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奥に座っている老人が最初に口を開いた。

「良く来た。若者達よ・・・。」

その声には、何処か威圧感と言う物があった。

「まぁ、何がなんだか分からんだろうがな・・・。」

其処で、車の中では一言も喋らなかったレイが口を開いた

「私たちは何故ここに呼ばれたのですか?それからお願いします。」

硬く低い声に、老人達も圧倒されるようだった。

「率直に言おう。君たちには、戦ってもらわなければならない。」

「誰とですか?」

先ほどまで沈黙を守っていたヒカリが聞いた。

「世界で最強のテロリスト集団とだ。」

「君たちほどのエリートならば聞いたことがあるだろう。」

 

「使徒だよ。」

 

 

 


対使徒特殊機動隊NERV

<01>遭遇


 

 

一同は揃って驚きの表情を見せた。

 

「ん・・・でも、あれは15年前に消されたんとちゃうんですか?

なんや・・・あの・・・”れるぶ”とか何とか言う所に。」

 

「ネルフだ」

「あぁ、それそれ。」

 

「あぁ、そのはずだった。」

「しかし、昨日、使徒と自称するものによって東半分の東京が占拠された。」

「えぇっ!」

「そんなことが・・・、」

 

「これは世界の最高機密だ。」

「絶対に漏らすな」

 

「ちょっと待ったぁ!!」

勿論アスカだ・・・。

「ちょっと、あまりにも偉そうなんじゃないんですか?
いきなり呼び出して、命懸けで戦え?機密は漏らすな?
だいたい何で私たちが殺らなくちゃいけないんですか?
話が強引過ぎます。」

「それは私に対して言っているのかね?それとも筆者に?」

「両方です!!」

 

「君たちにしかできないからだ。」

再び一番奥に座っている老人が口を開いた。

思わずアスカも黙る。

「君たちにしかできない。」

老人はもう一度言った。

理由にはなっていないが、この言葉には5人を黙らせるだけの力があった。

 

若い男が突然入ってきた。

「敵が東京西部に侵攻してきました!!!」

 

老人はその男に目配せをした。

”言え”と

「作戦メンバーを読み上げます。

 

「質問があります。」

ケンスケが言った。

「第一に、リーダーはどうするんですか?」

「そーよ、何で私じゃないの?」

 

「リーダーは、今はいません。後で到着します。コードネームはダブリス」

 

「第二に、スナイパーもいません。」

 

「このチームには基本的にスナイパーは居ません。
というか必要性がないのです。
しかし、それに相当する仕事をしてくれるヒトが後で到着します。
コードネームはEVA01」

「後で後でって、今から戦わなあかんのやろ。どうすんねん。」

「戦闘の途中で来ます。まずは侵攻を食い止めてください。
では、本時刻を持ってNERVを再結成いたします。」

 

「では、戦闘配置についてください。」

 


5人は自己紹介をしてから

武器を選んでいた。

 

「めっちゃ苦茶な話よねー。そう思わない?」

そう言いながらアスカはコルトガバメント45を手にして、マガジンを確認する。

そのアスカの目にあるものが留まった。

「ねえ、トウジ。それなに?」

「あ?」

「それよ、その手に握っているブットイやつ。」

「あぁ、これか?DE(デザートイーグル)のトウジバージョンや。」

「へぇ、マグナムって奴でしょ。数十年も前の代物でしょ。
これが・・・。うあぁ色んなブースターまで付けて・・・・・・・・・・・・
はぁ、よく扱えるわねぇ。常人なら反動で吹っ飛ぶわよ。」

 

「あぁ、ヒカリ。あんた銃使えるの?」

「えぇ、まぁ、訓練したことは有るわ。けれど武器の種類とかはさっぱり・・・。」

「そうねぇ、反動の無い中性子銃なんてどう?扱いやすいわ。」

 

2015年、

武器界の事情はさして20世紀と変わってはいなかった。

しかし、
それなりに改良はされた。

弾速UP・貫徹力UP・オペレーションの正確さUPなどなどである。

それともう一つ

中性子銃と言う物が今、武器界を騒がせている。

実は20世紀の頃から米軍で開発されてはいたようだが、

ようやく人が持てるサイズになったらしい。

これは凄まじい破壊力を持ちながらも、反動が極めて小さいという
夢のような武器である。

しかしチャージに時間がかかるので連発はできない
(実戦向きではないということだ。)

 


某地下駐車場

 

「三分後に作戦開始です。」

軍服を着た男が告げた。

「はんっ!ただ戦えってだけじゃない!ナニガ作戦よ」

男に聞こえるように呟くアスカ。

「けど、つまりは此所にやって来おる奴を倒せばいいんやろ?

ごちゃごちゃ命令されるよりよっ・・・・・・」

 

ひゅっ

 

空を切るような音が聞こえ

作戦開始を告げに来た男の首から上は吹き飛んだ。

「キャーッ!!!」

こういう事に耐性のないヒカリは悲鳴を上げる。

その口をレイが手で塞ぎ、撃ってきた方向にM16の弾丸を叩き込む。

ぐあぁ!という尤もらしい声を上げ武器を抱えた男は倒れる。

 

次の瞬間、弾丸が雨のように降ってきた。

 

レイはヒカリを連れて車の陰に隠れた。

他の三人もばらけて車の陰に隠れる。

 

しかし、弾丸の勢いは増していく。

『このままでは、車ごと破壊されてしまう。』

トウジとアスカは同じ事を考え焦っていた

ふと二人の目が合う。

そして肯き会う。アイコンタクトってやつだ。何かと戦いの時に役に立つ。

トウジは腰に架けていた手榴弾を力一杯、弾丸の飛んでくる方向に投げた。

それと同時に二人は走り始める。

手榴弾が炸裂した。其処へ、二人は弾丸をぶち込みながら接近していく。

敵も体勢を立て直し撃ち返してきた。

レイがバックアップをする。

 

敵と距離を狭めたトウジは大型機関銃を投げ捨て、サバイバルナイフを

抜き取る。

同時に三人の首を掻き切った。

こういう時に距離を狭め火器を使えなくするのは確かに良策では有るのだが。

 

アスカは呆れながらも、或る程度の距離を取って

一気に掃射した。

 

敵の三十人くらいの集団の半分方は退治したと思われたその時。

トウジは

そのスナイパーの存在に気付いた。

そしてその銃口は、自分のほうに・・・。

 

ダーン

 

弾丸はトウジの左胸を貫通し

トウジの命は消える。

 

はずだった、

しかし、トウジは身の危険を察知して屈んだのだ。

弾丸はトウジの鎖骨を砕き、その巨体を五メートルほど吹き飛ばした。

しかし、吹き飛んだおかげで死地から脱出する事ができた。

もし、あと二メートル短かったら

トウジは敵の真ん中に落ち、間違いなく止めを刺されていただろう。

しかし、トウジが落ちたのはアスカの腕の中だった。

アスカが受け止めた訳ではない。

トウジが吹っ飛んできたのだ。

「何やってんのよ!」

アスカは敵と距離を保つために

フルオートを乱射しながら百キロはありそうな大男の身体を引きずる

それから軍服の袖口を裂き、それを使い応急処置をする。

その間、レイは敵に果敢に攻撃する。

「へぇぇ、あのオンナ、やるじゃん」

しかし・・・

 

「ちっ、だからスナイパーが要るって言ったのに・・・。」

慣れない拳銃で必死に応戦しているケンスケが一人愚痴った。

 

『敵のスナイパーに対抗するにはスナイパーが必要だ!

そのスナイパーに相当する奴は何時くるんだ?』

ケンスケは心でそう叫ぶと何気なく腕にはめてある

G-shock(軍用時計として一般的になった)に目をやる。

時計のディスプレイに映った自分の顔を見る。

額に赤い照準レーザーが当たっていた。

ザシュ 

反射的に顔を反らすと、それまで自分の顔が有った位置が吹き飛ぶ。

金属片が頬に当たって切れた。

「くそっ!」

 

スナイパーらしき男を発見し、

それに向かってフルオートを撃込むが、その距離のせいか当たらない。

照準レーザーが、ケンスケの手の甲に赤い点を打つ。

そして

ひゅん

 

不意にケンスケの身体に激痛が走り、左腕の感覚が消えた

恐る恐る左手を見ると、其処には文字どおり風穴が開いていた

9mmの炸裂弾だ

激痛に耐えながらもそんな事を考えているケンスケの額に再び赤いレーザーが・・・。

 

そして、アスカとレイの額にも同様に赤い点が打たれていた

 

 

ひゅん

 

 

 

 

 


「なんでですか?また僕にヤれって言うんですか?何故僕なんですか?」

数時間前までアスカたち五人が居た場所に今度は

一人の青年が立っていた。

しかし、その外見から彼を青年と呼ぶ事はできない

後ろ手で手錠をされ、左右にはショットガンを持った整備員がついている。

真っ直ぐな元気の或る若い髪の毛が胸のあたりまで伸び

年に合わない長い髭を生やしている。しかし、わざとではないだろう…・・・。

 

「そう邪険にするなよ碇くん。」

「行けば、君の罪は不問。つまり君は釈放されるんだ。」

「このまま、あの暗い独房で、まだ先の長い一生を過ごしてもいいのかね?」

 

優しい口調で言ってはいるが、その実、酷い事を言っている。

 

『同じだ、あの時と・・・・・・』

「僕は構わないんですよ。この一生を独房で過ごそうとも・・・・・・」

 

「ダブリスはもう行った」

やはり奥の男が言った。

「!・・・・・・カヲル君まで唆したんですか?・・・」

「人聞きの悪い、彼は喜んでいったよ。」

「?」

「不思議そうな顔をしているな。
何故だと思う。
答えは簡単だ。
相手が使徒だからだよ」

 

「使徒・・・・・・」

 

 

 


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ver.-1.00 1997-08/03公開
ご意見・感想・誤字情報などは ---------- まで。

後書

 

こんなのを書きました。

ひとまず戦いが続くでしょう

それから日常の生活に入るんじゃないかなぁ。

みんな武闘派になっていますがそこらへんはよろしく。

 

 

 

 






 TOMYさんの『対使徒特殊機動隊NERV』01、公開です。




 トウジのがたいが100kg

 おお、凄い〜


 彼はスポーツマンでしたから、
 大人になる頃にはそのくらいになっているかな。


 ・・・ジャージ=スポーツマン では無いか(^^;
    いいかげんな事言ってすみません(^^;;;



 その100kgを引きずるアスカ。

 こっちも凄いや。



 みんなガッチリ型なんだね。
 なんか新鮮な感じ(^^)




 さあ、訪問者の皆さん。
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