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シンジ達のとある一週間

第5日目 其の壱

Today is the day of departure.
And she said,"Who marry you?".


「シンジ、起きなさい。」

「あ、アスカ、おはよう。」

「あら、起きてたの。」

「ちょうど今起きたんだ。」

「おばさまが朝御飯の準備してるから早く来なさい。」

「わかったよ。」


「おはよう、母さん。」

「おはよう、シンジ。」

「あれ、父さんは?」

「もう行ったわよ、なんだか会議みたい。」

「そうなんだ。」

「おばさま、いよいよ今日ですね。」

「ああ、そうね。アスカちゃんは楽しみ?」

「ええ、もちろん。シンジもよね。」

「もちろんだよ、アスカ。」

そして、二人は朝食を食べ終わると、準備をした。

「「いってきます!」」

「いってらっしゃい。」


「アスカ、ほんとに楽しみみたいだね。」

「だって、温泉なんてだいぶん行ってないもの。」

「そうだね、何ヶ月ぶりかなぁ・・・・」

「あたしがシンジの所にお世話になってから一回だけだもん。」

「そうだったね。」

「あのときは楽しかったわね。本当に。」

シンジは時計を見た。

「アスカ、ゆっくりしすぎたみたい。急がないと遅れるよ。」


「おはよう、ヒカリ。」

「あ、アスカ。おはよう。それより、今日は午前中で終わるって知ってた?」

「「うそぉ〜」」

話を聞いていたシンジも言う。

「シンジ、知らんかったんか?」

「うん、何も聞いてなかったから。」

「そうだ、シンジ、この間休んだだろう?」

「アスカが風邪引いたとき?」

「そう。そのとき先生が言ったんだ。」

「あんた達、何で今日まで教えてくれなかったのよ?」

「いや、その・・・・」

「まあアスカ、いいじゃないか。」

「そ、そうね。今更なんだかんだ言うものじゃないわね。」


「ねぇ、シンジ、お弁当、どうするの?」

「家で食べようか。あ、でも、母さんが昼間はいないって言ってた。」

「ということは・・・・・」

「鍵がないんだ。僕、今日は持ってきてなかったんだ。」

「じゃあ、あたしの家に来る?」

「えっ!」

「もしもの時に、鍵はいつも持ってるのよ。」

「じゃあ、そうしようか。」

「そうね。」


「きりーつ、きをつけ、れい。」

「ありがとうございました。」


「さ、シンジ、帰りましょ。」

「そうだね。でも、もう出かける準備はしたし、ご飯食べたらどこか行こうか?」

「いいの?」

「僕はいいよ。」

「じゃ、決まりね。」


「ただいま。」

「お、おじゃまします。」

「シンジ、そんなに恐縮しないでいいのに。」

「でも、一応言っておかなきゃいけないから。」

(シンジって結構礼儀正しいのね。)

と思うアスカ。

「シンジ、ほら、こっちよ。」

アスカが案内した先にはテーブルがあった。

が、結構使ってないようで、少し汚れていた。

「アスカ、ちょっと掃除したいんだけど・・・・」

「そう?そんなに汚れているかしら?」

「そういうわけじゃないけど・・・・」

「別にいけないとは言わないわ。」

それを聞くと、シンジは箒を持ってきて廊下を掃き、そして、雑巾で拭いた。

しまいには、掃除機まで出してきて、ほとんどの部屋を掃除している。

「ごめん、アスカ。なんだか体が動いちゃって・・・・」

「あたしの方こそ、本当はあたしが掃除しなくちゃいけないのに。」

「じゃ、食べようか。」

そして、二人はちょっと遅めの昼食を取った。


2:30になった。

「アスカ、ちょっと遅くなったけど、その辺を散歩でもしようか?」

「そうね。」

二人は外へ出て、丘の方へ歩き出した。

丘というとこの町が一望できる丘である。

夕方には多くのカップルがやってくるデートスポットでもある。

そこのベンチに二人は座った。

「シンジ、なんだか久しぶりね。」

「最後に来たのいつだったっけ?」

「覚えてないの?ほら、あのときよ。」

「ああ、そうだったね。確か、些細なことで喧嘩しちゃったっけ。」

「あのときのシンジはなんだか頼りがいがあったのよね。」

「じゃあ、今は違うって言うの?」

「そういうわけじゃないわよ。今も頼ってるわよ。だって、

今日もあたしの家を掃除してくれたじゃない。」

「いや、その、あれは・・・・・」

「そんなこと言わないで。感謝してるんだから。それより、誰なんだろう?」

「何が?」

「シンジと結婚する人。だって、シンジと結婚すれば、

シンジの奥さんは楽できるじゃない。」

「そ、そんなことないよ。僕だって働くよ。じゃないと収入がないじゃないか。」

アスカは笑った。

「シンジらしいわね。ちゃんと家計のこと考えてる。」

「そうかな?」

「そうよ。でも、いつも思うの。あたしみたいな人と結婚したら

シンジはどうなるんだろうって。だから、シンジには言いたいのよね。

あたしみたいな人とは結婚しない方がいいって。」

「そ、そんなことないよ。アスカみたいな人だったら僕は進んで結婚するよ。」

「本当?」

「もちろんだよ!」

「ありがとう。あ、もうそろそろ行かないと、遅れるわよ。」

「ほんとだ。」

時計の針はいつの間にか3:30を回っていた。

そして、二人は家に帰るのであった。


「お帰りなさい。どこに行ってたの?」

「ちょっと散歩に行ってたんだ。」

「そうなの。・・・・4時になったわね。そろそろ来るはずよ。」

「あ、来たみたい。」

アスカが車の音に気づいた。シンジが窓の外から見てみると、

”冬月旅館”と書かれた大きめの車が止まっていた。

「じゃ、行きましょうか。」

ユイが促す。そして、シンジ達は家の外に出た。

そこに、

「あーら、シンちゃん、お久しぶり。」

「その声はもしかして・・・・・、ミサトさん?」

「そうよ。あら、アスカもいるじゃない。」

「み、ミサト!な、な、何であんたがいるのよ!」

「あら、ここにいちゃ悪いかしら?」

「それより、何でミサトさんが・・・・・あ、

リツコさんにマヤさん、加持さんまで!」

「シンジ君、久しぶりね。」

「本当。」

「よ。シンジ君。」

「父さん、何だよ、このメンバーは・・・・・」

「問題ない。それより、早く行こうじゃないか。」

そして、車は出発した。


第5日目 其の壱 終


次回に続く

ver.-1.00 1997-03/30

ご意見・感想・誤字情報などは syuhei@nerv.toまで。


 [Syuhei]さんの『シンジ達の一週間』第5日目 公開です。

 アスカの家で二人きりになる、シンジとアスカ。
 「アスカの家で」っていうのが珍しいですね。

 でも、シンジ君はどこに行っても「主夫」しちゃうんだな−−(笑)

 そして公園、いいですねぇ、ラブラブしている二人がとっても可愛いですね!
 初々しさがまぶしい!!

 さあ、次回はついに、冬月温泉です。
 なんだかごちゃごちゃ付いてくるようですが、 二人に甘い時間は訪れるのでしょうか?

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