His father said, "We go on a trip this weekend.".
「シンジ!起きなさい!」
「うーん、何だよぉ・・・・・」
「ほら、起きなさいよ!」
「何だ、アスカか。あと5分・・・」
というとシンジは布団をかぶってまた寝てしまった。
「何だとは何よ、もう、しょうがないわね、まったく。」
というと、アスカは布団をはぎ取った。
「な、何するんだよ・・・・」
「早くしなさい!遅刻しちゃうじゃないのよ!」
「わかったよぉ・・・」
シンジはようやく起き出す。
そして、シンジがベッドからおりるのを確認すると、
「ほら、早くしたくするのよ!」
そういってアスカは部屋を出ていった。
そして、シンジは思いだしたようにいった。
「・・・・あ、今日は月曜日か。」
「いつも大変ね、アスカちゃん。シンジったら寝起きが悪いんだから。」
「いいえ、あたしも楽しいですから。」
「あら、そうなの。」
そういうとユイとアスカは笑い始めた。
「ふぁぁー、・・・・おはよう、母さん。」
「おはよう、シンジ。もう朝御飯出来てるから、早く食べて。」
そして、碇家の朝食タイムが始まった。
しばらくして、ゲンドウが聞く。
「シンジ、今週の金曜の夕方からだが、何か用事は入ってるか?」
「えっ?今のところは入ってないけど・・・・」
「なら問題ない。旅行に行くぞ。」
「りょ、旅行?」
「そうだ。温泉旅行だ。」
「あら、あなた、どうしたのよ?」
「いや、招待されたんだ。知り合いからな。」
「そうだったんですか。でも、私は初めて聞くけど?」
「ああ、昨日の夜電話がかかってきたんだ。それで
招待されたのは4人なんだが・・・・」
「そうだ、アスカちゃんも来ない?」
「あたしもですか?」
「そうよ、せっかくなんだから来ればいいじゃないの。ねえ、シンジ。」
「そうだよ、アスカ。温泉だよ、お・ん・せ・ん。」
「そうね、せっかくですもの。行かせてもらいますわ。」
「じゃ、決定だな。」
「でも、珍しいなぁ。父さんが「旅行に行くぞ」って言うのは。」
「シンジ、いいの?あたしが一緒に行っても。」
「別にいいと思うよ。人数は多い方が楽しいからね。」
シンジはアスカに微笑みながら言った。
「あなた、そろそろ時間ですよ。」
「そうか。じゃ、行ってくる。」
「行ってらっしゃい。」
そして、ゲンドウは会社に出かけた。
「ふぅ。」
ユイはため息をついた。
「さて、私も仕事をしなきゃ。」
ようやく一段落つき、足取りが軽やかなユイだった。
ここは学校。今、2時間目のチャイムが鳴ったところだ。
学級委員長のヒカリが号令をかける。
「きりーつ、きをつけ、れい。」
「ありがとうございました。」
「ねぇ、シンジ、次は何だったっけ?」
「えーと、確か家庭科じゃなかったかな?」
「そう、ありがと。」
そして、アスカはヒカリの所へ行ってなにやら話している。
そこに、ケンスケが言う。
「シンジ、よかったな、次が家庭科で。」
「どうして?」
「だってシンジが作るものはおいしいって評判じゃないか。」
「そやそや。うまいもんならなんでもええ。」
食べることしか頭にないトウジである。
「いや、そんな・・・僕はふつうに作ってるだけだし・・・・」
「そうかぁ?そうは見えないけどなぁ。」
「それより、早く行かなきゃ、遅れるよ。」
「じゃ、今日はこのやり方でやります。分かりましたか?」
「はーい。」
「シンジ、俺達はなにをすればいいんだ?」
「えっと、トウジはボールに挽肉を入れて、そしてソースを作って。
ケンスケはタマネギをあらって、皮をむいておいてくれないかな。」
「よっしゃ。」
「わかった。」
シンジはタマネギをみじん切りにした。
そして、そのあとフライパンで炒めた。
「トウジ、ボール貸して。」
「ほらよ。」
「ありがとう。」
シンジはタマネギと挽肉をこね始めた。
「やっぱりシンジはうまいなあ。」
「そうやな。シンジが結婚する相手はどんなやつなんやろな?」
「たぶん、惣流じゃないか?」
「あいつか。でも幼なじみやろ?」
「でも、ただの幼なじみか?」
「やっぱり・・・・」
そこへ、シンジの声。
「トウジ、ケンスケ、ハンバーグ丸めるよ。」
シンジ達はハンバーグを丸め、そして焼き始めた。
”ジュー”
という音がする。香ばしいにおいがあたりを漂う。
「ほんとうにうまそうやな。」
「ほんとほんと。」
「あともう少しすると焼けるから。待っててよ。」
そして、試食の時間となった。
テーブルの上にはハンバーグとサラダ、
スープがのっている。
「じゃ、食べようか。」
シンジが言って、みんな食べ始めた。
トウジはハンバーグを一口食べる。
「・・・・うん、うまいな。」
「ほんとだ。やっぱりシンジだね。」
「そういわれると・・・・・」
少し照れながら答えるシンジ。
「シンジ。」
「ん?なに?アスカ。」
「シンジ達が作ったもの一口でいいから、食べさせてくれない?」
「いいよ。」
そうシンジが言うと、アスカはシンジのハンバーグを少し切って、
口に運んだ。
「やっぱりシンジの味がする。おいしいわよ。」
「ありがとう、アスカ。」
「あたしたちが作ったのも、食べてみる?」
「食べていいの?」
「ほら。食べてよ。」
アスカがシンジに皿を渡す。そして、シンジはそれに乗っている
ちいさなハンバーグを食べる。
「うん、とってもおいしいよ、アスカ。」
「ありがと。」
お互いに微笑みあう二人。
「なんか二人、ええ感じやな。」
「ほんと、イヤーンな感じ。」
「「ちょっと二人とも、からかうなよ(わないでよ)!!」」
見事なユニゾンで答える二人。
「ほら。」
「やっぱりね。」
思わず赤面してしまうシンジとアスカ。
そこに、
「鈴原、ちょっとこれいいかしら?」
「なんや、イインチョ。」
「これ食べてみてくれない?」
ヒカリが持っている皿の上にはとてもおいしそうなハンバーグが乗っていた。
「食べれるもんやったら何でもええけどな。」
そういってトウジがヒカリのハンバーグを食べる。
「うん、うまい。」
「本当?」
「ほんまや。」
その後ろに、嫉妬の炎を燃やしている人物がいたことは
あえて言うまでもないだろう。
そして、学校は終わり、シンジ達は帰宅した。
「ただいま。」
「お帰りなさい。あら、アスカちゃんは?」
「アスカは家に帰ったよ。でも、すぐ来るって。」
シンジの家とアスカの家は隣である。しかし、アスカの両親は
アメリカにいてアスカは一人である。だから、シンジの家に世話になっている。
アスカが家に帰るときは、荷物を置きにいくときと、寝るときである。
「ただいま。」
「お帰りなさい。」
もうアスカはほとんど碇家の一員となっている。だから”ただいま”なのだ。
「ねえ、アスカちゃん、今夜は何が食べたい?」
「えっ、そんな、あたしよりもシンジに聞いてください。」
「今日はアスカちゃんの好きな物でいいのよ。」
「そうですか?・・・じゃあ、カレーがいい!」
「よかった!ちょうどルーが余ってたの。じゃ、今から作るわね。」
そして、ユイは台所へと行った。
「シンジ、あたしの勝手だったけどいいのかしら?」
「別に僕はいいよ。カレーは好きだから。」
そして、碇家のディナータイム。
「ほら、あなたも新聞見てないで早く食べてくださいよ。」
「・・・わかった。」
ゲンドウは読みかけの新聞を置いてカレーを食べ始めた。
すでにみんなは食べ始めている。
「どう?アスカちゃん、お味は?」
「とってもおいしいです。ね、シンジ。」
「うん、とってもおいしいよ、母さん。」
「そういってくれるとうれしいわ。」
「ところで、おばさま、シンジってとっても料理がうまいんですよ。今日なんか
調理実習でハンバーグを作ったんですけど、シンジが作ったハンバーグ、
とってもおいしかったんです。」
「そうねぇ、シンジにも私の手伝いをさせていたから。」
「アスカの作ったあのハンバーグもとってもおいしかったよ。」
「ありがと、シンジ。」
アスカはシンジにほほえむ。
「あらあら、二人とも、早く食べちゃってよ。せっかくのカレーがさめちゃうわよ。 」
「「うん!」」
そのとき、すっかり3人に忘れ去られていたゲンドウが話し出す。
「今朝話した件なんだが・・・・」
「温泉旅行のことですか?」
「そうだ、泊まる旅館なんだがな。」
「どこに泊まるの?」
シンジが言う。
「・・・冬月旅館だ。」
「えっ、冬月先生の所ですか?」
「ああ、そうだ。」
「そこって、どんなところなんです?」
アスカが尋ねる。
「私の昔からの知り合いで、ユイの大学の先生でもあったんだが、
その人がやっているところでな。サービスはいいし、美人の従業員がいて、
しかも大浴場に露天風呂がある、と私は聞いている。」
「すごいじゃないですか。でも、いいんですか?」
またもやアスカが聞く。
「せっかく招待されたんだ。楽しもうじゃないか。」
そのときゲンドウの口元が少しばかりニヤリとしたことに
気づいたものはいなかった・・・・・
時間は過ぎ、今は夜。
「今日もいろいろあったね、シンジ。」
「そうだね。でも、温泉旅行か。楽しみだなぁ。」
「そうね、週末が楽しみね。」
「じゃ、僕眠いから、そろそろ寝るよ。」
「お休み、シンジ。」
「お休み、アスカ。」
そして、アスカは自分の家に帰り、シンジは部屋に
戻っていった。
Syuheiさんの投稿小説『シンジ達の一週間』第1日目です。
アスカちゃんとシンジ君、いい雰囲気ですね。ハンバーグをお互いに味見したりして・・ほのぼのした[らぶらぶ]が伝わってきますよね。
そして、ゲンドウプロデュースの温泉旅行。行き先は冬月旅館とゲンドウの息がかかっていそうで、怪しさ大爆発です。
当のゲンドウもあの[ニヤリ]を出していましたし、どうなるんでしょう?
読者の皆さんもSyuheiさんに「早く続きを」のメールを送って下さいね!!