ん〜、いつもと同じ時間ね

　　　カーテンを開けると・・・今日もいい天気

　　　さてと

　　　お弁当作らなきゃ

　　　全く、この私がお弁当作るようになるとはねぇ

　　　つまらない女になったモノね

　　　でも・・・こんな私もいいかな？

じゅー、じゅー

　　　よし！　できた！！

　　　ちょっと味見・・・

　　　完璧！

　　　ふふっ、早くお昼にならないかな

　　　ドアを開ける

　　　風が気持ちいい！

　　　いってきまーす！！

　　　は〜、つまんない授業

　　　早く終わらないかなぁ

　　　既に大学を卒業してる私に、こんなの意味ないんだけど・・・

　　　この大学には「アイツ」がいるから・・・

　　　あ〜あ、早く昼休みにならないかなぁ

キーンコーン

　　　やっと終わった

　　　私はお弁当を持って、あの場所に向かう

　　　私と「アイツ」のあの場所へ

　　　大学に入学したばっかりの時、「アイツ」と見つけた場所

　　　日が照っていて、静かで・・・

　　　あの場所へ向かうときは、いつも早足になっちゃう

　　　こんな自分が好き

　　　あっ！まだ来てない！！

　　　まったく・・・

　　　青い芝生の上に寝てみる

　　　青い空、まぶしい太陽

　　　目を閉じてみる

　　　草の匂い、風の音

　　　こんな風に、「アイツ」を待っている自分も好き

　　「ごめん」

　　　やっと、来たわね

　　　何やっていたのよ

　　「授業が長引いちゃって」

　　　まっ、いいわ

　　　早く食べましょう

　　　はい、お弁当

　　「ありがとう」

　　　微笑む「アイツ」

　　　む〜、この笑顔は、犯罪ね

　　「いただきます」

　　　どうぞ

　　「美味しい・・・」

　　　あったりまえでしょう！

　　　こ・の・私・が！作ったのよ！！

　　　そう言いながら頬が少し赤くなってる

　　　本当に美味しそうに食べてくれる

　　　そんな「アイツ」を見てる自分も好き

　　「んんっ！？　み、水！」

　　　はい、はい

　　　もっとゆっくり食べなさいよ

　　「ありがとう、だって美味しいんだもん」

　　　不覚にもまた、赤くなってる

　　　私がお弁当作って上げるのは、アンタだけなんだからね

　　　は〜、私の気持ち、判ってるの？

　　「好きだよ、アスカ」

　　　ば、バカ！！

　　　何、言ってんのよ・・・

　　　私をこんな風にした責任、ちゃんと取りなさいよ！

　アルファさん、３本目の短編『お弁当』公開です！
　

　きゃわゆい〜〜！　アスカちゃん(^^)

　一生懸命おべんと作って、
　一緒に食べる時をずっと待ってて、
　そして、至福の時間。

　ただただ流れる幸せ。
　邪魔する物などいやしない。

　うーん、やっぱり私はこの手の話が好きなんだなぁ・・・・
　ということを再確認しました(^^)
　

　さあ、訪問者の皆さん。
　感想メールをアルファさんに！
　今まで書いたことがない貴方も思いきって送って見ませんか？