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NEW TYPE EVANGELION
第拾話
エヴァの敵


シンジ達一行、すなわちシンジとアスカ、レイ、トウジ、ヒカリ、ケンスケは学校の屋上にいた。
現在の時刻は昼である。
シンジ達は屋上で昼食を取ることを多くしていた。

そこへ・・・・・・・・・。

「ケンスケ様ぁ〜〜〜」
「ん?桐野か・・・・・・・」
「ケンスケ様、今回はわたくし自信作ですの」
「いいよ・・・・今日は俺、パン買ってきたからな」
「そんな・・・・・・・食べてくださらないのですか?ケンスケ様」
「うん」
「そんな・・・・・・(うるうる)」
「わ、分かった分かった・・・・分かったから泣くなよ。食べればいいんだろ、食べれば・・・・」
「食べてくださるんですかぁ、嬉しいですぅ」

説明せねばなるまいっ!
今出てきた女の子、名前は桐野マイコ。
ケンスケの部、写真部の唯一の部員である。
彼女は桐野財閥の一人娘である。
出会ったきっかけはというと、ケンスケが戦略自衛隊の航空機などを見に行っていることはよくある。
そして10日ほど前、ケンスケは同じように見学に行っているときに、
マイコは父に連れられて戦自の基地に来ていた。
そして迷彩服を着たケンスケを一目見て気に入ってしまった、つまり一目惚れしてしまったというわけである。
何とも変わった娘ではあるが、思いこんだら一直線であるがゆえ、
ケンスケ達のいる学校へ突然編入してケンスケにつきまとっているというわけである。
また、マイコは1年D組に在籍している。

ちなみにこの娘はY-MICKの全くの創作につき、苦情は勘弁してね(はぁと)

「ケンスケにもやっと春が来たのぉ」
「相田を気に入るなんてこの娘、変な娘ねぇ」
「アスカ、そんなこと言うもんじゃないよ」
「・・・・・おい、俺は桐野と付き合ってるわけじゃないぞ」
「ケンスケ・・・・・はたから見りゃつきあってるように見えるで」
「アタシも見えるわよ」
「僕もそう見えるな」
「・・・・・・・・・・・・」

ケンスケはマイコのことは部員、もしくは妹のような存在としか見ていなかった。
なんてもったいない・・・・・・・。
 
 
 



 
 

「使徒の存在を確認したのか?」
「はい、現在目標は時速10kmと言うスピードでここ第三新東京市に向かってきています」
「ずいぶん遅いな・・・・・・この分だと明日の10時頃といったところか・・・・・」
「碇、ずっとこの速さだという保証はないぞ」
「分かっている、エヴァをいつでも発進できるようにしておけ」
 
 
 

そのころ、松代の第二実験場ではエヴァンゲリオン四号機が運び込まれていた。
アメリカで作られていたものである。
今回、四号機はパイロットを搭乗させないで起動実験を行う予定である。
すなわち、ダミープラグの実験というわけだ。

ダミープラグ、いつまでも子供達にばかり頼ってはいけないと考えた大人達が考えた末に出来たものである。
エヴァパイロットのパーソナルデータを移植し、それを元にエヴァを動かすというシステムである。
現在あるエヴァでの実験も提案されたが、データの破損を考慮して、四号機での実験になった。
ダミープラグとはまだまだ実験段階の不完全なシステムなのである。

ここではダミープラグのパーソナルデータとして、鈴原トウジが選ばれた。
四号機が参号機と同型機であるためである。
より近い起動確率を得ようとしたためである。
 
 
 

「どう?ダミープラグ」
「あまりいい結果は出ないかもしれないわね」

赤木リツコの部屋にいつものように葛城ミサトが来ていた。
ミサトがリツコの部屋に来ることはよくあり、そのたびにコーヒーを飲んで帰っていくのである。
ほとんどミサトの憩いの場と化しているリツコの部屋であった。

「それ、どういうこと?」
「エヴァとのシンクロはうまくいくんだけどね」
「つまり何がいけないの?」
「戦闘パターンを覚えさせなきゃいけないのよ。つまり赤ん坊と一緒というわけ」
「シンクロはうまくいくけど、戦闘は出来ないと言う訳ね。それってでくの坊じゃない」
「そうとも言うわね」
「何とかなんないの?赤木博士」
「それを今考えているのよ」
「作戦部部長として速やかな解決を提案します」
「分かったわ、もう少し時間をちょうだい。何とかなると思うから。約束は守るわ」
「頑張ってねん。そんじゃコーヒーごちそうさま」

それを言い残し、ミサトはリツコの部屋を出ていった。

「結局なにしに来たのかしら?」

コーヒーを飲みに来るだけのミサトに少しうんざりしているリツコであった。
 
 
 



 
 

「目標は強羅絶対防衛線を依然時速10kmで進行中」
「エヴァ各機の配置完了、初号機と弐号機が目標の殲滅に当たります」

目標の使徒は形状が球体であった。
その球体に何か幾何学模様を要しており、不気味さえ感じられた。

『何よアイツ、全然威圧感無いわよ』

「アスカ、そう言ってるといたいしっぺ返し食らうわよ」

『大丈夫よ、こんな奴アタシ一人で十分だわ。シンジはバックアップにいそしんでいて』

『気をつけてよ、アスカ。なにしてくるか分からないから』

『分かってるわよ、行くわよぉ!』

そう言い残しエヴァ弐号機はスマッシュ・ホークを片手に使徒へと向かっていった。
そしてスマッシュ・ホークがあたりそうになったとき・・・・・・
 

ヴォン!
 

目標の球体は突然姿を消し、下にあった『かげ』を拡大していった。

『えっ!』

エヴァ弐号機は影の中に吸い込まれそうになる。
しかし、機転を働かせてとっさに飛び上がり、飲み込まれるのを回避した。

『なにこれ?吸い込まれる?』

『アスカっ!逃げてっ!』

アスカはシンジのいうことを聞き、すぐ待避行動に出た。
だがっ!
 

ガキッ!
 

弐号機の背中についていたアンビリカル・ケーブルが建物に引っかかり、
身動きがとれない状況になってしまった。

『こんな時にっ!』

ここでアスカはケーブルを切り離そうとする。
だがしかし、このような状況になれていないアスカは操作を間違えてしまい、
逆にオートエジェクションを働かせてしまった。

パイロットを失ったエヴァは動くことは出来ない。
弐号機はそのままにされ、ただ、たたずんでいた。

そして間違えて脱出をしてしまたアスカは、そのまま外に出てしまっていた。

使徒はそのことを感じると、影を弐号機ではなく、アスカの方へと向けていった。
アスカは走って逃げようとするがとうてい逃げおおせるスピードではない。
影は確実にアスカへと向かっていた。
 
 
 

『ダメッ!このままじゃ影に飲み込まれちゃうっ!』

アスカは懸命に走ってはいたが、すぐそこまで影が迫ってきていた。
そこにアスカへと救いの手が伸びる。

『アスカッ!こっちっ!』

現れたのはシンジの乗る初号機であった。
シンジはすぐさまアスカを救助すると、すぐに他へと走り出していた。
それでも影は初号機へと迫りつつあり、まさに初号機まで飲みこまんとする勢いであった。

『このままだと外にいるアスカが危ない・・・・・・エヴァの中ならあるいは・・・・・』

シンジは機転を働かせ、初号機をオートランの状態にしておき、エントリープラグ内にアスカを引き入れた。
そして再びエントリーすると同時に初号機は影へと消えていった。
 
 
 

「初号機の反応・・・・・・・・・消えました」

マヤがそう呟いたとき、NERVのスタッフは全員蒼白な顔をしていた。

「目標は再び戦闘前の状態に戻りました」

初号機を飲み込んだ使徒は、危険分子がいなくなったと判断し、前の状態へと戻っていた。
今回の使徒は戦闘意志を察知し、それを影を使い殲滅するといったものである。

「弐号機の回収と使徒に対する警戒・・・・・・やっておいて」

ミサトも気落ちした表情でオペレータルームを後にした。
 
 
 

「リツコ・・・・・あれがなんなのか説明して」

あれとは使徒の影のことを言う。
初号機が使徒の影に飲み込まれてから1時間後、ようやく一段落ついたミサトはリツコの所に来ていた。

「私の見たところではあれは別の空間につながっているものね。
 つまり異次元の入り口というわけ。あの影と見ているものが使徒の本体と思われるわ。
 そしてあれはディラックの海と呼ばれているものよ」
「あの黒い丸いものが逆に影というわけ?」
「そうよ」
「相変わらず無茶なものが出てくるわねぇ」
「そんなことより作戦部長さん、肝心の対策はどうなっているの?」
「異次元の扉っていうんなら私たちに手の打ちようがないわね」
「そうでもないわ」
「何か方法があるって言うの?初号機を救出する手が」
「あるけど結構危険を伴うわよ、もしかすると中にいるパイロットは五体満足で出てこれないかもしれない」
「それじゃぁシンジ君達は・・・・・・・」
「命までは大丈夫よ、ただしばらく入院するかもしれないということ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「どうする?あなたがダメだといえば止めることもできるけど・・・」
「・・・・・いえ・・・・・・命の保証があるならやって・・・・・・命があるなら・・・・」
「そう・・・ならやるわよ・・・後からダメだっていわないでね」

ミサトが許可したことにより、命の保証はあるが、入院をともなうかもしれないという作戦は開始された。
その作戦の内容は、使徒の本体である影の部分に現存するN2爆弾を全て投下。
そしてすぐさまエヴァのATフィールドを全開することにより1秒間空間をゆがめ、
その間に初号機を救出するというものである。
 
 
 



 
 

松代の第二実験場。
使徒の出現により、ダミープラグの実験は一時中断されていた。
現在では実験場は静まり返っている。
スタッフは現在、使徒殲滅の任務に当たっていた。
そしてそこには不気味な気が充満していた。

エヴァンゲリオン四号機にはダミープラグが挿入されたままになっていた。
電源は落としてあったが・・・。

ダミープラグ内の文字「DUMMY PLUG TOUJI」の文字がいきなり光り、映し出した。
そしてその文字は「DUMMY PLUG ANGEL」へと変化した。
四号機は使徒へと変化したのである。
 
 
 

ビーッ、ビーッ、ビーッ!
 

NERV本部の警報が急に鳴り響いた。

「パターン青がもう一つ確認されましたっ!」
「えっ!二体目の使徒?!」
「場所は松代の第二実験場・・・ダミープラグの実験場、エヴァからパターン青が検出されています!」
「まさか・・・エヴァが使徒に乗っ取られたっていうの?!」

エヴァンゲリオン四号機は使徒へと変化し、NERV本部へと向かっていた。

「ミサト、どうするの?」
「新たに出現した使徒を優先的に殲滅するわ」
「それじゃぁ初号機の方はとりあえず後回しね」
「幸い初号機を飲み込んだ方はあれからおとなしいから助かるわ」

ミサトは初号機の方は後回しとし、四号機の方を殲滅に向かった。
使用するエヴァは零号機と参号機の二体である。
レイとトウジはエヴァの中で待機していた。

『トウジ君、目標はエヴァ四号機を乗っ取ったみたいだから見かけにだまされないでね』

『あほか、綾波、ワイがそんなヘマすると思っとんのか?』

『うん。トウジ君ならやりかねない』

『綾波ぃ。おこるで』

『ごめん、ごめん・・・・・それよりそろそろだよ』

使徒と化した四号機が山の陰から姿を現した。
元々黒いエヴァはその姿を悪魔のように見せていた。

『トウジ君、行くよぉ〜!』

零号機と参号機は共に使徒へと駆け出した。
二人はユニゾンし、使徒へ攻撃を繰り出す。
だが使徒もそんな攻撃は苦にせず、体術でかわし続けた。

二機は次々と攻撃を繰り出すが、全てかわされ続けていた。
遠距離からの攻撃は全く当てることが出来ない。
近距離の攻撃も使徒の体術で致命的なダメージを食らわせないでいた。

『あかんでこりゃ、こっちの攻撃がちーともきいとらん!』

二機のエヴァが少しの間、攻撃の手をゆるめる。
しかし、使徒はそんな間を逃すことなく攻撃に転じてきた。

使徒は二機のエヴァよりも速いスピードで二機に襲いかかってきた。
瞬く間に二機のエヴァは倒されていった。

『痛いでんなぁ!・・・・・・・・こうなったらワイの力みしたる!』

トウジのエヴァは意を決し、使徒へと特攻を開始した。
使徒はそんなエヴァに対し、攻撃を繰り出す。
トウジはすんでの所でかわし、使徒の背後へと回った。
そしてトウジは使徒を羽交い締めにした。

『綾波!今の内にとどめをさすんや!』

『えっ?!』

『こいつは今動けへん!今の内にこいつのコアとかいうとこをおまえがもっとるプログナイフでつきさすんや!』

『でも・・・・・・』

『デモも何もあらへん!今しかないんや!』

『分かった・・・・・・・行くぞぉっ!』

レイは零号機のプログナイフを肩から取りだし、構え、そして使徒のコアへと向かっていった。
構えたナイフは使徒のコア、つまりエヴァのコアでもある場所、腹部へ見事に突き刺さる。
 

シィィィィィィィィィィィィン!!!!
 

突き刺したところから火花らしきものが飛び出してくる。
レイのプログナイフは見事にコアを直撃した。

しばらくその状態が続いた後、火花らしきものは収まった。
使徒の殲滅に成功したのである。

『やった・・・・・・・の?』

『ようやったな、綾波』

『トウジ君、大丈夫?』

『ワイは心配あらへん、怪我でもしようものならイインチョがうるさいからな』

『はいはい・・・・・あなた達ももうらぶらぶねぇ、うらやましいわ。』

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

トウジはレイにつっこめないでいた。
1言い返せば10帰ってくることを知っているからである。
 
 
 



 
 

初号機のエントリープラグ内。
シンジとアスカはここで横たわっていた。
もちろん、モードは生命維持モードに切り替わっている。
生命維持モードにすることにより、1週間は生き延びられる計算である。
だが今回はエントリープラグ内に二人はいっている。
計算したところ、後40時間という計算結果が出ていた。

「・・・・・・・・・・後40時間・・・・・二日くらいか・・・・・・」

シンジは自分の目の前にアスカを眠らせていた。
シンジの顔の真下にはアスカの頭がある。

「シンジ?」
「僕はここにいるよ」

アスカの声はか細く、以前の強い口調は感じられなかった。

「ごめんね・・・シンジ。アタシのためにこんなんになっちゃって」
「何をいっているんだよ・・・・あのままならアスカが死んじゃうかもしれなかったじゃないか。
 僕はそんなこと出来るわけないじゃないか」
「そんな・・・・」
「いったじゃないか・・・僕はアスカを守るって」
「でもアタシ・・・・・弱くなっちゃったわね・・・・以前と比べると」

確かに以前のアスカと比べると弱くはなってきていた。
強いアスカは出ることは出るのだが、肝心なところになるとシンジに頼ってしまうことも多くなっていた。
それだけアスカはシンジを信じ切っているわけである。

「弱くてもいいじゃないか・・・その分僕が強くなるよ」
「シンジ・・・・・ありがとう」
 
 
 

「後・・・・2時間・・・・ここまでかな・・・・」

38時間なにもなかった。
いや、何もしなかったといった方がいいかもしれない。
外部からの接触に遮断された場合、無理に動かない方が賢明と言えるためである。

「!・・・LCLが濁ってきている!浄化が完全に出来てきていないんだ!」

残り2時間というところで何もしなかったというのが裏目に出てきてしまったのだ。
今や二人は命の危険を感じてきていた。

「・・・・シン・・・・・・・ジ・・・・・・・・・」

アスカは気を失ってしまった。
女の身であるアスカにはこの状況はきつすぎたのである。
しかし、シンジはまだ気を失っているわけではない。
シンジはこのときになって何かをしなくてはならないという衝動に駆られた。

「僕が・・・・僕が何とかしなくちゃ・・・・・アスカが死んじゃうっ!」

シンジは賢明にレバーを動かした。
だが、残りのエネルギーが少ない初号機はうんとも寸ともいうわけがない。
それでもシンジはレバーを動かし続けていた。

「何とかしなくちゃならないんだ!動いてくれよ、エヴァッ!動いてくれよ!」

シンジの声はすでに絶叫へと変わっていた。
のどから血が出んとばかりに・・・・。

「守らなきゃ・・・いけないんだっ!僕がアスカを守らなきゃいけないんだ!だから動いてくれよエヴァ!
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                                         . .
 動けよ、エヴァ。守らなきゃいけなんだ、アスカを。・・・・・・・・・・・・・・・オレがっ!」

シンジはシンジ2になったわけではない。
つまり、自分自身が強くなっていった結果である。
 

グオォォォォォォォォォォ!!!!
 

暴走したわけではない。
シンジの叫び、アスカを守りたいという魂の叫びがエヴァに通じたため、起こった現象である。
まさに奇跡が起きたと言っていいかもしれない。
 
 
 

「全ての準備、整いました」

初号機の救出作戦。
もう一体の使徒が出現したため、幾ばくか遅れはしたが、何とか作戦自体は時間に間に合った。

作戦の開始時刻、後はミサトが作戦開始の合図をかけるだけに至ったとき・・・・・・。
 

ギャァァァァァァァァァァァ!!!!!!
 

黒い球体の使徒から突然叫びらしきものが聞こえた。
そして亀裂ができ、そこから血らしき紅い液体が噴き出す。
さらに、亀裂からは紅いエヴァ、紅い液体に塗られた初号機が現れた。

「な・・・・に?・・・・・・・・何が・・・・・・・起きたの?」

救出作戦を実行しようとしていた人たちは皆、驚きと恐怖を感じていた。

「これが・・・・・・・・・エヴァ?それじゃぁ私たちはなんてモノを作ってしまったの?」

赤木リツコでさえ、今のエヴァには恐怖しか感じていなかった。
もっともこの場で何も感じないのは碇ゲンドウくらいのものだろう。
そのとうり、ゲンドウだけは何も動じずにその場に座っていた。
 
 
 



 
 

初号機の中にいたパイロットの二人はすぐさま病院に運ばれた。
シンジはすぐに目が覚め、今はアスカの側に座っていた。

「・・・・・ん・・・・・・・シンジ?」
「気がついた?アスカ」
「ここは?」
「NERVの病院だよ、僕たちは助かったんだ」
「そう・・・・・シンジが助けてくれたのね・・・・・・ありがとう、シンジ」
「でも良かった・・・・・・アスカが無事で」

そう言うとシンジはアスカを壊れんばかりに抱きしめていた。
そして二人は長い、本当に長いキスを交わした。

この場所でNERVの面々がのぞいていたのはいうまでもない。
もちろんミサトが中心だが・・・・・・・・・・・・・・・・。


NEXT
ver.-1.10 1998-04/12訂正
ver.-1.00 1998-01/10公開
ご意見・ご感想・今回はまぁええんちゃう?は y-mick@japan-net.ne.jpまで!! 
次回予告

最強の使徒襲来。この使徒を相手にアスカとレイは背後にある『死』の文字を垣間見る。

次回、
NEW TYPE EVANGELION 第拾壱話 死を見た彼女たち

次回はちょっぴしダークかな。(どうだろう)



あとがき

どうも、Y-MICKです。(^^)
NEW TYPE EVANGELION 第拾話 エヴァの敵 を公開します。

だいぶ更新期間があいてしまいました、すみません m(_ _)m
結構いろんなことがあったんです。
卒論とか・・・・・・・・・・自業自得なんですがね。
まぁこれからはもう少し頻繁に更新できるかもしれません。
あまり期待しないでまっててくださいね(^^;)

冒頭に出てきたオリジナル・キャラ。
前に記念小説(?)でこれ以上オリキャラは出さないなんて行ってたんですが、
出してしまいました。
ケンスケのためと思って許したってください。
ちなみに、モデルはないです。
Y-MICKの全くの創作です。
性格については一応、「ぼんやりしていて少しぼけが入ったお嬢様」という設定にしてあります。
実は性格の設定のほう・・・・・・・Y-MICKの好みだったりします。
いや、まぢで、本当に。(^^;)

次回は予告に書いてあるとうり、少しダークにするかもしれません。
まだ中身はどうなるか分かりませんがね。
これも期待しないでまっててくださいね。
ではまた次回に。
そりではっ!(^^)/~~


 Y-MICKさんの『NEW TYPE EVANGELION』第拾話、公開です。
 

 使徒2体の同時期攻撃!
 極限状況下、初号機におこった現象!!
 

 これらも驚きですが・・・
 

 

 一番はやっぱり、

 ”ケンスケに追っかけ”が〜

 これでしょう(^^)
 

 一生のどころか、来世の運まで使い果たしたような幸運。

 それを生かせないのがまた、ケンスケらしいといえるかな(^^;
 

 

 さあ、訪問者の皆さん。
 好みを見せてくれたY-MICKさんに感想メールを送りましょう!


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