TOP 】 / 【 めぞん 】 / [ふらんけん]くんのへやだよ。



注:この小説は、ある意味「穴」や「ぱられる」より遥かに汚染されています。精神的ショックに弱い人は読まないことをお勧めします。

 
あるまちに、ごくふつうの、とてもしあわせなかぞくがいました。でもそのいえには、ちょっとだけひみつがあったのです・・・・

 

片手間投稿第2弾(んなもんシリーズ化すなっ!)
すちゃらかぼっと

「あすか、しんじ。もうよるだ、はやくねなさい。」

「うん。ぱぱ、おやすみなさい。」

「おやすみなさい、ぱぱ。」

「おやすみ。」

あすかちゃんとしんじくんはいかりさんちのきょうだいです。あすかちゃんはしっかりもののおねえさんで7さい、しんじくんはちょっぴりなきむしのおとうとで5さいになります。

げんどうぱぱにおやすみをいって、ふたりはなかよく、すーすーねむってしまいました。

おやおや、ねごとをいってますね。

「かくごなさい、ばあかしんじ。」

「いたいよう、おねえちゃん。」

けんかをしているゆめでもみているのでしょうか。

ふたりがしずかになって、よるもふかくなったころ。
 
 
 
いかりさんちのおもちゃたちが、めをさまします。

ぎー、ぎー、ぎー。

「やれやれ。きょうもふたりはやりあっていたようだね。ぼくのしんじくん、れんびんにあたいするよ。かわいそう、ってことさ。」

きょう、さいしょにおきだしたのはえばくんでしたね。

えばくんはしんじくんがおきにいりのろぼっと。かたちはろぼっとですが、なかみはとってもきどりやさんです。

くえっ、くえっ。

「ふたりとも、すなおになれないのよ。とくにあすかちゃんは、ちょっちね。すきなこにはつらくあたっちゃうからね。」

ぺんぺんさんはふたりがちいさかったときからここにいるぬいぐるみです。とてもやさしくて、じつはつよい、ぺんぎんのおねえさんです。

かきっかきっ。

「しんじがよわきすぎるんや。もっとおとこらしくせなあかん!」

むねをはるのはとうじくん。せいぎのひーろーのにんぎょうです。これも、しんじくんのおきにいり。

かさかさ。

「とうじくんは、つよいからいいわ。でも、みんながとうじくんほどつよいわけじゃないじゃない。」

ひかりちゃんは、あすかちゃんのおきにいりのきせかえにんぎょう。いつもとうじくんとけんかをしています。でもね。
 
 
 
みんなだけにこっそりおしえるけど、ほんとうはひかりちゃんは、とうじくんのことがすきなんだよ。

くえっくわっ。
「そうそう、ここにもすなおじゃないふたりがいたわよねー。」

あ、ぺんぺんさん、そんなこといったら!

「な、なにいうとるんですかぺんぺんさん!」

「そ、そうですへんなこといわないでください!」

あーあ、ふたりともまっかになっちゃいましたよ。
 
 
 
がしゃがしゃ。
「はずかしいとおもうきもち。ほんとうにせんさいだねえ、きみたちのこころは。」

えばくんはむずかしいことばをとってもたくさんしっているんだね。

かたっ、かたっ。
「でも、あすかちゃんが、しんじくんをいじめるのはよくないわ。」

れいちゃんがしずかにいいました。れいちゃんは、ぱぱがふらんすでかってきたおにんぎょう。あすかちゃんのおきにいりですが、じつはれいちゃんはしんじくんのことがだいすきなのです。

「そうだなあ…」

みんなは、まいばんこうやってあつまって、あすかちゃんとしんじくんのはなしをしたり、みんなであそんだりするのでした。

「こらっ! ぼくをわすれるな!」

あ、ごめん! もうひとりいたんだ。さいごにでてきたのはけんすけくん。このまえしんじくんがすなばでひろってきたへいたいさんのけしごむです。しんじくんはすなをきれいにあらってこれもかざっているんだよ。


「そうねえ、あすかちゃんが、しんじくんをいじめないようにするには、しんじくんが、あすかちゃんにかんしゃされるようなことをすればいいんじゃないかしら。」
ぺんぺんおねえさんがいいました。

「でも、どういったことですか? それに、わたしたちにできることは、すくないし…」
ひかりちゃんがいいました。

「そうですわ。…なんやったら、わいがぱわーどすーつにへんしんしてあすかちゃんのべっどにたつとか…」

「よけいおこられるぞ。」
けんすけくんが、とうじくんにいっています。

ぎー、がー。
「みんな、いいかんがえがあるんだ。」
えばくんがじしんたっぷりにいいました。

かたかた。
「あなたにはまかせられないわ。」
れいちゃんは、えばくんがきらいなのかな?

くえっくえっ。
「まあまあ。で、どういうことをしたらいいのかしら?」

「だれかがおばけのふりをして、あすかちゃんをおそうんだ。そうしたら、おとこのこのしんじくんはいっしょうけんめいあすかちゃんをまもって、あすかちゃんはしんじくんにかんしゃするだろう?」

「そんな、あぶないわ!」
ひかりちゃんがてをむねにあててしんぱいします。

「おもしろそうじゃない、それ! やりましょう。」
ぺんぺんさんがいいました。ぺんぺんさんはたのしいことがだいすきなのです。

あれれ。れいちゃんはまだしんぱいそうですよ。
「だいじょうぶかしら…」
 


ぺんぺんさんが、しろいぬのをかぶってあすかちゃんにちかづいていますよ。

「ぐえー、ぐーえー、ぐえっ、ぐーうーえー」

「ううん、なにい?」

あすかちゃんはめがさめてびっくりしました。みるとめのまえにぼおっとしろいかげがうかんでいて、なにやらうめいているではありませんか。

「きゃーっ、おばけーっ!」

「ぐーえー、ぐーぐーえー」

しんじくんもなにごとかとおきだしました。

「お、お、おばけだ! こわいようおねえちゃん」

しんじくんはなきだしてしまいました。

「あんしんしなさい、しんじ、あんたはあたしがまもってあげるわ。こら! あっちいけおばけ!」

なんとあすかちゃんがたちあがって、しんじくんをかばったのでした。

ちかくにあったじょうぎをなげつけます。

「ぐ、ぐあー!」

おばけはにげて、きえてしまいました。

「お、おねえちゃあん。」
ぐすっ、ぐすっ。
おやおや、しんじくんはまだないていますよ。なきむしさんだね。

「だいじょうぶよ、しんじ。おばけはわたしがたいじしたわ。もうだいじょうぶ。」

ふたりはだきあったまま、またすぐにねむってしまいました。


「あー、いたたたた。」

べっどのしたににげこんだぺんぺんさんはつかれたみたいです。

「だ、だいじょうぶですかぺんぺんさん。もう、こういうのはとうじくんがやればいいのに。」
ひかりちゃんはぺんぺんさんをしんぱいしていいました。

「な、なんでわいが」

「あぶないことはおとこのこのしごとでしょ。」

「じつはよわむしなんだよな、とうじくんは。」けんすけくんがいいます。

「な、なんやてもういちどゆうてみい。」

「それはあなたもおなじでしょ。」れいちゃんがけんすけくんにいうと、とうじくんとけんすけくんはしずかになりました。

「いいのよいいのよ、わたしがやりたくてやったことだし。」

「でもしんじくんはあすかちゃんをまもれなかったわ。」
れいちゃんはえばくんをにらみつけています。

「えばくん、あなたのかんがえ、うまくいかなかったわ。」

ぎーがー、ぎーがー。
「いや、うまくいったよ。」えがおのえばくんがいいました。

「そうね。」
ぺんぺんさんもまんぞくがおです。

「けっきょくふたりともおたがいだいすきなのよ。それでいいじゃない。」
 
 
 
みんな、えがおになりました。


おもちゃたちがこんなはなしをしているあいだも、あすかちゃんとしんじくんはゆめのなか…
 
 
 
みんなもそおっとねたふりをしてごらん。みんなのいえのおもちゃたちが、うごきだすかもしれないよ。
 
 

つづく(第2話アップは5世紀後を予定。)

ver.-1.00 1997-06/15公開
 
感想・質問・誤字情報・御飲食・御宴会・ネタ提供(切実)などは こちらまで!

「また、意図不明の物を書いたわね。」
「つくづく、何なんでしょうね、これ。」
「あなたが書いた物よ。」
「まあ、「既存のエヴァ小説に無い物」を考えたら、何となく「童話」に行き着いて…「キーホルダー」の完結後のネタも欲しいし。」
「エヴァ童話が無かったのは、誰も読まないからではないの?」
「…そうかも…」
「…」
「でも、これ(だけ)でも大変だったんですよ。いや、物理的には楽だけど「私は一体何をしているんだろう」って言う自問が3分周期位でわいてきて。最後の方なんだか泣けるほど悲しくなってきて。」
「…」
「本当はどこまでも純真な話にしようと思ったんだけど、やっぱり作者の邪悪な部分が出て紹介でケンスケがオチになったりしてますけど。」
「…」
「なんか会話して下さいよう」(;;)
トゥルルルル…
「はい、あ、ヨシエさん? いえ、簡単な仕事です。ええ、もう終わったので、そちらへ戻ります。はい。」
スタスタスタ…
「ど、何処にいっちゃうんですかぁ!」

 フラン研さんの連載(?)『すちゃらかぼっと』公開です!
 

 凄いぞこれは!
 いや、マジで。

 だって、童話ですよ。
 こんなの見たこと無い(^^;
 

 これでエヴァのファン層はさらに広がるでしょう・・・・たぶん。

 本当にやられた!
 きーさんといいフラン研さんといい、
 圧倒されてしまいます(^^)
 

 さあ、訪問者の皆さん、
 新たなる領域に突入したフラン研さんにお便りを送って下さい。

 時代を置き去りにして独走するフラン研さん
 頑張って着いていってあげないと、彼はどこかにイってしまいます(笑)


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