『ゴゴゴゴゴゴ』
………無限に広がる大宇宙、そこに一つの超巨大移民船団が孤独に旅をしていた………
………その名はゼーレ7……
………人類にとって宇宙空間は未知なる空間であり、またその力も弱い……
………故に人類は未知なる生物からの自衛の為、戦闘艦……
………ネルフ7を造りあげた……
………主にゼーレ7は民間人の居住の為に……
………そしてネルフ7はあくまで自衛の為の戦闘兵器として……
そして、時は地球歴2026年ゼーレ7に史上最悪の恐怖が降り注ぐ
『ザワザワザワ………』
大勢、とは言えないがある程度の人間が集まっている
やや広い目の公園にあるライブステージに、さるロックバンドが演奏の準備をしている。
「ねぇ、トウジそろそろ時間だよ!始めないと……」
黒い髪をセミショート位に伸ばした、”可愛い”14〜5歳の少女が
隣に立っている25歳位の男に声を掛ける。
「ん?そやな、ぼちぼち始めよか。ケンスケ!」
男、トウジはステージの後ろの方でDrumsの練習をしていた背の高い色白の男が頷いた、
「………」無言で『コクッ』とだけ。
「あ!でもまだバサラって言う人が来て無いよ?」
女の子はトウジを見上げ、心配そうに言う。
「かまへん、かまへん。アイツが遅れて来よるのは毎度のこっちゃ」
「そんなぁ!無茶苦茶だよ!歌う人が居ないのに演奏を始めるなんてお客さんが怒ちゃうよ!
ねぇ、ケンスケも何か言ってよ!」
「………」『フルフル』と首を横に振るだけの返事だった。
『ダタッタッタッタタタタター……………』
ケンスケのドラムの音を合図にトウジは演奏を始めだす。
彼の楽器はキーボードの付いたギターの様な物。
「もうどうなっても知らないからね!!」
他のバンドのメンバーの態度に多少の苛々を募らせ、しかしそれでも演奏を開始する。
彼女の楽器はBass guiter、いわゆるベースである。
『ターンランラン、ララララーンラララーッラ…………』
演奏は続く、ボーカルの居ないバンドの演奏が……。
その光景を遠くの丘の上から双眼鏡を使って見ていた男はつぶやいた、
『こんな事をさせる為に、ピアノを習わしたのでは無いんだが……』
誰ともなくつぶやく、すると車内のTV電話が鳴り”艦長”とコールされる。
『ビュオォォォオオ…』
絶え間無く風が吹き付けてくる高いビルの上から、髪が青みがかった一人の男が
先程のボーカルの居ないバンドを見下ろしている。
そして『ニヤッ』と何者をも恐れないといった不敵な笑みを浮かべ………。
いったんビルの奥に走り去った。
そしてまたビルの端に立ったとき男の手には黄色いハングライダーが握られていた。
「ボンバー!!」
叫び、飛び降りる。
男のハングライダーは一直線にコンサート会場に下降していく。
『ターンランラランラララダーララーラ……………』
何週目かの繰り返し前奏が終わった頃、遥か向こうの方から黄色い物が
飛んでくる、と同時に少ない観客のボルテージは一気に上昇する。
『ファイヤー!!』
男は掛け声を観客のわずか一メートル程度上から叫ぶ。
『スタッ』男は軽やかにステージに着地し、歌い始める。
「さぁ、始まるぜ!SaturDay Night! 調子はどうだい!? Let's Stand Up!……」
『ウォォオオオォンン』
どうやらこのバサラと言う男、それなりのファンが付いているらしく
前列の観客は総立ちで盛り上がっている。
そして、コンサートもクライマックスという時に………。
『ウオォォォォォォ-----ン』
明らかに観客の声援と違う機械音がゼーレ7中に響き渡る。
『何だ?何だ!?』『キャァァ!!』『うわー!』
コンサート会場は混乱の真っただ中である。
しかし、バサラは生まれて初めての筈の緊急警報を聞いても動じず、
逆にライブが始まる直前の様な笑いすら浮かべている。
「ト、トウジ!避難しなきゃ!!」
「ああ、分かっとる。」
全く驚いていない、いやむしろ感情を動かすまい、と言った声であった。
「バサラも早く避難しないと!!」
ミレーヌはパニックに陥りそうな声だった。
しかし、この後のバサラの言葉によって陥ってしまうのだった。
「トウジ!!ちょっくら行ってくるわ!」
「おう、行ってこいや!!バサラ!」
「!?ちょ、ちょっと!行くって何処に!!?」
「宇宙(そら)だ!!」
「ええええぇぇ!!!?」
『タッ』言い終えると踵を返しあらぬ方向へ駆け出して行った。
「全員、戦闘配置に着けぇ!!」
ネルフ7のブリッジに艦長の声が高らかに響く。
『ダイヤモンドフォース!出動準備完了!!』
『バックアップの出動準備も完了致しました!!』
共に女性の声で現状報告をする。
「良し!ダイヤモンドフォース、バックアップ共に出動!!」
『艦長!市長からの連絡が入っていますが!?』
「……かまわん!後回しだ!!」
『しかし、優先事項の通信ラインで来ているのですが?』
「………分かった、こちらのモニタに繋いでくれ。」
先程のオペレーター二人より二段程高い艦長席から嫌そうな声で命令する。
ちなみに艦長席の隣には、
マイクローン化していないゼントラーディの参謀が顔だけを出している。
『回線、開きます!!』
『ゲンドウ!!』
回線を開くなり怒鳴り声を上げたのは市長の………。
「何ですか市長?。こちらには時間が無いのだ手短にお願いしたい。」
頬に誰からも見えない程度の冷や汗を垂らし、しかしあくまでも事務的に喋る。
例え相手がユイ=碇=六分儀、つまり
ゲンドリアン=碇=六分儀、通称ゲンドウの妻だとしても。
『何だ?じゃ無いわよ!ゼーレ7、民間区域の隔離、及びプロテクトシェルは!?』
「なっ!!?プロテクトシェルがどうした!?」
驚きの余り普段通りの会話をしてしまった。
『何!?ゲンドウ貴方艦長のクセに艦の様子も把握して無いの!?』
「君!ゼーレ7の隔離、及びシェルを何時行った?」
『え?』『あんた、もしかしたら……』
『キャアーー!!』
甲高い叫び声が艦内に轟き、そして二言目を発する。
『す、すみません!!ただちに作業を開始致します!』
『まったく!作業員の教育も出来ていないなんて、力量が知れるわね!』
嘲る様な口調で言うユイ、こころもち萎縮した様な声でゲンドウは反論する。
「今やらせている所だ!落ち着きたまえ」
ユイの怒りを静め様とわざと見下した態度を取る。
『これが落ち着いていられますか!シェルを張る前に攻撃でもされたらどうするの!?』
そんな、市長と艦長の争いか夫婦喧嘩か区別の着かない雰囲気の中に、
先程のオペレーターの声が響く。
『ゼーレ7のプロテクトシェル作動開始!』
「うむ、どうだ?これで良いのだろう市長?」
『了解致しました艦長、こちらは民間人の避難を最優先に……』
ユイがゲンドウに報告をしていた時、急にユイからの通信が跡絶えた。
何の前触れも無くゼーレ7の全照明が消える。
もちろん市民は一人残らずパニックに陥る。
唯一人憤怒の表情を浮かべているのは、言わずと知れたユイ市長である。
「…………ゲンドウぉー!!」
若い女性のオペレーターは停電のミスを何とか修正しようとしているが、
この様な非常事態は初めての事なので、どうも上手に行かない。
『十五年ぶりですなぁ……』
今までゲンドウの隣で沈黙を守っていた、巨人がひとりごちる。
「ああ、今度こそは被害を最小限にしたいものだな、フユツキドル参謀」
ゲンドウが懐かしむ様に、過去を噛みしめる様に答える。
今度は一斉にゼーレ7中の電灯が着く、と同時に……
『ゲンドウぉ!!』
市長の怒りの雷撃がほとばしる。
「すまんな、市長。なにぶん初めての事だからな、今から出撃だ回線を切るぞ」
まるでリハーサルをしたかの様にすらすらと早口でまくしあげて、
通信回線を切るゲンドウ。
「よし……出撃!」
簡潔に一言ゲンドウが命令するとブリッジはオペレーター達が騒音レベルの声で、
現在状況、戦況報告、戦闘体制への移行率等をひっきりなしに、
飛び交わせる。
この様な状況下にあっても艦長と参謀は冷静に戦況に目をやっている。
もちろんそれは軍事に関わる者にとって当り前の事であるが。
『ダイヤモンドフォース、敵機に接触!!』
「不謹慎だぞ!ドッカー=相田少尉!」
「いいか、ドッカー、アスカ俺達ダイヤモンドフォースは
訓練から食事まで随分な金を掛けられているんだ!それに答えるのが軍人だ!!いいな?」
「「了解」」
『ドゴォォォーン』
『グィィィィイイン』
『バゴーン』
『キュンキュン…ダダダダダ』
……戦況は敵側が有利に進めていた。
何故なら攻撃方法が異質だからである、敵機はこちらのバルキリーに密着し……
顔部からの淡い緑色の光線をバルキリーに照射するだけであった。
しかし、こちらの軍勢は確実に、いや目に見えて減って行った。
余りにも劣勢な戦況を見るに見かねてゲンドウは席から立ち上がり手を振り上げ叫ぶ。
『解りません!…聞こえますか!?1039機!』
『ふむ、これはもしかして………ヒィィ!』
余り緊張感の無い悲鳴を上げながら頭をブリッジの下部に沈めるフツルキドル。
「あれは何なのだ!!答え給え!フユツキドル参謀!」
ゲンドウはすっかり怯えてしまった参謀に命令する。
すると、恐怖に引きつった顔のまま巨人が浮き上がってきた
「……はい、あれは我らゼントラーディにとって悪魔の様な存在、プロトデビルンと言います、
彼等は我らからスピリチア呼ばれるエネルギーを吸い取るのです。
彼等は遥か昔の時代から存在しています、そして、何万年かの昔我々ゼントラーディは
彼等によって絶滅寸前に追い込まれた、と聞いておりますなぁ……」
「その様な者達が何故今更!!?」
ゲンドウの疑問に答える者は居なかった、先程の参謀はまたもや頭を沈めている。
そして-------
戦場は佳境を迎えていたのだった。
菊地「ひゃっふーん!!」
無視して、マックス「ミリアはな、…」
菊地「はぁ、はぁ。実はそのミリアさんからの手紙を貰ってたりして」
D「見せろ!!『パシッ』…えーっと何々?」
ミリアの手紙『今日は!はじめまして!菊地さん!この度はわたくしを、
27歳!の方からキャストして頂き有難うございます!
これからも市長ミリアは頑張ります!』
D、マックス「…………」
菊地「(CV:石田彰)いやぁ、感謝の言葉有難うございます。はっはっは」
D「もういい、後書きを終るぞ、お前も版権に関わっているぞ!なんてツッコム気力も無い」
菊地「あれ?何時の間にか艦長がおらんやん」
D「呆れて帰ったんだよ!何かお知らせあるんやったらいうとけや!『スタスタ』」
菊地「あれれ、帰ってもぉたんかいな、まぁ此の
EVANGELION Dream!は全部で三つ!一つはエヴァゲリ7と言う夢
二つ目はきまぐれに時々書く短編と言う夢、三つ目は菊地がメゾンにてシンジ君と争う夢。
てな所っすかぁ?まぁ、俺としてはEVANGELION Dream!3が好きな世界だなぁ、と(爆)
これからも菊地を見捨て無き様お願い申し上げます。早々、(長々)
コマーシャルもありまっせ!(多分)
5/17/97
菊地さんの「EVANGERION DREAM!」第1話前編公開です!
ミレーヌという女の子がシンジなんですね(^^;
性別も名前も違うものですから、設定を見ていないと全く気付かないです(^^;
ユイさんもケンスケも全然性格違うし・・・
いい意味でも悪い意味でもエヴァの色が薄いですね。
もっとハッキリ言えばこれは「エヴァ小説」なんでしょうか(^^;
とにかく!
大宇宙を舞台にした壮大なるスケールが伝わってきます!!
バサラという男は何を知り、何をしようとしているのでしょうか?
波乱の予感です(^^)/
訪問者の皆さん!
海の向こうアメリカから投稿を送ってくれる菊地さんに
感想メールを送って下さいね!!