アスカちゃんの掃除
Written
NASA
設定:15話くらいのシンジくんとアスカちゃんです。(<オイオイ(^^;;)
「ざぁ〜んこぉ〜くな、てんしのよぉ〜な、・・・・」
シンジくんの部屋に同居人のアスカちゃんが掃除機を持って鼻歌を歌いながら入ってきました。
「しめしめ、シンジは、今日はネルフで1人居残りでテスト・・・・
たまには、たまにはよ!!
この天才(災)で美人の惣流・アスカ・ラングレー様が、毎日の家事のお礼にシンジの部屋を掃除してあげるわ。
なんて、アタシって慈悲深いのかしら・・・・・・」
((^^;;1度の掃除で慈悲深いなら、シンジくんは仏さまか神さまですね。)
どうやら、アスカちゃんは、日頃のお礼に
(密かに慕う)シンジくんの部屋の掃除をする様です。アスカちゃんは、部屋の入り口で掃除機を持って妄想を始めました。
「シンジが帰ってきてキレイになった部屋をみたら・・・・
『アスカ、君はなんて気がつく人なんだ(ガバッ)・・・・』
なんて、シンジから迫ってくるかも(わけないか)・・・・
はっ! いけない、いけない、妄想なんかしている場合じゃないわ。」
アスカちゃんは、妄想を止めて、掃除を始めようとしましたが、シンジくんは普段より家事を1人で賄っている少年の部屋と思えない程片付いていました。
アスカちゃんが掃除する箇所は生憎見つかりませんでした。さんを指でこすっても塵1つ無く、ベットもホテルのベットメイクされた様に片付いていました。
「う〜、こんなにキレイだとアタシが掃除できないわぁ〜
そうだ! シンジが隠しているエッチな写真でも探そっ!!」
机の引き出し・・・・・写経(−−;;
写真立て ・・・・・司令の写真(−−;;
本棚 ・・・・・「ようこそネルフ江」??
「あいつは、一体幾つなの?
まてよ、まだあそこがまだだったわ!」
アスカちゃんは、何かを思いついたのかシンジくんのベットにダイビングしました。
「シンジィ〜、枕の下には、何を隠しているのかなぁ〜」
(ガバッ!)と枕を持ち上げると、そこには1枚の写真がありました。
その写真は、アスカちゃんが強引にさそった初デートの時の2人スナップ写真でした。
でも、アスカちゃんは、一瞬誰の写真か分かりませんでした。
「・・・・1人は、シンジよねぇ
・・・・もう1人も見たことあるわ。
・・・・・・
赤い髪の毛に蒼い目の可愛い女の子・・・・(ポン!)アタシだわ
へへへっ、シンジィ〜アタシの写真を枕の下に・・・・」
アスカちゃんは、ベットの上で枕を抱きしめて転がりました。
『・・・・シンジィ〜、シンジィ〜・・・・アタシも好きだよぉ〜〜』
アスカちゃんの喜びが一段落した処でシンジくんが帰宅しました。
「ただいまぁ〜、アスカお腹空いただろぅ、今夕食作るから待っててね。」
シンジくんは、お腹を空かせた姫がご立腹だろうとフォローしました。
しかし、何時もなら「おっそぉ〜い!」と怒りながら出迎える姫の姿が見えません。
シンジくんは、リビング,洗面所,アスカちゃんの部屋
(の前)で「アスカァ〜」と叫びましたが、何処からも返事がありません。「洞木さん家かな?」と思いながら、自分の部屋に入りました。
部屋に入ると、ベッドには、シンジくんを出迎えるアスカちゃんの姿がありました。
アスカちゃんは、シンジくんの姿を見ると
小悪魔の笑みで言いました。「へへへっ、お帰り、シンジィ〜」
シンジくんは、アスカちゃんの笑い顔を見て「何事か?」と後ずさりしました。
「
(ビクッ!)た、ただいま、アスカ。ぼ、僕の部屋で、な、何をしているの?」
良く見るとアスカちゃんは、シンジくんの枕を抱きしめていました。
『アスカが、僕の枕を抱きしめている・・・・もしかして、枕の下の写真を見つけたの?』
シンジくんの心配通りアスカちゃんは、シンジくんによぉ〜く見える様に写真をひらひらと振りました。
『よぉ〜し、シンジを少しからかっちゃお。』
「しんちゃぁ〜ん、隠し物はこれかなぁ〜
なぁ〜んで、無敵のシンジ様の枕の下にアタシとシンジ様のスナップ写真があるのかなぁ〜
まさか、アタシの写真をオカズにしているのかなぁ〜
(くんくん)一応この写真は、オカズには、していないようね。」
シンジくんは、アスカちゃんにばれた
恥ずかしさでキレました。「そうだよ、枕の下にあった写真は、アスカと僕の写真だよ、
僕だって健康な男だよ。
好きな女の子の写真を持っていてもいいだろ!!」
アスカちゃんは、突然のシンジくんの告白に驚きました。
「・・・シンジ、今、何て言ったの?」
シンジくんは興奮が覚めて告白した事を後悔しました。
「あのぉ・・・そのぉ・・・やっぱり迷惑だよね。
こんな、うだつが上がらない僕に好きだなんて言われても・・・・」
『・・・まってよ、シンジ。』
シンジくんは、すっかり悪い方に考えてしまいました。
「アスカ、こんな冴えない僕の言った事なんか忘れてよ。
ゴメンね、迷惑だったよね。僕、ここから出ていくよ。」
『・・・まってよ、シンジ。』
シンジくんは、思いつめた顔で部屋から出ていこうとしました。
アスカちゃんは、折角告白してくれたシンジくんが逃げる様に去ってのをタックルで止めました。
「まってよ、シンジ!!」
どてぇーーーん!!
転んだシンジくんは、驚いて振り向くと、涙目のアスカちゃんの顔がありました。
アスカちゃんは、シンジくんと目が合うと今までにない渾身の力でピンタをしました。
ピシィーーーン!!
シンジくんは、打たれた左の頬に手をあててアスカちゃんを見ました。
「アスカ・・・・」
アスカちゃんは、涙目でシンジくんに訴えました。
「アンタは、どうしてそう何時も悪い方へ物事を考えるのよ。
アンタは、自分で思うよりも、ずっと良いところがあるのよ。
アンタが、命懸けでマグマから助けてくれた優しさは本物でしょ?
落ちてくる使徒を受け止めた勇気は本物でしょ?
そうでなきゃ、アンタを好きになったアタシの立場はどうなるのよ!!」
シンジくんは、アスカちゃんの逆告白に驚きました。
「アスカ・・・・本当?」
アスカちゃんは、まだアスカの真心に気がついてくれないシンジくんに訴えました。
「
アンタ、アタシが暇つぶしでファーストキスをすると思う?見損なわないでよ!
アタシは、アンタが、アンタが好きなのよ・・・・・
枕の下にアタシの写真があった時、アタシは嬉しくて嬉しくてたまらなかったの
だから、出て行くなんて言わないで、お願いシンジ。」
「....アスカ」
シンジくんは、そっとアスカちゃんを抱きしめてアスカちゃんに囁きました。
「アスカ、僕はアスカの事が好きだよ。始めて会った時から....」
アスカちゃんもシンジくんの胸に顔を埋めながら言いました。
「アタシも、アタシもシンジが好きよ。」
2人は、お互いの温もりを確かめる様に何時までも何時までも抱きしめました。今までの時間を取り戻す様に...
FIN
おまけ
暫くしてアスカちゃんは、悪戯っ子の顔で甘える様に言いました。
「ねぇ〜、シンジィ〜、本当に最初からなの?」
シンジくんは、優しく答えました。
「本当だよ。」
アスカちゃんは、すこしいじける様に言いました。
「じゃあ、何で時々アタシよりファーストを見ているの?」
シンジくんは、少し吃りました。
「
(ビクッ!)そ、そんな事ないよ。」
暫くしてアスカちゃんは、悪戯っ子の顔で甘える様に言いました。
「本当かなぁ〜」
シンジくんもやり返しました。
「じゃあ、アスカはどうなの?」
「何が?」
「何時も、加持さん、加持さんって言っていただろ。」
アスカちゃんは、シンジくんの鼻を
(ピン)と指で弾いて言いました。「シンジ、焼き餅焼かないの。加持さんは、憧れだったのよ。」
アスカちゃんは、シンジくんの機嫌を宥めるため、口付けをしました。
「......」
「これからは、恋人のアタシだけを見るのよ。」
どうやら
恋人になった最初の痴話喧嘩は、やっぱりアスカちゃんに軍配が上がりました。(^^::
後書き
久しぶりです。NASAです。
私事ですが、暫く「W_CUP チケット」事件で旅行が中止になり、ショックで書けませんでした。
本当なら「アルゼンチン戦」は、トゥールーズで観戦の予定が、友人宅の観戦になりました。(TT)
現在、パソコンの横では、W_CUPの本戦の放送がむなしく響いています。
では、また次のSSの後書きにて「アディオース」