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前回のあらすじ

「ゲォーフ、攻撃開始。」
「ウテナ様、早く剣を!」
「高橋君、まだ変な小説書いて人生無駄使いしてたの?」
「あれが噂の「マ連合」ね。」
「絶対運命黙示録。」

救難信号を受け取ったエバンゲリオンがトキオ第3惑星に行ったら、既にそこは破壊された後。犯人のペングシップと遭遇したんだけど、こっちの武器はペンギン達にまるで効果無し。それどころかピカード艦長さらわれちゃった。救出作戦も失敗、無敵のペングは地球を目指し、絶体絶命の大ピンチって所かな。…それにしても、艦長、何でぬいぐるみ着てるんだか。ホント皆、馬鹿ばっか。…ところで私、出てました?


―宇宙。そこは最後のボランティア(意味不明)。これは、宇宙戦艦エバンゲリオン号が、新世代のクルーの下に、24世紀において概ね任務を続行し、未知の世界を探索して、新しい生命と文明を求めるふりをしつつ、人類未踏の宇宙に、アバウトに航海したりしなかったりする小話である。はずだったのだが、最近肥大化の傾向にあり、今回に至っては作者は開き直って思いっきり長くしてやると息巻いていたりする―

EvanTrek The Next Generation
新エヴァントレック
 

The Pest of Both Worlds, B side(wins again)
まだ第十二話「浮遊魚類都市ペング・後ろから編」
 

「ゲォーフ、攻撃開始。」

蟻動力ディフレクターを利用したエネルギー砲がペングシップ(趣味は映画鑑賞)に向かって真っ直ぐに発射された。

蟻さん達の必死の運動により最大出力で発射されるエネルギー砲。コスプレ艦長のいるペングシップ(最近した良い事:おばあさんに席を譲った)を直撃する。

「やったか?」口走るライカー、無言のシェルビー。

「駄目だ。敵シールド、損傷無し。被害ゼロ。」
 

ゲォーフの報告にシェルビーが呟く。
「そんな…」

ライカーが続ける。
「我々の最後の切り札が…」

「化け物め!」操作板に拳をぶつけるゲォーフ。

「(皆楽しそう…)」
 

「駄目です、これ以上は蟻さん達がもちません!」声をあげるシンジ。

副長は拳を強く握り締めた。
「…ゲォーフ、攻撃中止。」

「了解。」

ペングシップ(将来の夢:保母さん)は全く無傷。エバンゲリオンを嘲笑うかのように悠然と静止している。
 
 

ペングシップ(今年の夏の思いで:沖縄で22才の(以下略))から通信が入った。ペング化した艦長、モロキュータスだ。

「私はペングのモロキュータスだ。一つ付け加えておく。ピカード艦長の持っていた知識は今、全て私達の物だ。副長よ、君のようなヤク中に勝ち目はない。」
彼の目は虚ろで、機械的だ。色は白く、黒い着ぐるみによく映える。全体としてはとてもキュートだ。

やはり通信は一方的に切れた。
 

「何だと、ヤク中を馬鹿にするのか! ヤク中にも人権はある!」いきり立つ副長。

「あったかしら?」

「…まあ、少し位なら…」苦笑してリツコに答えるミサト。

「…副長。」ドクターは腕組みをして、ライカーを見る。

「ああ、なんだドクター。」

「ゆるいのでしたら、おむつでもした方が良いのでは?」

見るとまた副長の下半身からは洪水が発生している。

「きゃーーーーっっ!!」
瞬時に飛び退くミヤ・シェルビー少佐。

「ああ、本当だ、すまない。」

「(な、何なのこいつら、何で平然としていられるの? どういう小説なのよ、これ!)」

「(楽しそう。)」


ペングは再びコースを地球(の札幌市)の方向に向けて飛び立って行った。
LAT43°N(ふぉーてぃーすりーでぃぐりーすのーすらてぃてゅーど)を歌う吉田美和の元へ向かう恋人の如しだ。と書いてはみたが、作者がドリカムのファンだと言う訳では断じてないので誤解の無いように。

一方USSエバンゲリオンはもはやフルスピードでペングを追う事も出来ず、ただのろのろと同方向に向かっていた。このままではハムテルを始め動物のお医者さん達が危ない(菱沼さんは問題無いだろう)。

「先のエネルギー砲発射で蟻動力ディフレクターはほぼ全域が焼失しました。」

マコトの報告に肩を落とすリョウジ。
「やはりな…」

「シールドもリアクターも駄目、全部の修理には12時間はかかりますね。」

かじかじかじ。

「シールド(ばりあ)、リアクター(蟻融合炉)、ディフレクター(蟻パワー噴射機)、全て使えないとなると、私達はもうどうしようもないわね。」東海テレビ製作の昼メロを自分のモニタで見ながら草加せんべいを食べているミヤ。

ライカーは向き直って伝える。
「…ゲォーフ、通信を入れてくれ。ハンセン提督だ。」

「分かった。」
 
 

「提督。」リョウジの顔はすぐれなかった。
彼は話し始めた。
「私達はディフレクターを使いペングにエネルギー砲を発射したのですが、損傷は与えられませんでした。現在エバンゲリオンはシールド、リアクター、ディフレクターを損傷しており、ペングをフルスピードで追う事は出来ません。しかし、遅くとも必ずセクター001のオトコハオオカミ365基地には向かいます。」

ヤスオ・ハンセン提督はいつものように微笑んだ。
「君達は充分良くやってくれた。ペングを足止めして、貴重な時間を与えてくれたよ。現在オトコハオオカミ365基地には惑星連邦の40の宇宙船が集結した。ゼレンゴンの戦艦も来てもらっている。ロミュラスカとも連絡をとるかもしれない。我々は総力を上げて、地球を守る。」

おー。

感心する一同。

「(「地球を守る」!? これって本当にエヴァントレック?)」自分の耳を疑うトロイ。
 

せんべいを食べ終わったミヤ・シェルビーが提督に呼びかける。
「提督、ピカード艦長の事ですが…」

せんべいの袋に近付いて来たライカーの手を叩く。

「艦長は、ペングにさらわれ、現在モロキュータスと名乗りペング化してしまいました。」

画面の向こうのハンセン提督は目を見開いた。
「…そうか。」

約1名ニヤニヤ笑いの絶えない男を除いて、クルー達も沈痛な空気に包まれる。

「彼は私の親友であり、素晴らしい艦長だった。しかし、今、戦いの犠牲になってしまった。」
提督は副長を見据えた。

「リョウジ・ライカー君。君をUSSエバンゲリオンの新艦長に任命する。」

リョウジ・ライカーは最大限の自制心を発揮して、「分かりました。」と真顔で答えた。

「それでは皆、幸運を祈るぞ。」

「そちらもお元気で。」
 

通信が切れて、ライカーはすくっと立ち上がった。
「私がこの度エバンゲリオン艦長に選ばれました、リョウジ・ライカーでぇす。ぶいっ」

沈黙の闇に包まれるブリッジ。

シンジがレイタに聞く。
「何で今更こんなにナデシコネタが?」

「作者が又ビデオを見たようね。」
 
 

ペングシップでは、モロキュータスに更にペング化の手術が施され、口にくちばしが取り付けられ、もはや彼はどこから見ても機械化されたペンギンの姿になっていた。
 
 

ゲォーフは艦長席で思いっきり足を伸ばすライカーを見て、口を歪めた。

「あぁ! 今ゲォーフ笑っただろ! ニヤリって半角で! お得意の表情したろ!」立ち上がって指をさすライカー。

ちなみに彼の頭の上には、「かんちょう」と書かれた段ボール製の王冠(らしき物)が載っかっている。

「いや、何でもない。」ゼレンゴン人は上下関係には厳しい。慌てて表情を改めるゲォーフ。

「…まあいいさ。なあ、ゲォーフ、戦士の民族たるゼレンゴン人の君に、教えて欲しいんだ。」

「何だ。」

「敵が自分達の事を良く知っている時、どういう戦法を取れば良いのだろう?」

「うむ…それは決して不利な条件にはならない。敵に自分の知識があるという事は、敵に自分の先入観があるという事だ。その裏をかけば良い。」

「なるほど…」

「彼等が我々について予測しうるシナリオの裏だ。例えば艦長がもし…」何やらひそひそ耳打ちするゲォーフ。

ライカーは眉をひそめる。
「しかし、それでうまくいくだろうか?」

「分からん。例えばの話だ。あるいは裏をかくのだから、色々な戦法が考えられる。コンビニのレジ打ちが「暖めますか?」と聞いていきなり少年ジャンプをレンジにいれたり、アス穴でさわやかな純愛小説書いてみたり」

「「関西うどん」というタイトルのSSを本気で書いてみたり。」
言葉を継ぐリョウジ。

「「南国少女ア○カちゃん」か。」
ちょっち古いネタを的確に指摘するゲォーフ。

「ところでyuki氏の英会話はもう続かないのか?」

「k-tarowの小説?はさすがに私もついていけん。」

いつも通り話がどんどん曲がっていくオヤジ達。
 

「もう、フラちゃん、引用の為の引用は良い加減卒業したら?」作者に忠告するカウンセラー・トロイ。
「「Ang○lic quadr○lle」や「じぇねきゅーダッシュ」(昔、TPDダッシュっていたわよね)みたいな、遥かに良質のミックス/パロディ小説が生まれつつあるのよ。引用は君の専売特許じゃなくなったんだから。まあ、無断引用は君だけだけどさ。」
 
ミサっちゃんは「カヅィ復活」ページは知らなかった。
 



 
マコトとミヤは機関室で話し合っていた。

「修復はかなり進みました。リアクター、シールドに関してはもう問題有りません。」

テーブルの表示パネルを見るミヤ。
「そうね。蟻達にエサを与えたのが効いたわ。」

リョウジの個人倉庫からかなりの量の薬物を(勝手に)投入した事を思い出す2人。

「ええ。ただ、予備のディフレクターは現在も使用不能です。まだ2時間程度は必要でしょう。」

かじっ

「なるほどね。」

「そのせんべえ、おいしそうですね。」

「あげないわよ。」

(王冠?付きの)リョウジ・ライカーがやって来た。
「シェルビー。」

「何、艦長。」

「もう修復も一段落した事だし、君は修復班を抜けて私とブリッジで仕事をしてくれないか。」
 

ミヤ・シェルビーはせんべえを降ろし、探るような目でライカーを見る。
「まるで、副長に対して言うような言葉ね。」

リョウジは余裕のある笑い方をした。
「そうだな。君はこれから学ぶべき事がたくさんある。この船に副長として就任した時の私が、学ぶ必要があったのと同じ位な。」

ミヤも意味深に微笑む。
「…ほぐ。ほげならはがぎもふぐひょうにはがなぎゃね。(そう。それなら私も副長にならなきゃね。)」

「…ああ。」

2人は握手を交わした。
 
 

その頃2人に忘れ去られているマコトは、一人寂しく棒で砂場に絵を書いていた。
(機関室のどこに砂場があるのかは松戸市立北中学校の7不思議の1つである。)


現在エバンゲリオンは現状で可能な最大スピード、ワープ4で太陽系のオトコハオオカミ365基地に向かって進んでいた。

ゲォーフがブリッジに戻っていたライカー艦長に報告する。
「艦長、ハンセン提督から通信だ。」

「お繋ぎしろ。」

画面の提督は今までになく緊迫した表情で早口に話す。
「ライカー艦長。現在我々はペングと接触。会戦中だ。しかし苦戦している。現況は」
突然通信は途絶え、映像・音声は砂嵐となった。
 

「提督!」聞こえないと分かっていてもお約束で叫んでしまうライカー。

「シンジ君、引き続き最大船速でオトコハオオカミ365基地へ。」

「…はい。(そんな事言われても、単なる現状維持なんだけどな…)」
 
 

艦長はブリッジ後方で機器を操作しているマコトに聞く。
「マコト君。現況では使える武器となると、何なんだ。」

マコトは少し考えてから、答える。
「そうですね。象重力ビームはどうでしょう。」

ブリッジ前方で話を聞いていたレイタが遮る。
「駄目。ペングには、出力が弱すぎる。」

副長席のミヤが聞く。
「もっと強い物は無いの?」

いつもレイタの隣の席に座っているシンジが答える。
「お笑いウルトラビームなら、ペングシップを破壊する事が可能です。が、」

「開発に38600年と5週間43分かかります。」
軽く両手を上げるラ=フォージ。

「駄目か…」
ライカーは不精髭に手をさする。
 

「私達に出来るのは、フェイザーの周波数を恒常的に変える事位ね…」

「それは確かに有効です。」マコトはミヤに笑顔を返す。

「でも、根本的な解決ではないわね。」今回は比較的出番の多いドクターが水を差す。

「そうだな…」ライカーは、艦長席を立ち上がった。
「シェルビー、しばらく、頼む。」

シェルビーは非難する目つきになった。
「こんな時にトリップ? 少しは艦長としての自覚を」「違わぃ!」

「じゃ…どうしたのよ。」

「少し、考えたいだけだ。」彼は艦長室へ消えた。

信じられない物を見たような顔で、互いを見るクルー達。


ライカーは艦長室の机の前で、レイちゃんぬいぐるみに視線を落としていた。

「艦長…私は、艦長になるにはやはり役不足なのかも知れません。艦長はただの変態ローラーブレードハゲオヤジかと思っていましたが、やはり偉大な艦長だったのですね…」

ぬいぐるみを机に戻し、彼は呟く。

「私は一体、どうすれば良いのか…」

「あなたは何を望むのですか。」

「わ、わあああーーー」
4m程瞬間移動をするライカー。

背後にはかたつむりに乗ったマユミ・ガイナンが本を片手にたたずんでいた。

「ま、ままままマユミ君。い、いい何時からここに」まだ呼吸が荒いリョウジ。

「私は艦長の声は、第六感で聞けるのです。」
超巨大かたつむりでのそりのそりと近付く。

「そ、そうなのか。」おむつをしていてよかったとつくづく思う艦長。

「ええ。艦長、あなたは何を望むのですか。」
マユミはかたつむりから降りて机に近付く。

「私は…取り敢えずラリホーを…」

「バーにいても分かるのですが、乗員の中に悪い空気が生まれています。」リョウジを無視して話を変えるマユミ。

「悪い空気?」

「ええ。明日で人類の歴史が終わるという気持ちに、皆なっています。その気持ちを変えられるのは艦長、あなただけです。」

「…」ライカーはこれだけの大きなかたつむりがどうやってこの部屋まで来たのかどんどん不思議になっていったが、何かとても恐いので聞くに聞けなかった。

ライカーは口を開いた。
「私にそんな資格があるのだろうか? 昨日、私は艦長を殺そうとしてしまった。」

マユミは首を振った。
「あなたが昨日攻撃したのはペングです。ピカード艦長ではありません。」キョダツムリによりかかる。
「私は長い間フユツキさんを知ってます。彼、昔は髪ふさふさだったんですよ!」ガイナンは笑った。
「でも、私達のフユツキ・コウゾウ・ピカードは死んだんです。艦長」
マユミは椅子に手をかけ、リョウジに目を向けた。

「これはあなたの椅子です。艦長は他の誰でもない、あなたなんですよ。」

「…」ライカーは椅子に近付いたが、座る気にはなれなかった。
「分かったよ、ガイナン……うああああ」
超巨大カタツムリは跡形もなく消えていた。

「どうしました?」

「い、いや、カタツムリは…」
床とマユミを交互に指さすライカー。

「ああ、ズズなら先に帰りましたけど…」

「あ、あんな大きいのに、どうやってここまで…」

「ああ。彼は気分で伸び縮みしますから。」

「き、気分で…」

「ええ、私もですが。」むくむくむく…

「え、ええええええ」
 
 

艦長室の悲鳴に眉をひそめるミヤ。
「やっぱりそういう事じゃない。」

「でも変ねえ。いつもなら、トリップであんな叫び声は上げないはずだけど…」と言いつつたいして気にもとめていなさそうなミサト。


翌日。
 
ついにUSSエバンゲリオンはセクター001、オトコハオオカミ365基地に到着した。
 
 

クルー達は言葉を失った。

「何よ、これは…」呆然とするミヤ。

「連邦の船、ゼレンゴン艦も…」

「全部やられたの?…」息を飲むシンジとミサト。
 
 

エバンゲリオンの周囲には、無数の宇宙船の残骸が漂っていた。
 
 

「周囲に生命反応は無いわ。」冷静に言うレイタ。

「そんな、これだけの大艦隊が…」残骸に残る艦名を読むシェルビー。「USSジリノフスキー、USSメンタイロック、USSカイリーミノーグ…」

宇宙船に混じって、宇宙ステーションの残骸がある。

「あれは、司令部!」呆然とするライカー。

「(やっぱりエヴァトレお得意の使い捨てキャラだったのね、ヤスオ提督…)」

「…それで、ペングはどこに行った?」険しい表情でレイタに聞くライカー艦長。

「鱗粉から、コースが読み取れるわ。」

「最大船速で追ってくれ。」

「了解。」
 

「シェルビー副長。円盤を切り離す。準備は良いな。」

ミヤは顔を引き締めた。
「分かったわ。」

「私達はピカード艦長の前で円盤は分離しないと言った。これで少しは欺けるはずだ。」
解説的な台詞を言うリョウジ。
「シンジ君、例の、頼む。」

「…やっぱりやるんですか?」

「艦長命令だ。」

「…はい。」

「それからレイタとゲォーフ、君達に頼みがある。」

「構わん。」「ええ。」


ペングシップ(面倒臭くなったので以下略)内部では、モロキュータスがモロキューをぽりぽりかじりながらビューワーを見てにやついていた。

「くっくっく、人を切った後のモロキューは旨い物ナリねえ。」
キャラが変わってます。

しかし彼はまぎれもなくペングであった。そもそもこれだけの着ぐるみでも汗一つかいていない、そして何よりキューティー(おしゃれバイブル)だ。
 

ペングシップのビューワーには、遂に追い付いたエバンゲリオンが映し出されていた。
 
 

エバンゲリオンから通信が入った。
「ペングさん、私がエバンゲリオン艦長の、碇レイです。」

ついにやっちゃったよ…(作者の叫び)

ペングシップのビューワーには、両手を胸にあわせ、おめめウルウルの薄倖の美少女(と言うかシンジ)が映っていた。
 
 

エバンゲリオンのビューワーから動揺するモロキュータスを確認してほくそ笑むライカー。
「効いてる効いてる…」

しかし既にペング化されているモロキュータスはすぐに理性?を取り戻す。

「地球人よ、無駄な抵抗は止めろ。私達はお前達に無条件の降伏を要求する。」
 
「艦長! 話くらい、させてくれたって良いでしょ! いつも私の事、見てた癖に…」左手を口に近付け、ふと頬を赤らめる女装シンちゃん。

「…」
モロキュータスは表情こそ変わらないものの体の動きがややぎこちなくなっているように見える。

「…話は不必要だ。話は、誤魔化しだ。」

「そんな!」顔を震わせて涙を飛ばすレイ。「私が信じられないんですか? 私は…いつだって…いつだって……艦長には、本当の私、見せてきたじゃないですか…」泣き声になるレイ。

「ノリノリねぇ、シンちゃん…」
ビールを飲みながら、口を半開きにするミサト。

「既にどっこも碇レイじゃなくなってるけどな。」小声で呟くリョウジ。

再びモロキュータスは戸惑いを見せたように見えたが、すぐに返答を返す。
「誤魔化しではなくとも、話は、無駄だ。」

「艦長。」優しく呟くレイ。「…もう少し、一緒に居ましょう。」

ペンギンフユツキはもう殆ど同様は見せなくなっていた。
「駄目だ。私達は待たない。無条件で降伏するのだ。」
 

「モロキュータスの位置を確認したわ。」彼等が会話している間にセンサーを調べていたレイタがライカーに伝える。

レイタの送ったモニタを確認する艦長。
「でもイソノケフィールドで守られている。直接の転送は無理よ。」

「そうか。」
 
 

レイは最後の作戦行動に出ていた。
「よいこっちモード、見たくないですか…」

再びビクッと動き、動揺を見せるモロキュータス。

むきゅむきゅむきゅ…

ああ、使い回しのネタかもしれないがとくと見よ! やっぱりムキムキの筋肉、はちきれんばかりの笑顔、でもmuray○maさんの繊細な画風! そして着ているのは半ボンデージな看護婦姿!

かなり衝撃を受けたらしいモロキュータス、目を見開いたまま動かない。
 

「…今の内に動くか。」ライカーは小声で呟く。
「シンジ君、熱演御苦労様。ゲォーフ、通信切れ。」

「汚された…汚されちゃったよう…」今度は本気で涙しているシンジ・クラッシャー。
 
 

ペングシップとエバンゲリオンは戦闘を開始した。



 
「私達の手が読めますか? 艦長…」呟くライカー。

リョウジ、マコト、ミサトはいつものメインデッキとは異なる操縦室にいた。機関部のブリッジだ。

「マコト、通信スクランブル、リョウチャン-1だ。」

「了解。」
パネルを操作するラ=フォージ。

「ミヤ、準備は良いな。」

「大丈夫よ。」新しいスクランブルの通信を介して、いつもの円盤部のメインブリッジから答えるミヤ副長。

「分離開始。」

ライカー艦長の言葉と共にUSSエバンゲリオンの円盤部と機関部が分離を始める。2つに分かれたエバンゲリオンはそれぞれ別のコースを採ってデカメザシの周りを周回する。
 
 

「何だこれはクエ。」
モロキュータスはやや混乱しているようだ。ペングシップから放出されていた無数のビームは、今は機関部に集中しているようだ。
 
 

やや早口で報告するマコト。
「敵から機関部へトラクタービームが発射されています。」

「そう易々と捕まってたまるか。トロイ、新コース、ラリホー・αだ。」

「りょうかぁい。」ビール片手に操作をするトロイ。

機関部は今までにない新しい動き方で敵のトラクター・ビームから逃げている。その動き方はまるで禁断症状を起こした薬物中毒者が道をさまよい歩くかのように、常人には予測不可能な動き方だ。

急に直角に曲がったり急降下したりするので、もんどり打っている機関部の乗員達。

「ぅ、ううぅ、うう」

「トロイ、今はこらえるんだ!」

「ぬう、ぐお、うぼぼぼぼぼぼ(以下自主規制)」

「「うわあーーー」」

腐臭に包まれる機関部ブリッジ。
 

「づ、づづい゛でラ゛リ゛ボー・βだ。」目の座っている艦長。

「りょうかあい!」むしろスッキリしたらしいミサトが笑顔でパネルに触れる。
 

またもや奇っ怪な飛び方をするエバンゲリオン機関部。ぼよーんぼよーんと跳びはねるようにペングシップの周りを動き、まるで騎乗位の女性の動きのようだ。

敵は機関部の今まで見た事の無い逃げ方に戸惑っているようで、トラクタービームが機関部を捕らえる事が出来ない。
 

機関部ブリッジではライカーは顔色が青く、ラ=フォージは口から泡を吹き出し、何故かトロイだけはますます元気になっていた。


椅子にしっかりつかまりながら艦長は円盤部のシェルビーに通信でシグナルを出す。

円盤部に残っているシェルビーはシンジと目で合図をした。

「暴れカンガルー砲、発射!」
ミヤの号令で、円盤部から次々に発射されて行く暴れカンガルー。
 

モロキュータスは少し驚いたようだった。ピカード艦長の戦法の記憶では、円盤部が攻撃を仕掛ける事は滅多に無かったらしい。
 
 

その頃レイタとゲォーフはシャトルでペングシップに近付いていた。
「そろそろセンサーがシャトルのエンジンを感知するわ。」ニヤリ

「問題無い。」ニヤリ
半角の笑みを交わす2人。
エンジンの出力を切るゲォーフ。ここからは慣性飛行だ。ゆっくりと飛んで行く小型シャトル。

レイタはセンサーの表示が変わったのを確認した。
「ペングシップ・イソノケフィールドの通過を確認。これよりペングシップ内部へ転送。」

「了解。」ジャムおじさん(トウジ)の声が通信機から響く。

きらきらきらきらじぇるじぇるねらねら…

レイタとゲォーフは再びペングシップへ転送された。
 
 

ペングシップ内部。レイタとゲォーフは、トタトタやってくる何匹かのペンギンをフェイザーで倒す。

すぐにモロキュータスを見付けた2人。フェイザーを彼が接続されている機械に発射した。

「武士に飛び道具とは卑怯ナリね…(秘境を旅する世界ウルルン滞在記の宮前の逞しさ…)」
言いたい事だけ言って倒れる着ぐるみモロキュータス。彼の周囲の防御フィールドが消失する。

「可愛い…」ぽっ
モロキュータスのキューティーっぷりに思わず目がハート型になるゲォーフ。

モロキュータスへ近づき、残りの繋がっている機械を引き千切るレイタ。
「3名、シャトルへ転送。」レイタ、ゲォーフ、モロキュータスは再びシャトルへ転送される。
 

ゲォーフは今度はシャトルを全速力でエバンゲリオンに向かわせる。

センサーで、ペングシップの周囲に張られて転送を妨害しているイソノケフィールドを通過した事を確認するレイタ。

「3名、転送室へ。」エバンゲリオンへ転送されて行く3人。ペングシップがビームを発射、シャトルを粉々にする直前に彼等は脱出を完了した。


「円盤部の損傷は?」

「インパルスに中規模の損傷が有ります。」ミヤの問いに答えるシンジ。

「攻撃はもう無理か。」
シェルビーは通信バッジを叩く。

「艦長、合体するわよ。」

「分かった。」

USSエバンゲリオンの円盤部と機関部は再び合体する。その間にペングシップは再び地球へ向けて飛び立っていた。全速力で追うエバンゲリオン。
 
 

医療室に連れてこられたモロキュータスはドクター・リツコ・クラッシャーの検査を受けていた。
「可愛い着ぐるみに誤魔化されそうだけど、これはかなり厳しいわね…遺伝子がかなり書き換えられているわ。」

医療室に来ていたリョウジはリツコに話す。
「モロキュータス…ピカード艦長が、こちらとペングをうまく橋渡ししてくれないだろうか? 彼を起こす事は出来るか?」

「ええ。」大ペンギンの首筋に機械を当てるリツコ。

ぷしゅう。
 

軽いショックと共に寝台に寝かされているモロキュータスが起き上がった。

やはり無表情で、接続された機械がキーコキーコ動いている。
「お前達人類は愚か者だ。一人の男の誠に無謀な戦略で、全てを賭けるなどお前達のピカード艦長も賛成しなかっただろう。」

「…声がこもっていて聞きにくいな。このクチバシ、何とかならないのか?」
ドクターに聞くライカー。

「簡単に取れる物ではないわ。それにキュートだし、しばらくは堪能しましょうよ。」
何故かよだれを垂らしているりっちゃん。

「(いや、そういう暇無いと思うんだけど…)」

モロキュータスは続ける。
「私はペングの代表として、私達の意志をお前達に伝えるクアッ。」

「うう、た、確かに可愛いけど…」必死に理性で抱きしめたい衝動を押さえるライカー。
 

同じく医療室でモロキュータスのデータをチェックしているレイタはふとその動きを止めた。
「艦長、推測では彼は一種の通信機を介して現在もペングの共同意識と繋がっていると考えられるわ。」

「そうか。…それを使ってペングを混乱させられないか。」

リョウジの問いに、目で会話を交わすレイタとドクター。
「可能よ。でも」
「彼の体に負担をかけ、下手をすると自爆させてしまう危険性があるわ。」レイタの言葉を継ぎ、眼鏡を押さえるリツコ。

艦長は寝台に縛り付けられながら、クエクエ愛敬を振りまいているメカペンギンを見つめて溜め息をつく。

「彼は、ピカード艦長は元に戻れるのか?」ドクターに顔を向ける。

「何とも言えないわね。ただ、共同意識への接続を切らないと、機械を体から外すのは危険でしょうね。」

「そうか…」
 

「私達は他の種の発展を望まない。何故ならペングが最も進んだ種族であるからだ。全ての種族はペングに吸収され、同化するのだ。」

「私は、どうなるのかしら?」モロキュータスの話を聞いていたレイタがふと呟いた。

「お前は、スクラップだ。時代遅れの能面機械女に用は無…グア゛ッ」無表情にエルボドロップを決めるレイタ。

「今より彼の意識に接続を試みます。(自爆しようが知った事ではないわ。)」何故か医療室にある各種のコンピュータを、モロキュータスの機械に接続するレイタ。

「ああ、やってみてくれ。」
 

「艦長。」ブリッジからの、ミヤ・シェルビーの上ずった声が響く。

「どうした。」

「ペングシップが、セクター001に到達しました。」
 

黒焦げデカメザシは太陽系に突入。土星をかすめ、順調に地球目指して飛んでいた。


ブリッジではシンジとマコトがデータを分析し、総合していた。

マコトが前方の副長席に向かって言う。
「現在のスピードで、ペングシップは27分で地球に到達する予定です。」

「惑星の迎撃システムは?」狭山茶と草加せんべいを手にしている、埼玉人なミヤ。

「稼動中です、が」

「ペングには効きそうもない、のね。」

「ええ。」頷くシンジ。

「いわゆるお約束よね。で、エバンゲリオンがペングシップに追い付くには何分かかるのかしら。」

計器に目をやるシンジ・クラッシャー。
「42分かかります。」

「だ、そうよ。」

かじっかじ、はぐほが。

「つまり地球までには追い付けないという事か。」ライカーはブリッジに戻って来た。
 
 

「でもこれでうまく行くかもしれないわ。」コードを付けながら喋るレイタ。

医療室のレイタと通信で会話を交わすライカー。
「成功の可能性は高いのか?」

「いえ。成功率の正確な計算は不可能だけど、概算で約31917454648745546438404371656404346036441651406 .3641085464746398564830483643445344023分の1の確率ね。」

「な、何だって?」

「約31917454648745546438404371656404346036441651406.3641085464746398564830483643445344023分の1の確率よ。」

「わ、分かった。さっそく開始してくれ。」

レイタは自らのポジトロニックブレイン(平たく言うとコンピュータ)とモロキュータスの機械を接続する。これからレイタが直接ペングの集団意識に入り込もうとしているのだ。
トウジ・オブライエンがレイタの隣で彼女のポジトロニックブレイン等への負荷を常に計測し、ドクター・リツコはモロキュータスの隣で彼の血圧等の変化をチェックしている。更に(へべれけの)ミサト・トロイがピカード艦長の意識が見られるかどうか、神経を注ぎ観察している。
 

自らの頭皮を外し、中のメカメカしい頭脳に直接コードを繋げるレイタ。
「接続完了、実験開始。」

「レイタの状態、安定してますー。」

「彼の状態も変化は無いわね。」

「…特に強い意識、感情は感じられらいわあ。」

しばらく耳をすますかのようにじっとして、小首を傾げていたレイタが顔を上げた。

「第3ステージの接続完了。」

「レイタの負荷、若干上昇。」
 
 

「変な絵だな…」

「そうね…」
ミヤとリョウジは巨大な魚が火星をかすめて飛んでいるのをビューワーで見ながらせんべいをパリッと割る。
 
 

「特に興味深い物は無さそう。第2ステージの接続を開始します。」
再び動きを止めるレイタ。

「第2ステージの接続完了。やはり何も見られないわ。第1ステージの接続へ移行。」

「彼の呼吸が少し乱れているわ。」報告するリツコ。

「…あら?」呟くミサト。

「ペングの集団意識、第1ステージの接続完了。…広い…とても広い世界。」

レイタは面白いものを見付けて、心なしか嬉しそうだ。

「レイタの負荷、更に上昇。」

少し考え込むかのように止まるレイタ。

「どういう状態だ?」我慢できずにうながすライカー。

「興味深いわ。ペングの集団意識には各種のコマンドがあるけど、それらは3種のメイン機能…防御、通信、ナビゲーションに関連づけられているわ。」

「あっ」ミサトが声を上げた。
 

突然モロキュータスは起き上がり、彼の周りの警備員達を殴り倒した。

がしっ

しかし即座にレイタに押さえ付けられ、着ぐるみじいさんは身動きが取れなくなった。
 

「大丈夫。作戦を続行します。」平然と話すレイタ。

「ぐあ゛…」

「彼の血圧が上昇しているわ。」センサーを忙しく操作するドクター。

「レイタぁ。ピカーロかんちょおの意識が戻ったりしれなぁい?」
レイタに尋ねるトロイ。

「…いえ、その兆候は見られないわ。」

「そお? とても弱いけろ、何か感じっろよねえ。これはらぶん…」

「艦長!」通信機の向こうのミサトの呟きは隣の席のミヤの声に遮られた。
 

「どうした!」

「ペングシップがこちらの接続に気付いたのでしょう、エバンゲリオンに向かって接近しています。」
ビューワーには、近付きつつあるお魚さんが映し出されている。

「何ひょお! 折角わらひが一生懸命仕事しれっろに、無視ひなくれもいいれしょ! 帰ろ帰ろーっろ。」
ふて腐れて持ち場をほっぽり出すミサト。
「そーら、あれそろそろ出来たはずらわ。」

当然無視して話を進める艦長。
「こちらの武器の状況は?」

「何も残ってはいない。」ブリッジ後方から艦長に伝えるゲォーフ。

「レイタ、今接続を切る事は出来ないか?」

「可能よ。」

リツコが続ける。
「ただし彼の自爆を誘発し、全員死ぬわ。」

「…遠慮しておく。…それでは、ペングの集団意識に、攻撃を止めるよう指令を出せないか?」

「分かったわ。」
再び無言でハッキングを続けるレイタ。

「「攻撃停止」のコマンド入力…失敗。」

「それでは「パワーダウン」の命令を出してくれ。」

「「パワーダウン」のコマンド入力…失敗。上級のコマンドにはパスワードが必要だわ。」

「パスワードは分からないのか。」

「現在検索中…駄目、セキュリティが高すぎて検索出来ない。」

ペンギンジジイは、今までとはどこか異なるゆっくりとした口調で切れ切れの言葉を発した。
「眠り…たい…」
 
 

ペングシップ(本名田中エミ、沖縄アクターズスクール出身)は再びエバンゲリオンの前に姿を現わし、照準を固めつつあるようだった。
 
 

「敵のビーム砲、出力上昇中。」計器を睨み付けながら言うゲォーフ。

「まずいな…シンジ君、方向転換、最大船速で逃げるんだ」

「待って。」医療室のレイタが艦長を制した。

レイタは急いで再びコマンド入力を開始した。
 
 

ペングシップは再びビームを発射し、USSエバンゲリオンの円盤部を切断し始めた。どんどん切り進められて行くエバンゲリオン円盤部の外壁。

その時突然、出力を上げていたペングシップは活動を停止し、死んだように静かになった。
 
 

驚きを隠せないゲォーフ。
「敵のビーム、出力ゼロ。」

「イソノケフィールド、消滅。」不思議そうなシンジ。

「何があったんだ、レイタ?」

「今、「眠る」というコマンドをペングに与えたわ。眠るのは上級のコマンドではないので、セキュリティが低かったわ。」

モロキュータスも眠るかのように目を閉じていた。
 
 

シェルビーとゲォーフは時の止まったペングシップ内部に転送された。

「確かに静かね…」フェイザーを構えながら船内(体内?)を歩く2人。
ゲォーフは動かないペンギン達(それ自体はいつも通りなのだが)の機械を確認する。

「出力が大幅に低下している。」

「やはり、ペンギン達は眠りについたのかしら…」
センサーを壁の機械に当てるミヤは、反応の変化に咄嗟に表情を変えた。

「まずい、これは!」

「どうした?」

「彼等はすぐに起きるわ! …転送室、2人を直接ブリッジへ転送!」
 
 

眠りについていたかのように思われたデカメザシは、再び活動を始めた。

転送されて来たゲォーフがすぐに計器を確認する。

「ペングシップ、再び出力上昇。」
 
 

医療室のモロキュータスは、再び目覚めて舌を出した。
「ごめんごめん、この時間はペンギンは眠らないんだった、クエッ!」

額の各所に四つ角の交差点が出来、大渋滞を起こしているレイタ。
 
 

再びビームが発射され、円盤部が切られて行くエバンゲリオン。
 
 

「シンジ君、今何時だ?」

「(宇宙に昼や夜があったのだろうか…)」疑問に思うゲォーフ。

作者が無駄にJAVAスクリプトで遊んでいる間にも、ペングはエバンゲリオンをどんどん破壊して行く。
 
 

医療室のレイタは、モロキュータスと睨み合っている。

ふとレイタは足音のする方を振り向いた。カウンセラーが走って来る。
「れえれえ、カレエ作ったんらけど皆で食べらい?」

「危ない!」
何をどう酔っ払ったのか、給食に使うような大きな鍋に入ったカレーを持って突進して来るミサト。咄嗟によけるレイタ。彼女の作ったダーク・マターは笑っていたモロキュータスの口へ。

「クエ? クエ、クワーックワックアックエクワクアクエエキュークワックワックワ、クエ、クエーッ、クエーッ!!!」
 

衝撃を受けるモロキュータス。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ クエッ
 

ミサトの劇薬に七転八倒、ナインナイン(シックスティーン)状態のモロキュータス。
 

ブリッジではゲォーフが声を上げる。

「ペングシップからの攻撃が止んだ。…いや、再び内部に高エネルギー反応!」
 
 
 
 

次の瞬間、ペングシップは自爆した。

あらゆる異星人の技術を吸収し、無敵を誇った浮遊魚類都市は、今、USSエバンゲリオンの前で粉々に砕け散った。(ミサっちゃんの手料理で。)
 
 
 
 

ペングシップが自爆した瞬間、汚物(カレー)まみれのペンギンオヤジはがくんと揺れた。体を慌てて支えるリツコとレイタ。

彼の顔は弱々しかったが、今までとは違い人間の表情が生まれていた。
 
 

「…ピカード艦長。」レイタは彼の手をとった。彼女の言葉に目を見張るリツコ、トウジ、ミサト。

「…ああ。」
 

慌ててセンサーをチェックしだすドクター。

「艦長、気分は悪くありませんか?」

「ああ、まだ頭痛がするがな、ほぼ人間に戻ったようだ。」弱々しく微笑む。

「どこまで覚えているの。」
レイタが尋ねる。
 

「余り記憶は無いが…ただ…私の元副長の、無謀な作戦は覚えている。」

通信を聞いてニヤリとするリョウジ・ライカー。

「…それからとても愛らしい新艦長も…」ぽっ

通信を聞いて、魂が抜けてアンデス山脈の彼方に飛んで行くシンジ・クラッシャー。
 

「カレー食べらいのお?」

「艦長、無理をなさらないで、今は休まれて下さい。」トロイを無視してピカードに話し掛けるドクター・クラッシャー。

「そうだな。私は眠るよ。」ピカードは微笑んだ。
 
 

エバンゲリオンと人類はその危機を脱した。


数日後。

USSエバンゲリオン艦長、フユツキ・コウゾウ・ピカードは、艦長室の椅子に座っていた。

まだ包帯は残っているが、顔には生気が戻り、緑茶を飲んでいる。
 

ドアのベルが鳴る。

ピカードは目の前に立っていたライカー副長と目を合わせ、「入れ」と言った。

入って来たのはミヤ・アキヅキ・シェルビー少佐だった。

意志の強そうな瞳と美しい黒髪を見せ、彼女は艦長に言った。
「私はこれから、連邦艦隊の新部隊に向かいます。惑星連邦の、全ての艦隊は再編成されなければなりません。新しい部隊では、それを指揮する予定です。」

「そうか。」2人は笑みを交わした。

「副長。」シェルビーは視線を副長に移す。

「副長はこの先、どうされるのですか? 副長程の能力を持つ方は、今の艦隊では艦長となって新しい船を率いるべきなのではありませんか?」

「心遣いは嬉しいが、少佐、」リョウジ・ライカーはこの小説にしては珍しく「男臭い笑み」を浮かべた。
「私がどうするかは、他の誰でもない、この私が決める事だ。」

「頑固な男ね。」ミヤは軽く息をついた。

2人も笑い合った。
 
 

「失礼します。」2人は、艦長室を後にした。
 
 
 
 

ピカード艦長は、緑茶の茶碗を持ちながら立ち上がり、窓から外を眺めた。

「(ペング化したふりをしてリアル・レイちゃんを見るぞ計画は完全に成功したな。まあ、たまにはこれ位スリリングな経験も良かろう。…しかしカウンセラーのカレーだけは、計算外だったな。あんな汚染物質は食わんでも、ちゃんと良い所でメザシは自爆させてやったのに…)」

ニヤリ。

ほくそ笑む艦長の眼下には、青い地球が浮かんでいた。

つづく


次回に続くよどこまでも
 
ver.-1.00 1997-08/30公開
 
感想・質問・誤字情報・武闘派ソムリエ・ソムリエ社畜・象徴ソムリエ制等は こちらまで! 

次回予告

ミサトとレイは学校でシンジとアスカを探すが見つからない。ミサトは暗い中を走り、転んで足に怪我を負ってしまう。レイは電話をしにミサトの車に戻ろうとするが、ふと体育館をまだ見ていない事に気付き、走って行く。そこで彼女は、裸で愛し合うシンジとアスカを目撃した。言葉を失うレイ。ミサトは足の痛みに苦しみながら、台風の中なかなかやって来ないレイを待ち続けていた。次回「真夏の子供達」第13話、「14歳」。御期待下さい。

本当の次回予告:短くしたいです(笑)。
 



 
後書きコーナー

「お、終わりましたよ。ようやく終わりましたよーっ!!」
「君は質より量を重視するきらいがあるからな。」
「か、艦長!」
「私は艦長ではない、只の冬月だよ。」
「(わ、や、やべーっ)あ、すすすすいません冬月先生! お詫びの言葉もございません!」m(__;;)m
「まあ、かまわんさ。私を主人公にする連載小説など、中々無いからな。」
「(わ、寛容で却って怖い…)あ、ありがとうございます!」
「別に気にせんでくれ給え。」
「は、はい…」
「しかし今回は、確かにいつもの3倍位の量はあったな。」
「これで1週間潰れましたよ…でも、今回の話の原作は、私がスタトレで一番好きな話なんですよ。原作も前後編構成で、人気もやはり一、二を争うエピソードだと思いますよ。」
「ほう。…しかし毎回、色々な楽しい言葉を考え付くな。」
「(わ、笑ってる! やっぱり何か怖いよー!)あ、ありがとうございます…」
「構わんよ。」
「…」(^^;;
「…」
「…あ、そう、そういえばこの間何と「きーの鉄人」先輩からメール頂きましたですよ。特にミニ4ファイターについて。やっぱりメールでも例の癖の強い文体で。マジで感動しました。」
「よく、分からんな。」
「あ、別に分かんないでいいです(汗)。そう、それから、ついに出ましたねー、フラン研807号室進出。あそこまでやっちゃって、良いんでしょうか?」(^^;
「どういう事だね。」
「ああ、ええ。前にこの小説で807号室のまっこうさんの小説にちょっとコメントしたら、何と私が小説に出演する事になってしまったんですよ。色々特殊メイクも体験しましたけど…いやーりっちゃん、かぁいかったなあ。」(*^^*)
「…本当はミサト萌えでは、なかったのかね。」
「な、ななな何言ってるんですかあ。いやでも、出さしてもらった以上私も何か感謝の意を表明しないと、いけないですよねえ…」
「…彼は、どういった小説を書いているのかね?」
「えっと、りっちゃんまぐまぐ物と、シリアス系のサッカーの話…」
「それでは、そのサッカーの話の方のアンサー小説を君のやり方で書いてみたらどうだね。」
「なるほどぉ。…でも、同じサッカーじゃなんだしなあ…」
カキカキカキ…
「出来たぁ! こんな感じでどうでしょう!」
 
 
 

 
フラン研まっこうさんの部屋出演記念・出してくれてありがとうSS


チルドレンINアジア大会・最終話


     

 決勝戦当日は晴れていた。今日も世界はバングラ晴れ、そんな天気だった。  
 と言ってもあくまで比喩表現であり、本当に世界中が晴れだったと言っている  
 訳ではない。  
   
 試合前のミィーティングは少し長めだった。    

 「…………ていうことよみんなわかった?」    

 「お〜〜」    

 「最後に一つあんた達に言っておくわ。このアジア大会は、28年ぶりに行    
われるわ。あんた達の多くはまだ生まれてなかったわよね。あの年のアジア大    
会に始めてバングラデシュは出場したの。でも5チーム中5位だったわ。ま、    
いわゆるビリッケツって奴よね。そして2002年に、韓国の釜山でアジア大    
会を開くはずだったの。でもあの、セカンドインパクトでおじゃんになったわ。    
そうあの時、あなた達の両親ぐらいの人達の夢が消えたの。いい、人はまず生    
きていかなきゃ行けないわ。でもその次は何か夢とか希望とかを持たなきゃい    
けないの。そう私達バングラ代表はそのためにいるのよ。みんなに夢を希望を    
分けてあげなきゃいけないの。私が今そう決めたから。だからこの試合勝って    
とびっきりの夢をみんなに無理からにでも配ってあげるのよ」    
     
     
     

 「く〜〜ミサトはんいい事いいまんな、やっぱ一生ついていきますわ」    
 「ホントだトウジ。でも相変わらず関西弁が物凄い事になってるな」    

 とトウジとケンスケの意見だったが    

 「あっそれとこの試合終わったら、正式に私ミサト・パワールとフィジカルコ    
ーチのマコト・ネガラージュの結婚を発表するわ。それもあるんで優勝お願いね。    
さぁ、みんな、おとこの子だったらばっちり勝ってチャーイでわぁ〜〜〜〜と乾    
杯よ!!!!」    

 「おぅ〜〜〜〜〜〜〜〜」    
     
     
     

 ミィーティングは終わった。(ミーティングではない。あくまでミィーティングだ。)    

 そして試合は始まった。    
     
     
     
     
     

 ゲームはまずインドの先攻だ。そして圧倒的にインドの実力が勝っていた。    
 流れるような攻撃手の動き、素早い身のこなし、疲れを知らない肺活量、    
バングラ代表はKFIランキング連続1位の実力を痛いほど味わっていた。    

 中翼で頑張っている守備のシンジ・トリヴェディも例外ではない。本来なら    
チャンスがあれば自らも攻撃手にタックルをかますはずだが、防戦一方となっ    
てしまった。歯を食いしばり頑張るシンジ。しかしもろくも崩れるディヘェン    
スライン(ディフェンスラインではない)、そこをインドの足蹴りが切り裂き、    
シンジにタッチ。さすがのケンスケも止められずバングラ代表は1点を失った。    
     
     
     
     
     
     
     

 そのころNERVの所員用マンションの前ではかしましい事がおこっていた。    

 「あんたどうしてこんなに遅いのよ」    
 「だって急患が入っちゃってちょっと前まで手術だたったの」    
 「だたったって何よ、ほんとにもう。あんたは?また青白い顔しちゃって」    
 「関西うどん」    
 「は?」    
 「あの人の為に関西うどん作ったの。そしたら汁が薄すぎて倒れちゃったの」    
 「訳分からないわよ」    
 「ほんとにみんなとろいんだから」    
 「そういう自分はなによ」    
 「え……あの……昨夜シンジと……その……膣けいれんになっちゃって……寝過ごしちゃった……    

 「あのねぇ〜〜。あんたら中学校の時から合体してんだからこんな時ぐらい    
我慢しなさいよ。この場合の「寝過ごす」も何かちょっと気になる言葉使いね」    

 「と、とにかくこのまま徒歩だと間に合わないわね。こお言う時は…………」    
     
     
     
     
     

 「ちょっとそこの諜報部保安課の、こっちへ来なさい」    
 「大声出さないでください。我々は一応諜報部なんですから」    
 「あからさまにスーツにグラサンの怪しい男が何言ってんの。  
以前から思ってた事だけど、あんたらの服装、職務遂行上明らかに逆効果よ。  
そんなことよりNERV本部との直通の携帯貸しなさい」    
 「はいどうぞ」    

 チルドレンには逆らえない、かわいそうな警備の黒服だった。    

 「もしもし、私。私よ私ったらわかるでしょ。5分以内にあれ持って来て。    
そうあれよ。新ダッカ国際競技場にすぐ行かなきゃいけないの。早くしな    
いとミサト魚雷でアンタの部署グミまみれにするわよ」    
     
     
     
     
     

 4分後、小型リクシャーが所員用マンションの前に到着した。    

 「みんな、いくわよ」    
 「電話で呼ばなくても、流し拾えば良いのに……」    
     
     
     
     
     

 いっぽうシンジ達は苦戦していた。失点は10点で押さえていたが、ゲーム    
の動きはインドが9割近くを支配していた。むしろこれぐらいの失点で済んで    
いるのが幸いと言えた。    
     
     
     

 ピッピー    

 それは後半20分の事だった。インド攻撃手の攻撃を止めようとした、バ    
ングラの守備が攻撃手にファールを犯したのだ。反則点だった。    
新ダッカ国際競技場はどよめいていた。この時間での反則点それはバングラ    
代表にとって死刑判決に等しかった。乗り切るには奇跡が必要かも知れない    
し、不必要かも知れなかった。    
     
     
     

 自分達のコートで慎重にフォーメーションを固めるインドの選手。    
 ハーフライン近くで軽くフットワークをして気分をほぐすケンスケ。    

 その時であった。    
 競技場の出入り口近くから誰ともなく声があがった。    
     
     
     
     
     

 「勝利の三聖者だぁ」    

 入り口には三人の多分美しいらしい女性の姿があった。    

 その内の一人がケンスケに声を掛ける。    

 「あなた。がんばって    

 レイ・チャクラヴォルティーであった。青い髪に白い肌、赤い瞳に半角な微笑み    
。彼女は奇跡を呼ぶ石が好きな聖者リンパラと呼ばれた。そう奇跡を  
求める人々の前に聖者は舞い降りたような舞い降りないような。    

 小さいがよく通る彼女の声と共に競技場を揺るがすデバガメコールが始まった。    

 「デバガメ!!デバガメ!!デバガメ!!デバガメ!!」    

 その声は蛇のようにインド選手を襲う。気押されるようにインドの選手は後退する。    
 横っ跳びで守備をかわすケンスケ。    

 「カバディカバディカバディカバディカバディ……」    

 競技場は興奮のふじつぼとなった。    
     
     
     
     

 次のインド攻撃も無事かわしたバングラチーム、次はシンジ・トリヴェディ    
が攻撃手だ。    

 「オナキング(株)〜〜    
      イッカシンジ〜〜〜〜    

 そこには、黒服の肩の上にすっくと立ち奇声を張り上げる、アスカ・トリヴェ    
ディの姿があった。    
 赤みがかった金髪に青い瞳、版画の様なナイスバディーに過激なコスプレ。    
アスカは、ウルトラの聖者ミヤムーの化身と呼ばれた。彼女の声が思いが愛    
液がかかった戦士達は気分的には無敵になるのだった。    

 レイとはうって変わって、広い競技場に轟き渡るようなアスカの怒号と共に    
シンジの伝説の七人落としが始まった。    

 当日のバングラ国営放送の解説ではこうアナウンサーに言わしめた    

 アナウンサー    
 「シンジ・トリヴェディ行った、シンジ・トリヴェディ二人目触った、    
  三人目も触った、四人目だ、五人目も触った、六人目も触ったァ〜〜、    
  ラストも倒したァ〜〜〜〜    
  アッチャ〜〜〜〜〜ァ、シンジ・トリヴェディ、セカンドインパクト前の    
  伝説の六人落としを上回る一人七人落としだぁ〜〜〜〜〜〜〜〜」    
     
     
     
     
     
     

 どたんばで同点に追い付いたバングラだったがさすがにインドの守りは固かっ    
た。バングラ代表も限界近くまできて、動きが止まっていた。しかしケンスケと    
シンジの活躍により失点は許さなかった。    
 そしてラスト、誰もが延長戦へとなだれ込むと思ったその時、    
     
     
     

 「あ〜ん〜たぁ、がんばりなさいょ〜、負けたら餌ぬきorたんたんたぬきor Dieよォ    
     
     

 手にフリスビーほどの大きさのチャパティーを振りかざしたヒカリ・ゴーシュ    
の姿がそこにあった。    
 慈母の微笑み大地のやさしさ、自然のルールにその身を任せ、そして光が胸に    
届く、お久しぶりの全12曲、イラーヴァティーって一体何語。聖者の固有名詞    
は何となく面倒臭いので無し。そんな意味も含めて、彼女の姿が見える時、彼女    
の声が聞こえる時、どんなに傷ついた戦士も傷を癒され疲れが飛び去るような気    
がしなくもない。    
     
     
     
     
     

 そして、彼女の声と共にトウジの手の動きに研きがかかる。    

 「どっけぇ〜〜いや、どいたらあかん。カバデェカバデェカバデェカバデェ〜〜」    

 ハーフライン付近から放たれたトウジのタッチは、インドの選手達につきささっ    
た。そしてタイムアップ。トウジの、愛と食欲のタッチがバングラデシュ・ナショ  
ナル風チームをアジア大会カバディ部門優勝へと導いたのであった。    
     
     
     
     
     
     
     

              おわり  
 

 
「うう、うう…何て感動的なお話なんでしょう…」
「やはり良く分からんな…」
「そんなあ。これ作る為に半日潰れましたよ。ベンガリ語とかカバディとかアジア大会とか色々調べて…」
ぼよよーん。
「好意のフューチャリングの結果がこんな悪辣なパロディー。恩を仇で返すとは正にこの事だな。」
「だ、誰だお前は!」
「俺の名はダルホーキ。ベルゼブブ様の7番目の手下だ。」
「な、何? ベルメゾン?」
「ベルゼブブ! 蝿の王ベルゼブブ様だ。「錬金術師」のブブちゃんとは近いような遠いような親戚のようなそうでないような関係さ。」
「訳分かんねえ…」
「俺はお前だ! 心無いパロディで作家達を傷つけ、キーホルダーでLAS(ルック・アット・シット)を傷つけた悪のお前さ。でもって逆さまにしてダルホーキ。」
「悪って言うか、何かまんまじゃん…」
「まあ、厳密には、もともと白魔術師だった俺がある日魔がさして、悪魔と契約したら自分も悪魔になっちまったんだけどな。」
「あんた「魔がさした」位で悪魔と契約すんのか?」
「さっきからうるさいぞ、小姑が!」
「で、でも何だその変な格好は!」
ぶちっ
「お前が事前のメールでリクエストしたんだろぉがあ!」
作者がまっこう氏に出したメールを読むダルホーキ。
「前略 あんなに楽しかった夏ももう終わり…まっちゃんは今、どうしていますか。あの砂浜での事を思い返すと、今でも胸が一杯になります。あの日、砂浜で夜、まっちゃんと創った想い出は、一生」
「勝手に作んな! それから皆口祐子の声で読むな!」
「ぐうぅー…」(熟睡)
「ああ、こっちか。

 > こんど「気になるあの子」の本編での登場が決定しました。現在
     かいてます。ところで役の服装はどんな物がいいですか?役を聞
     かずに想像でお願いします。フラン研さんの感性で。ちなみに人
     間じゃありません。言葉は話しますが…………。

あ、有難うございますぅ(感涙)。

え、でも、人間じゃない? でも服を着る? ポルケ? うん?

そうですねえ…まあ、願望で言うとやっぱりパステルカラー(薄いピンク)のウ
エディングドレスですかね。

後は普段着はシースルーのロングスカート、中には紫のTバック。上が(日本
の)甲冑、中は「海洋博」のTシャツ。

よそ行きの服は潜水服。

怒ると無意識に全裸になるのは言うまでも無いですね。

髪(あったら)は水色で、基本的に3つ編み。角は3本。胃が2つ。

お前、少しは書きやすくさせる配慮とかないのか?」
「(そういやそんな事も書いたな…)ギャグだ、ギャグ!」
「結局お前は反省しているようで全く反省していないな!」
「グサ」
「そんなお前には天誅だ! 魔女アズーカ様!」
「ホッホッホ、あたしがそのまんまと言えば余りにそのまんまな名前のアズーカよ。」
「ははーっ」
「(何かもう全然違う文になってんですけど。)」
「あんたがフラン研ね。あの兼業農家日中友好行政改革頭脳警察林屋一門無敵の南国少女デュエリストアスカちゃんを馬鹿にしたのは!」
「って言うか、アスカちゃんでしょ?」
「違うわよ、あたしはアズーカ! 困っているアスカさんの味方、又の名を惣流仮面、正義のマスクマン、ラングレーマスクと言うわあ。」
「何かもうぐちゃぐちゃ…だいたい女なのにマン? デビルマンレディー(悪魔男貴婦人)と同じ方式?」
「良いから! あんたも一回、キーホルダーでLASが受けた苦しみを味わいなさい!」
突然水色の亜空間に吸い込まれて行く作者。
「うわあぁー」
「これが無間Nein地獄よ! どれだけスクロールを続けても画面が同じな苦しみをとくと味わうが良いわっ! オーホッホッホッホ!」
零号館方面に向かって消えるアズーカとダルホーキ。
ムクリ
「ん? フラン研君は帰ってしまったのか? 結局私の事は何一つ話さないままだったが…良かろう、私もシンちゃんとの愛の巣に戻るか。…私(とシンちゃん)の専用ルームがCrow - FOTDに出来るのも時間の問題だな(ニヤリ)。」
7秒後作者死亡。(死因メモリ不足。やマジで。)

以下次回


 フラン研さんの『エヴァントレック』第12話後ろから編、公開です。
 

 ページを開いた時間ごとにセリフを変えるアイデアに感動!

 でも、私は読むのが遅いから・・・・

 表示された時間と、
 実際にそれを見た時間とに20分のズレが (;;)
 

 皆さんどの位のペースで読んでいるんでしょうね。
 今回のような読み応えバリバリの話なんかは特に。
 

 そう、
 読み応えがありましたね(^^)

 原作に思い至る物がなかったこともあり、
 ぐいぐい引き込まれちゃいました。

 これからもずっと読み続けていきたいので、
 フラン研さんが誰かに刺されませんように・・・(^^;
  

 さあ、訪問者の皆さん。
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