? アオバシアから拷問でも受けたのだろうか?」
「まさか! あれは、イブジョーの伝統の「ムチ入れ式」の時についた傷でしょお。イブジョーでは、男子はある時期に必ずそれを受けるんです。彼等少年の苦痛に耐える表情が、くーっ、またたまんないのよねえええ。」こぶしを上げるマヤ嬢。
「そ、そう…それで…君はこれから、どうするつもりかね。」
「どう?」
聞き返すローにピカードは軽く手を上げた。
「…この船で働くというのは、並大抵の気持ちでは勤まらん。君の場合珍しい人種という事で目立つ事も多いだろう。…それに仮に、君の感情に反する決定がなされたような場合でも、ここにいる限りはそれに従ってもらう。それでも良いのかね?」
マヤは誇らしげに顔を上げた。
「私は連邦の士官です。先輩の船で働くのは、ずっと夢でした。」
「夢だけでは、勤まらんぞ。」
「分かってます。その為に私は訓練して来たんです。」
ピカードは立ち上がった。
「USSエバンゲリオンへようこそ、ロー少尉。」
「よろしくお願いします、艦長。」
2人は握手を交わした。
艦長室のドアが開いた。
「ねーえ、かんちょおー。こないだ約束した馬のオッズ裏情報の件っすけどお、…あ」
丁度抱き合っているように見える艦長とローに固まるカウンセラー。
「ひ、ひ、ひどい! やっぱり体が目的だったのねえっ!」
「あぁ、ち、違うんですカウンセラー、そんなの誤解ですっ!」
「マヤちゃんなんか、マヤちゃんなんか、紅しょうがの次に大っ嫌いよー!」
ぐわーん。
「(どれ位嫌いなのか全然分からないけど、何となくイヤーッ!)」
「君達、痴話喧嘩は外で…」
「パンチョは黙ってて!」ごすっ。
ローのエルボーにピカードは完全にその息を止めた。享年61歳。
−今回執筆時のBGM-CD 「すみれSeptember Love」 by SHAZNA
つづく
次回予告
加持は「君達が出来る贖罪は、学生としての本分を全うする事だ」と言い残して去る。アスカは彼女なりにレイを気遣い、シンジに「あの日の事は無かった事にしよう」と言う。しかしまだ殴られた事へのショックも隠せない彼にそれは酷な一言だった。マンションを飛び出したシンジはふと気づくと、レイの部屋のドアの前に立っていた。同時刻、アスカの残るマンションに1本の電話が鳴った。次回「真夏の子供達」第18話、「アイリッド(1)」。御期待下さい。
本当の次回予告:特に無し。
「…」
「こんちわあ。ついに一ヶ月以上も休んじまったフラン研でーす。」
「…」
「いやー、実は私も心無い一部の読者から誹謗や中傷を受けたんです。電波で。だからもうショックでショックで。それでしばらく寝込んだり、煮込んだり、なごんだり、屈伸運動をしたり、君の瞳をタイホしたり、もう1回寝込んでみたりとかしている内に一ヶ月も経ってしまったんですねえー。」
「…」
「休んでいた間に、SOUさんがまぢめなエヴァ+スタトレ小説を始められたり、エデンのhuzitaさんの小説に顔を出させて頂いたり、あおぎりさんに海辺の絵を描いて頂いたり、TITOKUさんからメール頂いたり、砂漠谷さんは…何だかんだ言って「a
little mermaid」はまだ出来てなかったり(笑)、本来なら全部それぞれ後書きのネタになるような嬉しい事がたくさんあったのに、いつまで経ってもリアクションが取れなかったのが辛かった。」(^^;
「…」
「でも。もー大丈ブイ! 読者も含めそういった親切な方々の暖かい声援の(電波の)お陰で、無事、立ち直る(ふりをする)事が出来ました!
本当に皆さん有り難うございます。これからもよろしくお願いします!」
「…」
「実はこの間、SOUさんにお会いしたんですよ。やー、エヴァ小説作家の人に初めて会ったっすよ。めっちゃ優しそうな方でした。」(^^)
「…」
「もう年末だし、クリスマスも近いですね。メリークリスマス! それから良いお年を!
明けましておめでとう! 成人式おめでとう! 鬼は外福は内! 歯磨いたか?」
「…」
「それじゃあ今日はこの辺で…」
「…コロス…」
「うぐわぁあああああああああああああああああああーーーーっっっっっ、ま、ま、ま、まままままマヤさんいたんですか!」
「一体、い、い、一体これは何なんですかあっ!
連載開始から7ヶ月も待たされて、ようやく出たと思ったら、よくもこんな書き方…」
「うっ……だって、マヤちゅんやっぱりアレだったんじゃなかったの?…」
「アレとは何ですかアレとは! ビアンだからって馬鹿にしないで下さい!」
「…簡単に認めましたね。」
「(フンッ)別に恥ずかしい事じゃありませんから。だ・け・ど、何で私があのガサツでズボラで繊細さのカケラもない葛城さんと、う…フケツな事になんなきゃいけないんですかっ!」
「怒ってるのはそういう事だったのね。」(^^;
「当然ですっ! これが先輩とだったら…(ポッ)」
「(ボソ)勝手にしろ…」
「(ギロ)何か言いましたか!?」
「あーいえいえ。」
「大体フラン研さんは、私の扱いが酷すぎますっ。キーホルダーでは殺すし、海辺の生活ではたまーに出たかと思うと誰だか知らないオトコの人とやっぱりフケツな事してるしっ!」
「う、それは…」
「…そうそう、そう言えば、海辺の生活って、山本さんや森山さんのパクリらしいじゃないですか!
砂漠谷さんによれば。」
「あ、それは多分無いと思いますよ。だって私、両方とも知らないもん。山本…直純?
森山…周一郎? ゴメン、本当に分からない。これであってる?」(^^;
「…本とか読まないんですか。」(--;
「エヴァ小説以外で一番最後に読んだ小説は、んー、中学生の頃ハマったシャーロック・ホームズ辺りまでさかのぼるかな。」(^^)b
「(何でそんな人が小説書いてるのかしら…)とにかく、私の扱いだけでももうちょっと何とかして下さい!」
「…だってマヤさん、ショタマヤだって本編最近停止してるし、そもそもエヴァで脇役じゃないですかぁ…」
「何ですってぇええーー!!!」
「(ムカ)じゃあ、違うっていうんですか?」
「(ふっ。)…確かに、日本語版では脇役だった事は認めます。でも本国フランスでは、「エヴァ」は私と先輩のあまーいラブストーリーなんですっ!
でも私の可憐さに加持さんやシンジ君までメロメロになっちゃって…きゃっ、私ってつ・み・な・お・ん・な!
そしてラストはさんぜりぜどーりで、先輩と…(ブツブツ)」(@u@)
「ほんじゃまたねー。」45秒後作者死亡。(死因パフィー人形。)
以下次回
フラン研さんの『新エヴァントレック』第十七話、公開です。
1ヶ月ぶりのエヴァトレ。
その1ヶ月の間に、ネタが沢山たまっていたんですね(^^)
危ないモノが「これでもかっっ」てな感じである〜 (;;)
ひとつひとつにニヤリとしながら楽しみ、
自分の名前が出てきてドキリとする。
他のネタ元にされた方も同じ気持ちで読んでいるのかな?
ニヤリ、
ウププ、
うおぉ
あ、あぶねぇ
そう、オチは危ないよ(笑)
真っ直中じゃないですかぁ
この投稿を受け取った時点で手元にはすでに7本分。
本当は明日に回すつもりだったんですよ・・この作品。
でも、ネタの新鮮さを考慮して(^^;
少々の危ない橋も”ウケ”の為には渡ってしまう・・
自分の大阪人気質が怖い(爆)
さあ、訪問者の皆さん。
今年の10大ニュース第8位をネタにしたフラン研さんに感想メールを送りましょう!