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Episode 9. Both of You, Dance Like You Want to Win!



 教室は静まり返っていた。
 いつもならば絶え間ないざわめきで満たされているはずの空間は私語を交わす者もなく、誰もが息を潜め教壇上の一点を見つめていた。
 その注視の集まるところ、白く細い手に握られたチョークが、しゅるしゅると黒板の上を滑ってキレイな筆記体を描く。こん、と最後に軽くピリオドを置き、赤い髪がふわりと翻った。

「惣流アスカ・ラングレーです。よろしく」

 鈴を転がすような声とはこのことか。
 急に息を吹き返したかのように、おおおおおおおっ。とクラス全体、主に男子がどよめいた。
 赤みがかった絹糸の金髪。宝石の碧い眸。白磁の肌。そしてなにより、とびきりの美少女。少し東洋系の血が混じった容貌は白人特有のアクの強さを弱めていて、日本人が理想とする美人顔に限りなく近い。
 しかもその彼女が少々独語訛りは残るものの、巧みに日本語を操る。言葉が通じるということで、グラビアから抜けだしてきたような美少女が自分たちのクラスメートであることを、余計身近なもの感じさせる。
 サカリのつき始めた男子中学生にとっては、黙っていられないシチュエーションだ。
 帆足マリエのときにも同じような騒ぎは起きたが、単なる帰国子女とモノホンのガイジンさんとでは、その規模は比べ物にならない。
 休み時間毎にひと目ウワサの転校生を見ようと他のクラスの(主に男子)生徒まで押しかけてくる有り様。遠巻きに見る者、なんとか話しかけようとスキを伺う者等々で、二年A組はその日一日中騒然とした雰囲気に包まれていた。

 その中で取り残されたようにげっそりとした顔をしている、ジャージ、メガネ、お子様。人呼んで三バカトリオ。
「猫も杓子も、アスカ、アスカか」醒めた口調で呟く相田ケンスケ。その化けの皮の下を垣間見ている身としては、彼らのように素直にはしゃぐ気には到底なれない。
「騙されとる。皆、あの女に騙されとるんや」頭を抱えてうわ言にように繰り返す鈴原トウジ。逆上していたとは云え、憧れのひと葛城ミサトの前でストリップを披露した揚げ句、グーをくらって完全に沈黙させられたトラウマは、そう簡単に忘れられるものではない。
「シンジも大変だよな。俺らは学校でだけ我慢すればいいけど、シンジは訓練のときにも顔を合わせなきゃならないんだろ」
「うん……」暗い表情で頷く碇シンジ。それは云われるまでもないことだ。あれだけの美少女と会う機会が増えるのだから少しは喜んでもいい筈なのだが、それよりも「オーヴァーザレインボウ」上で見たあの気性の激しさの方が印象が強くて、できればあんまりお近づきになりたくないなぁ、と持前の及び腰が顔を覗かせる。高嶺の花は高嶺にあるからこそうつくしいのだ。
 それに、2nd Childrenが来日したらエヴァを降りても構わない、と云われたこと、それがシンジの心の片隅に引っかかっていた。
 確かに惣流アスカは優秀だと思う。もし自分だったら、先の戦闘のような切迫した状態であれだけの力を出せたかどうか怪しいものだ。あるいは帆足マリエの立場だったとしても、あの状況下で狙いを外さずに射撃できるか心もとない。
(あいつらは生え抜きのパイロットなんだ)
 そんな帆足マサキの声が耳に蘇る。このまま自分がここに居たとしても足手まといなだけではないのだろうか?

「Hi、Shinji!」
 いきなり背後から降ってきたお言葉に、三バカトリオは仰天して振り返った。
 腰に手を当て、仁王立ちの惣流アスカ。だがその顔がちょっち引きつっているのは、その驚きように少々ビビったためか。
「な、なに、惣流さん?」どもりながら訊くシンジ。その言葉になにが不満なのか、ちょっとだけ顔をしかめ、云った。
「マリィはどこ? 同じクラスだって聞いてたんだけど」
「あ、ああ、帆足さんなら、まだ体調が戻らないから、って……」
「休みなの?」
 こっくり頷くシンジ。
「あんの軟弱モノっ」そう小さく吐き捨てそのまま踵を返す。だがふと足を止め、横顔で、

「ありがと」

 そう云うと、自分の席に戻っていった。
 知らず顔を見合わせる三バカトリオ。
「聞いたか……?」
「ああ……」
「ありがと、やて」
「聞き間違いじゃ、ないよな」
 案外いい娘だったりして。そう思ったものの、そんな自分の感想に今一つ自信の持てない碇シンジなのだった。



 大変よろしくないことに、このときの碇シンジが、第三新東京市立第一中学校で初めて惣流アスカに声を掛けられた男子生徒であった。
(初対面のハズなのに名前で呼ばれるなんて)(幼なじみなのかしら)(いや、それよりもっと深い仲とか)(帰国子女だろ? やっぱススんでんじゃねぇかな?)(碇くんも前にどこに住んでたのか云いたがらないし)
 アヤシイ。
 ウワサはウワサを呼び、誤解と嫉妬と興味がそれに盛大な尾鰭を付けて回った。

 後日、それが惣流アスカの耳に入ったとき、赤い髪をした台風が吹き荒れることになるのだが、それについてはここでは触れない。





 翌日。

「Guten Morgen!」
 朝っぱらからのその一声は、唐突に碇シンジの朝に割り込んできた。
 刷り込まれた苦い記憶がムリヤリ呼び起こされ、シンジは悪戯を見つけられた子供のように逃げ腰になった。誰かに縋りたいところだったが、最近ではようやくいっしょに登校するようになった大柄な少女は、あいにく週番で一足先に家を出ていて隣にはいない。
「ぐーてん、もるげん……」仕方なくおどおどと挨拶を返すお子様に、惣流アスカはうんざりした表情になった。
「朝っぱらからなに辛気くさい顔してんのよ。せっかくこの私が挨拶してやってんのよ? ちったぁうれしそうにしてみなさいよ」
 だが挨拶してもらってもちっとも有り難くない碇シンジとしては、何と返事をすればいいのか分からなくて途方に暮れた。そんなシンジをケーベツの眼差しで一瞥すると、惣流アスカは、
「で、もう一人はどこ?」
「え?」
「決まってんじゃない、1st Childrenよ」
「あ、綾波なら、あそこに」
 おずおずと指し示された方に目を向ければ、エスカレータ脇のベンチに座る、華奢な少女。


 綾波レイは後悔していた。
 ただでさえ低血圧で朝がヨワいというのに、昨夜少々夜更かしをし過ぎてしまったからだ。
 おかげでネボーした上に朝食抜き。買い置きの栄養食もちょうど切らしていて、だから学校に行く途中でついに体力が尽き、日陰のベンチでへたばっていたところだった。よく見れば色白の綾波レイの顔色がいつもよりさらに白くなっているのに気付くだろう。本当によく見れば、の話なのだが。
 それもこれも、今週の月曜に帆足さんがウチに来なかったせいだ。レイは思った。なんでも2nd Childrenを迎えに行ってヘリに酔ったとか海の上で使徒が出たとか、よくわからない理由が重なって体調をすっかり崩してしまったらしい。頭は不自由だが体は丈夫と思っていた帆足マリエの思わぬ不調は、食生活の大部分をマリエに依存している綾波レイにとっては深刻な問題だった。
 もしこのままあたしが栄養失調で倒れて出撃できなくなったら、帆足さん、あなたのせいだからね。憶えてなさいよ。などと不穏なことを考えていると、
「あなたが綾波レイね。プロトタイプのパイロット」
 なんだろう、この馴れ馴れしいオンナは。不意に頭の上から降ってきたお言葉に、ただでさえ体調サイアクであんまり相手にしたくないレイは、視線だけでその声に応えた。
「私、惣流アスカ・ラングレー。エヴァ弐号機専属パイロットよ。仲良くしましょ」
 その言葉に、レイはわずかに眉を顰めた。帆足さんと同じことをいうのね。じゃあこの娘もゴハン作ってくれるのかしら。でもそういうタイプには見えないし。だから聞き返してみる。
「どうして」
 だがナゼか相手は妙な顔になった。どうして聞き返されたのか分からないらしい。
「そ、その方が都合がいいからよ。いろいろとね」

 あ、そ。

 一気に関心が失せた。
「命令があればそうするわ」
 応対するのが面倒くさくなったレイはそう云い捨てると、2nd Childrenとやらが絶句するのにも構わずおぼつかない足取りでその場をあとにした。
「か、変わったコね」背中で聞いた声に、
 その言葉、そっくり返してあげるわ。いつか。
 と口には出さず思った綾波レイだった。





「Guten Morgen, Marie!」
 洞木ヒカリと山岸マユミに教わりながら、未だに慣れない日本語で学級日誌を付けていたマリエは、いきなり頭上から降ってきたお言葉にびっくりして顔を上げた。
「え」
 マリエの眸が驚愕に見開かれた。なななななななんでアスカがここに? 学校を休んでいたせいで、事情がよく飲み込めていない。
 その態度にアスカは呆れたように、
「なによ、辛気くさいわねぇ。一年半ぶりに再会したトモダチにそういう顔するわけ? あんた、いっしょに暮らしてるうちにシンジに似てきたんじゃないの?」
 その言葉に、ひっ、とマリエが顔を引き攣らせる。
「ア、アスカ」
「なによ」自分が何を言ったのか良く分かっていないらしいアスカは、不機嫌そうにマリエを睨み付けた。だが、周りが妙に静かなことに気付き、振り返ると。
 イヤーンなポーズをして固まっている少年が約二名。口元に拳を当てて「フケツですぅ」といいたげな顔で睨んでいる少女が約一名。顔を引き攣らせて肩を震わせているイインチョが約一名。逃げ出そうとしている碇シンジが約一名。あとは遠巻きにして成り行きを見守っている、その他大勢。
「マ、リ、エ?」みょーにくっきりのアクセントで洞木ヒカリがいった。にぃっこり笑ってはいるものの、額に一筋の血管。
「な、なに、ヒカリちゃん?」引きつった愛想笑いを浮かべながら、マリエ。
「今、惣流さんのいったことがどういうイミか、説明してもらえる?」にぃっこり笑ったまま、ヒカリ。
 こ、こわいよ、ヒカリちゃん。目がマジなんだけど。
「あ、あははははははは、は、は、は」誤魔化し笑いが尻すぼみになる。もはや言い訳は不可能のようだ。
 碇シンジは逃走に成功したらしく、すでにカゲもカタチもない。ずるいよ、碇君。
 こういうのを厄日っていうのかしら。
 できれば知らないでおきたかったその言葉の意味を、身を持って体験することになったマリエであった。



 人間、誰しも苦手はある。マリエとて例外ではない。
 体育と家庭科以外の学業全般。日本に来て初めて食べたナマコ。甘いもの。都会の雑踏。電話。眠れない夜。
 そして2nd Children、惣流アスカ・ラングレー。
 とにかく勝ち気なその少女は、マリエのペースで物事を運ばせてくれない。独第三支部でミサトが彼女の担当だった三年間、ほぼ毎日顔を合わせていたにもかかわらずとうとうアスカから主導権を奪ったことは一度もなかった。
 だが嫌いと言う訳でもない。むしろ好意を抱いているといっていい。ただ、もうちょっと素直になってくれればいいんだけどなぁ、と思わないでもないのだが。

「私のこと、ミサトから聞いてなかったの?」
 本部へ向かうために並んで歩くアスカとマリエ。三歩下がってとぼとぼと付いてくる及び腰の碇シンジ。結局へたばって早退した綾波レイは、先に行っているハズだった。
「うん……」弐号機の受け入れでそれどころではなくて、ここ数日ミサトも父親も家に帰ってくる様子すらない。あらかじめ用意はしてあったとはいえ、いざ実際に弐号機が来て見れば足りないことやら予想外のことやら山のように噴出してきて、Nerv本部では赤木リツコやオペレータの面々も含め不眠不休の作業が続いていた。
 のほほんとしていられるのは子供たちくらいなものだ。
「でもどうしてこっちの学校に通う気になったの? 向こうで大学まで出てるのに」
「大学?」マリエの言葉にシンジは驚く。大学って、自分と同い年のハズなのに?
 だがアスカはちらりとマリエに視線を向けただけで、
「いいじゃない、暇潰しよ。それに四六時中穴蔵に篭って訓練ばっかりだなんて、考えたくもないしね」
 その言葉にマリエはくすりと笑った。うそばっかり。ホントはなんとなく察しが付いている。云ってもアスカは絶対認めないだろうけど。
「何笑ってんのよ」案の定の不機嫌そうな声に、マリエはすまして、
「べつに」
 その応えが気に入らないのか、惣流アスカは眉をしかめた。
「ヤなやつ」





 赤木リツコ博士は悩んでいた。
「氷の女」が頭を抱えているのは珍しいが、全くないわけでもない。怜悧な頭脳の持ち主の赤木リツコであったが、科学の徒である以上予想外の事実を突き付けられて途方に暮れることだってある。もっとも、使徒などという得体の知れないのを通り越してデタラメとも云いたくなるような存在を日常的に相手にしているだけあって、そのしきい値は他の同業者に比べれば恐ろしく高いのだが。
 今、その彼女を悩ませているのはごくシンプルな数字だった。

 〇.六五秒。

 さて、これは微妙な数値だ。
 エヴァの活動限界を示すカウンタは内蔵電源の残容量から逆算される。計算によって導かれる値である以上、多少の誤差は免れ得ない。しかも、電源の消費量はエヴァの活動の状況によって刻々と変化し、決して単純な線形な軌跡を残すことはない。よって、カウンタの値は必ずしも残容量と一致するものではないのだ。
 とはいえ、その誤差はせいぜい〇.五秒前後に抑えられている筈だった。計測器そのものの誤差についても調査はしているが、現在の所までの結果は否定的(ネガティブ)と出ている。こうなるとこの数字に関して本気で原因を追及する必要を検討せざるを得ない。つまり、〇.六五秒というこの数値は、計測誤差として無視してしまおうと思えば無視してしまえるが、気になりはじめると服に付いたシミのように気になって仕方がない数字なワケだった。
 科学とは数式という言葉で語られる自然界の美しい姿だ。そこからもたらされる数字は、科学者にとっては絶対であり、真実である。葛城ミサトのようにプラグマティックに「勝ったからいいじゃん」と無関心を決め込むことは、科学者としての沽券に関わる。
 それに、第一次直上会戦での初号機のこともある。あの時パイロットを乗せぬまま、何故初号機が動くことができたのか、未だに納得のいく説明が付けられていない。
 エヴァにはブラックボックスな部分が多過ぎる。面倒を見てはいるものの、それがリツコの偽らざる心境だった。制御できているうちはいいが、未だ解明されていないそれらがいつか自分たちの命取りになるかもしれない。

 制御できない力は脅威と同じだ。使徒と変わるところがない。

 というわけで、ここ数日の赤木リツコ博士は弐号機の受け入れもそこそこに、海の上から持ち帰られたデータと睨み合う毎日を送っていた。
 スーパーコンピュータMAGIに直接アクセスできる端末の前に陣取って、今日も朝からキーボードを叩く。別に自室からでもアクセスは出来るのだが、皆が弐号機受け入れでじたばたしている最近では何かと余計な割り込みが入る。無視するのは簡単だったがそのたび思考が中断されるのが煩わしくて、所在を曖昧にする意味もあってわざわざ端末室まで出張っているのだった。
 防磁仕様の眼鏡にディスプレイの光を宿らせながら目にも留らぬ速さでキーを叩き続けていると、ふと背後に気配を感じた。誰かが端末を使いに来たのだろうか、と頭の片隅で考えていると、不意に太い腕に背中から抱きしめられた。
「少し、痩せたかな」聞き覚えのある渋い声が耳元で囁く。
「…………そう?」
「悲しい恋をしているからだ」
 その言葉にリツコは思わず苦笑を浮かべた。恋、か。確かにそう云えなくもないけど。でも、
「どうして、そんなことが、わかるの?」
「それはね、涙の通り道にほくろのあるひとは、一生泣き続ける運命にあるからだよ」
「これから口説くつもり? でも止めたほうがいいわよ。こわ〜いお姉さんがこっちを見ているもの」
 端末室を囲む強化ガラスの向こう側から地獄の悪鬼もかくやという視線を送り込んできている作戦部長殿を目で示すと、小さな笑みとともに男の腕がリツコを解放した。
「お久しぶり、加持君」
「や、しばらく」
 ぱしゅっとアクチュエータの音とともに苛立たしげな靴音を響かせながら葛城ミサトが入ってきた。
「アンタね、オンナ口説くなとは云わないけど、時と場所と相手を選びなさいよ」
「じゃあ葛城ならいいのかい?」
「アンタとだけは死んでもイヤ」ニベもなく、ミサト。
 だが気にしたふうもなく、加持は平然と、
「そうだ、婚約したんだってな、帆足一佐と。遅くなったが、おめでとうを云わせてもらうよ」
「ご丁寧にどうも」冷ややかに一言ですますと、ミサトはリツコに向き直った。
「リツコ、マヤちゃんが朝っぱらから本部中捜し回ってたっていうのに、こんなとこでなにしてるのよ」
「見ての通りよ。弐号機の稼働記録の検証」すまして云うリツコにミサトは柳眉を逆立てた。
「んなことより、やんなきゃいけないことが山のようにあるでしょう? マヤちゃん、「先輩が見つからない」って半泣きだったわよ」
「それでヘコたれるようなヤワな教育はしていないわ」
「そういう問題じゃないでしょう?!」
「帆足一佐は? フォローしてくれてるんじゃないの?」
「あの宿六ならこの間の件で国連海軍やら戦自やらに頭下げに行ってるわよ」この忙しいのにうまく逃げやがって、と小さく悪態を吐く。
「仕方ないさ。それも一佐の仕事のうちなんだからな」気楽な口調で、加持。
「うるさい。部外者は黙ってなさい!」吠える葛城ミサト。苛立ちの矛先をだらしない不精髭に向ける。「大体なんであんたがまだここに居るのよ? 弐号機の引渡しは終わったんだから、さっさとドイツに帰りなさいよ」
「あいにく今朝出向の辞令が届いてね、このまま日本に居続けさ。また三人でつるめるな。昔みたいに」にっと男臭い笑みを浮かべる。
 そんなん願い下げだわよ。ミサトがそう云おうとしたときだった。




 たった今自分が出てきたいかめしいコンクリートの建物に目をやって、帆足は不服そうに唇をひん曲げた。仏頂面のまま、ころんとした体を窮屈そうに迎えのクルマのリアシートに押し込む。
「出してくれ」
 云われたとおりにクルマは発進したが、それでも帆足はずっと戦自庁舎を睨みつけたままだった。しばらく走ってその姿が視界から消えると、ようやく座り直して視線をフロントウィンドウの向こうに向ける。
「交渉決裂、ですか」
「俺じゃ話にならん、碇司令を呼んでこいとさ」ガキの使いじゃあるまいし、とぼそぼそと呟く。
「そういえば、聞きましたか。次の3rd Childrenの話」
「いや」勿論知らないはずがなかった。だがおおっぴらにそれを認めるわけにもいかない。
「トライデント乗りだそうですよ、その子」
 帆足は小さく眉を跳ね上げた。身内とはいえ、そう気安く口に出していい話題ではなかった。少々口が軽すぎるな、と内心眉を顰める。
「まだ最終選考中だそうだし、候補の一人に上がっているというだけで、決まったわけでもないだろ。七〇七の方からも何人か選考に残っているのがいると聞いてるぞ」
「ですが、今回の戦自の反発もその子の事があったからでは」

「日向」

 低い声だったが、オペレータは思わず口を噤んだ。
「そいつを勘繰るのはお前の給料分の仕事じゃない。アルバイトがしたいなら、然るべきところに申し出てからにしろ」
「は、はい」
 やれやれ。恐縮したオペレータから目を逸らし、帆足は車窓を流れていく風景へと目を移した。
 情報収集は怠るな、か。葛城も部下にいい教育をしてやがる。Nervのような組織で鼻がきくのは決して悪いことではない。だが引き時を間違えると致命傷にもなる。特に日向はNerv作戦部の正規オペレータだけあって、優秀だし頭も回る。こんな下らないことで失うのは惜しい。
 そんなことを考えていると、不意に手元の車載電話が鳴った。思わずバックミラー越しにオペレータと目が合う。この電話は幹部専用の守秘回線だ。ここに掛かってくるということは危急の要件に他ならない。内容は容易に想像がついた。
 帆足は受話器を取り上げると一言二言言葉を交わし、そして電話を切る。
「来ましたか」
「ああ。予想より早過ぎたな。今回は少々キツくなりそうだぞ」





 使徒は主に水曜日に来る。

 母集団のサンプル数はとてつもなく少ないのだが、確率は相当に高い経験則だ。その法則に則ってか、第七使徒は水曜日の午後、旧江ノ島海岸付近に上陸した。

 いつもならば地の利を生かして第三新東京市付近までおびき寄せるところなのだが、今回は少々勝手が違った。三度に渡る大規模な市街戦のために、さしもの要塞都市も今回ばかりは充分な補充が未だ行き届いていないままだった。特に折りからの予算不足が祟って市街のど真ん中で昇天した第五使徒の回収作業が遅々として進んでおらず、作戦立案の支障となることは容易に予想が付いた。
 この状況下における葛城ミサト作戦部長の判断は、いつもながら迅速かつ大雑把なものだった。
 上陸直前を文字通り水際で叩く。それが第一次迎撃戦の概要だった。



 巨大な暗黒の全翼機、B4-E<ブラックフォートレス>から切り離された二機のエヴァンゲリオンが、地響きを立てて海岸に着地した。先行していた電源車からアンビリカルケーブルを接続すると、それぞれパレットライフルと、鉞にも似たスマッシュホークを装備する。
「二人がかりとはね」ぽつりと呟いた惣流アスカの言葉を耳に留めたのか、通信ウィンドウの中のミサトが応える。
”私たちには選んでる余裕なんて無いのよ。生き残るためのね”
 その言い聞かせるような優しい口調に、アスカは憮然として「分かってるわ」と応えた。前回の戦闘でその恐ろしさを身に沁みているアスカにとっては、二対一でも足りないくらいだった。しかも相棒は、戦績はあるもののまるでシロウト臭くてアテにできそうにないお子様だ。せめて隣に並ぶのが参号機ならば、と言葉に出そうになるのを喉元で抑える。代りに弐号機に装備したスマッシュホークの柄を苛立たしげに砂浜に突き立てて見せた。
”くるわ。初号機及び弐号機で交互に波状攻撃、いいわね”と、ミサトの声。同じことをクドクドと繰り返さない分、自分たちを信用してくれていることは分かるけれど、それにしてももう少し具体的な戦術を指示してくれたっていいじゃない? 使徒自体がセオリーも何も無い無茶苦茶な相手だけに、無い物ねだりなのは十分承知しているが、それでもグチの一つも出そうになる。
 だが、それを口にする余裕を与えず、海岸近くに水柱が上がった。知らず、スロットルを握る手に力がこもる。
 最初に目に入ったのは、鋭く長い鉤爪だった。ついで、秤のように左右に突き出した腕。錨を逆さにして不釣り合いな脚を生やした、というのがぴったりな形容の姿。例によって胸の辺りに仮面のような顔。そして腹には赤く光る球体。
 その異様な姿に唖然としつつも、素早く周囲の状況に目を走らせる。かつては別荘地として一世を風靡した家並みだったが、今は見る影もなく海面下に華やかな屋根の色を映すのみとなっている。その所々に墓標のように突き出た低いビル。その間隔を目測で測る。

 いける!

 そう思った瞬間、思考よりも先に体が反応した。A10神経を介してエヴァと接続されている操縦システムが、惣流アスカの意識しない思考を忠実に反映して弐号機をするりと先行させた。
”初号機、バックアップ”それに応えてミサトの指示がとぶ。だが、
”えっ?”
 その戸惑った声に、アスカは苛立ちを感じる。トロい! 実戦では一瞬の迷いが命取りになりかねないというのに。本当にどうしてこんなヤツがパイロットに選ばれたのだろう?
 だがそう思ったのも一瞬だった。思い出したように始まった掩護射撃を気にも止めず、アスカは弐号機を宙に躍らせた。伸び切る寸前でアンビリカルケーブルをパージ。ビルを飛び石にして、見る間に使徒との間を詰める。
 その虚ろな眼が瞬くのがはっきり見えるほど接近。使徒が鋭い爪を繰り出してくる。串刺しにされる! そう見えた瞬間、反射的にアスカは弐号機を中空高く舞い上がらせていた。
 一瞬こちらの姿を見失ったのか、使徒がぎょろりと仮面を左右に巡らせ、そしてこちらを見上げた。だが遅い!
 凄まじい気合いが惣流アスカの喉から発せられた。狙い誤たず、スマッシュホークの肉厚の刃が使徒の脳天に食い込む。高周波の火花を飛び散らせながら、そしてその体をいとも簡単に両断した。


 碇シンジは他愛もなく感嘆した。間を詰める手際といい、間一髪で使徒の攻撃を躱した反射神経といい、それは確かに賞賛に値するものだった。とても自分に真似できそうにない。確かに大見得を切るだけのことはある。


 葛城ミサトは安堵していた。確かに第一次遭遇戦では使徒殲滅に成功したが、それは帆足マリエの同乗が大きかったのではないのか、と密かに危惧していたからだ。だがそれは杞憂に終わった。今、惣流アスカは期待以上の能力を見せてくれた。
 だから、その戦果を素直に誉めようと思った。


 だが、
「えっ?」
 惣流アスカの唇から思わず漏れたのは、戸惑いの声だった。

 惣流アスカはおかしな違和感を覚えていた。確かに手応えは充分だった。肉を断つあの生々しい感覚は、未だその手に残っている。
 でも、へんだ。なにかおかしい。
 同時に蘇ってくる、腹に食い込む鋭い牙の痛みの記憶。こじ開けようとした腕に掛かる無限とも思える重さ。

 へんだ。へんだ。へんだ。へんだ。
 あの使徒が、こんなに簡単にやられてしまうなんて。

 その戸惑いが隙を呼んだ。


 真っ二つにした筈の肉塊が、二度三度びくびくと蠢いた。完全に警戒を怠っていた弐号機は、しかしそれに反応するには余りにも使徒に近づき過ぎていた。
”アスカ、後退してっ!”当たり前過ぎるミサトの声。だがそれが無ければ弐号機が動くのはさらに数瞬遅れていただろう。
 二つの肉塊はそれまで表皮だったものをべろりと脱ぎ捨てた。生々しい肉色をしていたはずのその表面がみるみる凝固し、新しい皮膚が見る間に表面を被った。その一部を突き破って新しい仮面と禍々しい色の球体が現れる。
 惣流アスカの口から声にならない悲鳴が漏れた。生理的な嫌悪とともに前回の戦闘の恐怖が蘇ってくる。そのとき心落ち着かせてくれた少女は、ここにはいない。
「こ、の……」
 それでも歯を食いしばってその恐怖に耐え、そして叫んだ。

「ぶ、分裂すればえらいってもんじゃないわよっ」

 それが、惣流アスカの最後の叫びとなった。





 完全な負け戦さだった。言い訳をしようにもその余地が見つからないほどだ。
 指揮官の立場からすれば悪夢としか云い様がない。掌中に納めたと思った筈の勝利が、砂のようにさらさらと指の中から逃げ出していってしまったのだから。
 それでも目の前に陣取る仏頂面に髭が無いことが唯一の救いだった。そうでなければとうにクビを言い渡されているところだ。
”本日午前十時五十八分十五秒、二体に分離した目標甲の攻撃を受けた初号機は、相模湾沖合二キロ地点に水没。同二十秒、目標乙の攻撃を受け弐号機は旧鵠沼市街地にて活動を停止。午前十一時〇三分をもってNervは作戦遂行を断念。国連軍第弐方面軍へ指揮権を譲渡。国連軍は直ちにN参号作戦を展開、同〇五分N2爆雷にて目標を攻撃。構成質量の約二十八パーセントの焼却に成功”
 淡々と読み上げるオペレータの声がちくちくと身を刺すようで、まるで針の筵に座らされているようだ。加えて、
「所詮足留めにしか過ぎん。再度進攻は時間の問題だ。全く、恥をかかせおって」
 忌々しげな冬月副司令の言葉に、ミサトはこれ以上無いくらいに小さくなる。普段部下を責めることなど滅多に無いはずの冬月に、これだけの台詞を吐かせるのは相当のことなのだ。
「で、方策はあるのだろうな」上司の厳しい言葉にミサトは唇を噛み締め、

「あります」

 凛とした声で返した。




 Nerv本部。葛城ミサト私室。
「で、本当に何かあるワケ?」半分呆れたようなリツコの声に、ミサトは平然と答えた。
「いいえ、なんにも」
「でしょうねぇ」とリツコは肩を竦めた。
 とはいえ、あの場で「ない」などと云おうものなら、即刻クビを言い渡されていたのは間違いないところだった。それは負けを認めたことと同義だからだ。自分たちはまだ負けていない。その証拠にちゃんとまだ生きている。それに、自分の失敗の尻拭いを他人にやらせるほど葛城ミサトはお手軽な女ではない。
 決して諦めないこと。それがNervの作戦部長たる資格だ。だからこそミサトは、冬月副司令を相手に大見得を切ってみせたのだった。
「だったら分かってるでしょ? 私のクビが繋がるアイディア、可及的速やかによろしくお願いね」
 ムチャとも云えるミサトの言葉だったが、
「もう出来てるわ」リツコは平然と返した。「但しひとつだけ」
「え? もう?」きょとんとした表情になったミサトの鼻先にディスクを指し出し、
「いいから見てごらんなさい」
 キツネにつままれたような顔でディスクを端末のスロットに押し込んだミサトだったが、その内容に目を通すうちにその表情がみるみる曇っていった。
「だれよ、こんなの考えたのは」
「加持君」
 その名に、ミサトは大袈裟に眉をひそめた。
「…………正気?」
「技術部としては問題なしと判断したわ。残りの日数で実現可能、ついでに現段階ではもっとも成功の確率の高いものよ」
「そんな数字、だれが弾いたのよ」
「MAGI」
 ミサトはうっと渋面になった。その名を出されてはぐぅの音も出ない。
「覚悟は出来た?」面白がるようなリツコの声に、ミサトの癇癪が破裂した。
「ああ、もうっ! わかったわよ! こーなったらバレエだろうと東京音頭だろうと、なんだってやってやろうじゃないの!」
「あら、踊るのはあなたじゃなくてよ」
「うるさいっ!」





 使徒に負けても、授業はある。

 というわけで、碇シンジはひとりぼとぼと通学路を下校していた。
 ただでさえ出席日数が不足がちなうえ、学校をサボる、などという大それた事ができない性分もあって、今日も朝から律義に学校に行っていたのだった。こんなのんびりしてていいんだろうか、などと少々居心地の悪さを感じながら、マンションへと向かう坂道を登っていた。
 いつもなら隣に居るはずの大柄な少女がいないこともあって、自分だけ除け者にされてるんじゃないだろうか、などという不安が脳裏を過る。
 帆足マリエが学校を休む、と聞いたのは朝食の席だった。
「先生に伝えておいてね」と云ったマリエに、シンジは「どうして」と聞き返したのだが、
「ごめんなさい、ナイショなの」
 済まなそうなお願いポーズに、Nervの事情なのだと見当が付いた。仕方なく一人学校に行ってみれば、残る二人のパイロットも登校してこなかった。綾波レイが休みなのは珍しくもないが、転校してきたばかりの惣流アスカまでもが休みとなれば、やっぱり僕ってミソッカスなのかなぁ、と僻み根性がちょっぴり顔を覗かせる。
 だがそんな悩みを知ってか知らずか、育ち盛りな胃袋がぐぅきゅるると不満を訴えた。深刻ぶってもオナカは減る。ニンゲンってカナしい生き物だよなぁ、と複雑な気分でシンジは葛城家のドアにキーカードを通した。
 ぱしゅっとアクチュエータの音とともに扉が開き「ただいま」と云おうとした瞬間、碇シンジの目の前に山と積まれた箱、箱、箱の壁が立ちはだかった。
「な…………」
 予想外の光景にシンジは思わず絶句した。その地味な白い壁にいくつも印刷された妙に不釣り合いな鮮やかなマーク。よく見ればそれはテレビなどで頻繁に名前を聞く引越業者のものだったのだが、それが何故に自分の家に積まれているのか理解しかねてシンジは呆然となった。
「あ、おかえりなさい」
 いつもの部屋着でぱたぱたと玄関まで出迎えに来たマリエに惚けた表情を見せて、
「あの、こ、これって、いったい……」
「失礼ね。私の荷物よ」皆まで云わせず、マリエの後ろに居た見覚えのあるブロンドの少女。その姿を見た瞬間、驚きよりも刷り込みされた条件反射でシンジは及び腰になった。

 惣流アスカ・ラングレー。

 ななななんで惣流さんがここに?
 その疑問が言葉になる前に察したのか、惣流アスカは面白くもなさそうに、ふん、と鼻を鳴らし、
「私、きょうからここに住むから」

「へ?」

 その言葉の意味がよく飲み込めず、シンジは間抜けな声を出した。憮然とした表情の惣流アスカと、黙っててゴメンねとでも云いたげな帆足マリエの顔を交互に見比べる。
 と、そのとき。

「やってるわねぇ。少しは片づいた?」

 いきなりの陽気な声に振り返れば、葛城ミサトがにっこりと笑顔を浮かべていた。
「んなに早く片付くワケないでしょう? ちょっとくらい手伝ってよ」とアスカ。
「でも、アスカの荷物、多過ぎると思う……」ぽそりと漏れたマリエの呟きをギロリとひと睨みで黙らせ、
「これだってずいぶん減らしたんだから。だいたい日本のアパートメントって、なんでこんなに狭いのよ? これだったら全部あわせたって、むこうに居たときの私の部屋の方が全然広いわよ」
 その言葉に、ミサトのこめかみにぴきっ。と青筋が立つ。
「悪いけど、わたしの稼ぎじゃあこの程度のマンションが限度なの。それにまだひとり増えるんだから、ガマンしてちょうだい」
「まだひとり?」ボーゼンと呟くシンジをよそに、ミサトは背後に向かって、
「散らかってるけど、上がってちょうだい」
 その声に進み出たのは制服姿の華奢な少女。手には学校指定の地味なスポーツバッグを下げ、表情をうかがわせない緋色の眸で玄関先に突っ立ったままの少年を見、そして云った。

「どいてくれる」

 綾波レイ。

 碇シンジの思考は、そこで停止した。





「第七使徒の弱点はただ一つっ!」
 がん。とテーブルに叩きつけられた缶の中で、まだちょっちだけ残っていたビールが不服そうにちゃぷりと揺れた。こ、こぼれないかな、とそっちの方が気になったものの、葛城ミサトの無敵の気合いにシンジは説明に引き戻された。
「分離中のコアに対する二点同時過重攻撃。これしかないわ。そのために、あなたたちにはこれからここで一緒に訓練してもらいます。いいわね?」厳しい眼差しで子供たちを一瞥する。「先の戦闘で零号機は大破、未だ修理中。だから現在稼働可能なのは初号機と弐号機だけよ。弐号機はアスカ、あなたに任せるわ」
 緊張した面持ちでこくりと頷く惣流アスカ。
「問題は初号機よ。シンジ君、レイ、それからマリエ」不意に名前を呼ばれて、マリエはびっくりして眸を見開いた。「あなたたち三人の中から、最もアスカとのユニゾンに適したパイロットを選びます」
 思わずマリエは口を開きかけた。パーソナルデータのチューニングの甲斐あってか、最近のマリエと初号機のシンクロ率はなんとか起動可能なレベルにまで達してはいる。しかし実際に起動に至ったことはまだ一度もない。慎重に試験を進めているせいもあるとはいえ、本当に動くかどうかは未だ未知数のままだった。
「マリエ」葛城ミサトの涼やかな眸がマリエを見据えた。「あなたの云いたいことも分かるわ。勿論シンクロ率も考慮に入れるけど、今回の作戦は如何に完璧なユニゾンが可能か否かで成否が決まるの。だから、あなたとのユニゾンが一番成績が良ければ、あなたに乗ってもらうこともあり得ます。そのつもりでいて」
「で、でも、わたし……」だが、出かかった言葉は緊張した空気の中に消えて行ってしまう。とてもではないが「自信ないですぅ」などとは云える雰囲気ではなかった。
「使徒は自己修復中、再侵攻は推定五日後。時間がないのは、わかってるわね」もう一度だけ子供たちの顔を一瞥すると、手に持ったディスクを示し、
「一刻も早くユニゾンをマスターするために、この曲に合わせた攻撃パターンを覚えてもらうわ。訓練開始は明朝八時。それまでに各自曲と振り付けを憶えておくこと。三人は交代で、アスカと合わせてもらうわ。いいわね。何か質問は?」
 戸惑いと緊張と無表情とトホホ。返って来た四人四様の表情に、ミサトは重々しく宣言した。
「では、解散」





(後編に続く)


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ver.-1.00 1999_06/04公開
ご意見・ご感想は
ryu1@imasy.or.jp まで
作中のエヴァ専用巨人機の型番・名称は、島津義家さんの作品「B4-E帰投せず」からお借りしました。



 斎藤さんの『EVANGELION「M」』Episode 9.前編、公開です。






 TVではアスカだけだった”女の”子””の同居人が
 なんとここでは

 +マリエさん
 +レイちゃん

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 委員長、思う存分

 「誤解も六回も」をやってくれいっ(^^;

   人数の分を足して「七回も八回も」
   乗する?    「九回も十四回も」

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 でも、ま、
 人数が多い方がかえって誤解はないかもね(^^)(^^;




 いっそ四人で踊ってくれ〜(爆)





 さあ、訪問者の皆さん。
 後編はいつだ!? 齊藤さんに感想メールで催促しましょう!






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