”未来のために” After Story #2
艦長はブリッジから子供たちのぎこちないラブシーンを眺めていた。
こういったことにまだ慣れていないシンジにアスカがしがみついていると言った感じで、二人が映画のように優雅なキスシーンを演じるためにはもうしばらく時間がかかりそうに見えた。
そんな微笑ましい光景に、艦長の目尻はこれ以上ないほどに下がりきっている。
隣で同じようにシンジたちを眺めていた副長はそんな艦長の様子に驚きを隠せなかった。
彼が副官に任官して何年になるか思い出せないほどの長い付き合いながら、艦長のこんな表情を見たのは初めてだった。
艦長は彼の知る限り、常に厳格で、威厳に満ちた、畏れと敬いの対象だった。
それが今は温厚な老人の如く、顔に刻まれた皺をさらに深くして微笑んでいる。
艦長の顔に深く刻まれた年輪が彼を丸くしたのか、あるいは、ようやく訪れた平穏な世界がその燃えるような情熱に水を注したのか。
副長には判断出来なかった。
ただ、それが艦長の退官後の人生においてマイナスに作用するものではないことはわかる。
「どうかしたかね?」
艦長が自分に注がれる視線に気が付き、副長の方に顔を向ける。
「いえ・・・。」
知らないうちに艦長を凝視していたことに気付いた副長は、その問いに少々狼狽した様子を見せながら、再びシンジたちの方に視線を向けた。
彼らは寄り添って海を眺めている。
副長はその子供以上大人未満の二人を見て、乏しい表情で嬉しそうに見える顔を必死に作りながら、艦長に声をかけた。
「まさか本当にあんな子供たちが世界を救うとは、思いもよりませんでした。」
艦長はシンジたちから視線を外し、副長の方に向き直ると、わざとらしく肩をすくめてみせる。
「まったくだ。そんなことも見抜けないとは、年を取ると目に来て困る。」
「年のせいではありますまい。私は目には自信があったのですが・・・。」
「まあ、軍人の固い頭が諸悪の根元と言ったところか。」
艦長は自分の頭を指差しながらそう言って破顔すると、懐から小瓶のウィスキーを取り出して軽く掲げて見せた。
「久しぶりにどうかね?」
副長は近くにいた士官に二人分のグラスを注文しておいてから、責めるように艦長を睨み付けた。
「艦長はいつもそんな物を懐に忍ばせているのですか?」
「まあ、そう言うな。海の上なんぞにいるとこれくらいしか楽しみがなくてな。それに、普段君のいる所では飲まないことにしている。」
「それは助かります。艦長が飲み過ぎで倒れたときに、私のせいにされてはたまりませんからな。」
艦長はそれに小刻みに震える髭と押し殺した笑い声で応えながら、用意された二人分のグラスにウィスキーをストレートで流し込んだ。
まず副長がその一方を手に取り、目の高さに掲げた。
「頭の固い軍人に・・・」
それを受けて艦長も同じようにグラスを掲げる。
「世界を救った子供たちに・・・」
「「乾杯!」」
「あの、今日は本当にありがとうございました。」
ブリッジに顔を出したシンジが、頭を下げる。
アスカに艦内をいいように引きずり回されたシンジではあるが、そんなことには慣れきっていた。
アスカの数歩後ろから彼女の背中を見守ることは、シンジにとっては義務であり、また、アスカが彼にだけ許した権利でもある。
まだシンジは15になったばかりであり、先は長い。
こんなことで疲れているようでは、これから先、アスカの相手は務まらない。
「もういいのかね?」
艦長はシンジが自分に向かって頭を下げた回数を数えつつ、彼の差し出す帽子を少し薄くなり始めた頭に乗せた。
艦長の鼻の頭は少し赤くなっていたが、シンジたちは気が付いていないようだ。
「ええ、艦長。おかげさまでとってもいい休日になりましたわ。」
艦長の問いに対して、アスカは男所帯の軍艦では眩しすぎる笑顔を返す。
それに故郷の孫娘の顔が重なったのは、空になったウィスキー瓶のせいばかりではないだろう。
「そうか。もう会うこともあるまいが、いつまでも仲良くやってくれ。」
その言葉にうっすらと頬を上気させる二人。
いくら若いとは言え、今時こんな純情なカップルも珍しい。
艦長は苦笑を漏らしながら、懐から一枚のディスクを取り出した。
「これは返しておこう。」
「「何ですか?それは。」」
同じ表情と同じ仕草で同じことを聞く二人。
やはり、無意識の行動になるとユニゾンが出てしまうようだ。
アスカはそれを時々鬱陶しいと思うこともある。
特にシンジとケンカしているときなどは尚更だ。
しかしながら、その度にアスカはそんなことを考えてしまった自分を責める。
これは、二人の絆だから。
他に誰も、レイさえも持ち得ない、二人だけの絆だから。
・・・などと考えてにやけるアスカと、純粋に艦長の取り出した物が気になるシンジに向かって、艦長は辺りを伺うように声を落とした。
「あの時君たちと一緒に来ていた少年がいただろう?その少年が艦内を無断で撮影していたから、フィルムを没収したのだ。その時のビデオフィルムだよ。」
それを聞いた副長が色を変える。
「艦長!そんな物を・・・。」
いくら廃艦になるとは言え、国連軍空母の艦内を撮影したフィルムが出るところに出てしまっては洒落にならない。
だが、艦長は冷や汗を拭おうともしない副長を鋭い視線で制すると、シンジたちに向けて微笑んで見せた。
「この船も鉄屑になるのを待つばかりだし、君たちが悪用するとも思えんしな。きっといい思い出になることだろう。持って行きなさい。」
「ありがとうございます!」
アスカは、その小さなディスクを胸に抱え、飛び上がらんばかりに喜んでいる。
だが、シンジはそれを複雑な表情で見つめていた。
「嬉しくないのかね?」
「いえ、ありがとうございます・・・。」
少し不機嫌そうに尋ねる艦長に対して、シンジは無理しているようにしか見えない笑顔を作る。
「そうか?ならいいが・・・。」
艦長は少し納得が行きかねたが、彼らのことを詮索するつもりはないため、それ以上聞こうとはしなかった。
その代わりに少し意地悪く笑いながらシンジの肩を取り、アスカに背を向けると、彼女に聞こえないように小さく耳打ちした。
「時にシンジ君。少しキスの練習をしておいた方がいいと思うぞ。」
「あれで良かっただろう?」
艦長は首を傾げたアスカが、真っ赤に熟れたシンジを引きずりながら出て行った扉を眺めながら、副長に向かって尋ねた。
どうやら先ほど彼らに渡したビデオフィルムに関してのことらしい。
対する副長は器用にも無表情でため息をつく。
「今にしてようやくわかりましたよ。対空レーダーと艦長の懐と、どちらを重視するべきか。」
「そこまで酷くはないだろう?」
「いえ、艦長の懐から出てくる物に比べたら、N2爆撃機の方がまだ対処のしようがあります。」
艦長はあきらめたようにそう漏らす副長から少しバツが悪そうに視線を逸らし、窓の外を見やってわざとらしく話を変えた。
「雲行きが怪しくなってきたな。」
その視線の先では、にわかに集まってきた雨雲がOver The Rainbowの甲板上に影を落としつつあった。
「ええ、一雨来ますよ。」
陸よりも海上にいる時間が圧倒的に多い海の男は神様の機嫌に敏感である。
おそらくはかなり前から予想していたのだろう、副長は当たり前のようにそう応えた。
「わかっていたなら、彼らに傘のひとつも貸してやれば良かったじゃないか。」
そう言って不機嫌そうに眉をひそめる艦長。
「回収の見込みのないことに艦の備品を使うわけには参りません。」
涼しい顔をして、いけしゃあしゃあと応える副長。
有能であることは認めるが、人情味にかけるところが珠に傷である。
まあ、両者を持ち合わせた人間はそうそういるものではないから、この辺りで妥協しておかないときりがない。
しかしながら、少しばかりの不快感は拭いようもなく、艦長の口からは皮肉のスパイスをかけ忘れたストレートな感想が漏れた。
「融通の利かない男だな。そんなことだから未だに独身なんだよ。」
「艦長のお孫さんが成人するまでは、独身を通すつもりです。」
ここはどうやら艦長の負けのようだ。
白旗こそ上げなかったが、艦長は逃げるようにして窓際に移動すると、空を見上げてボソリと呟いた。
「・・・降ってきたな。」
「もう!天気予報の精度って、昔っから変わらないのよね。」
そう言って恨めしげに空を睨み付けるアスカ。
だが、雨雲に覆われた空は、そんなアスカを嘲るが如く、その可愛らしい頬に大粒の雨滴を落とす。
二人は突然襲ってきた、正にバケツをひっくり返したような、と言う形容がよく似合う大雨に見舞われ、港に面した商店の軒下で雨宿りをしていた。
シンジとのデートであるため、アスカの入念なチェックは怠りなかったのだが、全国的に快晴の模様です、とまで言われて傘を持ってくるほどアスカもひねくれてはいない。
いい加減な天気予報を責めるつもりはないが、ただ、せっかくいい雰囲気になってきたところに文字通り水を注されたことに少々腹を立ててはいた。
「でも、この様子だと通り雨みたいだね。きっとすぐに止むよ。それより、濡れなかった?」
不機嫌そうなアスカを見てシンジが宥めるように言った。
天気に敏感な海の男に対して、こちらは世界中の誰よりもアスカの御機嫌を伺うことに長けた男である。
とは言え、それはあくまでも他と比較してでのことであり、まだまだ彼女の逆鱗の取り扱いには注意を要することを付け加えておこう。
ちなみに、たまにシンジはそれを逆撫でする。
「ん、ちょっとだけ・・・。」
少し湿った髪をかき上げながら応えるアスカ。
「大丈夫?寒くない?風邪ひいたりしたら大変だよ。」
いくら気温が高いとは言え、雨に濡れたまま潮風に吹きさらされたりすれば、間違いなく風邪をひく。
エイズに効果的な抗生物質が発見され、癌の死亡率が限りなく0に近くなった現在、医者に診せて直らない病気は風邪だけである。
おまけに一年中夏なものだから、よけいに直らない。
質の悪いときは一月以上微熱に悩まされることもある。
そんな理由もあってか、シンジは心配そうに問いかけた。
それを見てアスカは、シンジに気付かれないように背を向け、新しい悪戯を思いついた子供のような笑みを漏らした。
『ような』と言う形容を付けたが、新しい悪戯を思いついた子供そのものかも知れない。
彼女は血色のいい顔を一体どうすればこうなるのかと思われるほど蒼く見えるように細工し、むき出しになっている肩を押さえて見せ、僅かに声を震わせて言った。
「うん・・・。少し、寒い・・・。」
「えっ?どうしよう・・・」
明らかにそれわかる様子でうろたえるシンジ。
こういうときに上着のひとつでもかけてあげられれば絵になるのだが、今の日本でそんなものを着て歩こうものなら変人扱いされるのが落ちである。
「もう!鈍いわねぇ。こうすればいいのよ。」
おろおろするだけのシンジに郷を煮やしたアスカは、そう言って人目もはばからずシンジに抱きつき、身体を密着させた。
結果、シンジはより一層おろおろして人目を気にせざるを得なくなる。
彼らと同じように雨宿りをしている人たちは、見ていない振りを装いながら横目で伺っていた。
「ちょっと、アスカぁ・・・。あ、ほら、雨上がったから、ね?」
アスカは当たらない天気予報に少し感謝するつもりになっていたが、今度は無粋な雨雲に本気で腹を立てた。
だが、名残惜しそうにシンジを解放したアスカが振り向いたとき、彼女の眉間に漂っていた不機嫌の象徴は吹き飛んだ。
「あっ!ほら、シンジ!あれ!」
そう言ってアスカが指さした先には、Over The Rainbowの艦橋から放たれた七色の帯が作り上げる大きなアーチ。
雨がすべてを洗い流し、一仕事終えた雨雲は潔く舞台から降りた。
生まれ変わった高い空が再び清々しい空気を送り込み、西に傾きかけた太陽が最後の力を振り絞る。
それらが作り上げた光の芸術に、シンジとアスカは声もなくしばし見とれていた。
「さてと、そろそろ行くかね?」
窓から虹の向こうを眺めていた艦長がまるで近所に煙草でも買いに行くような口調でそう呟いた。
「は?行くとおっしゃられましたか?」
その艦長の言葉を理解出来ずに副長が聞き返す。
「出航だよ。」
「はぁ・・・?予定ではあと3日間ここに寄港していることになっていますが・・・?」
艦長はそれに答えて、ブリッジ内を愛おしそうに眺め回しながら言った。
「こいつに虹の向こうを見せてやりたくてな・・・。」
そこまで聞いて、ようやく副長は艦長の心中を察すると、通信装置に向かっていつもより少し大きめの声で指示を出した。
「旗艦Over The Rainbowより全艦に通達!今すぐ出航準備だ!急げ!虹は待ってはくれないぞ!」
副長は通信装置を切って艦長に向き直り、唇を歪めながら小さく頷いて見せた。
それを見て艦長は満足げに頷き返すと、再び虹の向こうに目を向ける。
「次の寄港地はどこだったかな?」
「日本を北から抜けて上海です。その後はウラジオストク経由で北回りに太平洋を横断、母港のL.Aに向かいます。故郷へ帰る頃には街はクリスマス一色でしょうな。」
「クリスマスか・・・。艦から降りて迎えるのは、何年ぶりかな・・・。」
遠い目をしてそう呟いた艦長に向かって、副長は真面目くさった顔で答えた。
「少なくとも私は艦長の副官に任官して以来、クルー以外にメリークリスマスと言った覚えはありません。」
「・・・君がそう言うのなら、間違いなかろう。」
寂しさと嬉しさが7対3くらいの割合でブレンドされた表情で顔を見合わせる二人。
その後ろにいた若い士官は、声をかけていいものかどうか判断に苦しんでいた。
それに気付いた艦長が水を向ける。
「どうした?」
「日本政府から問い合わせの通信が入っておりますが、いかが致しましょう?」
困惑した表情で尋ねるその通信士には、艦長ではなく副長が指示を出した。
「艦長に里心が付いた、とでも言って置け。」
「・・・わしのせいにしなくても良かろうに・・・。」
限りなく情けない声と表情でそう漏らした艦長ではあったが、その目はどう見ても笑っているようにしか見えなかった。
夕日に照らされて辺り一面茜色に染まった港。
予想外の出来事にあわただしく動き回る人々が作り出す喧噪の中、それだけは微動だにしない二つの人影が、にわかに出来上がった水たまりの上に長い影法師を落としていた。
その二人の視線の先では、消えつつある虹を追いかけるようにして進む空母と、その後ろに整然と隊伍を組んで続く護衛艦が、まるで新天地を目指す渡り鳥のように粛々と行進していた。
「行っちゃったね。」
燃えるように真っ赤に染まった空と海との間で、その存在を確認出来なくなりつつある水平線の向こう側に最後の船影が消えたとき、アスカが小さく呟いた。
その満足げな表情からは、潔い過去への決別が伺われる。
「そうだね。」
シンジが短く応えた。
彼の脳裏からは、『無礼な作戦部長によろしくな』と言って寂しげに微笑んだ艦長の顔が焼き付いて離れなかった。
そんなシンジの感傷を知ってか知らずか、アスカは少し目尻を下げながらも皮肉混じりに言った。
「あの頑固じじいも丸くなったものよね。」
「うん・・・。艦長さんもOver The Rainbowと一緒に退官だ、って言ってたから・・・。」
「そっか・・・。」
二人はそのまましばらくの間、艦隊が消えて行った水平線を眺めながら、さざなみの音に耳を傾けていたが、シンジはポケットから艦長に手渡されたビデオフィルムを取り出すと、それを複雑な表情で握りしめた。
「ねえ、アスカ。これ、どうしようか?」
「どうするって、家に帰ってみんなで見るんじゃないの?」
アスカはシンジを見上げて怪訝そうに聞き返した。
その無邪気な言葉にシンジの声が沈む。
「でも、きっと加持さんも映ってると思うから・・・。」
そう言われて初めて気が付くアスカ。
見る見るうちにアスカの声と表情も沈んで行く。
「そっか、ミサトには、辛いかもね・・・。」
忘れなくてはならない、忘れかけていた思い出。
ミサトだけではない。
アスカもそれを思い出すことは辛いはずだ。
アスカにとって、加持は初恋の相手だった。
シンジには悪いが、アスカは間違いなく加持に恋をしていた。
だが、加持がそれに応えてくれたとして、彼を愛することが出来たかどうかは、わからない。
加持の前で背伸びしていたことを否定できないから。
ありのままの自分を見せることが出来なかったから。
しかし、それが憧れの延長線上に延びた恋であったとしても、アスカを優しく包み込んでくれる加持の存在は、彼女にとってかけがえのないものであったことは確かだ。
口をつぐむアスカに、シンジもかける言葉が見つからない。
気まずい沈黙が二人を包む。
しばらくして、アスカがうつむいたまま声を出した。
「・・・捨てちゃおっか?」
「えっ?でも・・・。」
アスカの言葉に煮え切らない反応を返すシンジ。
「『思い出なんてこれから好きなだけ作ればいい。終わった過去に用はない。』ってのは、誰の言葉だったっけ?」
そう言ってアスカはシンジに顔を見せないようにして、彼の持っていたディスクを奪い取ると、海に向かって思いっきり放り投げた。
「さ、そろそろ帰ろっか?あんまり遅くなるとレイに何言われるかわかったもんじゃないわ。」
そう言って振り向いたアスカの、涙の痕が残った笑顔が、シンジには少し眩しかった。
翌朝の学校。
シンジたちのクラスでは、相田ケンスケが眼鏡を光らせて何やら熱弁を振るっていた。
その前には、他のクラスはおろか、別の学年の生徒も取り混ぜて黒山の人だかり。
男子生徒の中には眉を吊り上げて怒気を露わにしている者もいれば、がっくりと膝を落として涙に濡れる者もいた。
ケンスケの背後の黒板には、大きく引き延ばされた一枚の写真が貼り出されている。
と、スピーチがピークに達したらしく、ケンスケはより一層眼鏡を光らせて拳を突き上げた。
「こんなことが許されていいのか?!」
『オー!』
ケンスケの叫びに、その前に集まっている男子生徒のほぼ全員が唱和する。
そんな気違いじみた光景を前にして、全身黒ジャージに包まれた青年は窓の外を眺めながら、『平和やなあ・・・。』などと呟いていた。
彼はため息をつきながら、教壇の上で唾を飛ばしつつ力説する親友の姿をあきれたように見やった。
どうしてもその背後に貼り出された写真に目が行ってしまう。
最大望遠で撮ったと思われるその写真には、軍艦らしき船の甲板上で、石像の如く硬直するシンジに、つま先立ちのアスカが抱きついている姿が収められている。
言うまでもなく、その唇は離れがたいもののようにしっかりと重なり合っていた。
そう、あの日新横須賀に行っていたのはシンジたちだけではない。
始業10分前。
シンジたち3人はまだ学校に着いてはいない・・・。
<P.S>
シンジとレイは険悪な雰囲気でしたが、何やら校舎裏でごそごそした後に仲良くなりました。
アスカはケンスケから巻き上げた写真を部屋の写真立ての裏側に忍ばせ、時々眺めてはニヤニヤしています。
ケンスケは眼鏡をひとつ駄目にした上、包帯を買いだめしました。
しかし、懲りずに校舎裏でのシンジとレイの睦事をファインダーに収めて・・・。
と言ったベタベタな学園生活を彼らは送っています。
<あとがき>
いやはや、おいしいところを持って行かれましたね(笑)。
もしかしたら今回は艦長&副長が主役なのか?!
すみません、LASじゃないかも(笑)
しかし、彼らのおかげでオリジナリティー溢れる(?)作品に仕上がりました。
追伸は個人的に消化不良だったので付加して置きました(笑)。
ネタがあるんだったら書けって?
学校物はちょっと・・・(笑)。
HIDEさんの『虹を越えて行こう!』- B Part -、公開です。
二人のOTRを舞台にした物語はこれで区切り。
この船で出会い、
時を重ねた二人。
静かに語り合い、また時には
声を荒げる事もあったでしょう。
信頼と友情。
虹を越えていくOTRに
・
・
・
乗っている二人。
艦長と副長(^^;
アスカxシンジでコメントを書こうとしたけど、
こっちに行っちゃた(爆)
二股男シンジよ、
海の男の渋さを見習うんだ!
「港港に女がいる」部分は見習っちゃダメ(^^;
さあ、訪問者の皆さん。
珍しいキャラを主役(^^;にしたHIDEさんに感想メールを送りましょう!