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気がつくと、何時の間にか自分の足は、かってに動いている。

あの部屋に向かって

 

 

イツカドコカデ

TOMY'S BROTHER

 

 

 

ボクは研修生として、この病院へ来ている

三ヶ月の研修のうちもう、二ヶ月半を終えた

ここは、近郊の農村地帯にある精神病院の隔離病棟

自分で志した職業ではあるが、こんな所に居ると、自分も心持ち陰鬱な気分になる

しかし、元来根暗なボクは、ここが本当の居場所かもしれないと思ったりもする

自分も、十六までは何処かの隔離病棟に居たのだ

そこが火事になって、そのショックで、目が覚めたらしい

医者は肉体におぼろげながらではあるが残っていた精神が火事というショックで完全に失われ、

同時に長い眠りに就いていた間に形成された新人格がそれに取って代わったのだろうといった。

果たして、そんなことがありえるのか・・・

しかし、ボクには目覚める以前のキオクが無く、

隔離病棟に入れられる前のボクを知る人は居ないので、ボクは、一応納得したフリをした。

恵まれたことに、ボクはどちらかというと理解が速い方で、

ここ数年で、いろいろ学び、その結果こうやって医学部にいる。

ボクは非常に優秀な生徒だったので、いろんな教授がボクに会いに来て、ウチヘ来てくれといった。

だから、誰も薦めに来なかった心理学を専攻した。

 

 

 

ガチャリ

 

あぁ、また来てしまったと、後悔する

どうしてか分からないが、ここに来ると、悲しい気持ちになる

 

朽ち木のような女性が寝ている

骨と皮だけ

眼窩の窪み

濁った瞳はうっすらと蒼

髪の毛は抜け落ちてもう生えてはいない

女性かどうかもはっきりしない

 

看護婦に聞いた話では

もう七年喋らないらしい

この病棟では最も重いクラスの患者で、

助かる見込みは非常に少なく

看護婦も一日三回の食事と定期的な排泄の手伝いだけで、他に接触はないそうだ

年齢は21

ボクと同じだ

とてもそうはみえないけれど

 

 

「やぁ、また来たよ」

話し掛ける、けれど答えない

 

「ねぇ、何を見てるの?」

話し掛ける、けれど答えない

 

「このご飯美味しい?今度、ボクが作ってあげるよ。こう見えても、料理得意なんだ」

話し掛ける、けれど答えない

 

「あっ、信じてないでしょ。本当なんだよ」

話し掛ける、けれど答えない

 

「言葉が口をついて出てくるんだ、君を見てると落ち着くんだ。」

話し掛ける、けれど答えない

 

「きみはぼくのことをしっているの?」

 

ポチャン

 

女性のくぼんだ眼窩からは

 

ポタポタ

 

男の目からも

 

 

 

「ねぇ、しっているの?おしえてよ」

 

食事を運んできた若い看護婦の手から落ちた配膳台がけたたましい音を立てた

 

男は泣きながら女を抱きしめている

その、女の目からはナミダが

 

 

 

「しっているんでしょ。おしえてよ」

 

 

 

「おねがいだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ver.-1.00 1998+12/13公開
ご意見・感想・誤字情報などは ---------- まで。

 

はーいはーいはーい

ブルーなってる皆サーん。

元気になって下さい()

 

こんなの書いてしまいました

スミマセン

ちょっと暗すぎ?

ごめんなさい

 

文句のメールをおくれ

 

 

 

 

 

 





 TOMYさんの『イツカドコカデ』、公開です。




 主人公は−−−なのかな?

 女の子は−−−なのかな?



 でも主人公はオリジナル設定だよね(^^)

 他もその他もあの他も。



 二人の微妙な感じが不思議です〜



 イツ
 ドコ

 のお話なのかな。





 さあ、訪問者のみなさん。
 TOMYさん・・・TOMY'S BROTHERさんに感想メールをがんがん送りましょう!






−−−−−−
12/14追加

 アフターストーリです(^^;

 言われてみればそうか(^^;;;
 うん、
 良く読めば分かる・・よね?


 変なコメントしてごめんなさいです。。


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