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「Grow up」









episode 2    
「気付かぬ再会」







 そこは一周するのに一時間位掛かりそうな大きな公園だった。

 グランド、テニスコート、プール、サイクリングコース・・・

 昼も近くなって、太陽がその存在を主張している。

 グランド、テニスコートでは、スポーツを楽しむ人々、

 広場では噴水で遊んでいる子供達がいた。

 そんな人々を見ながら、さらに公園の奥へと向かう。





 公園の奥には、大きな池が静かに水をたたえていた。

 昔と変わらずに。

 時々吹く風が、水面に波を立て、

 取り囲むように茂っている木々をざわめかせる。

 木漏れ日が道を明るく照らす。

 誰もいない道。

 そんな中シンジは歩いていた。



 空を見上げて、

 目を閉じて、

 波の音を聞いて、

 木々の匂いを感じて――



 ここに帰ってきたんだという事を確かめるように。

 しかし、さほど嬉しくもない。

 冷めてる

 そう思いもする。

 ここから引っ越して行ったばかりの頃は、泣いてばかりいた筈なのに。





 鮮やかな赤い髪、水色のワンピース。

 風で揺れる木漏れ日の中、彼女は歩いていた。

 乱れる髪を押さえ、その視線を水面に彷徨わせながら。

 彼女は今日の朝から「何か」を感じていた。

 ずっと、ずっと昔の記憶。

 今日、何かがあるという・・・




 そう、今日から始まる予感――









 向こうから誰かが歩いてくるのが見えてくる。



早くなる「鼓動」



 シンジより少し年上に見える。



幼いときの「記憶」



 近づくにつれ、彼女が深いブルーの瞳なのが解った。



感じる「何か」



 シンジはその青い目に吸い込まれるように見つめ、彼女に歩き続ける。




縮まっていく二人の距離。




見つめ合う二人。




そして...









永遠にも感じるその瞬間。




よりいっそう感じる「何か」




吹き抜けていく風。




踊る髪。




匂い――










 あ・・・










ただすれ違っていく二人。










あの匂い・・・誰だっけ・・・





続く
ver.-1.00 1997-08/01公開
ご意見・感想・誤字情報などは alpha@rr.iij4u.or.jpまでお送り下さい!
アルファさんの後書き・コメント欄

やっと出来ました。
時間がかかった割には、なんだかなぁ(^^;
今回はセリフが全くなし
次回も少し時間がかかるかも・・・
読んでくれている人いるのかなぁ

予告

転校初日、誰とも打ち解けないシンジ。
そんなシンジに手を伸ばす二人がいた。

次回、「転校生」

 アルファさんの『Grow up』episode 2、公開です。
 

 近づく二人。
 わき上がる期待。

 

 
 「アスカ・・・?」
 「え? あっ・・・シンジ・・・シンジなの?!」

 見つめ合う二人・・・

 「逢いたかったよ」
 「私も−−」

 駆け寄り抱き合う二人。
 

 なーんてなると思ってたら、
 すれ違うんかいっ って、一人で突っ込んでしまいました(笑)

 気を持たせますね。
 引っ張りますね。
 

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