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「弾薬補充完了」
綾波レイは地中海のジャンク屋の倉庫でガンダムヘビーアームズの弾薬を補充していた。
「お金はここにおくわ」
ジャンク屋に無愛想に代金を渡すとそそくさと機体を乗せたトレーラに乗り込む。ブンッ、とエンジンをかけると車内に心地よい振動が伝わる。この地域は反連合のレジスタンスの勢力下のため比較的安心できる。レイはカーラジオのチューニングを合わせた。心地好い音楽が身体を包み込む。、と少し慌てたアナウンサーの声が耳に入ってきた。
「緊急ニュースです。ただいま入りました情報によりますと所属不明のMSがアラブの油田を破壊したもようです。引き続き新しい情報が入り次第お伝えします。」
アナウンサーの声は消え再び曲が流れはじめる。
「始まったわね。私もいかなきゃ」
レイはトレーラーの窓から青空を見上げて呟いた。

新世紀ガンダムW 第3話 "出会い"
「ありがとうカヲル君、助かったよ。」
シンジは海からあがったばかりのウィングを見上げて礼を言った。
「御安い御用さ。困ったときはお互い様だからね。」
カヲルは屈託のない笑顔で微笑む
「ところでシンジ君はこれからどこに行くんだい?」
「僕はまず東南アジアのNERV基地を攻撃するつもりだけど」
「そうかい。僕は中央アジアの方からいくからここでお別れだね。何かあったら又あおう。」
カヲルはそういって右手をさしだした。シンジは少し途惑うが同じように右手を差し出して握手した。
「うん。多分僕たちも他の3人も目的は同じだろうからまたあえるよ。じゃあ」
「さよなら、シンジ君」
カヲルとシンジはそれぞれのガンダムのつんであるトレーラーに乗り込み発車するとシンジは南へカヲルは北へ進んでいった。

「お〜い。誰もいないのか〜」
そのころケンスケは日本のジャンク屋にいた。
薄暗い倉庫にケンスケの声が響く。天井には大きな換気扇が回っているが倉庫の中は油やシンナーの噎せ返るような匂いでいっぱいだった。その奥から一人の青年が顔を出す。
「何か用かい?」
出てきた青年はケンスケと同じくらいの年齢だが背丈は170ぐらいある。細長の顔に黒ぶちのメガネをかけている。頭には天然パーマのかかった髪が無造作に伸びている
「俺は相田ケンスケだけどアンタが"ぺっと"なのかい?」
ケンスケが胡散臭そうにたずねると"ぺっと"とよばれた青年は驚いた顔して答えた。
「君があのガンダムのパイロットかい?君の機体はたしかデスサイズだよね。物資揃ってるかい」
「ああ、さっきジャンク屋で買ってきたから満タンさ。ところで上からここに来いっていわれたんだけど」
ケンスケはすこし不機嫌な顔で答えた。虎の子はたいて満タンにした弾薬や燃料が無駄になったからだ
「ああごめんごめん。しばらくはここを基点にして活動してもらおう。まずはロシアに密集するNERV基地にいってもらう。まあガンダムなら3日もかからないだろうけどね。燃料、食料その他必要な物資ははうちでもつよ。」
ぺっとは急にまじめになって硬い声で司令を伝えた。
「じゃあ寝床もここになるのかな?」
ケンスケはぺっとが出てきた部屋をみるといやそうな顔で質問した。
「ああちょっと散らかってるけどごめんな。大丈夫君の部屋は片付いてるから。まああがってゆっくりしなよ。」
ぺっとは普通に戻って笑ってごまかしながらケンスケを中へと導いた。

そのころアラブのNERVのリーオー量産工場は所属不明のモビルスーツ軍に攻撃を加えられていた。そこにアスカの駆るガンダムサンドロックは舞い下りた。
「みんな派手にやってるわね。さぁてと、急がないとアタシの取り分がなくなっちゃうわ」
サンドロックは背中のバックパックに収納されているヒートショーテルをぬくと慌ててドックから飛び出してきたリーオーを叩き切った。所詮リーオーでは性能に差がありすぎる。リーオーは10分もしないうちに片付いた。
「アスカ様、お久しぶりです。マグアナック隊ただいま合流いたします。」
完全に機能の停止した工場の奥からは砂漠迷彩の施されたモビルスーツが40体程度あらわれた。
「アンタ達も元気そうじゃない、これだけ派手に暴れるなんて。」
「いえ、それが我々と同時にこの工場を攻撃しているモビルスーツがいるんです。」
「先客!?どこにいるの?アタシがみてくるわ。」
「工場の反対、南側にいます。迂闊に手を出すと何をされるかわかりませんから気をつけてください。」
マグアナック隊の心配をよそにアスカは明るく答えた。
「アタシのサンドロックは最強なのよ。たとえ相手が襲ってきても負けはしないわ。いくわよアスカ!」
その一言に応じて部隊は180°方向転換し硝煙の立ち込める工場のなかを南へ直進する。
「いたわ」
工場の南端に赤い外見のガンダムヘビーアームズはいた。残りの施設をガトリングで破壊している。どことなく外見がサンドロックと似ている。
「威嚇攻撃を加えてみますか?」
「みんなは手をださないで、アタシ一人でやってみるわ。」
サンドロックが近づくとヘビーアームズはすぐに反応を示した。ペダルを踏み込んでサンドロックがヒートショーテルで襲い掛かるとサンドロックはガトングで弾き返した。
「しまったッ」
ヒートショーテルをはじかれてしまったアスカは肉弾戦に移る事にした。相手の方をつかみ膝蹴りをかます。一方あいてもボディを殴りつけてくる。
金属同士がぶつかり合う音と緊張感があたりを支配していた。
「このモビルスーツ、設計思想がアタシのサンドロックと同じなんだわ。奇襲攻撃を基本として単独行動のみでの闘いかたしかできないのね・・・!?ひょっとして」
アスカはふとひらめくものをかんじた。スロットルレバーから手を離しマイクに向かって叫ぶ
「アンタもガンダムパイロットなんでしょ。だとしたらアタシたちは闘うべきじゃないわ。同じ敵をねらっているものは一緒に闘う。それが賢いやり方でしょ。」
シートベルトを取り外しコックピットを開けて外に飛び出る。と同時に相手もコックピットから出てきた。
「あなたは信用できるパイロットのようね。あなたの要求承認します。」
無感動に対応するレイにアスカは手を差し伸べた。
「それじゃあなかよくしましょ。あなたの名前は?」
「レイ、綾波レイ。早速だけど機体の整備をお願い。人手が足りないの」
「それぐらいおやすい御用よ。じゃあ一度アタシたちの陣営にもどりましょ。」

ぺっとはテーブルに食器類をならべながら、通信中のケンスケに話し掛けてきた。
「さっきの件とは別に興味深いニュースがあるんだ。」
ぺっとが話を切り出すとケンスケは面白そうな顔で話に乗ってきた
「へぇ、どんな話だい?」
「それがコロニーが送ってきた5体以外にもガンダムがこの地球に来ているんだ。」
「それ知ってる。NERVに保護されたデなんとかガンダムってやつだろ?」
「デビルガンダムだよ。それ以外にもう一体いるんだ。世間一般には知られていないけどね」
「まだいるの。で、その機体の名前はなんて言うの?」
その時、倉庫の方から関西弁のこえがきこえてきた
「シャイニングガンダムや!」
その声の主が倉庫から現れた。1人ではない。女の子が一緒だ。
「もうついたのかい。思ったより早かったな。」
ぺっとがその2人組みを中に導く。
「2人ともケンスケ君に自己紹介してくれるかな」
「わいはシャイニングガンダムのパイロット鈴原トウジや、よろしゅうな。」
トウジは自己紹介してヒカリを前に出す。
「あの、エンジニアの洞木ヒカリです。よろしくお願いします。」
ヒカリはすこし恥ずかしがってうつむく。
「ケンスケ君も2人に自己紹介を頼めるかな」
ケンスケはメガネを押し上げて喋った。
「俺がそこにあるガンダムデスサイズのパイロット、相田ケンスケなんだ。よろしくな」
「鈴原君達にもオペレーションを手伝ってもらうことにしたんだ。さっきのロシアの件、2体でやってもらうからね。じゃあみんな中にはいって夕食だ。」






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ver.-1.00 1998+06/24公開
ご意見・感想・誤字情報などは pet@nerv.to まで、





更新が遅いですね・・・申し訳ありません。
やっとのことで新世紀ガンダムW第3話公開です。ようやくストーリーが軌道に乗ったかな、といった感じですね。
キャラ数が足りないんで自分をだしてしまいました(^^;。こんな感じで名前を出してみたい!って言う人絶賛募集中です。採用率100%なんで是非!(アスカファンの方はその旨を記入していただけるとマグアナック隊配属の可能性が濃くなります(笑)
なんかレイのキャラが書きにくいんで性格矛盾するかもしませんが笑って許してください。




 ぺっとさんの『新世紀ガンダムW』第三話、公開です。



 あ、あ、あ、

 怖れていた事態が(^^;


 ガンダムの名前が分からない(爆)



 舞台はどうも世界各地に散らばっているようで、
 更にマシンとパイロットの関係とかがいっぱいなもんだから・・・


 や、やばいっす(^^;



 でも、ま、どうにかなりそう(^^)

   きっと、たぶん、そうだといいな。




 さあ、訪問者の皆さん。
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