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 ちゅん、ちゅん

 雀の鳴き声の聞こえる穏やかな朝・・・・・

 それは、いつもの朝のようでいて、ちっともそうではなかった・・・

 いつものように軽く欠伸をしながらキッチンに向かうと、アスカがシンジより早くそこにたっていたのだ。             

 「...?な、何で..ア、アスカが?..」

 「あら、シンジ様おはようございます」

 「へ?・・・シンジ様って・・・?」

 「もうすぐ朝食ができますから、お座りになってお待ちください」

 「え、ううん」

 どういうことかと惑っているシンジをよそに、アスカは手際よく朝食の用意をしている。

「......どうしたんだろう?アスカ.....何か..良いことでもあったのかな?...」

 とんとんとんとん......

 台所からはアスカの奏でる包丁の音色が聞こえてくる。

 「ふんふんふん〜〜♪ふんふん〜♪」

 そのリズムに合わせアスカは鼻歌を歌う。

 「........」

 その様子を後ろから見ていたシンジはすでに言葉を発することが出来なかった。

 (...今日はほんとにどうしたんだろう?アスカ.....なんだか...こうしてみていると、あの...その...こうなんて言うか.....新婚さんみたいだ....)

 ぽっ、と顔が赤くなるシンジ。

 「.....うふふふっ.....さぁ、出来ましたわ。シンジ様...」

 いつの間に座っていたのか、アスカは朝食とともにシンジの前に座っている。

「うわぁぁっ!」

 シンジは突然目の前にアスカの顔があったので驚いてしまった。

 「あら?いかがなされましたか?シンジ様。」

 「いい、ぃ、ぃぃ、い、いやぁ、な、なんでもないよ。あははははっ」

 乾いた笑い声でしかごまかせないシンジ。普段ならここでアスカの追求が来るはずであったが.......

 「じゃあ、一緒にご飯を食べましょう?.....ね?」

 上目遣いでシンジを見つめるアスカ。普通の男であればすぐにノックダウンされる甘い微笑みであったが今のシンジはそれどころではなかった。

 −−−−顔、赤くなってたの見られたかな?−−−−

 と、言う思考でいっぱいだった。もちろん、いきなり目の前にアスカがいたと言うことがシンジの混乱を一役買っていたのも間違いない。

 「あ......あ、じ、じゃ、食べよう....か...」

 .......この時点でシンジの頭の中には既に『何故アスカがいきなりおしとやかになったのか?』という問いは完全に消え去っていた。それより....もっと切実な悩みを抱えていた。

 つまり.........『アスカの作っていた料理ははたして人間が食べられるのか?』ということである。

 

 

 

***彼女の変わった理由(わけ)***

          

/母なる日常\

 

 

 

/////−−−−ここはシンジの中の深層心理−−−−\\\\\

 

 

 ....今ここに、三人のシンジがいる。一人は天使の輪が頭にあるシンジ。もう一人は頭に角、お尻に尻尾が付いているシンジ。最後の一人はいったい自分がどうしたらよいか分からずにオロオロしているシンジ。便宜上、この三人をそれぞれ『エンジェル碇君』、【デビルシンジ】、[オロオロシンちゃん]と、分ける。...まぁ、どれも同じような気がするが...。

 【......ミサトさんであれだからなぁ....アスカは...もっとあぶないかも...】

 『いや、僕はまだアスカが料理を作っていてた所はまだ見ていないじゃないか......もしかすると...食べられるかもしれない....』

 【でも....万が一のことがあれば....】

 『いやいや、そんな風に人を疑うのはいけないよ。せっかくアスカが...』

 【ミサトさんレベル.....いや...その上を行くモノだったら....?】

 『そんなの食べてみなけりゃわかんないよ.....』

 【食べてからじゃ遅いだろう?....現に....一回失敗してるじゃないか】

 『......ミサトさんは.....人間の作る料理じゃないから....』

 【ミサトさんとアスカを別にするのかい?】

 『...そういう訳じゃないけど.....』

 【だったら....食べないでごまかさないと....またあの日のように...地獄を見るのはいやだよ。もう】

 ......ここで三人は『あの日』のことを脳裏に浮かべる。

 

 

§あの日の回想§

 

 

 その日、シンジが学校から帰ってくると不思議な臭いが家中に立ちこめていることに気づいた。

 「......ガス....とは違うかな?....何だろ....この臭い」

 「あらぁ、シンちゃん。帰ってきたんなら『ただいま』くらい言いなさいよぉ」

 「あ、ただいま、ミサトさん」

 「おかえり、シンちゃん」

 「あの.....この臭いは...いったい何なんですか?」

 どうしても気になってしまい、ミサトさんに聞いてみることにした....今からしてみれば、この時点でこの場から逃げ出していれば後のことのようにはならなかったのかもしれない。そんなことは無理だが。

 「あ、あぁ、実はね、えへへへぇ、今日は私が食事を作ってあげたの。ほら、シンちゃんいつも食事作るの大変でしょ?だ・か・ら、私が作ってあげたの」

 「.....ミ、ミサトさん....」

 シンジは感動していた。今まで家事を手伝うそぶりなど全然見せなかった人が食事を作ってくれたと言うことに対して。

 だからなのか?このとき、さっきの不思議な臭いのことは遙か忘却の彼方に葬り去られてしまった。

 .....今思えば、これも被害が大きくなった原因の一つかもしれない。

 「そういうわけだから、期待して待っててね」

 そういうとミサトさんは台所へと消えていった。

 「........どんなもの作るのかな...ミサトさん...」

 じゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ

 何か炒めている音が聞こえる。

 しょぅわぁぁぁ

 水をいきなり蒸発させたような音が聞こえる。

 「......中華料理かな?...」

 しゃっしゃっしゃっしゃぁっ

 何かをかき混ぜる音が聞こえる。

 ぎょえっ!

 何かをつぶしたような声が聞こえる........って、へ?

 「な、何なんだ、今の声は...」

 ......台所を見るシンジ。そこには調理に夢中になってすっかり向こうの世界にイってしまったミサトさんの足下で思いっきり踏んづけられているペンペンの姿があった。

 「.....ミサトさん?.......」

 「...っくっくっくっく...これであとは、これをいれるだけ.....」

 「.......あのー...」

 「....驚くわねぇ、きっと....くっくっくっくっ.....もう美味しすぎて虜になること間違い無しね....」

 「...あのぉ......ミサトさぁん........?」

 「ぎょえっ!ぎょえっ!」

 トリップしたままのミサト。踏まれたままのペンペン。そして....すっかり無視されてるシンジ。もしここに彼らの同居人が居たらまだ事態は好転していたかもしれない。

 「....アスカ...どうしてこうゆうときにいないだよぉ....」

 そのころ、彼らの同居人、惣流・アスカ・ラングレーは彼女の親友である洞木ヒカリのもとへ泊まりに行ってしまっていた。そのおかげで、アスカはこの危機的な状態の葛城家からは意図せずに脱したことになる。運がいいな、アスカ。

 「...どうしよう.....」

 と、シンジがオロオロしている間にもミサトの作った怪しげな料理ができあがっていく。

 「ぎょえ!」

 ペンペンは踏まれたまま。

 「.....くっくっくっくっ.....」

 含み笑いをしながら食事を次々に完成させていくミサト。その様子はまるで中世の呪術士。あやしすぎだぞ、ミサト。

 「..........助けてよ.....アスカ....」

 「ぎょえぇぇぇぇ」<限界に近づいた。

 「......くっくっくっくっ.....」

 .........もしこの場に他の第三者がいればきっとこの場をこう言い表すに違いない。

 ....悪魔の宴....と....

 

 

§−−−−約15分後−−−−§

 

 

 「.....あ、シンちゃんなぁにやってんのよ。そんなところで...」

 無視されたシンジは台所の隅で

 「...僕は要らない子なんだ......」

 と、呟いていた.......

 「ほらほら、シンちゃん。食事が出来たのよ」

 先ほどとはうって変わった口調でシンジに話しかけるミサト。ほんとに同一人物なのか?

 「.....どうしたのかしら?....こうなったら....奥の手ね」

 そういうとミサトはすっかりノックダウンしたペンペンの首根っこを掴んで振りかぶる。

 「......でぇぇぇぇいやぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」

 ミサトはそのままペンペンをシンジに向かって投げつける。

 「.......え......?」

 シンジが気づいたときには既にペンペンが目の前に飛んできていた。ご愁傷様。

 

 ばっち〜〜〜〜〜〜んっっっ!!!

 

 勢いの良い音が台所に響く。

 「....ぎょえぇぇぇ.......」

 ペンペン再びノックダウン。

 「....うっ........」

 ようやく、気が付いたシンジ。

 「ふふふっ、シンちゃん、今、私の手料理が出来たからね」

 「...あ、はい.....」

 ミサトはその怪しげな料理をどんどんテーブルの上に並べていく。

 「.............」

 そのとき、シンジは何故か寒気がしていた。

 −−−−何だろう?....すごくいやな予感が...−−−−

 「...っと、はいっ!...ほらほらぁ座って座って」

 「...え?...あ、はい.....」

 座ることを促され、テーブルにつくシンジ。そこには見た目はごく普通の食事が並んでいた。が......

 −−−−何なんだよ?この臭いは.....−−−−

 そう.....その料理は何かずれた臭いがしていた。

 では、例を挙げてみよう。

 

・みそ汁→コーンポタージュ

・肉じゃが→ウグイスパンの餡

・鯖の煮付け→ブルーベリージャム

・ほうれん草のお浸し→コーヒー

・マグロの刺身→まるで機械がショートしたときのにおい

・麦茶→たこ焼き

・ご飯→潮の香り

・たたみいわし→雑巾

・フライドポテト→下水道の水

・ステーキ(たぶんミディアムレア)→硫黄の臭い

・etc.....

 

 .....どんな料理構成なんじゃ........

 

 「さぁ、シンちゃん。遠慮せずに食べて良いわよ」

 「.....は、はぃ.......」

 消え入るような声で返事を返したシンジ。覚悟を決めて、目の前の肉じゃがへと箸を滑り込ませる。

 −−−−感触もまともだ....大丈夫...かな?−−−−

 そう思ってシンジはジャガイモを口の中に入れる......

 そして...... 

 

 

/////−−−再び、シンジの深層心理へ−−−\\\\\

 

 

 【.......なぁ?...もうあんな思いはしたくないだろ?】

 [.........]

 『......まぁ....それは....確かに....』

 結局シンジが次に気が付いたのは一週間後のことであった。

 ...つまり、ミサトの料理を口に入れた瞬間シンジの中の全ミトコンドリアは徹底してそれを体内に入れることを拒否。そこで第一次ミサト毒戦争が勃発した。

 その...わずか0,000000001秒後....シンジは自らの身に襲いかかる悪魔に耐えきれなくなって倒れてしまった。俗に言うオーナインの戦いである。誰にも知られてはいないが。

 『....でも.....アスカ、あのとき..どうしていたんだろう?..』

 【そりゃ、もちろん洞木さんの『美味しい』料理を食べていたに違いないよ】

 【『[はぁぁぁぁぁぁ......]』】

 ....では、いったいそのころアスカはいったいどうしていたのか?ここに記すにはあまりにも時間がない。よって、同時刻、洞木家における惣流・アスカ・ラングレーと洞木ヒカリの会話を抜粋してここに記す。

 

 

§−−−−葛城家、悪魔の宴と同時刻。洞木家、ヒカリの部屋にて−−−−§

 

 

 「.....で、どうしてあの『万年ジャージ男』なわけぇ?」

 「......やさしいから.....(ぽっ)」

 「..............」

 思わず絶句してヒカリを見るアスカ。

 「......うふっ....(ぽっ)」

 「.......あ、あぁ、そうなの...あははははっ(乾いた笑い声)」

 「....あ、そうそう、アスカはどうなの?」

 「.....なにがよ...」

 「決まってるじゃなぁーい、い・と・しのシンジくんの事よ」

 「はあ?.......な、何言ってんよ。あ、あんなの全然っっっっ関係ないわよっっ!!」

 が、アスカの顔は太陽より赤く染まっている。

 「まったまたぁー、とぼけちゃってぇー....そういうとこが可愛いんだから、アスカ」

 「だぁかぁらぁ.....違うんだって..だいたい.....何であのバカシンジなのよっ!」 「もぅ....無理しないで言っちゃいなさいよぉ」

 「違うのっ!」

 未だアスカの顔の赤みはとれていない。そういう顔で否定されても誰も信じてくれないぞ。

 「...あ、そうか....既に碇君とは『らぶらぶ』だから私に相談しなくても良いんだ。.....ふぅーん....やっぱりねぇ...」

 「だから...」

 「ほんとにそうなの?」

 「......................」

 「ほんとに碇君のこと何とも思ってないの?アスカ?」

 「...................」

 ほんの少しだけ、動いたかどうだか判らないほど小さく首を横に振るアスカ。

 「.....少し素直になった方がいいよ?...」

 「...うん....わかってる....わかってる....わかってる....わかってるんだけど......」

 急に『恋する乙女』な瞳になるアスカ。それに伴い口調も少し柔らかな感じになる。

 「...素直が一番よ....アスカは...」

 「...そう.....かな?」

 「そうよ!」

 「....シンジ.....アタシのこと...ちゃんと...見てくれてるの....いつも...」

 「.......そう......」

 「....でも.......アタシ.....」

 そういうとアスカは瞳を涙で一杯にしてヒカリを見る。

「!?」

 

====.....か、可愛いわ.....====

 

「......シンジに何にも.....して...あげられないの.....」

 

====...!...ううん..私はそんな趣味はないわ...そ、そうよ...いったい何を考えているの!ヒカリ...不潔よ不潔!====

 

 「....そ、そうなの....」

 「...うぅぅっ...うっ......」

 そんなヒカリの中の葛藤をよそにアスカは嗚咽を上げながら泣き出してしまった。そして、そのままヒカリに抱きつく。

 「.....へ?..」

「.....うぅぅっ...ひっく....うぅぅぅ.....」

 

 ====....だめよぉ!アスカ。私たちは女同士なのよ!====

 

 

 .....こうして、洞木家の夜はおおむね平穏に過ぎていった.....

 

 

§−−−−再び葛城家、朝にて−−−−§

 

 

 「....あの...シンジ様?」

 「....うぅぅん....あぁ...いったいどぅしたら...」

 未だに自分の中の平行線の争いをたどりっぱなしのシンジ。

 「...シンジ様?」

 「....うぅーん...はっ」

 「さぁ、シンジ様。これを食べて下さいませ」

 シンジが我に返ったとき、そこにはとても美味しそうな料理の数々が並んでいた。

 −−−−見た目は....まともだ....臭いもまともだ...−−−−

 『イケる......』

 と、シンジが思ったかどうかは定かではない。

 「.......いただきます...」

 意を決して口に食物を運ぶ....

 「????????!!!?!?!」

 それは.....ゴムの味がした。

 「...あ、ほらぁ、シンジ様?まぁだまだ、たぁぁぁくさぁんありますから心配しないでどんどん食べて下さいね」

 そのときシンジはそのアスカの笑顔が悪魔に見えた.....

 

 

§−−−−葛城家、宵の口−−−−§

 

 

 「......あははははっ、とっても美味しいよ。アスカ」

 シンジは顔面蒼白になったままで箸を使ってテーブルの上にある白くて細かいモノをせっせと食べている......いや、口に押し込んでいる。

 「......ほんとにリツコって暇な事教えるわよね.....」

 「あらぁ?ミサトだって楽しんでるじゃなぁい」

 「でもここまでシンジ君が引っかかりやすいなんて....」

 「そぅね....やっぱり普段ぼけぼけっとしてるのが悪いのよ!」

 「それにしても.....消しゴム食べさせるのはよくないんじゃないかしら?」

 「あっさり引っかかる方が悪いの!」

 「....美味しいよ、アスカ...え?..う、うん、嘘なんか付いてないよ...」

 「それにしても.....もう私じゃ戻せないわよ....アスカ?あなたがちゃんと催眠術解くのよ」

 「...はいはい....」

 

 事の始まりは今日のネルフででのアスカの発言から始まった.....

 

 

§−−−−ネルフ、リツコの研究所内にて−−−−§

 

 

 「....あ、そうそう聞きたいことがあったの。リツコに」

 「どうしたのアスカ...恋の悩みなら受け付けないわよ」

 「......ぜんぜっっっっん違うわっっ!!...「さいみんじゅつ」っていったい何よ?リツコ」

 「....催眠術ねぇ.....人工的に誘致された睡眠に似た状態。睡眠と違って催眠状態にある者は容易に暗示をあたえることができるわ。つまり催眠術というのは、その催眠状態を引き起こす技術のことなのよ。解った?アスカ」

 「....良くわかんないけどそういう事ね....」(ちゃーんすな目)

 良くわかんないけど....って....アスカって大学出てたんじゃないのか?

 「まぁ、先天的にかかりやすい人なら素人でも暗示をかけることができるわ........何なら教えてあげましょうか?」

 あんたらいったい何を専攻で大学行ってたんだ?

 「...ふっふっふっふっ...まぁ、人に教えてもらうなんてアタシのプライドが泣くけど....この際仕方ないわね....ふっふっふっふっ.....」

 「....じゃあ、教えるわよ......」

 

 

§−−−−再び葛城家、宵の口−−−−§

 

 

 というわけで、アスカは早速シンジに試してみた。その結果がこれである。

 「.....アスカ....あ、うう、うん、とっても美味しいよ....」

 目が虚ろのままで消しゴムを食べ続けるシンジ。既にアスカの問いかけ無しでトリップしてしまったようだ。だが、問題はそんなことではなかった....

 「さぁ.....アスカ、あなたの愛のベーゼで愛しのシンちゃんをこちらに引き戻すのよ....ふぁいとぉ!」

 既にできあがっているミサトを見てあきれ果てるアスカ。元々「そんなに簡単に催眠術がきくはずがない」といったことから「じゃあ、試してみるわよ、バカシンジで」と、売り言葉に買い言葉で『シンジに催眠術をかけてみる』ということになってしまった責任はミサトにもある。が、

 「...さぁ...若い2人の愛の営みを私に見せるのよ」

 .....できあがってます。

 「まったく...絶対きかないって言ったから信じたのに....」

 そう、ミサトの「絶対かからない」という言葉にだまされアスカはシンジの催眠を解くキーワードとして『接吻』をする、ということにしてしまったのだ。

 「......このまま解かなくてもおもしろいかもね...」

 そういうと、アスカは立ち上がりバスルームへと向かった。

 「ちゃんと全部食べなさいよ!シンジ」

 こう、現実には聞こえていてもシンジの中では「全部、食べて下さいね。シンジ様」と、上目遣いで迫るアスカが居るのであろう。

 

 

§−−−−47分後−−−−§

 

 

 「ふぅ....」

 一息ついて牛乳を飲み干すアスカ。

 そこでふと、シンジのことを思い出す。

 「あ、シンジ」

 すっかりシンジのことを失念していたアスカ。ひどすぎだな、おい。

 「.....しぃんじぃ....って......あ..」

 そこには酔いどれ天使へと転生したミサトとお腹を押さえてうずくまるシンジが居た。

 「ち、ちょっとシンジ!シンジ!」

 しかし、アスカが呼びかけてもシンジは返事をしない....

 「....美味しいよ....アスカ....」

 未だに虚ろな目で呟き続けるシンジ。

 「.....あ、そうか.....」

 そこでようやく自分がしてしまったことでシンジがこうなったかを思い出した。

 「...そっか......ごめんね....」

 「....アタシいっつも素直になれなくて.....」

 「....だから催眠術かけて...シンジのことを....」

 「.....ごめんね.....」

 

 ぽろっ......とこぼれ出す涙の欠片。

 そしてそのまま近づく青い瞳。

 小さな唇は....少しずつ....

 

 「.....げぇぇぇぇぇ....」

 「.......こぉの、ばぁかしんじぃぃぃっっっっ!!!!」

 

 ばっちぃぃぃぃぃんっっっ!!

 

 .......乾いた音が鳴り響く葛城家。

 それはそれで平和なのかもしれない。

 結局シンジはこの日の出来事全てを忘れることになる。  

 彼女がかわった理由も、いや、それ以前にお淑やかなアスカの存在ですら覚えてはいないであろう。

 なぜなら......アスカの食べさせた消しゴムのおかげでシンジは三日間の間腹痛を起こし、その間ミサトの作った悪魔の料理を食べ続けなければならなかったからである。

 

 ちなみにそのころアスカは洞木家への長期滞在許可をネルフに求めていた。

 その後、葛城家では食事当番がミサトの日であってもシンジが必ず作るようになったらしい。

 

 たぶん、めでたし、めでたし。

 


続きません
ver.-1.00 1997-09/26公開
ご意見・感想・誤字情報などは
aqua@mx4.meshnet.or.jpまで。


後ちょいで(おいらにとって)4000ヒット記念。オクトパすトーリー。−いずみ しゅういち――

 

*注意*このあとがきはおいらとたこはちさん、おおつき(Ohtuki)さん、ディオネアさんの四人によって夜な夜な行われている秘密会談から抜粋された文章です。また、都合により編集が入れてあります。ご了承下さい。

 

いずみ  :あとがきでぇぇぇぇすっっ!!と、いうわけで.....

いずみ  :どうでした?

たこはち :催眠術か・・・

いずみ  :うみゅ

たこはち :ふぅむ・・・・

いずみ  :もうねたがなかったんです....勘弁して下さい......

たこはち :何故に、アスカはシンジに消しゴムを?(;;)

いずみ  :あ、不味そうで安いもの。というものでアスカが思いついたのが
      消しゴムだったからなのです。

ディオネア:悲惨だね、同情に値するよ>シンジ

たこはち :うん、どうじょうしちゃいますよね、ディオさん

おおつき :全く・・・・シンジ負けるな・・・生きてればいいことあるよ・・
      ・・多分

ディオネア:消しゴムというと頃がリアルだね、同情に値するよ

たこはち :まったくです

いずみ  :それだけかい?

たこはち :うん、シンジに同情しちゃうSSだった

ディオネア:同情にしか値しないよシンジ君(笑)

いずみ  :.............なんか......おいら...
      ..進むべき進路を間違えたかな?

ディオネア:でもリツコさんは催眠術も知ってたんだ。さすがはリツコ様

たこはち :そうですね、何でもこいですね、リツコさん

いずみ  :だってリツコ様は何でもパーフェクトにこなすもん(笑)

おおつき :肉じゃが→ウグイスパンの餡・・・どうやったミサト(笑)

ディオネア:魔術でも使ったかミサト!

いずみ  :それが解ればシンジも無事生きていけるのにね....

たこはち :をを!?今気が付いたが、ここまでの3作品であの二人しか
      出てこないのは、私のだけか!

おおつき :(^^)

ディオネア:結局葛城家の家主と居候の中で料理できるのはシンジ君だけか。

おおつき :・・・不憫な・・(;;)

ディオネア:彼の将来は不幸だね。

いずみ  :アスカもできないことはない気がするけど.....下手かも(笑)

ディオネア:下手でしょう

たこはち :ううぅ、私のSSではお粥を作ったよ、アスカちゃん・・・(;;)

おおつき :だって、消しゴム人に食わせてるし(笑)

ディオネア:香り付き消しゴム(笑)

たこはち :シンジは大満足でたべたよ、アスカのお粥・・・(;;)
      うう、上手に作らせたのに・・・(;;)

たこはち :って、私のSSのあとがきじゃないって!泉水くんのSSだって!

ディオネア:ところで最後はゲエエエエエ(^^;>泉水

いずみ  :お腹壊したから>シンジ>でぃお

おおつき :でも、これまでみんなLAS(爆)

たこはち :まあ、同情にしか値しないね、シンジくん

ディオネア:近づいたアスカの唇でゲェェェェ・・・・・・・(;;)

たこはち :・・・・(・・;)

いずみ  :............

おおつき :・・・・この小説に限っては、シンジが羨ましくない(笑)

たこはち :そうだね(笑)>おおつき

たこはち :まあ、この場合・・・・、どっちにも同情しちゃうなぁ

ディオネア:しょうがないね、自業自得ってことさ。>アスカ

いずみ:あ、もしかしておいらだけこの中でまっとうなLASじゃないかも。

ディオネア:LAS風味だね(^^)>泉水

たこはち :っていうか、あのプロローグでLAS以外は難しいでしょ(^^

ディオネア:だね。最初からほぼ決定して多様なモンですね>LAS

おおつき :いやいや、シリアス路線もやれる・・・・はず(^^;

ディオネア:シンジ様で?・・・・精神汚染ネタ?>おおつき

おおつき :そいうこと(^^;;ディオ

たこはち :新たに書く人には、LASじゃない展開を期待したりして(^^;

いずみ  :さうだね.........
      ま、この作品で一番解らないのはアスカが催眠術かけてシンジに
      何をしようとしたかだね

おおつき :こらこら(^^;;

たこはち :おお、そうだそうだ。って自分で言うか?>Izumi

おおつき :で、何しようとしたの(^^)

いずみ  :おいらにもわからないよ....

たこはち :指が勝手に動いて書いた・・・・!小人さんがかいたのか!!?

いずみ  :なにが?>たこはち

たこはち :いや、おいらにもわからないよ、って君が言うからさ、じゃあ、
      小人さんが勝手に書いたのかなって思ったの

いずみ  :あぁ....あれ、じつは.......神様のお告げ(笑)

たこはち :ほほう!

いずみ  :かも(笑)

おおつき :へー(^^;

ディオネア:結局ラストはハッピーエンドで終わったね

いずみ  :たぶん.......ね(笑)

おおつき :ハッピーかな・・・・(^^;

ディオネア:ハッピーかも(^^;>ohtuki

おおつき :・・・・そうか・・・(^^;>ディオ

ディオネア:と言うわけでいずみさん一言

いずみ  :さようならシンジ君.....おいらは君の勇姿を忘れないよ....


 泉水さんのオクトパすトーリー作品、公開です。
 

 いっつも、いっつも、
 アスカ絡みで”いい目”にあっているシンジ。

 たまにはこんな事になっても良いぞ!
 

 ゴム食え!
 ゲロ吐け!
 ビンタくらえ!!!

 寝込め!
 下せ!
 あの世に行け!!
 

 なんてね(^^;
 

 もうちっとでキスできたのに惜しかったね。
 

 そろそろ定着してきたかな?
 

 さあ、訪問者の皆さん。  オクトパすトーリーの感想も会わせて泉水さんにメールしませんか?


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