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私立第三新東京幼稚園A.D.2007



第二十一話 年末年始


「う〜さぶっ.やっぱこの建物ボロだわ.」
A.D.2007年も終わりの大晦日の夕暮れ,ミサトは自分が所属するゼミの研究室内で石油ストーブにあたっていた.数年前,第三新東京市に大学が誘致された時現地に在った高校の校舎をベースに使用されているその研究室はお世辞にも快適とは言い難かった.

「あと一年遅く生まれていたら新しい建屋に入れたのに〜.」
円筒型のレトロチックなストーブにあたりながらミサトはぼやく.首都機能分散を目的とした相次ぐ新東京市建設は前例の無い速さで進んでいるとは言えまだ道半ばである.ミサトが通う大学もまた敷地内の各所で施設整備の工事が行われていた.

「一年留年するか?葛城?」
暖房効率の悪い研究室内で暖をとっていたミサトの背後から声がかかる.ミサトが振り返ると長く伸ばした髪を一本に縛ってまとめ,あごには無精髭をたくわえた青年がコンビニの袋を提げて立っていた.

「冗談言わないでよ,加持くん.留年なんかしたらお父さんに仕送り止められちゃうわよ.」
「葛城の親父さんは厳しいからなあ.」
茶々を入れてきた青年にミサトは言い返す.「加持」と呼ばれたその青年はあご髭に手をやりながら少しにやけた表情で応えた.ミサトと加持は同じ研究室の学生で4月の配属以来の知り合い・・・というか悪友同士というのが適当な表現かもしれない.

「そうそう.お父さんったら『進学しないならとっとと卒業しろ.正月,家に帰るな.』だもの.可愛い一人娘なんだから普通なら『帰ってこい.』って言うわよ.」
ミサトは口を尖らせて加持に不満をぶちまけていた.ミサトは卒業後,研究室に残らず教師として教壇に立つことになっている.ミサトと彼女の父との間にはそのことでいささか対立があった.

「俺に言われてもなあ・・・だいたい山岸先生から頼まれていたデータの整理を期日までに終わらせなかったのが葛城が今ここにいる原因なんだろ?」
「うっ・・・」
「クリスマスイブの夜にハメはずして飲みまくった揚げ句,二日酔いで翌日の輪講をすっぽかしたのは誰だっけ?」
「ううっ・・・」
加持に突っ込まれてミサトは顔を引きつらせる.加持の言葉は事実だった.ミサトは指導教官である山岸助教授に「幼稚園」での実験データの集計と整理を年内の期限で依頼されていた.だが,追い込みの時期に先程加持の語った通りの所業を行って普段は温厚な山岸助教授に雷を落とされていた.

「『楽しむ時には,楽しまなくっちゃ.』もいいけどやることはやらないとな,葛城.」
「か,加持くんだけには言われたくなかった・・・.」
加持は右手をミサトの左肩に置いて語り掛ける.ミサトはがっくりと脱力した.

「それじゃ・・・な.葛城.・・・あ,これは差し入れな.」
ダメージから回復していないミサトをよそに加持は研究室を辞去しかけた.が,何か思い出したかのように手に提げた袋から何やら取り出した.

加持が取り出したのはカップそばでラベルには“のんべえ天ぷらそば”と書いてあった.

「か,加持くん・・・これは一体・・・研究室で年を越せとでも?」
脱力状態のミサトだったが,カップそばを見るとこめかみをひくつかせながら 立ち上がった.

「あれ?山岸先生,そう言ってなかったっけ?」
「言ってないわよ.そもそもこの大晦日くんだりに何で研究室に来てんのよ.私は・・・しょうがないけど.」
「そりゃあ,もちろん葛城を冷やかしに.」
「かーじいぃぃーっ.」
恐い目で見るミサトに加持はしれっとして応えた.ここ数日ミサトは山岸の監視の下,研究室に釘付けにされていた.さすがに徹夜しろとまでは言われていなかったが.ミサトを見る加持の目はもう楽しくて仕方が無いと語っていた.加持を見るミサトの顔が次第に般若へと変わっていく.

「おー恐っ.それじゃ良い年を.葛城.明日また来っからな.」
「二度と来るなっ.」
ミサトの剣幕に加持は研究室の出入り口へと素早く移動して逃げ出す.ミサトが加持に叫んだ時には扉は閉まりかかっていた.ミサトは手にしていたカップそばを扉に投げつけようとして,止めた.

ダシが評判のそのカップそばはミサトの好物だった.


−*−


「まーってよーっ,アスカぁ,レイちゃん.」
「はやくきなさいよーっ.シンジ!」
「・・・・・」
ミサトが加持にからかわれていたその頃,シンジとアスカ,レイの三人は家路に就いていた.今日はいつもの・・・シンジ達の住むマンションとレイの家の中間距離にある・・・公園ではなく高台の公園まで『遠征』していた.

「うんしょっ.うんしょっ.」
シンジは汗をかきながらプラスチックのスコップや熊手,おもちゃの電車などが入った小さいバケツを両手に提げながら坂道を下りていた.先を歩いているアスカとレイは手ぶらだ.帰り道,三人は時折立ち止まってジャンケンをしては三人の荷物持ちを決めて歩いていた.

「…なんだかシンジくん,かわいそう.」
「しょうがないわよ.シンジ,ジャンケンよわいんだもん.」
「うん….」
高台の公園の砂場からジャンケンを始めてからというもの,シンジは道程の半分以上荷物を持って歩いていた.確率からすればシンジ一人に負けがこむのは変な話である.だが,どういうわけかシンジはアスカ相手になるとジャンケンの勝敗の分が相当悪かった.

「シンジのだすてってなんとなくわかるのよっ.」
これはアスカの言葉だが本当に分かるかどうかはともかくジャンケンでアスカに勝てないことがシンジの荷物持ちの回数を増やしていた.


「はい,レイちゃん.」
「…ありがとう.」
「またらいねんだね,レイちゃん.」
「じゃーね,レイっ.」
「…うん.またね,シンジくん,アスカちゃん.」
歩いているうちに帰る方角の違うレイとシンジ達が分岐点にたどり着く.荷物を持っていたシンジがレイのバケツを渡す.それから三人でさよならして,それぞれの家の方へと歩を進めていった.

「…いっつもあのかどでわかれちゃうね.」
「しかたないわよ.レイのうち,アタシたちとべつほうこうなんだから.」
「おなじほうこうだったらいいのにね.」
「そうよね….」
レイと別れてシンジとアスカ二人で家へと歩いていく.取り止めの無い会話の中で話題がレイのことに及ぶ.シンジ達が二人きりで帰ることを意識するのはもうちょっと先のようである.

「シンジ!ジャンケンしよっ.」
「う,うん.」
「それじゃ,いくわよっ.」
「「ジャーンケーン・・・」」
シンジがバケツ1個(バケツの中はシンジとアスカの遊び道具が入っている)を持ったまま二人はしばらく歩いていたが,何か思い出したかのようにアスカがジャンケンしようと言い出す.シンジとアスカは立ち止まって構えを取った.

「「ポン!」」
「あ,かったあ.」
「まけちゃったわね…バケツ,こっちにわたしなさいよ.シンジ.」
「うん.」
久々にアスカに勝ったシンジが思わず声を上げる.負けたアスカがシンジに持っていたバケツを渡すよう要求する.今度はアスカが荷物持ちになった.

それから家に着くまで二人はジャンケンすること無く歩いて帰って行った.


−*−


(ピロロロロロロロッ ピロロロロロロロッ)

だだっ広い大学の研究室に電話のベルの音が鳴り響く.この着信音の長さは外からのものである.室内にただ一人残っていたミサトは一呼吸置いてから受話器を取った.

「はい,山岸研究室.」
「山岸ですが.葛城くん?」
「あ,はい.先生,こんばんは.」
「こんばんは.」
電話の主はミサトの指導教官である山岸だった.「クリスマス輪講すっぽかし事件」以来,ミサトは彼の監視下にある.冬休みに入る前はずっと講義などの時間以外は研究室に居座っていたし,冬休み以降は自宅から研究室に電話を入れてはその所在と課題の進行を確認していた.

「データの集計と卒論はどこまで進んでいるかな?」
「…幼稚園での実験データの集計ですか?96項目中82まで終わりました.卒論の方ですが・・・今のところまだ20ページです・・・.」
山岸に進行状況を問われてミサトは包み隠すこと無く正直に答える.実際よりも多めに答えて早く解放されたいという考えも無くはなかったが,後のことを考えるとミサトにそれはできなかった.

「そうか・・・まだ集計は終わってないのか・・・」
「ええ・・・」
受話器を通して緊張した空気が両者の間を流れる.ミサトは今,研究室で越年になるか否かの瀬戸際に立たされていた.ここ数日,ミサトは朝9時ごろから夜11時ぐらいまで研究室に拘束されていた.

「・・・わかった.今日までご苦労さまだったね.今から三が日までは休んでよろしい.続きは4日からでいいよ.」
「え?そんなに休んでもいいんですか?」
しばらくの沈黙の後,山岸から発せられた言葉はミサトにとって意外なものだった.思わずミサトは山岸に聞き返す.

「…いいよ.ただし,4日からはちゃんと出て正規の冬休みが終わるまでに集計と整理を終わらせること.できなければ単位はやらないからね.」
「わ,分かりました.」
「よろしい.それじゃ,火の元と戸締まりに注意して帰りなさい.あ,あと警備担当への休日夜間施設利用届の正月3日分のキャンセルは葛城くんの方でやるように.いいですね?」
「あ,はい.」
「ん.それじゃ,良い年を.葛城くんは実家が近いんだから正月にはご家族に顔でも出していきなさい.」
「は,はあ.では,先生も良いお年を.失礼します.」
山岸の言葉に最後は生返事を返してミサトは電話を切った.それから一つ軽くため息をつく.休みをもらえたことは嬉しかったが,実家に顔を出すことはためらわれた.

『だいたい,文献読むのが嫌いな私に研究者になれっていうのが無理な話なのよ.』
ミサトは愛用の携帯端末を前にして指をテーブルにトントンと叩きながら父とのことを思い返していた.ミサトの父は科学者で一人娘であるミサトにもまた同じ学者の道を進むことを望んでいた.

『そういえば山岸先生にもシンジくん達と同い年の娘さんがいたわよね・・・家に招待された時,眼鏡を掛けて何か本を読んでいたっけ.親が学者ってそういうものなのかな?』
自分と父のことを考えるうちにミサトの思考は教官の山岸のことに及ぶ.山岸には彼自身が30半ばの時に誕生した娘が一人いた.

『・・・家には帰りたくないし・・・残っちゃおうかな.』
帰って休んでいいと山岸に言われたミサトだったが,あまり家に戻りたい気分ではなかった.実家には顔を出しづらかったし,大掃除も何も行っていない凄惨なるアパートの自分の部屋もパスしたかった.

『こんな年の瀬に空いているひま人といえば・・・加持のバカぐらいか・・・データの集計・・・片づけよっと.』
家に帰ることも遊びに出かけることも諦めたミサトは中断していたデータの集計・整理作業を再開した.


−*−


「ねえ,おかーさん.きょうはおそくまでおきてていいんでしょ?」
「いいわよ,シンちゃん.」
碇家では風呂から上がったシンジが年越しそばのつゆを作っているユイに嬉々として話し掛けていた.いつもは午後9時になると布団の中に入れられるシンジだったがこの日だけは何時まで起きていても良いとユイ・ゲンドウに言われていた.

「ぼくね,ことしこそはじょやのかねをきくんだー.」
「そう.それじゃ,がんばってね.」
「うん!」
「起きていられるのか?シンジ.」
「おきられるもん!」
シンジの「夜更かし」が認められたのは今回で2回目である.初めて認められた去年は午後9時を待つことなく眠りに就いてしまって除夜の鐘どころかJHK『赤白歌合戦』のエンディングである『蛍の光』にすら遠く及ばなかった.ちなみにシンジの住むマンションから一番近いお寺が除夜の鐘を鳴らし始めるのは新年午前0時半からである.


「パパぁ,ママぁ,きょうはおそくまでおきてもいいよね?」
「うん,いいよ.アスカ.」
「今日だけはいいわよ.」
シンジがユイに話し掛けていた時と同じ頃,惣流家でも似たような光景が見受けられていた.

「それから,ママぁ.“シュプライト”と“ぽてち”はある?」
「買っておいたわよ.アスカ.」
「ありがとう!ママ!」
大晦日の楽しみ,シンジやアスカにとってそれは夜更かしできることとお菓子やジュースを沢山食べても良いということだった.


「レイ,今日は何時までも起きてていいのよ.」
「…うん.」
「レイ,ジュース飲むか?」
「ううん.いま,のどかわいてない….」
さらに同じ頃,綾波家ではパジャマの上にカーディガンを羽織ったレイがこたつに入って年末の歌番組を観ていた.同じくこたつに入っているレイの両親,メグミとマサツグが娘に話し掛ける.だが,レイの関心は夜更かしや目の前の食べ物よりもTV番組の方にあったようである.レイは曲に合わせてリズムを取っていた.

「あなた,ついでくれます?」
「ん?あ,いいよ.はい.」
「ありがと.」
メグミに要求されたマサツグがペットボトルに入ったオレンジジュースをコップに注ぐ.注がれたジュースにメグミは一口つけた後,卓上のお菓子に手を伸ばして実においしそうに食べていた.

「普通逆なんだけどなあ・・・ところでメグミ,おせち料理の方はいいのか?」
「ええ.今年は,昆布巻きと黒豆は家で作ったわ.黒豆,今年は上出来よ.後は既製のもの.今年はあなた裏ごし手伝ってくれなかったから栗きんとんは・・・無しよ.」
おせち料理についてマサツグがメグミに尋ねる.メグミは二品だけ自家製だと答えた.今時,普通の家庭でおせち料理フルセットを自分の家で料理することは殆どないだろう.綾波家もそうだったし,碇家・惣流家では全て既製のものだった.それはさておき,メニューに「栗きんとん」が無いことにマサツグは落胆の色を隠せなかった.「栗きんとん」はマサツグの好物だった.

「ううっ,そうなのか?」
「う・そ.買ってきたわよ.私も食べたいし.でも,買うと高いのよー.去年みたいにばぐばぐ食べちゃ駄目よ.」
「…はい.」
世にも情けない表情を見せたマサツグにメグミはクスッと笑った後,前言を撤回する.メグミの言葉にマサツグは神妙に返事をしていた.この夫婦,似た者同士なのかもしれない.


「(ずずっ じゅるじゅる)」
結局,研究室に残ってデータの整理を行っていたミサトは加持の差し入れのカップそば“のんべえ天ぷらそば”をすすっていた.お湯は石油ストーブで沸かした.傍らにはどこから出してきたのか日本酒の入った一升瓶とあたりめにさきいかと酒のつまみが転がっていた.

「精が出るねえ.こんな年の瀬まで勉強かい?」
「ふへ?」
そばをすすっているミサトに突然声が掛かる.そばを口にしたまま見上げると視線の先には警備員服姿の初老の男が立っていた.

「あ,おじさん.こんばんは〜.」
「こんばんわ.」
その警備員の姿を認めるとミサトは彼に挨拶をする.警備員の男もまた挨拶を返す.ここ数日,夜遅くまでいたおかげでミサトとその初老の警備員とはすっかり顔馴染みになっていた.

「ええ,まあ.先生は帰ってもいいって言ってたんですけど,何となく・・・」
「そうかい.ま,無理はせんと体には気いつけてな.」
警備員に答えるミサトの表情はどことなく冴えなかったが彼はそれに触れることなく当たり障りの無いことを話した.

「ありがとうございます.」
「それじゃ,火の元と戸締まりには気をつけてな.あ,酒瓶はちゃんとロッカーにしまっておくんじゃぞ.」
「あはははははは・・・」
老警備員に一升瓶のことを指摘されてミサトは空笑いを浮かべる.そう,酒瓶やおつまみは学生が使うロッカーの片隅にストックされていたものであった.研究室に学生が入ってからたがだか数年に過ぎないのだがそれでも学生の使う部屋には食べ物や飲み物,遊び道具などの類のものがあちこちに埋まっていた.

「・・・分かりました.それじゃ,良いお年を.おじさん.」
「そちらさんもな.じゃな.」
それから,その老警備員は研究室を退去した.彼もまた家以外で年を越す人々の中の一人だった.


−*−


「(ふああああ)…おやすみなさい.」
夜9時を過ぎたところでレイはこたつからすっくと立ち上がってあくびを一つした.

「あら?もう寝ちゃうの?レイ.」
「…うん.」
「もっと起きててもいいんだよ.」
「おとうさん,ねむいの….」
いつも眠りに就く時間とそう変わらないレイにメグミもマサツグも引き止めようとするがレイは半分まぶたが落ちかけている状態で応えるだけだった.

「そう.それじゃお休みなさい.レイ.」
「お休み.レイ.」
「…おやすみなさい.」
両親とのお休みの挨拶を交わすとレイはすすっと自分の布団に入って眠ってしまった.

午後9時20分頃,綾波レイは眠りに就いた.

「・・・普段から大人しい子だけど,食べることと寝ることに関してはマイペースよねえ.」
「そうだね.」
レイが寝息を立て始めた頃,メグミとマサツグの間では娘のことが話題にのぼっていた.


冬の夜空に 蒼く光る月〜♪ 風にそよぐ 雲はうつろい〜♪
夏に瞬く 紅き星に〜♪ 霞がかる 天の水音〜♪

「(ふにゃ むにゃむにゃ)」
TVから流れてくる歌声をよそに,碇家のリビングではシンジがこたつで爆睡状態に入っていた.今年もまた除夜の鐘はおろか『赤白歌合戦』を最後まで観ることはなかった.

「お前には失望した.シンジ.」
眠りに就いているシンジをよそに父であるゲンドウは仁王立ちになってシンジを見下ろしていた.人気特撮番組『機動刑事エバン』の「司令」を真似ているらしい.

「(パシッ)なにバカやってんです.あなた,シンジを運ぶの手伝ってください.」
「・・・わかった.」
訳の分からないボケをかましているゲンドウをユイが丁度手にしていたTV番組雑誌で後頭部をはたいた.それからゲンドウは後頭部にちょっと手を当てた後,シンジをこたつから引きずり出しユイと二人して布団の中へと運んで行った.

午後10時40分頃,碇シンジは爆睡状態のまま布団に入れられた.


『アタシは・・・ねむらないんだからっ.』
レイが早々に眠りに就き,シンジが爆睡に入ったその頃,惣流家ではソファに座ったアスカがテーブルの上のみかんに手をつけながらやはり『赤白歌合戦』を観ていた.

「(ふあ)」
眠るまいと思ってはいてもついあくびが出てしまう.今日もまたシンジやレイと外でめいっぱい遊んできただけに尚更である.

「眠いなら寝てもいいのよ,アスカ.」
「大丈夫かい?アスカ?」
「だいじょうぶよっ,パパ,ママ.アタシ,ことしはじょやのかね,きくんだからっ.」
「はいはい.」
眠気を抑え切れないアスカの顔をキョウコとゲンイチロウが覗き込む.それに対してアスカはちょっとだけ強がってみせる.そんなアスカにキョウコは「わかりました」という顔をして微笑んでいた.

「「ひとーつ,ふたーつ,みーっつ・・・」」
TVからは『赤白歌合戦』で司会者達が会場に向けて籠の中からボールを投げる光景が映し出されていた.審査の結果を反映したボールが多く残っている方が今年の勝利組である.

「「じゅうさん,じゅうし,じゅうご・・・」」
今年は赤白拮抗していて赤白両司会が一緒に投げる回数が多い.TVの前でアスカとキョウコそれにゲンイチロウの三人はその様相をじっと見ていた.それは碇家でも綾波家でもシンジやレイがいないことを除けば同様だった.

「じゅうしち,じゅうはち・・・」
白組司会者の投げるボールが無くなり赤組司会者だけの声が会場にこだまする.今年は赤組の勝利だった.それから間もなく出場歌手全員による『蛍の光』が歌われて番組が終了した.

「今年は起きていられたわね,アスカ.」
「…うん.」
「あと45分だね,アスカ.」
「…うん.」
『赤白歌合戦』が終わってチャンネルはそのままで番組は年越し番組『いく年くる年』に切り替わる.アスカの両親,キョウコとゲンイチロウがそれぞれ声を掛ける.アスカはだいぶ眠たそうだった.

「(カーン)新潟県十日町・・・」
先程までのにぎやかな光景と打って変わって静かな情景が画面に映し出され時折鐘の音が響く中,淡々としたナレーションが流れ行く.

「ママ…?」
「『いく年くる年』と言ってね,各地の年越しの様子を放送するのよ.」
「ふうん.」
今まで見ていたものと異なるその画面にアスカがキョウコの顔をうかがう.アスカが『いく年くる年』を見るのはもちろん今日が初めてである.アスカの疑問を察したキョウコが番組の内容を解説した.

「(ざわざわ)長野県長野市善光寺・・・」
「(ふあ)・・・・・」
淡々と流れる画面をアスカはじっと見ていたが次第に眠気が増してくる.昼間,思いっきり遊んだ疲労,さっきまでのにぎやかさとは対照的な静寂への退屈感がアスカを眠りに誘っていた.

「(ねむっちゃダメ…アスカ.ねむっちゃ…ぎゅうっ)」
「・・・・・(くす)」
「・・・・・(これは駄目かなあ)」
急速に眠気を増していたアスカが寝まいとして太ももをつねる.だが,その努力も頭がこっくりこっくりしていては徒労に終わりそうだった.そのさまをキョウコとゲンイチロウは微笑みながら眺めていた.

「(ねむっちゃダメ…ねむっちゃダメ…ねむっちゃダメ…ねむっちゃ…Zzz…)」
アスカは眠らまいとしていたが健闘空しく眠りの国へと「轟沈」していった.

午後11時55分頃,惣流アスカは新年を目前にして父ゲンイチロウの手で寝室へ運ばれた.


(ピピッ)

ミサトが操作する携帯端末の傍らに置いた腕時計のアラームが午前0時を告げた.A.D.2008年の始まりである.アラームを受けてミサトは作業を中断し,思いっきり伸びを打った.

『・・・子供の頃は年の変わり目になると結構わくわくしたのにね・・・』
淡々と新年を迎えてしまったことにミサトは子供の頃を振り返り苦笑いを浮かべる.山岸に課せられていたデータの整理は少し前に完了した.卒論の原稿がまだ進んでいないがこれから休んでも取り敢えずは罰は当たらないだろう.

『・・・寝るか.』
ミサトは端末をサスペンド状態にした後,石油ストーブの火を落とす.それから,学生部屋から毛布と敷布団を取り出して下に敷いた.どこか遠くで花火が炸裂したような音が聞こえてきたがミサトは気にも留めずに眠りに就いた.


−*−


(ピロロロロロロロッ ピロロロロロロロッ ピロロロロロロロッ)

数時間後,電話の着信音が研究室に鳴り響く.床に転がっていたミサトは最初無視していたが鳴り止まない電話にみの虫状態になりながら受話器を取った.

「ふぁい.」
「よお,葛城.新年おめでとう.」
「くわじくん?こんな朝早くからぬあんの用よ?」
電話は加持からだった.外はまだ日が昇っておらず,また寝起き直後のせいかミサトの声はやや発音がはっきりしない.

「今,公衆から掛けてんだけど初詣に行かないか?」
「はつもーでー!?何で?」
加持の唐突な提案にミサトは訝っていた.

「そこに居るってことは課題やってるうちにいつの間にか新年迎えたってことだろ?」
「うっ.」
加持の言うことは図星だった.

「せめて初詣ぐらいは行って正月気分を楽しまなくっちゃって思ってな.だからこうして電話してるって訳.」
「それはありがと.で,本当の理由は?」
殊勝なことを言い出す加持.だが,悪友としての加持を知っているミサトはその真意をただすことを忘れないでいた.

「いやぁ,これから行くところで振舞い酒があるんだけど対象が男女のカップルに限られてるんだよなぁ.」
「そういうことだろうと思ったわよ.いいわ.行きましょ.」
ミサトに問われて加持はあっさりと本音を白状する.半ば呆れ顔になったミサトだったが彼女自身も振舞い酒には興味があったので加持の誘いを受け入れた.

「流石は葛城先生.この加持,感謝感激であります.」
「おだてたって何も出ないわよ.正門前でいいわね?」
ミサトの返事を聞いて加持はおどけた口調でミサトに礼を言う.それに対してミサトはつれない返事をするが電話で話す口元は笑っていた.


「あけましておめでとう.」
「おめでとう.」
ミサトと加持が初詣に行くことを示し合わせていた頃,綾波家ではマサツグとメグミが早い新年の挨拶を交わしていた.マサツグのいでたちは上下共に厚めに服を着込んでいて今から外に出かける様相である.どうやらマサツグもまた初詣に出かけるらしい.

「・・・それじゃ,2時間ぐらいで帰ってくるから.」
マサツグとメグミが話していたその時,寝室のふすまが開いた.開いたふすまの先には寝間着姿のレイがおかっぱの髪を多少ぼさつかせながら立っていた.

「…おとうさん?」
「あら,おきちゃった?レイ?」
「…おはよう.おとうさん,おかあさん.」
「あけましておめでとう.レイ.」
「おめでとう.レイ.」
「???」
マサツグとメグミの新年の挨拶にレイはきょとんとした顔になる.いつもと違う挨拶の言葉にレイは戸惑っていた.レイの表情を見て取ったメグミはある事に気がつく.

「あ!あのね,レイ.新しい年になると挨拶として『あけましておめでとう』って言うのよ.」
「…そうなの?」
「そう.去年の今頃,レイはまだ小さくて良く分かってなかったみたいだったけどな.」
「…そうなんだあ.」
メグミはレイに新年の挨拶について教える.レイが聞き返すと今度はメグミの代わりにマサツグが答えた.

「…あけまして…おめでとう…おとうさん,おかあさん.」
「おめでとう,レイ.」
「おめでとう.」
二人の言葉を受けて,レイはちょっと顔を赤らめながら生まれて初めての新年の挨拶をマサツグとメグミにする.メグミとマサツグはそれに微笑んで応えた.

「…それじゃ,いってくるよ.」
レイと新年の挨拶を交わした後,マサツグは初詣に出かけようとする.マサツグもメグミも特に信心深い訳ではなかったがとにもかくにもこういった節目には寺社に行く,そんな感覚の持ち主だった.

「…どこにいくの?おとうさん?」
「初詣よ.レイ.」
「はつもうでってなあに?」
「初詣というのはね,新しい年になって初めて神社やお寺さんにお参りして一年の無事や健康などをお願いする事よ.」
出かけようとするマサツグにレイが尋ねる.それにはメグミが答えた.メグミの答えから新たな疑問がレイの中で湧きあがった.初詣という言葉の意味が始めレイには分からなかったらしい.

「そうなの….」
レイは外出姿のマサツグを見上げていた.レイの視線に気づいたマサツグがレイを見返す.
「…一緒に行くか?レイ?」
「…うん.」
マサツグがレイを誘う.マサツグの言葉にレイは嬉しそうな表情を浮かべ,それからこくんとうなずいた.

「あら?私だけお留守番?」
「もちろんメグミも一緒だよ.そもそも,正月早々レイを一人で家に置けないから僕だけが行く事にしていたんじゃないか.」
「そうだったわね.」
そう言ってからメグミは笑みを浮かべる.マサツグも一緒になってクスッと笑う.そんな二人を見てレイもまた微笑んでいた.

「さ,レイ.着替えるわよ.」
「…うん.」
綾波家の一家三人が完全防寒武装で自宅を出たのはそれから十分後のことだった.


−*−


「ふう.流石に正月ともなるといつもと違って人が多いわねえ.」
「いつもと違うって言えるほど,神社に通ってるのか?葛城.」
「・・・言葉のアヤよ.加持くん.」
ミサトと加持は第三新東京市の旧市街にある神社に来ていた.前に夏祭りでシンジ達が来ていた神社と同じである.

「ねえ,振舞い酒はまだなの?」
「あと・・・20分ぐらいだな.初日の出と同時に始まるからな.」
「まだ,そんなにあるの?ううっ寒っ.」
この神社では新年になると参拝客にタダで御神酒が振る舞われるという慣わしがあった.ただ,その恩恵を受けるには条件があって男女一人ずつの組でなくてはならなかった.何でも,この神社で祭られているのが縁結びの神様で酒と男女にまつわる故事があったそうである.

「しっかし,いくらタダ酒を飲むためとは言えこんなのと組むとはねえ・・・.」
「こんなの,はないだろ?ま,縁結びといっても必ずしも男女のそれとは限らないからな.」
「何よ?それ?」
「例えば,『腐れ縁』とか『因縁』とか『主人と下僕』とか・・・最後のは違うか.」
「か・じ・く・ん.」
「お,落ち着け.葛城.」
ミサトが連れにケチをつけると加持がすかさずまぜっかえす.加持にまぜっかえされたミサトはこめかみをひくつかせながら加持をにらむ.睨まれた加持は慌ててミサトを宥めようとするがその目はどこか笑っていた.

「・・・まったくバカやってんじゃないわよ・・・あら?」
加持がからかうのはいつものことなのでミサトはあっさりと鉾を収めた.加持から視線を外したその時,ミサトは見覚えのある人影に気がつく.

「あともう少しよ.レイ.」
「…うん.あ.」
ミサトの視線の先約5mにレイとその両親が居た.ふと,レイとミサトの視線が合った.レイはミサトの姿を認めるとつないでいた手を離してミサトの下へ駆け寄った.

「あ,レイ!?」
レイの突然の行動にメグミが思わず声を上げる.捕まえて引き止める前にレイはミサトの前に立っていた.それから両手同士を前でぎゅっと握りながらもじもじとした仕草をする.

「レイちゃん?」
「…あけまして,おめでとう.…ミサトおねーちゃん.」
「え?ええっ?」
ミサトの前に来たレイは意を決してそれでいて控えめな声で新年の挨拶をミサトに行った.レイの突然の行動にミサトは最初何があったのか分からないでいた.

「葛城.」
「あ,そっか.はい.あけましておめでとう.レイちゃん.」
「・・・・・」
傍らに居た加持が呆然としていたミサトを突っつく.我に返ったミサトがレイに挨拶を返す.するとレイは顔を赤くしながらにこっと微笑み,それから両親の下へと駆け戻ってマサツグの右足に抱きついた.

「あけましておめでとうございます.えーと・・・」
「葛城です.葛城ミサト.あけましておめでとうございます.綾波レイちゃんのお母さんですね?」
「レイの父マサツグです.幼稚園ではいつもレイがお世話になっております.そちらのお連れさんは?」
「あ,加持といいます.葛城と同じ大学の同級生でして.」
取り敢えずはその場四人の大人がお互いに挨拶を交わしていた.

「・・・この子,『あけましておめでとう』って言うの今日が初めてなんです.」
「ああ,それで.」
「でも,あのレイが自分から行くなんて・・・ね・・・」
レイの突然の行動について話しているうちに,メグミはちょっとばかり感慨にふけりかけていた.

「親バカ入ってるぞ.メグミ.」
「あら?あなたは嬉しくないんですか?」
「それは・・・嬉しいに決まってるさ.」
「でしょ.」
浸りかけていたメグミにマサツグが突っ込みを入れる.だが,メグミに改めて問われるとマサツグもまた同じ気持ちで,二人して浸りかけていた.

「あ,あのー・・・.」
「あ,これは失礼.」
親バカと仲睦まじさを当てつけられて思わずミサトは二人におっとり刀で声を掛けた.ミサトに声を掛けられてマサツグとメグミは苦笑いを浮かべる.

「・・・ところで,葛城さんと加持さんでしたっけ?二人して初詣ですか?」
「いえ,振舞い酒をちょっと・・・アイテテテッ.」
平素に戻ったマサツグがミサト達に尋ねる.それに対してミサトが答える前に加持が切り出して話の途中でミサトに耳を引っ張られていた.

「余計な事言うんじゃないのっ.」
「確か・・・この神社って縁結びの神様でしたわね?・・・そういうことなんですか?」
メグミはここの神社の由来を思い出してはそのことで目を少しばかり輝かせていた.

「ち,違いますっ.だ,誰がこんな奴と!」
「こんな奴はないだろ?ひどいなあ,葛城.」
「仲がよろしいんですね.」
メグミに誤解(?)されたミサトは慌てて否定するがそれが却って加持の言葉もあいまって端から見るとちょっと素直じゃないけど実は仲の良い恋人同士の様な感じに見えていた.

「ですから加持くんはただの友達で・・・」
「日の出まで時間,あまり無いですよ.」
「「へ?」」
ますます誤解(?)を深めたメグミにミサトが釈明しようとしているとマサツグが時計を見ながらポツリと言った.マサツグの突然の言葉に,ミサトと加持は間抜けな返事をしていた.

「あと5分ですよ.」
「加持くん,急ぐわよ.振舞い酒,無くなっちゃう.」
「ん,ああ.」
「それじゃ,失礼します.レイちゃーん,バイバイ.」
「…バイバイ.ミサトおねーちゃん.」
「おい,待てよ.葛城.あ,俺も失礼します.」
「はい.」
「いってらっしゃい.」
淡々と状況を語るマサツグの言葉を聞いてミサトはさっきとは別の意味で慌てだす.それから,加持を引っ張るようにして慌てて振舞い酒の会場へと走って行った.

「・・・若いっていいですね.」
「そうだね.」
ミサトと加持が去った後,メグミがマサツグに話し掛ける.メグミの言葉にマサツグはうなずいていた.


「ぷはーっ.やっぱりこういったお酒は格別だわっ.」
ミサトは初日の出と共に配られた振舞い酒を堪能していた.桝に入った日本酒をぐいっと一気に飲み干して「おかわり」に入る.

「葛城,オヤジ,入ってるぞ.」
「無精ひげ生やしたオジサンには言われたくないわよ.」
あられもないミサトの飲み姿に加持が突っ込みを入れるがミサトは一言の下にそれを却下する.ミサトとは対照的に加持はちびちびと桝酒を楽しんでいた.

「・・・やっぱり実家には帰らないのか?データの整理,終わったんだろ?」
何か思い出したかのように加持はミサトに尋ねた.加持の問いにミサトはちょっと困ったようなそしてばつの悪そうな顔をする.

「終わったけど・・・ちょっちね.顔,出しづらくって.卒論,終わってからにするわ.」
酒を飲む手を止めるミサト.ミサトは桝の中の酒を見つめながら加持の問いに答えた.

「…そうか.」
「さ,がんがん飲むわよっ!加持くん.」
翳りのある表情を見せたミサトだったがそれは一時の事ですぐに微笑みに変わる.それから後はいつもの調子で振舞い酒をげしげしと飲み干していった.


「夜明け…ですね.」
「そうだね…レイ,お日様,見えるか?」
「…うん…みえる.」
ミサトと加持が振舞い酒を酌み交わしている頃,綾波家の三人は初日の出を拝んでいた.日の出の光景にその赤い目を輝かせるレイ.レイにとっては生まれて初めて見る初日の出だった.


それから数時間後・・・

「おはよう,シンちゃん.」
「あけまして,おはようございます.」
「(クスッ)おめでとう,シンちゃん.」
「あけまして“おめでとうございます”だろ,シンジ.」
「あ,そっかあ.」

「パパぁ,ママぁ,あけましておめでとうっ!」
「はい.おめでとう.アスカ.」
「おめでとう.アスカはいつも元気だね.」
「うん!ことしもよろしくねっ.パパ!ママ!」
「はい.アスカ.」
「よろしく.アスカ.」

・・・新年早々ボケをかますシンジ,元気一杯のアスカ.碇家,惣流家でもそれぞれの新しい一年が始まろうとしていた.


第二十二話に続く

公開98-01/01
お便りは qyh07600@nifty.ne.jpに!!

1997/12/31 Ver.1.0 Written by VISI.



一年前,EVAは知っていたけどEVA小説の世界を知らなかった筆者より

新年,あけましておめでとうございます(公開が1月1日以降になる事は確実ですので ^^;).

今回のエピソードは読者の方からのお手紙(・・・それは「幼稚園」を離れたマヤやミサトの(或いはマコトの)日常を書いていただきたいと言うことです。・・・)をもとに書き進めました.ご期待に沿えられたかどうかは分かりませんが,ともあれおかげ様で一度機会を失って「幼稚園」での登場を諦めていた加持を出すことができました.御礼申し上げます.(でも,何だか訳の分からないラブコメ(もどき)になってしまったよーな・・・ ^^;)

ミサトの指導教官である山岸の娘の名前は皆様ご想像の通りです(ベタベタですね ^^;).あ,三家とも「○白歌合戦」の大晦日でしたけど私は別に○HKのまわし者ではありませんよ(爆).

・・・私自身,楽しんでかつ苦しんで書いている「幼稚園」ですがこれからもよろしくお願いいたします.ご感想,お待ちしております.

誤字・脱字・文章・設定の突っ込み等は,

までお願いします.


 VISI.さんの『私立第三新東京幼稚園A.D.2007』第二十一話、公開です。
 

 

 そうですよね、
 大晦日って言うのは小さい頃特別な日でした。

 夜更かしOK
 お菓子OK
 いつもと違う雰囲気
 いつもと違うTV番組

 妙に興奮したものです(^^)
 

 「ゆく年くる年」
 あの番組を見てダウンする子供はかなり多いでしょう(^^;

 ”起きたまま年を越す”
 子供の可愛い目標を打ち砕く非情な番組です(笑)
 

 

 それぞれの大晦日、
 にこにこでした!
 

 

 
 さあ、訪問者の皆さん。
 時期ものを描いたVISI.さんに感想メールを送りましょう!
 

 

 

 わざとジャンケンに負けたアスカちゃん、
 かっわいい〜

 鈍感シンジは何時になったら
 アスカちゃんのこういう所に気付けるようになるのかな(^^)


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