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ゴオォォォォォォォ・・・・・・









あたりいちめんの炎















あつい





とてもあつい




どうしてぼくはこんなところに?  
ここはどこなのかな?










僕らは3人であそんでて、そしたらとつぜんまわりがまっ白になって・・・



そうだアスカとレイはどうしたのかな


いっしょにいたはずなのに・・・さきに帰ったんだなきっと

















ああ、あついなあ



のどがカラカラ



みずがのみたい










たくさんのみたい


























あついなあ、ホント・・・・・


























・・・・・・・・・「バカシンジ!!!」

突然の大声に夢の世界から一気に覚醒するシンジ。

不満そうに瞼をこすりながらゆっくり目を開ける。

少年、碇シンジをたたき起こした張本人惣流アスカはシンジの覚醒を確認すると、つかつかと窓の前まで行きカーテンを勢いよく引いた。

さっと朝日が射し込んでくる。

太陽はそう高くは上がっていなかったが、街はもう活気づいていた。

「ほらっさっさと起きなさいよ!今日が何の日かわかってんでしょ!!」

「・・・・なんだっけ?」

「なっっ・・しんじらんない!まじめにわかんないわけぇ?」

「・・・・わかんないよ。」憮然として答えるシンジ。

「全く・・今日はねぇ・・(・・あれ?・・なんだったけ・・)んと、この街がはじめて、えと、その・・」

「はじめて、なんだよ?」

「う〜〜〜っう、うっさいわねぇ!おとめにそんなこといわすんじゃないわよ!!!」

わめき散らすアスカ。しかも理由になってない。

・・何だよ、自分だって知らないくせにうるさいんだから。

シンジはそう思ったが口にはしなかった。(別にたたかれるのが怖いからじゃないよ。ほ、ホントさ。・・本人談)

うっとうしく感じることもあるが、シンジは彼女の明るさに感謝していた。

もともとおとなしい(悪く言えば根暗な)シンジは、落ち込んだときよくその明るさ(というか騒がしさ)に元気づけられたものだ。

何となく暖かな気持ちになったシンジはなおも騒ぎ立てているアスカに優しく微笑んだ。

「・・ありがと、アスカ。」

「・・へ?」

シンジの突然の言葉に文句を中断して顔を上げるアスカ。

優しい笑顔。

アスカは顔が赤くなるのを感じた。

「い、いえ、あの、ど、どういたしまして。」

思わず間の抜けた返事をしてしまう。恥ずかしくなって、一気にまくし立てる。

「と、とにかく今日はお祭りなのよ?いろんな店とかでてんのよ?そんな日を一日中寝て過ごすなんてもったいないと思わないの!?」

「い、いや、だれも一日中寝てるなんて・・・現に今起きようとしてるし・・・」

「言い訳は聞きたくないわ!いいからすぐに着替えてでてきなさい!レイなんてもうとっくに行っちゃったわよ!!」

どばんっっっ

派手な音を立てて閉まるドア。

どしどしと去っていくアスカの気配を感じながらシンジはほうっとため息をついた。

「・・・・今日は、長い一日になりそうだなあ・・・・・。」  

 

 

そう、そのとおり。

今日という日は、彼ら3人にとって、もっとも長い日となるのだった。
















t・ゲーム




其の一「(自称)魔王、降臨」



















ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・

低い地鳴りの音。

まわりの空気がびりびりと振動している。

つい先ほどまで美しい星に飾られていた夜空はにわかにかき曇り、どす黒い雨雲が渦まいている。

何かが起こる気配。

唐突に地鳴りがやむ。

夜の森が不自然な静寂に包まれる。  

 


一瞬の間。  

 

ッドオオオォォォォォォン!!!!  

黒々とした雲の中心を突き破って、巨大な光の柱が山肌に突き刺さる!

突然の閃光と大音量に、じっと息を潜めていた鳥や獣たちが一斉に動き出す。

森はにわかに騒がしくなった。

ギャアギャアギャアギャァ・・・・・

鳥たちの声がおさまったときには、森はいつもと同じ姿を取り戻していた。

ひとつだけ、山肌をえぐり取った巨大なクレーターをのぞいて。

そのクレーターの中心、巨大なすり鉢の底に、いくつかの黒い人影があった。

今が夜であるのと全員が黒いゆったりとしたコートのようなものをまとっているのとで、姿がはっきりしない。

その影のうちの2つ、背が高くがっしりとした影と、細く華奢な感じの影があきれたような声で話をしている。

一つは野太い男のもの、もう一つはかわいい少女のものだ。

「あ〜あ・・いきなりこれだもんなあ。あきれてものもいえねえよ・・」

「ほおぉぉんと!ねえねえ、リーダー、それって天然〜?それともねらってやってんのぉ?」

・・・・っぷはぁっ!

それまで上半身を地面にめり込ませてじたばたしていた影が、非難めいた声を上げる。

「ねらってこんなことできませんよ!・・・・それにそこっ」

びっと先ほどの小さい方を指さす。

「リーダー、じゃなくってま・お・う!魔王ってよんでください!そういうことになってるんですから。」

「りょーかい、リーダー。」

その返事にはあぁっと重いため息をつく(自称)魔王。

「・・それにしても、ぼくが上半身地面にめり込まして苦しんでるって言うのに、誰も助けてくれないなんて思いやり0%ですね!このメンバー!これじゃ先が思いやられますよ!」

・・・・それはこっちのセリフだって・・・・・・

皆そう思っているが口にはしない。

代わりに深いため息をつく。

「・・・まあ、とにかく、ここでじっとしててもしょうがねぇし、うごかねえか?リーダー・・じゃなかった魔王様?」

「・・・そうですね、サキの言うとおりです。とりあえず、北に向かいましょう。すぐに街があるはずです。」

「えぇ〜〜〜?何でわかるのぉ?リーダーこの世界初めて何でしょ〜?」

間延びした声。先ほどの少女のものだ。

リーダー(自称魔王)がやや疲れたような声で答える。

「あのですねぇ、さっきも言いましたけど・・・・・・・まあ、いいでしょう。(どうせいっても無駄でしょうし・・・)なぜ街があるのがわかるか、でしたっけ?」

「うんうん。」

ぶんぶんと首を縦に振る少女。

「音、ですよ音。ニンゲンの音が聞こえてくるんです。」

「ニンゲンの、音ぉ?」

「そうです。ざわめきとか笑い声とか泣き声とか・・・。そんなやつです。」

「ふぅ〜〜ん。化け物みたいな耳だね!」
「ケダモノなみだな。」

「もう気持ちいいぐらいズバッといいますね!あなた達。」

「だってぇ〜〜」
「事実だからな。」

「(や、やたらと連携とれてますね、この2人)・・・・まあ、とにかく、その音から察するにですね。明日、何かお祭りみたいなものがあるみたいです。」

それを聞いて、「サキ」と呼ばれた男がヒュゥゥッと口笛を吹く。

「へえ〜〜、そりゃ好都合だな。魔王様」

「・・・・・・・。」

「?・・どうした?」

「・・・・やっぱり、その魔王っていうのやめましょう。ぼく、どう考えてもそういうガラじゃないし。」

「キャハハ、それいえてるぅ〜」

「じゃあ、どうすんだ?俺、あんたのコード知らないぜ。」

「ハジメ、です。ぼくのコードは。これからはこの呼び方でお願いしますね。」

「オッケー」

「りょーかい!ヨロシクね、ハジメちゃん!」

「他のみなさんも、よろしくお願いします。」

それまで3人のやりとりをじっと(というかあきれて)見ていた他の人影も、返事をしたり無言でうなずいたりする。

全く無反応のものもいるが。

「んで、これからどーすんだ、ハジメ?」

「さっきも言ったように、北に進んで街にはいります。偶然にも、明日はお祭りがあるようなので、宣戦布告と我々の力のアピールにはもってこいです。あとは・・」

そこでいったん言葉を区切り、仲間たちの方に振り返る。
闇に包まれ、はっきりとは見えないが、月明かりに照らされた、その口元は愉快そうに笑っていた・・・。

「・・・後は、その街を消滅させて、各自行動に移ってもらいます。」














「・・・・・・みなさん、祭り、そしてその街の最期を、華やかに飾ってあげましょう。」






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ver.-1.00 1997-10/05公開
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 久しぶり、
 1ヶ月ぶりの御入居者です。

 ギヤマンさんようこそめぞんへ(^^)
 

 9月1日に「入居一時凍結」して1ヶ月。
 それ以降は以前から連絡をいただいていた人のみを受け付けてきました。

 9月の終わり頃から大分楽になってきてますが・・
 めぞんの住人になりたい方はどの位いるのでしょうね。

 掲示板とかで何度か尋ねてみたのですが、
 希望者のお申し出って無いんですよね(^^;

 

 

 久しぶりの新住人ギヤマンさんの第1作、
 『t・ゲーム』其の一、公開です。
 

 おどろおどろしく、
 重々しい登場。

 と思いきあ、
 軽いギャグ調。

 でも、
 ゾッとするセリフでの締め。
 

 祭りの一夜。
 なにがおきるのでしょうか。
 

 さあ、訪問者の皆さん。
 ギヤマンさんを感想メールで歓迎してあげて下さい。


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