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めぞんEVA投稿 第3作目

しんじとら

Written by Helo


まず最初に・・・

 この作品は、少年サンデーでちょっと前までやっていた「うしおととら」という漫画から頂いています。

 「うしおととら」を知らない人でも楽しんでいただけるように書かせていただきました。

 それでは、「しんじととら」の始まりです。



 僕の名前は「碇シンジ」ごく普通の中学2年生。

 家は、教会をやっていて、父さんはエクソシストなんだ。

 よく心霊がとりついた壺とかが家に運び込まれているんだ。

 もっとも僕はそう言うお化けとか全然信じていないけどね。


 家の家族構成は、このマッドファーザーが1人だけなんだ。

 母さんは、僕が生まれてすぐに死んじゃったんだって。

 でも、僕はどうしてか母さんは生きているような気がしてるんだ。

 多分、マッドな父さんに愛想を尽かせて逃げて行っちゃたんじゃないかな?

 なんて思っているんだ。


 「シンジ、ちょっと蔵を整理してこい。」

 父さん、碇ゲンドウがそう言った。

 「えぇー。そんなん自分がやればいいじゃないかぁ。」

 「何!?親父様の言うことが聞けないのか?シンジ。」

 「いやだよ、今日はアスカと綾波と一緒に遊ぶ約束してるんだから。」

 「シンジ、おまえには失望した。」

 父さんはそう言って僕に襲いかかってきた。

 うわぁ!!


 次の瞬間には僕は父さんに押さえ込まれていたんだ。

 父さんは、どうしてかはわからなかったけどめちゃくちゃ強かった。

 本人は「エクソシスト」だからとかってワケのわからない理由を行っていたけど。


 「ふっ、問題ない。さっさと蔵の整理をしろ!!」

 父さんはそう言って街の方へ消えていった。

 

 「くそぉ、ヒゲのくせに・・・」

 僕は悔しがった。



 蔵の中には一杯壺とか像とか人形とかがあった。

 こんなものがあるから、あのマッドファーザーは自分を「エクソシスト」だとか言うんだ。

 悲しいよ、僕は。


 「あれっ、なんだろ?これ。」

 見ると床に扉があった。

 僕が軽く取っ手を持つと簡単に扉が開いた。


 どすん。


 いたぁ〜。

 僕は、床の下へ落ちてしまった。

 どうなっているんだろ、これ。



 「なんや、人間かいな。」


 びくっ

 何かいる。

 僕はゆっくりと後ろを向いた。

 まだ暗くてよく見えない。

 だけど徐々に目が慣れてきて、僕はなにいるかが見えてきた。

 それはジャージを着た人間のようなやつだった。



 うわぁああああああああああああああ

 僕は、大声で叫んだ。


 「30年ぶりの人間はえらいうるさいやっちゃな。」

 そいつは言った。

 「まぁ、このケダモノの槍を抜けるのは人間だけなんやしな。おう、ぼうず。この槍さっさとぬかんかい。」

 「なんなんだよぉ、一体?」

 「さっさとこの槍抜けちゅうとんのや。」

 「・・・ねぇ、もし抜いたらどうするの?」

 「そんなんきまっとるやないか、まずおのれを殴って、その後におのれの女をいただくんや。」


 なんてやつだ。

 僕は、梯子を使って、上の方へ戻ることにした。


 「ち、ちょっとまちー。あーわしもほれ、30年ぶりの人間にあえたんや。ちょっと興奮しとった。悪かった。これでどうや、もし槍を抜いてくれたら、おのれの願い事を一つかなえてやるちゅうのは。」

 ・・・・このうさんくさそうな関西弁。

 こいつは信用できないよ。


 「で、もし槍を抜いたらどうするの?」

 「そんなんきまっとるやないか、まずおのれを殴って、その後におのれの女をいただくんや。」


 ・・・・

 「さよなら。」

 僕は、階段を上がることにした。

 「われ、またんかい〜!」

 あいつはそう叫んでいたけど僕は無視して上に戻った。


 それにしても、父さんがあんなものを飼っていたなんて。

 正直驚きだ。



 蔵から出てみると、アスカと綾波の姿が見えた。

 僕はそっちの方へかけていった。


 「やぁ、来てくれたんだ。」

 僕はそう言った。

 「こんにちは、碇君。」

 「な〜にが、『やぁ、来てくれたんだ』よ。」

 綾波とアスカはそう言った。


 あれっ、なんかぼやけてだけど変なものが見える・・・

 「綾波、後ろ・・・

 「えっ何?」

 綾波は後ろ振り返った。

 「やだ、びっくりさせないでよ。」

 綾波はにこにこ笑いながらそう答えた。


 ど、どうして・・・

 見えてないの?

 この怪しいジャージ姿の連中を。


 連中の1人が綾波の胸を触ろうとした。

 「待て!!」

 僕は綾波の胸を守った。


 「バカシンジ〜、何とちくるってるのよ!!」 

 アスカが綾波の胸を触っている僕に脳天にかかと落としを食らわせる。

 僕はもろくも崩れ去った。


 アスカも綾波もこのジャージ軍団のこと見えてない・・・


 はっ、あの変なやつが僕に何かしたんだ!!


 僕は、急いで立ち上がると蔵に向かって走り出した。


 「ち、ちょっとどこ行くのよ!!」

 アスカの叫び声が後ろで聞こえた。



 蔵の中。


 「おっ戻ってきたんかい。」

 あいつが僕の方を見ていった。

 「ぼくの目に何したんだよ!!」

 僕はそう言った。

 「何もしとらんで・・・あぁ、ジャージーズが見えるんかい。そりゃわしの妖気が呼び寄せた下級霊や。あいつら面倒やで。」

 「面倒ってどういうことだよ。」

 「女を見るとすぐに手をだすんや。」

 「なっ・・・」

 「おのれじゃあいつらを倒せへん。」



 「きゃ〜

 外で声が聞こえた。

 はっ、まさか・・・



 「どうやらジャージーズが実体化したようやな。どないするねん。へたすりゃおのれの女・・・かわいそうに・・・。わかっとるわな、わいならあいつらを倒せはるんや。」

 ・・・・・

 迷っている時間はない。

 僕はこいつの肩に指してあった槍・・・

 「ケダモノの槍」を取り外した。


 瞬間・こいつは僕を殴ってきた。

 ドカっ

 僕は後ろにとばされた。


 「や、約束はどうするんだよ・・・」

 「誰が人間なんかとの約束を守るかいな。わいは妖怪やで。」

 「お、おまえ〜、卑怯だぞ〜。」

 僕はそう叫んだ。


 するとその時・・・僕の体に異変が起きた。

 体がどんどん固くなっていく。

 そして紫色に・・・

 なんだか変な気分だ・・・


 「あ、あの時、あの時のEVAといっしょやないけぇ。わいをこないな所にくくりつけよった。」

 あいつは叫んだ。

 「ひぃ〜。もうくくりつけられとうない。」

 あいつは走って蔵の外に行った。


 僕はあいつを追いかけた。


 あいつは走りながら、外のジャージ軍団を倒していった。

 アスカ達は家の中で気絶していた。

 その前に数人のジャージー軍団。


 ゆるせない・・・・


 僕とあいつで奴らを倒ししていった。


 最後の一匹は僕が槍で倒した。




 「こ、これでいいやろ?ほなわしかえるわ。」

 あいつはそう言ってどこかへ帰ろうとした。

 おい、まて。一体どこへ帰るつもりだ?


 「ちょっとまってよ。おまえの妖気は当分の間低級霊とかをよぶんだろ?そんなやつを1人にさせられるわけ無いじゃないか。」

 ぼくは、EVAの姿のままそう言った。

 「わいにどないすれっちゅうんや・・・。こ、こうなったらおのれに取りついてやるわ。わいをこけにした事の恐ろしさを感じさせちゃる。」

 「その前に、おまえを退治してやるさ。」

 「なんやと〜。われ〜。」

 「でもまあ、おまえにも名前とかあった方が便利だな。」

 僕はこいつの姿を見た。

 
 黒いジャージを着て、そして頭には阪神タイガースの帽子・・・・

 ・・・タイガース・・・?


 「そうだ、おまえのことこれから『とら』って呼ぶことにするよ。」

 「何や、その変な名前は。」



 とか話しているうちに目を覚ましたアスカと綾波が僕の方へかけてきて、そして、2人とも泣きながら僕に抱きついてきた。






 これが、僕と『とら』との出会いだった。


 あんなに長いつきあいになるなんて、その時は正直言って思ってもいなかったんだけどね。


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ver.-1.00 1997-04/27公開
ご意見・感想・誤字情報などは kitahiro@mars.dtinet.or.jpまで。

Helo's Report◆

 前作「光の淵で見たもの」が結構好評でした。

 お手紙を下さった方々、どうもありがとうございますね。

 今回はこういう感じで仕上げましたけど、どうだったでしょうか?

 「うしおととら」は丁度シンジ君と同じ中学二年生の時に好きだった漫画です。1〜12巻までもっていました。けっこうおもしろい漫画だったんで、まだ見たことのないという方一度ごらんになってみては?

 それでは、またお手紙下さいね。

Helo


 Heloさんの投稿小説「しんじととら」公開です!!

 おぉーー!! 懐かしいですね。「うしおととら」ですか(^^)/

 私も読んでいましたよ!!

 タイトルを見た時は、てっきりEVAが「とら」なんだと思っていましたが
 トウジがそうだとは・・・・・・タイガースキャップだから、”とら”・・・ ・・・うぷぷ(^^)

 訪問者の皆様の中にも原作を読んだ事のある人は沢山いらっしゃるでしょうね、
 さあ、Heloさんに貴方の感想を!!


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