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5000ヒット感謝!!

「冴えたやり方?」






何処の学校にも衆目されるほどのいい男がいたりします。

さて、この学校にはカオル君とシンジ君という秀麗眉目な仲良し二人組がいます。

いつもこの二人は一緒にいて、二人とも負けず劣らず女の子に人気があります。

時は歳も押し迫った十二月。

もうすぐクリスマスです。

奇しくもシンジ君とカオル君は両方ともフリーでした。

あわよくば、どちらかとクリスマスを過ごしたいと思っている女の子は沢山いました。

そんな女のこの中から、こんな話し声が聞こえてきます。



「あたしに、渚カオルを振り向かせる良い作戦があるわ。」

「ほんと!?教えてアスカ!!」

「そんなにせっつかないでよ。マユミ。いい。なによりも大事なのはアピールよ。アピール。外の誰よりも目立つ方法でクリスマスプレゼントを用意するのよ。いいわね。」

「う・うん。」

この二人の名前は惣流・アスカ・ラングレーと山岸マユミという名前の女の子です。

二人ともシンジ君とカオル君とはお話すらしたことがありません。

もうじきクリスマスです。

一念発起を考えて、マユミちゃんがアスカちゃんに相談したことからこのお話が始まります。




時も押し迫った12月21日のことです。

「あれ?」

「どうしたの?カオル君?」

カオル君の下駄箱になにやらプレゼントが入っていました。

「ブーツが僕の下駄箱に」

「ブーツ?」

シンジ君はカオル君の下駄箱をのぞき込みました。

確かにブーツが二足横になってカオル君の下駄箱に入っています。

それは本物のブーツではありません。

飴やラムネ菓子が折り詰めになっている、赤い十五センチくらいのおもちゃのブーツでした。

よくみると、ブーツの中身は入っていません。

その変わりにそのブーツの上の方に可愛いリボンが一つ結んであります。

「随分可愛い靴じゃないか。カオル君。プレゼントかな・・・。それにしても随分変わった物が入っているね。」

「クリスマスのお菓子の靴じゃないのかな。これって。このブーツにプレゼントが欲しいって事なのかな。」

「さあ、どういう事かな。あれ?靴の中に紙切れが入っているぞ。」

確かに、お菓子入れの靴の中に丸め込まれた一枚の紙が入っています。

カオル君はその紙切れをを手に取りました。

「手紙・・・・じゃないな。何々。M・・E・・・。なんだ二文字のアルファベットしか書いてないじゃないか。どういうことだろう?」

カオル君の取り出した紙切れには『M』と『E』という二文字のみ書いてありました。

シンジ君もその紙切れをのぞき込み言いました。

「誰かのイニシャルかな。だれだろう?」

二人は、そのイニシャルを思い浮かべてみました。

しかし、それに該当する人はいませんでした。

二人とも不思議がっています。


遠くでそんな会話を見つめているのはアスカちゃんとマユミちゃんの二人組です。

「ね・ねえ。アスカ。あんなのでいいの?なんか不審がられているじゃない。」

「いいの。いいの。これでバッチグーよ。」





そして次の日・・・。

シンジ君は尋ねました。

「今度は帽子?」

「うん、そうみたいなんだ。見てよ。随分可愛い帽子じゃないか。」

カオル君はシンジ君の前に出して見せています。

手編み風な素朴な感じのする赤いニット帽の先に白いぼんぼんがついています。

サイズは二十センチくらいの小さい物です。

「一体誰だろうね。あれ?帽子の中に何か紙切れが入っているよ。」

そういってシンジ君はそれを取り出してカオル君に渡しました。

二人でのぞき込むと、そこには『R』『R』『Y』と三文字がピンク色のマジック大きく書いてあります。

「一体どういう意味だろうね?カオル君。」

「うん。よく分かんないな。いたずらにしては手が込んでいるように思うし・・・・。」

「うん・・・。一つのミステリーだね。」

勿論、物陰でアスカとマユミが見ていることは言うまでもありませんでした。





そして、次の日です。

「今日もあるのかな。カオル君。」

「どうだろうね。何とも不可思議なプレゼントをくれるものだね。」

そんなことを話し合いながら、二人は下駄箱に辿り着きました。

案の定、プレゼントはカオル君の下駄箱にありました。

「またあったよ。シンジ君。今度のは一体なんだろう?」

手にとって調べると

「これは着せ替え人形の洋服かな?こんな物を貰って僕はどうしたらいいんだ?」

カオル君の手のひらに載せてあるのは、小さい洋服でした。

「ねえ。カオル君。これはサンタクロースの洋服じゃないのかな?」

よくよく見てみるとハーフコートに見える様相の中心に三個の白いボタンのようなものが連なっています。

そのフードには白いボアがちょこっとついていて、その様に見ればなるほど、サンタクロースの上着に見えないこともありません。

そして、やはり一枚の紙切れが添えられています。

しかし、今度のにはいつも通りのアルファベットの外に短い一文が添えてあります。

「なになに・・・。明日、昼休みに屋上で待っています。アルファベットは『C』『H』『R』『I』『S』『T』か・・・・。」

「カオル君!!解ったよ。」

「なにが?」

「そのアルファベットの意味がだよ。ほら、今まで続いて貰ったアルファベットを続けて読んでみてよ。」

「え?えーと・・・。最初が、MとEで、次がRとRとY、今日がCとHとRとIとSとTだよね。M・E・R・R・Y・C・H・I・S・T・・・。あ!!」

「そうだよ。メリークリスマスの途中じゃないか。最後はきっとM・A・Sってくるんだよ。きっと!!」

カオル君は驚きました。

「なるほど、考えたな。」

「それにだよ。カオル君。今まで貰ったプレゼントをならべてみてよ。」

「えーと・・。最初が赤いブーツで次が赤い帽子、その次がサンタの衣装・・。サンタづくめだね。これってどういう意味だろう?」

「今まで貰ったサンタグッツで足りない物がないと思わないかい?」

「え?」

「ほら。白い口ひげだよ。サンタには付き物じゃないか。」

「そういわれれば、そうだね。シンジ君。」

カオル君は眼から鱗が取れたかのような表情を浮かべました。

「メリークリスマスの綴りとサンタの衣装・・・。明日の昼休みに屋上に来て欲しいという手紙。それでもって明日がクリスマス・イヴなんだから。」

「だから?」

「もお、にぶいな。わたしがサンタですって口ひげとクリスマスプレゼントをくれるんじゃないか。もしかしたら、サンタの格好をしているかもしれないよ。口ひげを付けて。凄く凝ったプレゼントじゃないか!!」

「これまた酔狂な・・・。本当に凝っているね・・。なるほど、わたしがサンタです、か・・・・。うん!!気に入った!!」

カオル君は手を叩いた。

「これだけ、手の込んだプレゼントは初めてだ。明日が凄く楽しみになってきたぞ。」

そんな感じでカオル君とシンジ君は下駄箱の前で盛り上がっていました。

そんな姿を傍目で見ているのは勿論、アスカちゃんとマユミちゃんです。

さあ、明日が本番だとマユミちゃんは張り切っています。






今日はクリスマスの当日。

「一体どんな子なんだろう。楽しみだなあ。」

一人、カオル君はうきうきして、屋上でサンタが現れるのを待っていました。

「あ・あの・・・・。」

カオル君の後ろで女の子の声がしました。

その手には白い綿で出来た小さな口ひげとラッピングされた普通のプレゼントを持った女の子が立っていました。

「君が・その・・。」

「は・はい。メ・メリークリスマス。わたしがサンタです。」

「どうも有り難う。君があのサンタかい?なかなか楽しませて貰ったよ。」

「え・ええ。」

「うれしいよ。サンタさん。それで、君の本当の名前も聞かせてくれるとうれしいな。」

「あ・わたしは山岸・・・。」

「ちょっと待った!!」

カオル君は驚きました。

いつもまに現れたのか。

全身をサンタの衣装で身を包んだ新しい女の子が現れました。

「あれ?どうして?」

カオル君とマユミちゃんはそれぞれに驚きました。

新しく現れたサンタは口ひげを取り、微笑みながらこう言いました。

「メリークリスマス。カオルさん。わたしがサンタよ。」

そういい終わるとすぐにまた新しいサンタの格好をした女の子が現れました。

「いいえ、違うわ。わたしがサンタよ。」

次から次へと現れたサンタが屋上に溢れてきました。

一体どういう事でしょう。

そうなのです。

カオル君への風変わりなプレゼントはいつの間にか学校で有名になってしまったのです。

サンタの格好をして『わたしがサンタです。』と告白すれば、カオル君と付き合うことが出来るという噂が広まってしまったのでした。

沢山のサンタクロースに囲まれて、カオル君は頭を抱えるばかりでした。





同じ時刻、ここは校門をでて、すぐにある公園です。

「え!?これを僕に?」

「ええ・・。」

「有り難う。とてもうれしいよ。カオル君を待っているわけにも行かないし、一人寂しく帰るところだったんだ。たしか、僕のクラスの・・・。」

「アスカ。惣流・アスカ・ラングレー。」

「そうだ。アスカさんだっけ。これから、どっかあそびに行こうよ。クリスマスイヴなんだから。メリークリスマス。アスカさん。」

「メリークリスマス。シンジ君。」

「ホントに寂しかったんだ。有り難う。」

アスカちゃんは思います。

なにより大事なのはアピールよ。アピール。



そして、クリスマス当日。

これまでのプレゼントのことを話して、晴れてサンタと一緒になれたカオル君とアスカちゃんとシンジ君は、四人で一緒に遊園地で遊ぶ事にしました。

楽しいクリスマスを送ることが出来て、めでたしめでたしということです。





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ver.-1.00 1997-08/22公開
ご意見・感想・誤字情報などは h-nabe@netq.or.jpまで。

冴えたやり方?をお送りしました。

ナベでございます。

5000ヒット達成です。

本当に有り難うございます。

何故クリスマス?というつっこみはなしです。

プレゼントネタは前から持っていたんですが・・・というかこれしかネタがなかったんです。

実は、メゾンエヴァ25万ヒット記念作品もあるのですが、間に合いませんでした。

こっちは30万ヒット時に発表したいと考えています。



じつはカオル君が貰う綴りはもっと複雑だったんです。

いわゆる暗号ミステリーです。

さらにガチガチのホラー小説でした。

プロットから推測してみて下さい。

連載中のが少しホラーじみているところがあるため、明るい物に書き直しました。

いかがなもんでしょう。

暗号部分に関して言えば、 乱歩の『二銭銅貨』のパクリだったんですけど、マニア過ぎるとおもいこちらにしました。



遅々として進まない本編も、お見捨てなきようお願いします。

それではこの辺りで・・・。



(10/9脱稿)


 ナベさん初のSS、『冴えたやり方?』、公開です。
 

 アスカちゃんとマユミちゃんの大作戦(^^)
 

 回ってすかして惑わして−−

 上手くカヲルくんの気を引きましたよね。
 

 情報管制の不備で
 マユミちゃんは最後で大変なことになっちゃいましたが(^^;
 

 アスカちゃんは
 1人上手いことになって・・

 ズルッ子?!(笑)

 
 

 さあ、訪問者の皆さん。
 女扱いの上手いシンジを描いた(^^;ナベさんに感想メールを送りましょう!


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