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シンジ達のとある一週間

第2日目

Her friend caught cold. So they visited her.


「シンジ!起きなさい!」

「もう起きてるよ、アスカ。」

「珍しいのね、シンジが起きてるなんて。」

「そんなに珍しいかな?」

「今日は雨でも降るんじゃないかしら。」

そういうアスカの予感は的中するのであった・・・・


「おはよう、母さん。」

「あら、おはよう、シンジ。」

「おばさま、今日は起きてたんですよ、シンジが。」

「珍しいこともあるのね。」

「何だよ、母さんまで。」

「いいじゃないのよ、シンジ。それより、ご飯食べましょ。」

そして、シンジ達は朝食を食べた。

「そういえばあなた、今日は遅くなるんでしょ?」

「・・・そうだが。」

「ご飯はどうするんです?」

「ああ、それなら問題ない。食べてくる。」

「ならよかったわ。」

「じゃ、今日は3人だね。」

「そうね、何にしようかしら?」

「だったら、たまには僕が作ろうか?」

「シンジが?」

「うん、母さんばかりに作らせてもあれだから。」

「あたしはシンジの料理が食べられるならいいわよ。」

「そうね、たまにはシンジに作らせてもいいわね。」

「じゃ、作るものはあとで決めるから。」

3人は楽しそうに話している。その片隅で

話せなくて悲しそうにしている男がいたことを付け加えておこう。


場面は変わって、通学途中の二人。

「で、シンジ、何を作るつもりなの?」

「うーん、何にしようかな・・・・アスカ、何か食べたいものない?」

「カレーとハンバーグは昨日食べたわね・・・・」

「そうだね・・・・」

「シンジの食べたいものはないの?」

「僕は何でもいいよ。」

「そんなこと言わないで、何かないの?」

「そういわれても・・・・」

とシンジが言った瞬間、

”どーん!”

シンジは何かとぶつかった。

「イテテテ・・・・」

「いったーい!」

「だ、大丈夫・・って、綾波じゃないか!」

「あ、碇君。」

「今日は大丈夫なの?風邪。」

「うん、だいぶんいいの。」

「あら、シンジ、レイにずいぶん優しいじゃないの。」

「そ、そんなことないよ。」

「顔が赤くなってるわよ、シンジ。」

「ほら、二人とも、早く学校に行かないと。」

そういって話題を逸らそうとするシンジだった。


「お、シンジや。」

「今日はまた両手に花だな。」

「おはよう、トウジ、ケンスケ。」

「「おはよう、シンジ。」」

「あれ、洞木さんは?」

「来てないみたいだよ。」

「珍しいわね、ヒカリが居ないなんて。」

「そやな、イインチョはいつも来とったからな。」

「いったいどうしたんだろ?」

そういっていると、先生が教室に入ってきた。

そして、

「今日は洞木さんは風邪を引いたので休むそうです。」

といった。それを聞いて、アスカがシンジに言う。

「ヒカリが風邪引いたなんて、いったいどうしたのかしら?」

「あとでお見舞いにでも行ってみる?」

「そうね、そうしましょ。」


そして、今は昼休み。

「シンジ、今日はどこで食べる?」

「屋上で食べようか。」

「そうね。今日は晴れてるから。」

二人は屋上へと上がっていった。

「いい天気ね。でも、なんだか向こうの方の空があやしくなってきたわよ。」

「たぶん僕達が帰る頃までは降らないんじゃない?」

「そうね、いきなり降り出さなきゃいいんだけど・・・・」

「アスカ、早く食べないと終わっちゃうよ。」

「じゃ、食べましょ。」

二人は弁当を食べ始める。ユイお手製の弁当だ。

「今日もおいしいわね、おばさまの弁当。」

「そうだね、僕なんか全然及ばないね。」

「そんなことないわよ、昨日だっておいしいハンバーグ食べられたし。」

「そうかなぁ?」

「今夜の食事、期待してるわよ。」


「さてと、アスカ、行こうか。」

「そうね。」

「なんや、シンジ達これからどっか行くんか?」

「ちょっと、ね。」

「そんなこと言わずにワイに教えてくれてもええやんか。」

「どうしようか?アスカ。」

「別にいいんじゃない、鈴原、今からヒカリをお見舞いに行くのよ。

そうだ、あんたもついてこない?」

「わ、ワイが?」

「そうだよ、トウジ、一緒に行こうよ。」

「シンジがそこまで言うならしゃあないな、ほな、いこか。」


”ピンポーン”

「は、はい・・・」

「あの、惣流ですけど・・・」

「あ、アスカ。ちょっと待ってね・・・・」

少しして、青い顔をしたヒカリが出てきた。

「な、何?アスカ・・・・・あ、碇君、鈴原・・・・」

「ヒカリが心配だから見に来たのよ。」

「ごめんね、ごほっ、ごほっ、」

「だ、大丈夫?」

「私は大丈夫・・・・・」

というとヒカリは倒れそうになる。

「ヒカリ!」

「洞木さん!」

「イインチョ!」

そして、ヒカリをトウジが受け止める。

「トウジ、ベッドまで運ぼう。」

「そやな。」

3人はヒカリの家に上がり、ヒカリをベッドに横たわらせた。

「みんな、ごめんね・・・・」

「いいのよ、それより、今日はゆっくりして早く治すのよ。」

「ありがとう、アスカ。」

「ヒカリ、何か用事ない?」

「そうね、別に何もないわ。・・・・でも、

朝から何も食べてないからおなか空いちゃったのよ。」

「じゃあ、僕が何か作るよ。」

「碇君が?」

「別に僕はかまわないよ。」

「シンジも優しいんやなぁ。」

「洞木さん、台所借りるよ。アスカ達はここで待っててよ。」

そういうとシンジは台所に向かった。


「さて、おじやにしようかな。卵を入れて・・・・」

「シンジ、何か手伝おうか?」

「いいよ、アスカ。」

「どうして?」

「どうしてって言われても、その・・・・」

「このアスカ様の腕を信じられないって言うの?」

「違うよ、ただ、その・・・・」

「・・いいわよ、そこまで言うなら。」

「ご、ごめん・・・・・」

「それより、おいしい物作らないと許さないからね。」

「わかったよ。」

そういうとシンジはおじやを作り始めた。


「出来たよ。」

シンジはおじやをお盆に乗せ、持ってきた。

「食べれる?」

「何とか大丈夫よ。」

「はい、これ。」

シンジはヒカリにお盆を渡した。

ヒカリはスプーンを取り、ひとさじすくって、口に入れた。

「どうかな?」

シンジが聞く。

「大丈夫。おいしいわ。ありがとう、碇君。」

「よかったわね、ヒカリ。」

「あ、もうこんな時間だ。」

「そうね、食事の準備もあるし、そろそろ帰りましょ。」

「トウジはどうするの?」

「ワイは・・・」

「もう少し、居てくれない?」

「イインチョ、ええんか?」

「僕達は邪魔だから帰ろうか。」

「そうね。じゃ、またね。ヒカリ。」

「今日はありがとう、アスカ、碇君。」


「さて、スーパーに寄らないといけないな。」

「今夜はシンジが作るんだったわね。」

そして、二人はスーパーへ立ち寄り、食料品を買った。

帰る途中、

「あ、雨だ。」

「ホント、やっぱりあたしの予想は当たったのね。」

「でも、これぐらいだから大丈夫だよね。」

シンジはそういうが、二人の意志に反して雨は強くなる。

「アスカ、雨宿りしようか?」

「そうね、少しでも弱くなればいいから。」

そういうと二人はたばこ屋の軒下に立った。

しかし、なかなか雨はやまない。

「やっぱりシンジが早起きするから。」

「そんなこと言われたって・・・」

「だって、本当に雨が降ってきたじゃないのよ。」

「じゃあ、これって・・・・・・僕のせい?」

「そういうことに・・・・なるかしら?」

「ご、ごめん・・・・・・・」

「えっ!」

「ぼ、僕が悪いんだね。僕が早起きなんかしたから・・・・・」

「いいえ、シンジが悪いわけじゃないのよ!あたしが悪かったのよ。

シンジのことからかったりして。」

そういっていると、雨はやんでいた。

「あ、やんだみたいよ。」

「ほんとだ、じゃ、帰ろうか。」

そして二人は家へ帰るのであった。


「あら、お帰り。雨はどうだった?」

「途中で雨宿りしたから大丈夫だよ。」

「じゃあ、シンジ、料理を作ってくれる?」

「うん。」

そういうとシンジは今日2回目の台所へ向かった。

「ねえ、アスカちゃん、シンジは何を作るつもりなの?」

「あたしにも教えてくれないんですよ。」

「いったい何が出来るのかしら?」


「アスカ、母さん、出来たよ。」

シンジは皿をテーブルの上に並べる。

「「おいしそう!」」

見事ユニゾンした二人。

「とにかく、食べてみてよ。」

「じゃ、いただきます。」

最初に手をつけたのはアスカだった。

「おいしい!」

「ほんと?よかった。」

「私も食べてみようかしら。」

アスカと同じように手をつけるユイ。

「あらシンジ、すごいおいしいじゃない。」

「母さんにほめられると、すごくうれしいな。」

「あら、あたしじゃだめなの?」

「そ、そんなことないよ。」

そうやって時間は過ぎていくのである。


「シンジ、あたしなんだかきついからもう寝るわ。」

「大丈夫?」

「あたしは大丈夫よ、じゃ、また明日ね。」

そういうとアスカは家に帰っていった。

「本当に大丈夫かなぁ?アスカ。」

そして、シンジもお風呂に向かうのであった。

第2日目 終


次回に続く

ver.-1.00 1997-03/24

ご意見・感想・誤字情報などは syuhei@nerv.toまで。


  [Syuhei]さんの『シンジ達の一週間』第2日目です。

 トウジに「もう少しいて」という委員長が、かわいいですね!

 雨宿りの軒下で、シンジをからかうアスカもとってもいい雰囲気です。

 こういうちょっとした会話がとてもいい感じを醸し出していますね。


  読者の皆さんもSyuheiさんに感想を送って下さいね!


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