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―航星日誌43989.1。我々は惑星連邦領域の外縁、連邦の植民地であるトキオ第4惑星からの救難信号を受信、直ちに救助に向かっていた。900人とマイマイモドキ75000匹、菅野美穂25人からの連絡は以後一切無い―
 

ごー、ごー。

「どうだねクラッシャー、トキオ第4惑星はまだか。」

「後5分で惑星軌道に乗ります。」

「そうか。」

ごーー。

「ゲォーフ。近くに飛行物体等はあるか。」

「いや、今は問題無い。」

「そうか。」

ごー、ごーー。
 

シンジ・クラッシャーはやはり尋ねずにはいられなかった。
「あ、あの艦長。なんでローラーブレードを履いて滑ってるんですか?」

「ああ。」フユツキ・コウゾウ・ピカード艦長は嬉しそうに足を広げる。「パライソ銀河号だよ。この方が何かと便利だろう。」

ごー、ごー、ごすっ、バタン、ぴゅーっ

ブリッジと後方の段差で予想通りこけ、赤い噴水を発射する艦長。

「艦長!」立ち上がるライカー。

「無様ね。」冷淡に突き放すミサト<ク>。

本物は無限の大宇宙に消えてしまったようなので、今回より特に注記がない限り「ミサト」はクローンを指すものとしたい。本物は作者の気が向きしだい復帰するであろう。

「あのう…」シンジは自分の後ろの副長とカウンセラーを見た。

「ブリッジ内で駅弁スタイルも、止めて欲しいんですけど…」

ぱふっぱふっぱふっ

「うん? 何だシンジ君、妬いているのか? 口の方なら空いているから、カウンセラーも相手してくれるんじゃないのか?」

「あら、シンちゃんもしたかったの? 良いわよ、こっちへいらっしゃい。カマーン!ぬ。」立ったリョウジに繋がったまま右手を妖しくシンジに向けて広げるカウンセラー。

「そうじゃなくて!」
 

レイタは周囲を見回し、比較的(今日は)まともそうなシンジに報告する。
「トキオ第3惑星に生命反応が見られないわ。」

「何だと! 本当かね。」艦長が赤い噴水を吹き上げながら2人に近付く。

「…ええ。」

「他はともかく、菅野美穂が消えてしまっては連邦の重大な損失だぞ。」

「生命反応は見られないわ。」

「あ、あの、ところで艦長。…おでこから、血が…」

フユツキは一瞬怪訝そうにシンジを見つめたが、すぐに微笑んだ。

「ああ。いかんいかん、最近どうも感覚が鈍ってきてな。もう年かもしれんな。」
人差し指でデコの噴射口を押さえる。

固まるシンジ・クラッシャー。
「(何でそれで止まるんだ? いや、そもそも何でおでこから血が吹き出すんだ? 艦長、地球人か?)」

「惑星軌道に乗ったわ。」
 

「分かったレイタ。ライカー、上陸班を結成、至急転送室に急行してくれ。」

「分かりました。ゲォーフ、レイタ。」トロイを放り投げ、2人を指差すライカー。

「ドクターもお願いします。」通信機でリツコに話す。

「分かったわ。」眠そうなドクターの声。


転送室では、菓子パンの山に埋もれたトウジ・オブライエンが何やらヘルメットのような物を被っていた。

「行け! そこや、行け! あほ! 何でそこで敵機が出て来んねん! ほら味方、もたもたせんと」ぶちっ

トウジはコードを切ったレイタに猛然と抗議した。

「な、何すんですか! 今形成逆転のチャンスやったところを」がすっ

トウジはレイタの金的に沈んだ。

「何だ、こりゃあ。」リョウジはトウジの被っていたヘルメットを拾う。

「デンジャープラネット。」レイタが無関心そうに言う。

「そうよ、良く知ってるわねレイタ。これは私の今度開発した新製品。プレイヤーの脳髄に直接働き掛け、ネット対戦が可能な、革命的ゲーム機よっ!!…」

ゲォーフはトウジの髪をつかんで起こす。「転送、街の中心部だ。」

「はいいぃ」

「…でもそれだけじゃないの。今回の製品の最大の特徴はA10神経回路ね。プレイヤーのA10神経に刺激を与え、それはもう天国のような…」

「転送開始。」ライカー、ゲォーフ、ドクター、レイタは植民星の街の中心部にあっさりと転送された。
 



 
4人が転送された場所は、街ではなかった。

副長は苛だたし気に通信機に話す。「オブライエン! 私達をどこに転送した!」

股の痛みに顔をしかめながらトウジが答える。
「街の中心地なりますけど。間違い無いです。」

「どういう事だ…」
 

4人は、荒涼とした星のクレーターの端に立っていた。生命体や建造物の影は一切見えず、ただ岩石とむき出しの土が一面に転がっていた。
 

「菅野美穂がねえ…」感慨深げな副長。


―宇宙。そこは最後のボランティア(意味不明)。これは、宇宙戦艦エバンゲリオン号が、新世代のクルーの下に、24世紀において概ね任務を続行し、未知の世界を探索して、新しい生命と文明を求めるふりをしつつ、人類未踏の宇宙に、アバウトに航海したりしなかったりする小話である。はずだったのだが、最近肥大化の傾向にあり、今回に至っては作者は開き直って思いっきり長くしてやると息巻いていたりする―

EvanTrek The Next Generation
新エヴァントレック
 

The Pest of Both Worlds
第十二話「浮遊魚類都市ペング・前から編」
 

3日後。

「見事なまでに破壊されているな。」艦長は腕組みをしている。デコには絆創膏。

「ええ。人が住んでいたという跡すら全く残っていません。」
副長と艦長はビューワーのトキオ第4惑星の映像を前に話し合っていた。

「何故こうなってしまったのだ? レイタ。」

「分からないわ。情報が少なすぎる。」

「ただ、救難信号や、その後の完全な破壊の跡を見ると、」

「やはり人為的な略奪なのでしょうか…」
シンジの言葉を継ぐリョウジ、頷くシンジ。

「その研究者がそろそろ来る時間だ。副長、転送室へ行こう。」

シンジはだんだん段ボールで家になりつつある「ミサトの領地(はあと)」を見やった。

「ミサトさん…お客さん来ますから、静かにしてて下さいね。」

「かまーん。」シンジに気付き、にやにやしながら指を妖しく広げるカウンセラー。
 
 

転送室では、なぜか内股のトウジ・オブライエンがパネルを操作していた。

きらきらきらきらきらーかーん…

初老の男性と、若いが自信に満ち溢れた様子の女性が転送されて来た。
 

艦長は手を指しだした。

「お久しぶりです、提督。」

ヤスオ・ハンセン提督は弱々しく微笑んだ。

「お互いこういった時にしか会えないのが、悲しい物だがな。」

握手を交わす。

「今もお忙しいのでしょう。」

「何、君ほどではないさ。何だ、またやんちゃをしたのか? 良い加減子供ではないのだぞ。」

艦長のおでこの絆創膏を見やる。

「恐れ入ります。」
艦長は女性に目を向けた。

「そしてそちらが、シェルビー少佐ですね。ようこそ我が艦へ。」

「有難うございますピカード艦長。この艦に呼んで頂いて光栄です。」
一見清楚だがその内に強い意志を秘めた瞳。黒く美しい髪の毛。ミヤ・アキヅキ・シェルビー少佐はにっこりと微笑んで艦長と握手をした。

「彼女はペング研究の専門家だ。仮に今回の事件がペングに拠るものなら、彼女の能力はおおいに期待できる。」
ヤスオ提督は顔を綻ばせながら付け加えた。


提督と艦長は艦長室で談笑していた。

「いや、全く素晴らしい。噂には聞いていたが、ここまで集めたとは…」

ポスターやらフィギュアやらで足の踏み場もない艦長室を見回す提督。

「いや提督、お恥ずかしい限りです。」軽く頭を振る艦長。

「しかしこの量は凄いな。おお!」提督は浴衣姿で微笑む(碇)レイのポスターを見付けた。
「これはあのまぼろしの、三○市の!」

心なしか艦長の鼻の穴が広がった。

「ええまあ、そうですが。」

「ああ、こっちはフーリガンズ戦で配られた幻のポスター!」

ヒイロ・ゆい氏の暴露文(ちょっと怖いから黒くしとくね!)によると、次はあき○の市がヤバいらしいですな。」

良かった、埼玉人で…胸を撫でおろす作者。

ヤスオ・ハンセン提督は艦長に向き直った。
「やはりエバンゲリオン艦長だけの事はあるな。」

「光栄です。」
 

提督は椅子に座り直す。「ところで艦長。私と一緒に来たミヤ・シェルビー君だが…」

もちろんぬいぐるみを頭に登ぼらせている艦長は少し不思議そうな表情を見せた。

「何か。」

「ああ。…とても才能のある士官だ。ここ半年ほどペングの研究をしているが、それ以前から艦隊での活躍は目覚ましいものがある。…彼女の才能は…」ヤスオ提督は安らかに眠った、違った笑った。
「有能な副長として充分に足るものだ。」

「ほう、それは素晴らしいですな…」艦長はにこやかに答える。
「しかし、…この船に関しては、既に充分有能な副長が働いておりますから…」

「その件なんだ、フユツキ君。」提督は艦長の言葉に割り込んだ。

「君の船の副長、リョウジ・K・ライカー君だったね。彼も非常に有能な人材だ。いや、彼ならもう船を任せても良いだろう。つまり…」
提督は艦長の目と、スキンヘッド(家族計画頭)でパタパタしているぬいぐるみを見た。

「彼なら艦長になっても良いのではないかと思うのだ。数日前からリョウジ君に、USSカイリーミノーグ号の艦長職を打診している。しかし何故か、色良い返事が帰って来ない。」

「ライカーが、艦長…」

「ああ、彼なら、もう充分過ぎるほどの経験がある。」

「…ええ、確かに。」艦長は、少し何か言いたげだったが、言葉を抑えた。

「ピカード艦長。頼む、彼に今度の機会を勧めてくれないか。そしてシェルビー君を、この船の副長としたいのだ。」

ぱたぱたぱたぱた…

ピカードはAボタンを止めた。
「分かりました。彼に話してみましょう。」

「頼むよ。…ああそれから。」

「何でしょう?」

提督は部屋中を埋め尽くす同じ顔のぬいぐるみを一つ取り上げた。
「一個貰ってって良い?」

「駄目! ずぇったい駄目!」興奮したピカードの血管が浮かび上がった。

ぴしゅーっ

「ほお、艦長、新手の手品かね。…艦長? 艦長おおお!」


「ペングの場合、彼等の生命反応は今まで検知出来なかったけど、現在は少なくとも彼等の足跡は知る事が出来るようになったわ。」
ブリッジで、シェルビーは副長に説明する。

「足跡?」

「ええ。エバンゲリオン、以前遭遇した時のペングシップの破片、どちらからも光沢のある粉状の有機物が計測されているの。」

「鱗粉か…」

「そう。この星も、探索すれば恐らくそれが見つかるはず。早速上陸班を結成して良いかしら。そうね…レイタさん、後、えっと…」

ヒゲオヤジの前で困ったように微笑むミヤ。

「ゲォーフだ。」

「そうゲォーフさん。2人とも一緒に来てくれるかしら。(って、文字では簡単に書いてるけど、ゲォーフってどう発音すれば良いのよ。ゲオーフじゃ駄目なの?)」
 

「ちょっと待て! 上陸班を結成するのは私の仕事だ。君はあくまで外から来た研究者だろう。私の調査プログラムに従ってもらう。」

明らかにむすっとしたミヤ。レイタとゲォーフは、2人を見ている。
 

「レイタ、ゲォーフ、持ち場に戻ってくれ。」
それぞれの場所に戻る2人。

シェルビーとライカーは、視線で火花を散らした。

「ライカー副長。私の仕事を邪魔しないでくれるかしら?」

「私の仕事の邪魔も、しないで欲しい物ですが。」

シェルビーは腰に手を当て、ライカーをきっと睨んだ。
「…私は、この船の副長になるつもりで来たのよ。わざわざじぇねきゅー星からこの辺鄙な部屋まで来たの。それ位の扱いじゃなきゃ、やってられないわ。…あなた、新しい船の艦長になるんでしょ? 何でまだここに居るのよ!」

「何だって? 君が、副長?」
 


 
その夜。「娯楽室」でクルー達はいつものようにポーカーをしていた。
リョウジ、レイタ、マコトにミヤがプレイヤーだ。
 

「シェルビー少佐は、カードゲームはお強いんですか?」マコトが聞く。

「そうね…毎日のようにやっている訳じゃないからよく分からないけど…決断力を試す良い機会にはなるわよね。」意味有りげにライカーに目を向ける。

「ウチの副長はハッタリはかなりの物がありますけどね。」
ラ=フォージの基本的スタンスは「恐いもの知らず」だ。

「ハッタリ? 分からないわ。」

「…つまり、自分の手の内を、実際より良く周りに思わせる事さ。」

「ああ。」レイタは納得した。「欺瞞、詐欺に類する物、泥棒が始まるのね。」

「ストップ!」リョウジが自信満面に制止した。

「これは、強いぞ…」不精髭をさすりながらニヤ付く。

「…降ります。」マコトは自分の、狙っても中々揃えられないほどばらけきったカードを下に置く。

「(副長は、今日はまだ注射をしていない。表情、口調から判断して、彼が私のカードに勝つ確率は、おおよそ75.34957249127523467903パーセントね…)降りるわ。」レイタのカードは、ダイヤのフラッシュだった。

「もったいない!」口走るラ=フォージ。

「いや、正しい判断だ。」にんまりするリョウジ。降りていないのはミヤただ一人だ。

「降りないわ。」

表情を変えるライカー。「間違いなく、勝っているのは私だ。」

髪を揺らせ、微笑むミヤ。
「なら、オープンしましょ。」
 

2人はカードをテーブルに置いた。
マコトはリョウジの持ちカードを見て、声を上げた。

「凄い! これは、ロイヤルストレートフラッシュ!」

「いえ、彼女の勝ちよ。」
レイタがシェルビーのカードを見ている。

「「まさか!」」マコトとリョウジはミヤのカードを見た。

5枚のカードはそれぞれミニスカポリス姿の水野晴郎、シベリア超特急な水野晴郎、アンミラ水野晴郎、ネグリジェ水野晴郎、シャネルの5番(平たく言うと全裸)水野晴郎であった。

「こ、このカードは…」呆気に取られるマコト。「ラプチュラスブルー水野晴郎…」

「負けた…」抜け殻になるリョウジ。

「って言うか、思いっきりラジオのパクリだし…」冷や汗をかくマコト。

シェルビーはいたずらっぽく微笑んだ。
「私の、勝ちね。」
彼女は娯楽室を後にした。


翌日。

リョウジはいつものように朝の一発をミサトとこなしてから、ブリッジに来ていた。マコト・ラ=フォージが手持ち無沙汰そうに待っている。

「おや? 後の2人はどうしたんだ?」買った薬がエンジンに消えてしまって以来、副長はマコトにやや冷たい。

「さあ…どうしたんでしょう。」

「コンピュータ。2人の現在地は?」

「この船には、現在2人は乗船していません。」

「何だと?」

2人は転送室に向かった。

転送室はいつも通り、生ゴミ集積場となっている。

マコトは慣れた様子で、床を見て言った。
「トウジ。ミヤ・シェルビー少佐とレイタの場所を知ってるか?」

「と言うより…トウジ君は何処に居るんだ。」

「いや、ここです。」マコトが自分が声をかけた方向に指をさす。
良く見ると2人の足下にジャージの足がある。その足はパンの山から出ていた。

「「…」」2人はトウジを山から引っ張りだした。

「何です? 2人してそない辛気くさい顔して。」ジャム混じりの顔で聞くオブライエン。

「レイタとシェルビー少佐はまだ来てないのかい。」マコトが聞いた。

「ああ、2人やったら、もう1時間前に星に降りましたで。」

顔を見合わせるライカーとラ=フォージ。
「分かった。同じ場所に転送してくれ。」

2人はトキオ第3惑星に降り立った。
 



 
赤茶けた大地の惑星では、シェルビーとレイタがスキャナーを使って岩壁を調査していた。
「あら、早いわね。」

シェルビーが2人を見て微笑む。

リョウジはミヤに指を突き付けた。「言ったはずです、命令は私が下すと! 上陸班は夕方に上陸の予定だ。」

「気持ちは分かるわ。」ミヤは腕を組み言った。
「でもねライカー。今日はこれから、この付近は力士達が稽古をするらしいのよ。そうしたら地表が荒らされるでしょう。だからレイタと、先に調査しておきたかったの。」

「しかし、あくまで私が判断することだ!」

「(力士って何?)」副長とミヤの真剣な顔を見比べるマコト。

「だって副長、朝から何かと忙しかったみたいだし? 疲れる事の無い彼女なら、別に問題はないでしょ?」

「問題はある! どんな人気ページから来たか知らないが、あんたはこの艦に来てからずっと独断専行、こっちの言う事も」
「独断専行はあなたでしょ! 副長だか何だか知らないけど、決断力もない癖に中途半端な長髪で威張り腐って、私はその間」

「黙って。」

レイタが2人を静かにさせた。

荒い息をつくミヤ。
「どうしたの、レイタ。」

スキャナーを見るレイタの表情は、いつもにも増して冷たかった。
「鱗粉よ。」
 

「ペングね…」真剣な顔になるシェルビーとライカー。
 
 

その頃何の台詞も無く足を滑らせクレターを落ちて行くマコト。


その日、ヤスオ・ハンセン提督はエバンゲリオンを離れ、宇宙ステーションへと向かった。

「それでは提督、お元気で。」

「フユツキ君、君もな。シェルビーを宜しく頼むぞ。」

「分かりました。」
 
 

艦長室に戻ったピカードは、ライカーを呼びだした。

「お呼びでしょうか、艦長。」

「ああ。惑星の襲撃は、ペングの仕業のようだな。」

「はい。既に船はペンギン警戒体制に入っています。周囲の基地や船にもペンギン警報を発しました。」

「よかろう。…それから、シェルビー少佐の事だが…」リョウジの顔が強張った。
「彼女はどうだね。うまくやっているか。」

「…正直、彼女はやや苦手です。」リョウジは率直に言った。

「有能な士官だと聞いているが…」

「才能が有るのは認めます。ペングが惑星を襲った事が分かったのも、彼女の判断があればこそでした。ですが…彼女は野望に満ちていて、協調性が足りません。」

「ほお。」シンジリラの人形にポーズを付けさせて遊んでいる艦長。

「自分が正しいと感じると私の意見も聞かずに独断専行で仕事を進めてしまう。こちらが注意するとしつこく反論して来る。全く生意気も良いところですよ。」
 

たん・たたたたたん、たん・たたたたたん、たん・たたたたたん、たん・たたん・たたん…

艦長はシンジリラとナギサ王子が馬に乗っているオルゴールのネジを回した。クルクル回るよ回転木馬。
 

「私も、昔そんな生意気な相手と仕事をした事があったな。」シンジリラの頭を撫でながら艦長は微笑んだ。

「艦長もそういう事がありましたか。」

「ああ。この船の艦長に就任した時だ。副長が野望に燃える生意気な男でな。何度も殺意を抱いたよ。」

「え゛。(生意気位ならともかく、今このハゲ殺意って言った? やっぱあの時殺しとけば…)」

艦長はリョウジに向き直った。
「しかし、こんなに立派な副長になってくれた。ライカー、昔の君と今の彼女は、よく似ているんじゃないのか?」

「…」
リョウジは無言でオルゴールの調べに耳を傾けていた。

たたたん・たん・たん、たた・たん・たん・たん、たたたん・たん・たたたたたん…
 

「USSカイリーミノーグの艦長職、何故断わっているのかね?」
穏やかな笑みと絆創膏を見せながら、艦長は副長に聞く。

「ええ…」彼のユニフォームの股に黄色い染みが出来て来た。

「私は今、この船の仕事に、誇りを感じていますから。」

「しかし今、連邦艦隊は君を艦長として必要としている。」ピカードはシンジリラの人形にキスをしている。

「むぎゅ。君のキャリアから考えれば、今艦長になるのは遅すぎる位だ。んぐ、君が艦長職を蹴るのは、今回が初めてではないだろう。もふう。」

「しかし、それに…トロイやドクターの薬は、他の船では簡単に手に入りません。」

「それはそうだが…君が艦長なら、個人ユース位は幾らでも融通は効くだろう。」
地味だが結構とんでもないことを言っているピカード艦長。

「はあ…」

「ゆっくり、考え給え。はむはむ」
 
 

リョウジ・ライカーは艦長室を出ようとして、振り返った
「ところで…そのオルゴールの曲、何ですか?」

「ああ、これかね。」艦長はシンジリラの足の部分を甘噛みしながら答えた。
「大事マンブラザーズバンドのアルバム「これも大事」より、名曲「それが大事」だよ。」


リョウジはカウンセラーの部屋に来ていた。
ミサト・トロイは突然の来客に驚いた。

「ライカー! 私の部屋に押し掛けて来るなんて珍しいわねえ。」

「ああ。」
ライカーは奥のテーブルに置かれた怪しげな鍋を見た。何かグツグツ言っている。

「な、何だ、あれは?」思わずフェイザーを向ける副長。

「ああ、カレーよ、カレー。」笑って鍋に近付きふたを開けるトロイ。

「カレー?」
腐臭に思わず鼻をふさぐリョウジ。

「そうよ、やだ、知らないの? 主に21世紀に好んで食べられた地球の料理よ。」
カウンセラーは、まるでホテルニュー岡部の従業員のようなホスピタリティ溢れる笑顔で答える。

「地球の? 我々の300年前の先祖は、こんなおどろおどろしい物を食べていたというのか…」

どう見ても噴火中のキラウエア火山の溶岩にしか見えないそれを眺め、空いた口がふさがらないライカー。

「あら? 口を半開きにしちゃって。そんなにおいしそう? そうよね、やっぱレプリケーターではこの味は出ないのようん! でも駄目よ。まだ煮込みが足りないから、しばらくは食べられないの。残念だったわねん。」

「あ、はははは…(胃や食道にD型装備を付けない限り、食ったら死ぬな。)」
 
 

ミサトはリョウジの座っているソファに近付く。

「それで? どしたの? 私のダイナマイト・バデイ(爆薬身体)に我慢できなくなった?」
乳を揺らすミサト。

「いや、そうじゃない。」

ミサトは向いのソファに座った。
「じゃ何よ。フェレンスケの薬は、まだ2週間先よ?」

「それも違う。」

ミサトはシリアスフェイス(尻・ケツ毛・信仰)で立ち上がった。
「何かの緊急事態?」

「それも違うさ。」

「どおしたのよお! ライカーらしくもない!」
 

「ああ、すまない…カウンセリングを、受けに来たんだ。いや、そんな大層な物じゃなくて、軽い相談なんだが…」

「カウンセリングう? あんたが?」カウンセラーは奇怪なもののけを見る目つきで副長を見た。

「あ、ああ。」

「私に?」自分を指差すトロイ。

「いや、一応トロイはカウンセラーなんだろ? 本職は…」

「そうだけど…珍しいわねえ…」明らかに焦りだしているトロイ。

「こういう時って、何がいるんだったっけ…えっと、聖書と、鎌と、ムササビと、ビーカーと、5円玉と…」
あたふたと部屋を歩く。

「い、いや、カウンセラー。そこに座って、話を聞いてくれれば良いんだ。」

「何だあ。そうならそうと、早く言ってくれれば良いのに!」

「普段何の仕事してるんだよ、お前…」聞こえない音量で呟くライカー。
 
 

「なるほどね。」一通りライカーの話を聞き終えたカウンセラーは、ごく軽い調子で答えた。
「…それは一言で言うなら、考え過ぎね。確かに昔を振り返って「あの頃の自分は勇敢だった」って思いたくなる気持ちも分かるけど、それは若かったからこそ許される状態だったのよ。」

「しかし、今の俺は、安定を求める疲れた大人だ…今、違う船の艦長職を勧められているが…」リョウジは上目使いにミサトを見る。
「違うんだ。俺はこの船を去りたくない。」

ぷしゅー

「大人になるという事は、経験を積んでより賢明になるという事よ。」ミサトはエビチュの缶を開ける。

「まあー、この船は楽しい所が一杯あるからねえ。競馬場、ボートレース、パチンコ…」指折り数え始めるミサト。

「この間、Dデッキで「綾波、始めました」って立て看も見たな。」
思い出すライカー。

「あ、私それ行ったけどっ!」ミサトは突然怒りだした。「何よあれは! あんなの全然綾波レイじゃないじゃん! 大体肌の色が全然違うのよ、彼女は。まだアスカはそれなりに見れると思うけどさ…大体、何で葛城ミサトバージョンが無いのよ!」

「人気が無いって事だろ。」

「ムキー! 最近ついに時田専門のエヴァ小説ページすら出来たっつうのに、何で準主人公の私、もとい葛城ミサトが主役のエヴァ小説ページはただの1個も無いのよう…」泣き出すカウンセラー。

注:ホント、あったら教えて欲しいっす。(泣)

「フィアー・オブ・ザ・ダークに新設されただろ、葛城ミサトの部屋。」

「あんなのノーカンよ! 惣流・キョウコ・ツェッペリン専用の部屋すら用意してあるようなページに私の部屋があったって嬉しかないわよ! そうじゃなくて、独立のページとかさぁ…誰かそういうの作ってる人いないのお…うううう」

「ト、トロイ、有難う。何だか話していたら気が晴れたよ。じゃ。」
ライカーは絡まれる前にそそくさと逃げ出した。


ミヤ・シェルビーは作戦会議室に集まったクルー達を見回した。

「…つまり、ペングシップはシステム的にかなりの予備・余裕があるのです。」
大きな瞳を光らせる。

「どの位まで破壊されると機能が停止するの。」手を上げて発言するレイタ。

「そうですね。少なくとも78パーセント以上破壊しないと機能を押さえる事は難しいでしょう。」

作戦室を絶望的な空気が包む。

ミヤは冷静に話を続ける。
「ペングを打ち破るには強力な武器が必要です。それは我々人類が作る事は理論的に不可能では有りません。が、」
彼女は息を継いだ。
「開発には最低9785年と2週間かかります。」

「もう少し短くしたいな。」

「そうねライカー。この船内での武器の改修なら、もちろん可能です。何か良いアイディアがあれば聞きたいのですが…」

艦長と副長は、思わずマコトに目を向ける。

「い、いやあ、今の所、特にありません…シンジ君はどうだ?」他人に無理矢理話を振るマコト。

「僕も…特に思い付かないですけど…」

艦長が額に四つ角を作っているシェルビーをなだめつつ言った。
「仕方有るまい、皆疲れているからな。まあ、何事にも準備は必要だよ。じぇねきゅーの会議室の頭の良いであろう大作家の皆々様ですら、作品批評の前にまるで子供の喧嘩のようなディベート論があったからな。それでは明日また集まって意見を聞く事にしよう。全員解散。」
 

会議は散会した。
 
 

シェルビーはレイタに声をかけた。
「あ、ねえ、レイタ。」

「何。」

「皆は疲れているかもしれないけど、あなたは大丈夫よね? アンドロイドだし。…これから作戦の打ち合わせをしない?」

「ええ。構わないわ。(店長に連絡が必要だわ。)」

「駄目だ。」まだ残っていたリョウジがシェルビーに言った。
「レイタは疲れなくても、君は人間だろう。」

「でも、今は一秒が大事な時なのよ!」詰め寄るミヤ。

「大事な時だからこそ、休息が必要だ。疲労が原因で判断を誤るなんて、言語道断コンゴ横断サンゴ落書き朝日○聞だからな。」

うるさい言い回しにシェルビーは溜め息をついた。
「…分かったわよ。レイタ、やっぱり良いわ、ごめんね。」

「構わないわ。」

3人も自室(又はバイト先)に戻った。



 
翌日。

びよーん、びよーん、びよーん。

ゲォーフはピカード艦長に報告する。
「ハンセン提督より通信だ。」

びよーん、びーよん、びーよん。

「艦長?」

びよーん、ごすっ、ぴゅーっ、しゅばーっ。

「ジャンピングシューズ…世界の発明王ドクター中松の発明品。」
読者に説明するレイタ。

跳びはねているうちに壁面に激突し水芸を披露する艦長にかわり副長が答える。

「分かったゲォーフ、繋いでくれ。」

ビューワーに現われたヤスオ提督の顔は厳しい物だった。
「ライカー君だね。」

「どうされました。」

提督は紙を読み上げた。
「USSヒデキより入電。我、キー(・ザ・メタル・アイドル)星域に於いて巨大な鯛焼き型の宇宙船に遭遇せり。せりと言えば、180万円で競り落としたのはセル画フィギュアに試写会権。」

「ペングシップだな…」視線を落とす副長。噴水が3方向から吹き出る艦長。

提督は続ける。「以降、USSヒデキからの連絡は無い。」

顔を上げるクルー達。

「つまり…」

「全滅?」
呟くシンジ、声を上げるミサト。

「まだ分からない。キー(・ザ・メタル・アイドル)星域は君達の船が一番近い。至急救援に向かってくれ。」

レイタは画面を確認する。
「他の船でキー(以下略)星域には最短で6日、この船は最速ワープで3分で着くわ。」

「…それもまた極端に速くないか?」

ぴしゅーっ、しゅーっ、じゅるじゅるじゅる…

ぼそっと言う副長と噴水で答える艦長。

「分かった。最大船速でUSSヒデキ号へ向かえ!」

「コース4649、ワープ9。」
副長に答えるシンジ。 

「発進!」
 
 

同時刻、マコト・ラ=フォージはペングを迎え撃つべく最後の微調整を行なっていた。
「フェイザー、シールド共に新しい周波数を使います。彼等のセンサーでは探知不能になるはずです。」
通信機でブリッジに説明するマコト。

「あ」「と3分で、間に合うわね。」リョウジに台詞を喋らせないミヤ。

「任せて下さい。」
 
 

3分後。

クルー全員が息を飲んだ。
 
 

計5箇所の噴射口を絆創膏で止めた艦長がゲォーフに伝える。
「ハンセン提督に伝えてくれ。「私達はペングと接触した」と。」
 

ビューワーには、USSヒデキの残骸とメザシ型のペングシップが浮かんでいた。


「ペングから通信が入った。」ゲォーフが眼鏡を光らせる。

「宇宙チャンネル・オン。」

「クエーックエックエエクックックエーックアクエ。クアクアクアックエーックワクックックック。」
例によって各部に黒いパーツを着けたペンギンが興奮して喋っている。

数秒遅れて地球語の音声が流れて来た。

「愚かな地球人よ、私達と一つになれ。私達に統合されるのだ。」

「何をどう訳すとあのカ行音がこうなるのかしら…」腕を組んで悩むミサト。
 

シンジは首を傾げた。
「あれ、前はペングって一人称が「私」だったんじゃありませんでしたっけ?」

「何言ってんのシンちゃん。そしたらペングの集団意識が説明出来なくなるでしょう?」

「でも、前回は確かにずーっと「私」って言ってたような気が…」

「き、気のせいよ。多分「私達」って言ってたわ。は、ははは」

「もしかして作者さん、また致命的なまちが」「言ってたわ。」

「は、はい…」
 

「ピカード。そこにいるな。」ペングは艦長を名指しした。

「いかにも私がピカードだ。」

「これから私達はUSSエバンゲリオンを吸引する。おとなしく降伏しろ。抵抗すれば、エバンゲリオンは破壊される。」

「私達は君達には従わない。破壊もされない。」
ジャンピングシューズを履いた足に力のこもる艦長。

「私達はこの日の為に新しい武器を用意した。負けはしない。」

「ハッタリをかますな、ハゲオヤジ。」ぶちっ

通信は一方的に切「ちょっと待てこら! 何や今の、もう一辺言うてみい!」

「か、艦長! そんなに興奮するとまた!」

ぴしゅーっ、しゅーっ、どろどろどろ…

「さっきから最後の音が何か異質じゃないか?」寒気を隠せないシンジ。

レイタが報告する。
「敵、トラクタービーム発射。」

「同じ手を食ってたまるか! ラ=フォージ! シールドの方はどうだ?」

「順調ですよ!」ライカーに答えるラ=フォージ。

「…うまくいってるみたい。」
ミヤが見ているビューワーで判断する限り、ペングシップはエバンゲリオンを吸引できていないようだ。

「よし、光子魚雷準備!」リョウジがシンジに声をかける、しかし彼が言い終わらない内にブリッジががくんと揺れた。

「何が起こった!」

「敵はこの艦の防御シールドを突破。トラクタービームで吸引を始めているわ。」

ペングシップ(和名愛称「頑張れ鯛焼き君2号」)からエバンゲリオン艦全体を包むトラクタービーム。更にそれとは別個の細いビームも向けられている。

「今度はどうした!」

「エバンゲリオン機関部に攻撃!」

「何だと! マコト、避難しろ!」

避難する間もなくエンジンの爆風に吹き飛ばされて行くマコト。ありがとうマコト、さようならマコト。君の事は数年は忘れない。
 
 

ミヤ・シェルビーはふと思い付き、レイタに伝えた。
「継続的にシールドの周波数を変えて頂戴。」

「はい。」

ペングシップ(別名魚拓)はトラクタービームの効果を失ったようだった。

艦長はシンジに指示を出す。
「最大船速で脱出!」

「はい! コース1192、ワープ9。」

ライカー副長は何か粉末をスプーンの先で溶かし、鼻で吸いながら言った。
「覚えていやがれ! ばいばいきーん!」

最大船速でペングシップから逃げるエバンゲリオン。

「ばいばいきーん? 分からないわ。」

「別に分からなくても良いと思うよ…」

ビューワーには、追って来るデカ魚拓が。

「しかしこのままでは追い付かれるのは時間の問題ね…」溜め息をつくミヤ。

「一体どこへ逃げるというのだ…」頭の各部に空いた穴から、何か嫌な物を出しつつ呟く艦長。
 
 

「艦長。」レイタが艦長に向き直る。

「何だねレイタ。」

「この辺はどう。」

彼女が示した画面には、「明かるい雰囲気のお店! 楽しい仲間とバリバリ稼ご! 時給4000円から アニメイメク」「これは違うわ。」
通常の約1.5倍(当社比)の速さで画面表示を変更するレイタ。

「こっちよ。」

「…なるほど…」星図を見て呟く副長。


エバンゲリオンはネビュラガス状星雲の中に入っていた。周囲は赤茶色のガスで包まれている。

「彼等のセンサーはこの星雲を構成するガスの影響を受け、エバンゲリオンを探査出来ないのか…」

「はい。」艦長の言葉に簡潔に返答するレイタ。

ゲォーフが自分の計器をチェックする。
「ペングは星雲の外で停止している。中には入って来れないようだが、エバンゲリオンの位置を調べようとしているらしいな。」

「引きつけておき給え。」

ゲォーフは艦長の意外な言葉に顔を上げた。

「まあ、取り敢えず彼等がこの船に注目してくれている間は他の船には被害が出ない。それも良かろう。」

何故か頭中にガムテープを貼られた艦長は艦長室へと消えた。
 
 

機関部の修理は急ピッチで行なわれている。一方ミヤ・シェルビー達は先のペング戦を検証していた。

シェルビーはビデオを止めた。
「ここよ。この時もそう。彼等からの攻撃が急激に弱まったの。」

「それも同じ周波数ね。」
モニタを見て頷くレイタ。

「つまり彼等はこの周波数にのみは弱いという訳か…」

「ええ…1422khzに周波数をセットすると、彼等を倒せるかもしれないわ。」
副長に笑顔で答えるミヤ。

「でも…ペングを倒す程の大出力…この船で出せるんですか?」

「無理よ。」シンジの質問に、何故か先程から顔を赤らめ彼と目を合わせようとしないレイタが答える。

「それでもベストは尽くしましょう。無理でも悪あがきするのが、人間というものでしょ。」

「作者の人生設計のようなものね。」
ぼそっと言うレイタ。

「いやレイタ、もしかしたら可能かもしれないぞ!」マコトが椅子を動かした。

「作者さんが人とあがらずに喋れるようになる事が?」

「いやそれは無理だ。」尋ねたシンジに即座に答えるマコト。

「エバンゲリオンさ。蟻動力ディフレクターを調整し直せば、1422khzにセットされたビームでペングシップを破壊するだけのエネルギーを発生可能だ!」

副長が聞く。
「本当か、レイタ?」

やや目を瞬きさせ、彼女は答えた。
「可能よ。でも少しでも調整にミスがあると爆発するわ。」

「何も出来ないよりは遥かにマシね。やりましょう、それ。」一人立っているシェルビーがテーブルに手を置いて言った。

「それと、私からも、一つ提案して良いかしら。」副長に話し掛ける。

「何です、シェルビー少佐。」

「エバンゲリオンの円盤部と機関部を分離するのはどうかしら。目標が2つあったら、彼等も混乱するでしょう。」

ライカーは首を振った。
「駄目だ危険過ぎる。彼等が円盤部を狙ったらひとたまりもない。」

「うーん…」腕組みをするミヤは不服そうだ。

「分かったよ。一応艦長には君の提案も伝えておく。」

「それで良いわ。」

「それじゃマコトとシンジ君は蟻動力ディフレクターの調整の方、急いでくれ。」

「「はい。」」

会議は散会した。


リョウジ・ライカー副長が艦長室にやって来ると、既にそこには先客がいた。

「「あ。」」
そこには「新世紀エヴァンゲリオン」のプラグスーツにコスプレした艦長とミヤがいた。ちなみに艦長がファースト、ミヤがサード(もちろんレイ)だ。

「何やってるんすかこの非常時に!!」

「す、すまんな。まさか彼女がこんな格好で来るとは思っていなかったのだがな。」
全身から汗を流す艦長。

「私はただ、普段着で来ただけですわ。」
不思議そうに言うシェルビー少佐。

「要は2人とも、偶然似た格好になっていただけだと…」

「そうだ。」「そうよ?」

「それが充分問題でしょうがっ!」
どうせ何を言ってもエバンゲリオンのクルーには無駄なので、突っ込みも早々にライカーは話題を切り替えた。

「…ところで、対ペング対策の件ですが、ディフレクターを使い特定の周波数のエネルギー砲を発射する事で彼等を叩けるかもしれません。」

「反対する理由は無い。やり給え。」両手で口を隠すポーズを取る艦長。

「(今日の艦長は絶好調だな…)」

「それから円盤部と機関部を分離する件、先程彼女から聞いたよ。…やはり危険が高すぎるな。しかし面白いアイディアではある。ライカー、一つの選択肢として準備はしておいてくれ。」

「…分かりました。失礼します。」

「失礼します。」
 
 

ライカーとシェルビーの2人は艦長室を離れ、リフトに乗った。

密室に乗った途端、2人は視線で火花を散らし合う。

「…何で君が艦長室に居るんだ。今回の作戦を艦長に伝えるのは責任者である副長の私だ。君にその権限は無い。」

「私は個人的な事を艦長に伝えに行っただけです。大体今回の作戦の責任者があなただなんて誰が決めたのかしら。」

「私が決めた。」

きっ
「それが身勝手だって言うのよ。」

「身勝手なのはあんただ! 勝手に自分の言いたい事を言いに艦長室に行くなんて、許されると思ってるのか?」

「…そうね、勝手かもしれないわ。」
ミヤは自嘲気味に笑った。

「でも、私はペングに何としても勝ちたいの。そのためにベストを尽くしてるだけ。どこかの人みたいに、ただただ慎重と安定を求めているのとは違うわ。」
意味もなくプラグスーツのミヤは、リョウジを睨みつけた。

彼女はリフトを降りて行った。
 

「ちょっと可愛いかも…」副長は歩いて行く彼女を見て思わず呟いた。

彼女のコスプレは、ヘッドセットの代わりにネコ耳が付いていた。


3日後。

艦長は珍しくバーに来て、マユミ・ガイナンと話していた。

「我々の武器は決定的に弱い。このままでは、人類は滅びるかもしれんな。」
窓の外の星々を眺めながら話す。

ずー、ずー。

「そんな事はありませんわ。人類は打撃を受けても、いつかまた復活しますよ。」
巨大カタツムリがマユミの頭部をずるずる這い回っている。

「そうかな。」

「そうですよ。例え数百年、数千年かかろうとも、人類は必ず復活します。「真エヴァ」も「キー」も終わったんです。この連載が終わったら、この部屋も忘れ去られるのみになってしまいますわ。(ま、私はついに「かくしえう゛ぁ」にまで進出して完全にメジャーキャラの位置は確立しましたから、この部屋がどうなろうと知った事ではありませんが。)」

「そうか…そうだな。」
フユツキ・コウゾウ・ピカード艦長はいつも通り、穏やかに微笑んだ。
 
 

その時警報が鳴った。
 



 
ブリッジに戻った艦長は副長に確認を取る。
「どうやらペングが砂鉄嵐を起こし、エバンゲリオンを探し始めたようです。」

「これ以上の砂鉄嵐にエバンゲリオンは耐える事が出来ません。」シンジが報告する。

「ゲォーフ。防御フィールドの方はどこまで修復された?」

「通常の48%だ。」

「蟻動力ディフレクターは用意できたか?」
艦長は通信機でマコトに聞く。

「とんでもありません。蟻の繁殖、調整にはまだ数日かかります。」
 

「はあぁー。」思わず肩を落とす艦長。「…発進だ。ワープ9。」


USSエバンゲリオンは現状態で可能な最大船速でガス状星雲を飛び出し、ペングシップ(愛称晴れときどきメザシ)をかすめ、逃げようとした。

しかしすぐにペングシップ(花言葉は騎乗位)がエバンゲリオンを上回るスピードで接近し、エバンゲリオンの逃走は3秒ともたなかった。

トラクタービームで完全にペングシップ(血液型はAB型)の前に固定される。もはや対抗する手段を持たないエバンゲリオン。
 
 

1匹のペングがブリッジに転送されて来た。くえーっくえっくえっくあくわくわ。くえーっ。

ゲォーフが即座にフェイザーを打ち彼?は倒れた。
 

すぐにもう2匹のペングがブリッジに転送される。くあくえっくあっくわくわくえ。くあっくえーきゅーくわっくっくっく、えーあーくわっくわっくわけう。

やはりフェイザーを発射するゲォーフ。しかし彼等の周りにはATフィールドが張られ、フェイザーが効かない。

ミヤが叫ぶ。「周波数を変えなさい!」

急いで手持ちのフェイザーの設定を変更するゲォーフ。

しかしその間に、実は強靭な2匹のペングは、ゲォーフとリョウジを投げ飛ばす。そしてピカード艦長の頭に機械を当て、彼等は消える。
 
 
 

彼等は、フユツキ・コウゾウ・ピカード艦長をさらってペングシップに転送されて行った。
 

 

突然動き出すペングシップ(出身地は山口県)。瞬く間に肉眼では見えなくなる。

ライカーはシンジに命令を下す。
「追え! 最大船速だ!」

「はい!」

レイタがパネルを見ながら淡々と報告する。
「こちらの現在速度ワープ9。目標のスピード現在ワープ9.4、更に上昇中。」

ゲォーフがライカーに声をかける。
「副長。」

「何だ。」

「ワープ9.6。」

「彼等の向かっている方向は、セクター001方面だ。」

「何だって…」

「(私先週もこんなカウントやってたわ…)9.7。」

「セクター001? 札幌市北区じゃないか!」

「えっ? スタトレページのパクリ パロディなんて、珍しいですね!」クラッシャー少年は驚いた。
ちなみに彼が圧倒的に「シンジ」と呼ばれ「クラッシャー」とまず書かれないのは、ドクター・リツコ・クラッシャーとまぎらわしいという酷く現実的な理由によるものであり、決して作者の怠慢によるものではない。

「(今週はもうカウントは、良いのね。)」

「たまにはそんなネタもやってみるさ。」何故か誇らしげな副長。

「ちなみに本当は、セクター001は太陽系、つまり彼等は地球に向かっているの。レギュラーの人達が誰も説明しなさそうなので私が説明するわ。」
疲れながら話すミヤ。


ペングに拉致された艦長は、意外と中は魚臭くない事に驚きながら船の中心部と思われる場所へ連れていかれた。

そこで彼は、ペングの声を聞いた。誰か一匹のペングが話すのではなくスピーカーを通じて全体の意識が話し掛けて来る。

「お前の人格は今から私達と一つになるのだ。そして人類をペングに同化させる為に貢献するのだ。」

ガムテープで頭グルグル巻きの上に青いかつらを被ったピカードは憤然と反論した。
「不可能だ。何故なら我々人類は自由と自主性を重んじる種族だからだ。おまえらの勝手にはさせん。」

「自由は不必要だ。自主性は不必要だ。」

「私はお前に従う位なら、死を選ぶね。」

「死は不必要だ。」

「何だとぉ!」艦長は禅問答にいきりたった。

「「速報!歌の大辞テン!!」は面白いな。」

「字幕は不必要だ、司会は不必要だ。」

「この間星占いを見ていたんだが…」

「へびつかい座は不必要だ。」

「やはりマニアならエヴァ缶は買ってしまうな。」

「中身が不必要だ。」

「最近のアニメだとやはりウテナは…」

「原作の漫画は不必要だ。その後の「マッハGo! Go! Go!」は不必要だ。」

「めぞんEVAはつくづく素晴らしい規模のページだな。」

「自転車置き場は不必要だ。」

「それは私も思ったぞ!」
意気投合しているペングとピカード。
 

ペングは艦長に更に言う。
「私達は人類をより容易に同化させる為、言葉を得るのだ。人間は上に立つ者の言う事には従順に従うものらしい。ピカード、お前が私達の代弁者となるのだ。」

ピカードは声を発する天井の画面を睨みつけた。


数日後。

ブリッジのリョウジ・ライカーは物思いに沈んでいた。
「現在のスピードでは、後2時間40分後に燃料切れ、か…」

「ええそうよ。」

「ラ=フォージ。」通信機に呼びかける。
「ディフレクターの調整はどうだ。」

「ようやく形になってきました。後2時間位あれば、何とか…」

「微妙だな…」頬杖をつき、ふさいでいるライカー。袋から「岩井のレーズン」を取り出し、くちゃくちゃ噛んでいる。

「何とかして、ペングシップのワープを止めさせなければならないわ。」隣の席のミヤもくちゃくちゃ噛みながら話す。
「(でもやっぱり、せんべいの方がうまいわね…)」実は和食派のミヤちゅん。
 

「…分かった。」リョウジは立ち上がった。「直ちに乗船班を結成、ペングシップに転送する。そこで何とかして奴のスピードを落とさせ、可能なら艦長を取り戻すんだ。」

「なるほどね。そうするしかないかしらね。」

「指揮は俺が…」「駄目よ。」リョウジはシリアスミサトに遮られた。
「今はライカーが事実上の艦長なのよ。この非常時にブリッジを離れてはいけないわ。」

「ナイス、ミサトさん! じゃライカー、そういう事だから。」にこやかにブリッジを後にするシェルビー。

「しっかりしてよ、ライカー。」穏やかな顔で微笑むミサト。

「あ…ああ。…この連載でも、たまにはトロイもシリアスになるんだな。」

「…そんなんじゃないわ。」ぷしゅっ

「…でも、ビールは飲むのか。」

ぐびぐびぐびぐび
「当然よ。」


ミヤ、レイタ、ゲォーフ、ドクターの4人はペングシップ(年齢17才)の中心部に転送された。それぞれが異なる周波数のフェイザーを持つ。しかしそれでも数人以上のペングは打てないだろうと考えられた。

以前と全く同じように、鉄骨がむき出しになり立体的に入り組んだこの船の中で、彼等の存在は全く気にされていないようであった。多数のペンギン達が壁の機械に接続されたまま、ぴくりとも動かない。

「付近に生命反応は無いわ。」計器を確認するレイタ。

ドクター・リツコ・クラッシャーは天井に規則的にパイプが有ることに気付いた。
「あれを見て。」パイプを指さす。

「私達は今、ペングシップを破壊するような力は全く無いわ。例えて言うなら、人間と蚊のようなものね。でも、蚊が刺したら、人間は立ち止まって刺された場所を掻こうとするでしょう?」

シェルビーは頷いた。
「なるほど。このメザシ配給パイプをフェイザーで破壊すれば、この船も立ち止まってくれるかもしれないわね。さっそくやってみましょう。」

「待て。」

「どうしたのゲォーフ。」リツコが聞く。

「これを見ろ。」ゲォーフがセンサーを見せる。

センサーは、この近くにピカードの通信機のシグナルが発信されている事を示していた。


ガス欠(本当はガスではない)まで後22分。

ライカーは宇宙チャンネルを通してヤスオ・ハンセン提督に報告していた。

「提督、セクター001に全ての艦隊の船を集めるようお願いします。」

「ああ、現在全力を上げて部隊を編成中だ。」
 
 

ペングシップ乗船班がシグナルの発信されている方向に歩いて行くと、そこは個室のようになった空間で、ピカード艦長のプラグスーツと青いかつらが脱ぎ捨ててあった。艦長の通信機は、プラグスーツに安全ピンで付けられたままだった。
 
 

シンジは画面の表示を確認した。
「副長。蟻動力ディフレクター、用意が出来ました。」

「そうか!」

ブリッジ後方で操作をしていたマコトが歩いて来る。
「ただし使用すると、完全に蟻動力ディフレクターを焼失してしまいます。更には円盤部の下部、ディフレクター付近の全てのデッキは破棄しなければなりません。」

「蟻汚染の為です。」シンジがマコトの言葉を継ぐ。

「…そうか…」
リョウジは足を組み直して呟いた。


ガスケツ(ファーティングボトム)まで後17分。

4人は結局艦長を見付ける事が出来なかった。もう時間が無い。

ミヤは他の3人を見回して言った。
「本当は手ぶらで帰りたくなかったんだけど、仕方無いわね。皆、フェイザーは良いわね。」

頷く3人。

「発射!」

近くにある天井の突起を次々にフェイザーで破壊して行く4人。天井からボタボタと管を伝ってメザシが落ちて来る。

「(おいしそう…)」

突然ペングシップが揺れる。

「スピードが落ちたわ。」考えながら話すレイタ。
「ワープ解除、通常スピードに復帰。」

「OK、レイタ。」

レイタは突然フェイザーを声を掛けたミヤに向けた。

「レイタ?」

レイタはミヤの後ろからトタトタ走って来たペングにフェイザーを発射、ペングは倒れた。

レイタの後ろからもペングがやって来る。フェイザーを打つゲォーフ。

更に4人のいる通路の両方向からペングがやって来る。計6匹のペングを倒す4人。

ミヤは急いで言う。
「もうこれ以上は無理ね。船に戻りましょう。」

「待って。」リツコが止める。

「どうしたの!」
 

リツコはやや青い顔で、無言で奥の廊下を指さした。
 
 

そこには表情を失い、体の各部分に機械を埋め込まれた、ペンギンの着ぐるみを着たピカードが壁のコードに繋がれて立っていた。

「って、着ぐるみはどこで用意したのかしら…」考え込むドクター。

ゲォーフはピカードに近付いたが、防御フィールドに弾き飛ばされた。駆け寄るシェルビー。

「大丈夫ゲォーフさん!」ミヤは思わずリツコを見た。僅かに頷くリツコ。
 

もう時間が無い。

「転送室、4名収容。」彼等はペング化した艦長を残したままエバンゲリオンに戻った。


シェルビーはライカーにペングシップ(好きなタイプは反町クン)で起きた事を報告していた。

「ドクター・クラッシャーの提案でパイプを破壊したの。これが効いてペングシップをワープから離脱させる事が出来たわ。でも、残念ながら艦長は連れ戻す事が出来なかった。」

ブリッジに来ているドクターが続ける。
「艦長は発見したけど…既にペング化されていたわ。周囲に防御フィールドが張られていて、近付く事が出来なかったのよ。」

「そうか…分かった。」

シンジ・クラッシャーが振り向いて伝える。

「ペングシップが、再び出力を上昇しています。」

リョウジ・ライカーは立ち上がった。
「分かった。ゲォーフ、マコト、戦闘に備えろ!」

「ちょっと待って。」驚いたリツコが遮る。

「艦長がまだ乗っているわ。彼は今なら、まだ外科手術で元に戻せる可能性が高いのよ!」

「残念だが、もう時間が無いんだ。」何故か先ほどからひどくニヤニヤしているライカー。

「そんな…(そうしたら、特製シンちゃん等身大フィギュア他全35点セットのお支払いは誰が続けてくれるのよ!)」
(表向きは)言葉を失うドクター。
 
 

その時ビューワーがオンになった。ペングシップからの映像だ。

ゆっくりと歩いて来たのは、(着ぐるみの)艦長であった。
「私はペングのモロキュータスだ。無駄な抵抗は止めろ。お前達人類は、我々ペングに仕えるのだ。」
 
 

ショックを受けるクルー達。

「(そ、そんな…艦長がペングになるだなんて…嘘だ、嘘だよ!)」

「(良い。仕事だから。)」

「(35点セットのお支払いだけじゃないわ。スタンガンから盗聴機、アーミー物に至るまでマニアグッズには目がないお得意様だったのに…)」

「(ミサトさん、僕はあなたのためなら死ねる! ああミサトさん、あなたは僕のこの愛の声にどうして気付いてくれないのだろう! ミサトさん、ミサトさん、ミサトすわぁん!)」

「(うう、ヒック…うう、あのジジイまだ大分貸してるのにーっ! 毎回毎回利子分しか払ってなかったじゃない、全額払いきってから敵になってよ!)」

「(ウケケケケ…とうとう地味な進行役ともお去らば! 俺の時代の到来だな。来週からは「それゆけ! 機動戦艦リョウジ・ライカー」として美少女が俺を取り合うラブコメ路線の幕開きだな!)」

「(暑そうだな…ピカード…)」
 
 
 

ライカーは命令を下した。
 

「ゲォーフ、攻撃開始。」


to be continued...


次回に続くよどこまでも
 
ver.-1.00 1997-08/29公開
 
感想・質問・誤字情報・アジア台風ショー・タロイモ大作戦(自分で何書いてるんだかさっぱりだ)等は こちらまで!
おまけ(今回話の途中なので後書きはありません。って言うか僕、もう疲れたよ。)

フラン研の部屋・1万プラスちょっとヒット記念お茶濁し企画!

笑婆義利(えう゛ぁぎり)
 
「あ、あの。フラン研さんの部屋1万ヒット記念は、いわゆる大義利をやりたいと思います。」
「また、思いっきりどっかで見た事のある企画ねぇー。」
「記念小説のネタが無かったかららしいわね。」
「だからってこんな安易かつ泥棒猫な企画、出るだけで恥よ!」
「まあまあアスカ。自分が主役の小説書いてもらってる身なんだから、少しは我慢してあげなさいよ。」
「何言ってんの! あんな、ただただあたしを無意味にいたぶるだけの小説なんか書かれたって何も嬉しくないわ。あんなの、レイプと同じよ! あたしの同意もなくただただただただナインナインナインナイン言わせ続けるなんて。ずーっと雨の中台詞言い続けてたら、風邪引いたわよ。」
「レイプと同じって言うか…ドイツ語の部分で本当にレイプされてたような気が…」
がすっ
「おううぅ」
「バカな事言わないで。アウとかアフとか言ってたのはファーターが子供の私に指圧をしていて、痛かっただけよ!」
「またベタな話ね…」
「そ、そろそろ始めても良いですか?」
「ったく、何であたしがここにいるのよ…」ぶつぶつ…
「それでは左側から、自己紹介をお願いします。」
「綾波レイ。よろしく。」
「らぶりぃりっちゃんこと赤木です。」
「何でビーカー持ってんのよ…」
「碇だ。」
「(指令が隣…リツコ、くらくらー)」(*@@*)
「(何で父さんまでいるんだ…)」
ぐびっ
「葛城ミサト。よろしくねん。」
「(この部屋で、飲んでないミサトさんって見た事無いような気がする…)」
「惣流アスカラングレー。」ぶすーっ
「そして僕が渚カヲルだよ。愛するシンジ君の為今日は和服を着てみたんだ。似合うかな、シンジ君?」
「か、カヲル君!」(*''*)
「どういうリアクションしてんのよ!」(--# がすっごすっ
す、すみませんでした…
「お、俺が座布団運びの青葉シゲルっす。多分この部屋初登場っす。」
「あなた「真エヴァ」でアダムとして出ていたわ。」
「え。」
「そうだ、そして巨大な裸の私に変身したのだ。」
「(氷結)」
「おええええ。」
「(指令…)」(*''*)
「そ、それでは自己紹介も終わった所で、さっそくお題に行きたいと思います。まずは「あたかも読書」ぉ。」
ぱふぱふー。自分で音を出すシンジ。
「それでは皆さんに白紙の本を1冊お渡ししますから、そこにあたかも字があるかの如く読んで下さい。全員で一つの完結した話を作って頂きます。お題は「フラン研の1万ヒット記念SS」です。」
「笑点というより、ダウンタウンのパクリね。」
「まずは、綾波から。それじゃ、この本に字があるかのように読んでね。」(^^)
「分かったわ碇君。」(*''*)
本を渡して手が触れる2人。
「あ、ご、ごめん。」
「何故謝るの。」
「ご、ごめん…」
「私、嬉しかったのに…」
「え?」
しばらく無言で見つめ合う2人。
「レイぃ!」
「ふわーああ。」
「(指令…)」(;;)
「…とっとと進めなさい。」地を揺るがせるような低い声を出すアスカ。
「はいぃいい! あ、綾波、読んで。」
「「…僕は、碇シンジ。最近赤い瞳のあの子に夢中だ。」」ぽっ
「な!」
「あ、あああアスカ、あくまで小説だから、小説。」
リツコに本を渡すレイ。
「「でも僕の体は赤木博士に改造されてサイボーグになってしまった。具体的に改造点を挙げるとするならば、まず頭脳のポジトロニックブレイン化。これにより人間の心とコンピュータの正確性を得る事が可能となった。一方全てのDNAデータはMAGIにインプットされ、今では各パーツごとのクローンの培養が平均3週間で可能だ。ただしこれには高タンパク純水の助けを必要とする事は言うまでもない。しかしながら、これだけの高度な機能を備えた僕の体をいつ産業スパイが狙うとも限らない。その為僕の体には下腹部にn2地雷が埋め込まれ、いざと言う時には本人とNervコントロールセンターの赤木博士の合意の下自爆が可能」」
「あ、あの、それ位で良いです。」
「あら、もう良いのかしら?」
「ええ、充分です。」
「それじゃ指令、どうぞ。」
「「そして私は自爆した。」」
「え、ええええ」
「読み給え、葛城三佐。」
ぐびぐびぐび
「「でも僕はビールを飲んで復活したあぁー!」」
「(もう滅茶苦茶…)」
「「僕はミサトさんのナイスなバディと大人の魅力、何よりもその優しさが忘れられなかったんだ!」 はい、アスカ。」
「「でも、僕が本当に好きなのは、実はアスカなんだ。」」
「…」(*''*)
「…」(^^)
「…」(--#
「(生意気な息子だ…)」
「(指令…)」
「か、勘違いしないでよっ! こっ、これはあくまで小説なんだからねっ!」(*'';
「う、うん…」
「「…ぼ、僕はアスカが好きでたまらない。アスカに告白したら、聖女のように優しい彼女はにっこりと微笑み、「わ、わわわわ私も好きよ」と」…こここれは小説よっ! 「言ってくれた。そして僕達は結婚したんだ。」」
「あ、アスカ…」
「小説だって言ってるでしょっ!」(*'';;
「どおぉだかぁ。」(^^)ぐびぐびぐびっ
「弐号機パイロット、交代。」
「綾波、無茶言うね…」
「ほら、あんたの番よ。」
「「でも僕は、風のように現われた美少年のカヲル君と背徳の恋に落ちるのであった。完」」
がばっ
「カヲル君っ!!」(*^^*)
「ムキーッ! みえみえのオチだけどムカつくわあっ!」
「青葉さん、カヲル君に座布団10枚!」
「うおおおおおいい!」

突然静止画像に切り替わる画面。

しばらくお待ちください。

5分後

「ぞ、ぞれ゛でわ゛づぎの゛おだい゛に゛い゛ぎだい゛どお゛も゛い゛ま゛ず…」
心なしか顔が歪んで、鬱血気味に見えるシンジ。
「(文字を打つのが大変そうなので)俺が説明するっす。次は「あいうえお作文」です。ある言葉のそれぞれの文字から始まる文を各自が言って一つの意味のある文章にして下さい。」
「それって、思いっきりパクリじゃん…」
「こんなにスクロールしないといけない部分の文なんてどうせ誰も見てないだろうって作者が言ってたそうです。」
「後で何言われても知らないわよ…」
「お題は、「めぞんえう゛ぁ」です。それではレイちゃんからどうぞ。」
「(ぐったり)」
「め…目が。」
「そ、それだけっすか?」
「目が。」
「わ、分かりました。続いて赤木博士、お願いします。」
「ぞ…増殖する培養漕。」
「……指令、お願いします。」
「ん…「ん」だと!?」
「俺に言わないで下さいよ!」(;;)
「良かろう。んー、これはレイの物だな。」
「…」ぐー、ぐー。
「(オカルトだし、最初からめぞんEVAと全然関係無いじゃないか…)あ、有難うございます。続いて葛城三佐。」
「えっとお、「え」ね。え、え…えいっ、食べちゃえっ!」
ぐびぐびぐび
「ひゃはははは。レイちゃんの培養された目食べちゃうのぉ。おいしそぉー。ひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ」
「(…あなた殺る。)」
「つ…続いて、アスカちゃん。」
「何、あたしの字は。」
「ええ、「え」の次ですから「う゛」です。」
「う゛、う゛?」
「そうです、う゛です。」
「う゛、う゛あーかじゃないのお。エヴァ小説のラブストーリーでも読んで頭冷やしなさいよっ!」
「あ、いいよアスカちゃん!」
「何だかんだ言って、一応ちゃんとやろうとしてんのこの中であたしだけじゃん。」
「あぁああらあ、そぉおんなころないああよお! っく」
「問題無い。」
「(指令…)」(*''*)
「(…あなたも殺る。)」
「おっと、僕を忘れていないかい?」
「ああ、そうでした。それでは最後にカヲル君決めて下さい、「ぁ」です!」
「…え?」
「ぁから始まる文、お願いします!」
「……ぁ?」
「ぁです。」
「って、ぁ!?」
「ぁです!」
「いや、だって、その……ぁ?」

時間切れ。


 うぅぅ・・・・じぇねきゅーに会議室に喧嘩を売らないで (;;)
 

 フラン研さんの『エヴァントレック』第12話 前から編、公開です。

   

 うがぁ
 「自転車置き場は不必要だ。」
 ・・・・・ひ、酷い (;;)(^^;

 分かっているんです・・・・
 利用者はほとんど「無期限駐輪権」を私からプレゼントされた人ばっかりとか、
 ここ1ヶ月は新規利用者がいないとか、
 「3ヶ月ほど名前を載せます」と言いながらも半年も載りっぱなしだとか、
 住人さえ利用していない人の方が多いとか、
 大家本人でさえ存在を忘れかけているとか・・・・・

 で、でも!
 役に立ってはいるんですよ。

 感想メール○○人目の方とか、
 区切り目のカウンタを踏んだ方へのプレゼントとして・・・

 Ohtukiさんの様に「自転車グラフィック」を送って私を楽しませてくれる方もいますし。

 ・・・・・・本来の目的からずれている(^^;
 ・・・・・「本来の目的」ってなんだっけ・・・?

 

 

 さあ、訪問者の皆さん。
 危ないネタをちりばめるフラン研さんに自粛要請を!(^^;


 


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