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おめでとうございます!

めぞんEVA 10万ヒット突破記念短編


 the Catman-GENDOU 
〜I'm Catman〜
 

Written by Helo


 何故!?

 何故、私は猫になったんだ・・・


 これは、私のシナリオにないぞ・・・


 NERVの最高司令ゲンドウは、悩んでいた。

 置いてあったコーヒーを飲んだあの時から、急に眠気が襲ってきて、起きたら猫になっていた。


 何故!?

 これは、問題あるぞ・・・



 それにしても、何故猫なんだ・・・

 犬じゃいけなかったのか・・・


 私は犬の方がどちらかというといい・・・



 何故、猫なんだ・・・

 教えてくれ、ユイ。



 ガチャ

 司令室の扉が開いた。


 「碇、何処にいる?」

 NERV副司令、冬月コウゾウ・・・

 彼は、怪しい猫を発見した。



 「な、何だこの、気持ちの悪い猫は・・・!!」


 驚愕の声・・・


 ゲンドウは思った。

 私の猫の何処が気持ち悪い・・・

 ゲンドウニャンコの何処が・・・・




 「この猫らしからぬヒゲ・・・そして、猫らしからぬ色眼鏡・・・・
 気持ち悪すぎるぞ・・・これが碇の趣味か・・・。」


 コウゾウは大きな声でつぶやいた。

 いやっ、実際は決して大きな声で喋っているわけではなかったのだ!!


 そうっ

 猫になったゲンドウは、普段人間の時の50倍もの聴覚を持っていたのだ!!


 「・・・・馬鹿なヤツだ・・・ロリコンだけならまだしも、猫に走るとは・・・・」

 コウゾウの声は、ゲンドウニャンコのしっかりと届いた。



 冬月、殺す。



 「まあ、碇の猫なら、いじめても平気だろう。」

 そう言ってニヤリと笑う、コウゾウ。



 待て・・・これも私のシナリオにはないぞ!!


 ゲンドウニャンコは逃げることにした。



 「待てぃ、そこの変な猫!!
 私は、ここのNo2だぞ!!」

 コウゾウは叫んだ。



 だまれ・・・

 私はNo1だ・・・



 あいつは油断ならん。

 今度ゼーレに頼んで、誘拐でもしてもらおう。



 こうして、後に冬月は誘拐されることになる。

 これは、別の話だが・・・・



 何はともあれ、私は廊下に出た。


 廊下で最近不調の弐号機パイロットにばったり出会った。



 「なに・・・?この変な猫・・・」


 弐号機パイロットは今、機嫌が悪いみたいだった。



 「はんっ!!気持ち悪い!!まるで、あのバカの父親みたいじゃない!!」

 

 お前までそんな事言うか!!

 今度、使徒に頼んで精神攻撃でもしてもらおう。



 こうして、後にアスカは精神崩壊の危機をむかえることになった。

 いやっ、これも、別の話だが・・・




 「それより、聴いてよ、バカネコ!!」


 なんだ?

 馬鹿は聞き捨てならんが・・・


 話なら聴いてやるぞ。


 昔は、よく人の悩み事を聴いてやったモノだ。

 キール議長とは、飲み屋で出会った。


 あの時、彼は自分が人の上に立つ人間としては、あまりにいい人過ぎるのに悩んでいた。


 そこで私は、こう言ってやった。

 「問題ない。冷たく・・・あくまでクールに生きれば、人の上に立てる。」

 こうして、キール・ローレンツその人は、残酷な人間になったわけだが、これも別の話である。

 ちなみに、モノリス化もわたしの提案だ。


 ふっ・・・問題ない。




 「あのバカシンジィ・・・レイのことばかり見て・・・
 何か企んでいるみたいだし・・・・
 ああっもう思い出しただけでムカムカするわ!!」



 何だ痴話話か・・・くだらん!!



 ん!?


 なんだと!!

 レイのことを覗いているだって!?

 ゆるせんシンジ



 それは、私の専売特許なのに・・・

 レイがユイ時代の記憶を少しでも取り戻さないかと思いシンジを呼んだが、失敗だ。

 今度、あれには、使徒を直接送ってもらって抹殺しなければ・・・



 ニヤリ

 問題ない・・・



 「な、なに!?この猫・・・・眼鏡を前足で上げたわ・・・・
 かけているだけでも気持ち悪いのに・・・」

 アスカは、思わずつぶやいた・・・




 問題ない。

 ナメネコもサングラスは付けていた。



 全てシナリオ通りだ。



 ゲンドウニャンコは、そんなことを考えていた。



 余談だが、シンジには後々「渚カヲル」君が送り込まれることになる。

 ゼーレ、使徒までも手玉に取るゲンドウ恐るべし!!


 しかも、ナメネコを語るところがさらに恐るべし・・・





 「ゲンドウ猫は何処!?」

 リツコは、驚いた。


 誰も近づかないだろうと、実験の成功した「ゲンドウ猫」を司令室に置いておいたのに、何処にもいないのだから・・・

 驚いてしかるべきである。




 「セ、センパイ・・・碇司令は、何処いっちゃたんでしょうね?」

 隣のマヤがリツコに聞いた。



 リツコはマヤを睨む。



 「あれは碇司令じゃないわ。「ゲンドウ猫」よ!!」

 「は、はい。」



 「・・・そ、それにしても、一体何処に・・・マヤ、オペレータルームへ行くわよ。」

 「ど、どうしたんですか?センパイ。」

 「MAGIの力を思い知らせて上げるわ。クスッ私から逃げられると思って・・・ゲンちゃん。」


 マヤは、自分がすごい人の下で働いていることを改めて感じたという。



 「あっ・・・リッチャン。」

 「加持君じゃない。どうしたの?」

 「いやぁね、ちょっと碇司令に用事があったんだけど、何処にもいなくてね。」

 「そ、そう・・・何処いったのかしら?」


 「ホントに、あの人は・・・何処へ行ったのやら。
 とりあえずスイカでも、あげようと思っていたんだけどね。」


 「スイカ・・・?そうよっその手よ!!やっぱり、私って天才だわ。
 ウフウフフフフフフフ・・・・・・」

 リツコは笑った。


 「・・・リ、リッチャン?」

 加持は、思わずつぶやく。

 そして、不気味なモノを見る視線を彼女に送った。


 その時マヤは、恍惚の表情を浮かべていた。



 「センパイ、かっこいい・・・」





 な、何だ、あれは・・・

 ゲンドウは、NERVの床に、転々と落ちているかつおぶしを見た。


 な、何故!?

 かつおぶし・・・



 な、何だこの感じは・・・

 か、体が、かつおぶしを欲している。



 そして、私は転々と落ちているかつおぶしを一つずつ食べていった。




 10分後、私は赤木リツコとその愉快な仲間達にとらえれていた。


 「こうもうまくいくとは思いませんでしたね、センパイ。
 やっぱりセンパイって天才です。」

 「ヒゲ・・・嫌い。」

 「父さんは、僕を裏切ったんだ!!」

 「美味しそう・・・ビールのおつまみになるかもね。」

 「こいつが、わいをエヴァパイロットにしたてあげたんかい!!」



 上から、マヤ、レイ、シンジ、ミサト、トウジである。



 「ダメよ。葛城三佐。彼は私のモノだもの。」


 そう言って、ニヤリと笑うリツコ。


 確実にうつってきている。

 ゲンドウ病が・・・



 「あっ、私の言っているのは、「ゲン猫」じゃなくて、床のかつおぶしの方よ。」



 「そう・・それなら、問題ないわ。」

 そう言って、ニヤリとした彼女は眼鏡を上に上げた。



 「ゲンちゃん、全てはこれからよ (ハ〜ト)」

 リツコはつぶやいた。



 猫の耳を持つゲンドウは、その言葉をハッキリと聞き・・・寒気を覚えたという。



 私が何をした!?

 真面目に国家公務員としてやっているのに・・・


 ゲンドウは、そう思った。



 そして、ヒゲの何処が悪いんだ? ・・・

 色眼鏡の何処が悪いんだ?  とも思ったらしい。





 なお、ゲンドウは猫になってから24時間後、人間の姿に戻るまで、赤木博士とその愉快な仲間達によってもてあそばれることになる。

 人間の姿に戻ったとき、彼らは口をそろえてに「知らなかった」といった。


 その事が、ゲンドウのハートを傷つけた。

 全員死刑

 だから、みんな死ねばいいんだ。



 そして、彼らへの復讐の詳細は、夏の映画で明らかにされるであろう。

新世紀

ネコバンゲリオン

劇場版             
BEER/まごころギフトを君に
                            

 によって・・・






 「ニャ〜」

 ゲンドウのつぶやき。



 復讐に燃えるゲンドウの活躍の日は・・・近い。




 しかし、猫の時は一言も喋らなかったくせに、人間に戻ってから「ニャ〜」はまずいと思うぞ・・・

 あと、司令室でかぶおぶしをかじるのも・・・


FIN
ver.-1.00 1997-06/23公開

ご意見・感想・誤字情報などは kitahiro@mars.dtinet.or.jpまで。


■あとがきもどき■

 10万ヒット達成おめでとうございます!!
 めぞんの一住人、そして、一ファンとしてお祝いさせていただきます。
 さて、今回は、わかりやすく単純な作品を作ったつもりですが、どうでしょうか?
 感想などを待っていますね。
 それでは、20万ヒットが早く来ることを願いつつ・・・

303号室 : Helo

 Heloさん5本目の短編『the Catman-GENDOU』は
 めぞんEVA10万HIT記念SSとして送られてきました。

 ありがとうHeloさん! 公開します!!
 

 リツコのMADが全開(^^;

 華の時に優しいのは友人。
 泥の時に優しいのは真の友人。

 ゲンドウの危機。
 当然の報いが彼に−−−−。

 ちっとも可哀想じゃないです(笑)
 

 さあ、訪問者の皆さん。
 ゲンドウを惨い目にあわせてくれたHeloさんにありがとうの一言を!


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