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月日が流れるのが早く感じるのは、平和だという証拠だろう。
あの戦い、ネルフ内では「SEELE戦役」と呼ばれた戦いが終幕してから、既に6年の月日を有していた。

















地球に帰還したNERVを待っていたのは、有り余る巨大さを使い切れないでいる戦艦だった。
しかしこれだけの歳月と資金を投入した戦艦。
そう易々と沈めるわけにはいかなかった。




「マヤ、1番から16番までのプログラム、一気に流してみて」
「はい。キト、8番からは任せるわ」
「OK。じゃあ初めてみるか」




答えは至極簡単な物となった。
超弩級巨大戦艦NERVはその身を太平洋上に沈め、一部を大気中に残し全て埋め立てられた。
埋められたNERVの使い道。
それこそ答えは簡単。
艦内にあるMAGIを利用した研究施設。
主に「ブラック・ホール」や「地球外生命体」、「宇宙」に関して研究が繰り広げられている。

もっとも研究員はたった3人だが。




「・・・大丈夫のようね。一息入れましょう」
「はい。じゃあ私、コーヒー入れてきますね」
「頼むよ」
「・・・・ねぇ、キト君」
「なんですか?リツコさん」
「あなた達、結婚しないの?」
「結婚ですか?・・・・・するもしないも、意味無いですからね。この孤島では」
「・・・それもそうね」




たった3人ではあるが、根っからの研究者である3人にとっては理想的な研究施設なのだろう。
世間からは隔離され、没頭できる空間。
万人が願う、自分のための自己満足の空間がここにはあった。

















「ふぁぁぁぁ〜〜・・・・」
「もうっ!夜遅くまで起きているからなのよ。しっかりしなさいって」
「そんなことゆうたかて・・・・寝かさんかったんはどっちや?」
「私はちゃんとしているわよ。それに今日は1限から必須講義があるんだから、ちゃんとしなさいよ」
「わーった、わーったって」




日本国内ではあまりレベルが高いとは言えない大学。
その大学にトウジとヒカリ、二人は通っていた。
出来の悪いトウジをヒカリがあわせた結果である。




「しっかし、ワシが大学とはな・・・」
「私の御陰よね?トウジ」
「せやな。それに・・・・」




トウジの目の先にはヒカリの左手がある。
詳しく言うなら、ヒカリの左手薬指。
彼が必至でバイトして購入した指輪。

そして大学卒業後、その指輪は別の指輪へと変化する。

















一方、過去3馬鹿トリオと言われ、いつの間にかNERVオペレータまで上り詰めた彼は・・・・




「はい、今日のおべんとですぅ」
「さんきゅ。しかし・・・お前暇なのか?」
「それはもう。ケンスケ様のための時間がたっぷりありますぅ」
「・・・そか」




もう慣れた物だったりする。
NERVの口添えで入った防衛大学に彼女が弁当を持ってくると言う毎日は。
その彼も今では自衛隊の士官候補、とまで言われるまでになっていた。
後、彼らがどの様になるのは神のみぞ知る・・・と言うところだろう。

















「・・・暇だな」




音楽のかかった店。
趣味を生かし、ネルフの退職金を利用して開店したCDショップ。
知名度だけは低いらしい。
が、何故かそこそこの収益を上げている。








「日向君、ここなんだが・・・」
「ここは5番を利用してください」
「なるほど・・・」




やはり彼もネルフを辞め、いつしか大企業のネットワークアドミニストレータとなっていた。
そのような彼だが、時折近づいてくる女性がいるとか・・・・
その女性と仲むつまじく会話しているのを見た者は社内にたくさんいる。

















「コウゾウさん・・・・」
「・・・久しぶりに紅茶などを入れてみたが・・・どうだ?」
「良いですね。香りが良いです」
「そうか・・・しかし慣れないことはする物ではないな」
「ふふっ」




自然が残る高地の別宅。
冬月はここに移り住み、余生をすごそうと考えていた。
そして時折訪ねてくる老婦人。
彼女の素性は誰も知らない。
当人同士をのぞいて。

















かっぽ〜〜ん

「ふっ・・・温泉は良いな、ユイ」
「そうですね・・・って良いんですか?温泉に来たりして。会社は?」
「問題ない。全て部下に任せてある。もう俺がいなくても良いらしいしな」
「そんなこといって・・・・あなたが押しつけたんじゃないんですか?」
「ふっ・・・・・出撃」
「・・・・また分からないこといって逃げる・・・」




ゲンドウとユイは二人で情報系企業を起こす。
が、とうの二人は作っただけで何もせず、ほとんど悠々自適の生活”だけ”を送っていた。

















「ほら、遅れるわよ!」
「まってよ、アスカぁ」




二人とも同じ部屋から出てくる。




「シンちゃん、ほらハンカチ忘れてる」
「あ、アリガト、レイ」




訂正。三人とも同じ部屋から出てくる。




「あ゛〜〜!急がないと心理学の講義に遅れるわよっ!」
「分かったよっ!アスカっ!」




アスカは一瞬きらりと光る左手を振りながらシンジを迎える。




「ほらっ!」
「あ、うん」
「いってらっしゃ〜〜い」




手をつなぎ、二人とも通っている大学に向かって走り出す。

二人とも右腕は完治していた。
NERVの持つテクノロジーを生かした義手。
しかしこの義手は義手とは言えないほど精巧に出来ている。
自分の細胞を培養、それをそのまま腕として接合する。
このような理由により、二人とも腕は完治している。




そして先ほど光った物。
アスカの左手に輝く銀色の指輪。
それが薬指にあると言うことから察することは出来るだろう。

レイの方には指輪はない。
が、内縁となることにアスカは承知した。

現在、シンジは夫としての役割を一週間交代でやらされている。
彼に・・・休息はない。




「だけどレイは分かんないわよねぇ・・・子供が出来たとたんに大学辞めちゃうなんて」
「そうだね・・・アスカとは違うや」
「アタシは生まれる直前まで通うわよ。だって大学の勉強って面白いんだから」
「・・・アスカらしいね」




余談となるが二人ともシンジの子を宿している。
両親、大学ともに承認している。
無論、シンジに課せられた物は大きいが。








「良い?ずっとアタシを守るのよ!」
「分かっているよ。当然じゃないか、アスカ」

















「シンジ君・・・今行くからね・・・・僕はもう惑星代表なんて面倒だからね・・・・愛するシンジ君のところに・・・」




惑星ゼーレ代表となった渚カヲル。
嫌気がさした彼(?)は一路地球へ。
シンジを巡る戦いは、今火蓋を切って落とされた。

















「この右腕の痛み。これがあの戦いが現実であった事への何よりの証。
 そして・・・僕が強くなった戦い。
 忘れないように・・・・・・・・・・・僕が守るために」








あの戦いで得た物は「他者を守る」と言うこと。
地球が狩猟時代より長らく遺伝子情報として刻み込まれてきた女性への守護。
シンジが成長していった証となる信念。




彼の戦いが終わったとき、それを守護せし自分に気づいた。
それが彼の成長へと進めていったことに違いはない。




もう彼が迷うことはないだろう。








「僕が・・・・・・・・・・」












終劇





ver.-1.00 
ご意見・ご感想は y-mick@japan-net.ne.jpまで。



あとがき

容量的にどうかと思いますが、今回は別ファイルにさせていただきました。








 Y-MICKさんの『NEW TYPE EVANGELION』最終話、公開です。






 ついに完結!

 つらい戦いの前編をクリアして、
 さらにきつい後編へ突入・・・・

 それを乗り越え、ついについに。



 怒濤の終盤を力を合わせて乗り越えたネルフの面々−
 強力なラスボスも痛手を負いながらも−−

 やったね☆



 長い戦いの末、
 皆それぞれの未来に進んで・・・
 幸せに向かって・・・

 よかったよかったです〜



 シンジはやっぱりそうしたか、って (^^;
 お体大切に〜です






 さあ、訪問者のみなさん。
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